東邦ホールディングス8129
TOHO HOLDINGS CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが病院で処方箋をもらったり、ドラッグストアで風邪薬を買ったりするとき、その薬が安全かつ確実に棚に並んでいるのはなぜだと思いますか?実は、製薬会社から全国の医療機関や薬局へ医薬品を届ける「卸売」という重要な役割を担う会社があるのです。東邦ホールディングスは、まさにその巨大な物流ネットワークを動かしている会社の一つ。普段はあまり意識することのない、医療の裏側を支える「縁の下の力持ち」として、私たちの健康を守るために欠かせない存在です。
医薬品卸国内4位の東邦ホールディングスは、2025期に売上高1兆5,185億円(前期比2.8%増)、営業利益189.36億円(同2.0%減)を達成しました。増収ながらも薬価改定やコスト増の影響で減益となるなど、業界特有の課題に直面しています。一方で、アクティビスト(物言う株主)からの経営改革要求もあり、資本効率の改善やガバナンス強化が急務です。同社は中期経営計画「次代を創る」の下、物流DXと顧客支援サービスによる収益性向上を目指しています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区八重洲二丁目2番1号 東京ミッドタウン八重洲
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2.1% | 0.7% | - |
| 2022/03期 | 5.6% | 1.9% | - |
| 2023/03期 | 5.6% | 1.9% | - |
| 2024/03期 | 8.4% | 2.8% | 1.3% |
| 2025/03期 | 7.8% | 2.7% | 1.2% |
| 3Q FY2026/3 | -(累計) | -(累計) | 1.0% |
収益性指標であるROE(自己資本利益率)は、2021/03期の2.1%から2024/03期には8.3%まで向上しており、資本効率の改善が着実に進んでいます。営業利益率は依然として1%台前半と低水準ですが、これは医薬品流通業界特有の構造的な要因によるものです。今後も高付加価値サービスの提供を通じて、競合他社に負けない収益性向上を図る方針です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1.2兆円 | — | 49.9億円 | 70.8円 | - |
| 2022/03期 | 1.3兆円 | — | 134億円 | 189.7円 | +4.6% |
| 2023/03期 | 1.4兆円 | — | 136億円 | 196.7円 | +9.9% |
| 2024/03期 | 1.5兆円 | 193億円 | 207億円 | 320.1円 | +6.1% |
| 2025/03期 | 1.5兆円 | 189億円 | 198億円 | 313.2円 | +2.8% |
東邦ホールディングスは医薬品卸売を核に安定した収益を上げており、売上高は2021/03期の約1.2兆円から2025/03期には約1.5兆円まで成長しました。利益面でも、調剤薬局事業の好調や流通効率化の進展により、純利益は2021/03期の約50億円から2025/03期には約198億円へと大きく拡大しています。今後は既存事業の深掘りとデジタル活用によるDX推進で、更なる利益の質的向上を目指しています。 【3Q 2026/03期実績】売上1.2兆円(通期予想比75%)、営業利益124億円(同60%)、純利益0百万円(同0%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
東邦ホールディングスは、医薬品卸売事業を中核に調剤薬局事業や医薬品製造販売事業を展開する複合企業です。近年は医薬品流通のDX(デジタル・トランスフォーメーション)や調剤薬局の多店舗化により基盤を強化していますが、薬価改定やアクティビストからの買収圧力といった事業リスクを抱えています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1兆4,920億円 | — | 1兆5,185億円 | +1.8% |
| 2024期 | 1兆3,250億円 | — | 1兆4,767億円 | +11.4% |
| 2023期 | 1兆2,690億円 | — | 1兆3,885億円 | +9.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 182億円 | — | 189億円 | +4.0% |
| 2024期 | 115億円 | — | 193億円 | +68.1% |
| 2023期 | 123億円 | — | 128億円 | +4.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は中期経営計画の具体的な数値目標を開示していませんが、代わりに来期(2026期)の業績目標を計画値と見なせます。直近の業績予想は期初予想を上回って着地する傾向が強く、保守的な見積もりを行う企業文化がうかがえます。2024期は営業利益が予想比+68.1%と大幅に上振れしており、経営環境の変化に柔軟に対応できていると言えます。一方で、来期目標に対する進捗は、利益面でややビハインドしており、収益性向上が今後の課題です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
グループ3社が健康経営優良法人2025に認定され、高いESG評価を獲得。
3Dインベストメントからの大規模買付行為に関連する対応が本格化。
2026年3月期第3四半期決算短信を発表し、市場の注目を集めた。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
同社の財務健全性は極めて強固であり、2025/03期時点での自己資本比率は35.5%を維持しています。2024/03期には一時的に約508億円の有利子負債がありましたが、2025/03期には約324億円まで圧縮されており、健全なキャッシュフローによる負債削減が着実に実行されています。BPS(1株あたり純資産)も右肩上がりに推移しており、株主価値の安定した向上が示されています。 【3Q 2026/03期】総資産8261億円、純資産2689億円、自己資本比率31.0%、有利子負債77億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 87.7億円 | 6.8億円 | 6.8億円 | 94.5億円 |
| 2022/03期 | 163億円 | 110億円 | 44.7億円 | 53.1億円 |
| 2023/03期 | 900万円 | 43.1億円 | 131億円 | 43.1億円 |
| 2024/03期 | 599億円 | 90.9億円 | 222億円 | 690億円 |
| 2025/03期 | 267億円 | 41.8億円 | 204億円 | 309億円 |
営業キャッシュフローは医薬品の在庫変動や売掛金の増減により大きく振れる傾向がありますが、本業では着実にキャッシュを創出できる体質を維持しています。2024/03期には大幅なプラスを記録しましたが、2025/03期のマイナスは主に運転資金の増減に伴う一時的な要因です。継続的に財務CFで負債を返済しており、バランスシートの安全性に配慮した資金繰りを実施しています。
この会社のガバナンスは?
同社は女性役員比率25.0%を達成しており、多様性確保に向けた体制整備が進んでいます。監査体制についても社外取締役比率が55%と高く、監査等委員会設置会社として透明性の高い経営監視が期待される規模のガバナンス体制を有しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 617万円 | 7,609人 | - |
従業員平均年収は617万円と、医薬品卸業界の水準と比較しても安定的な給与体系を維持しています。卸売業界は薄利多売のビジネスモデルであるため、業務効率化やDX推進による収益性の向上が、将来的な賃金上昇の鍵を握る構造にあります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
2025期において、当社のTSR(株主総利回り)は205.4%となり、初めてTOPIXの213.4%をわずかに下回りましたが、過去4年間アンダーパフォームが続いていた状況からは大きく改善しました。これは、アクティビストからの提案などを背景とした株主還元強化への期待感や、安定的な業績が評価され、株価が上昇したことが主な要因です。これまではTOPIXの後塵を拝していましたが、資本効率改善に向けた取り組みが本格化すれば、今後はTOPIXをアウトパフォームする可能性も秘めています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 28円 | 8.8% |
| 2017/03期 | 30円 | 14.5% |
| 2018/03期 | 30円 | 14.3% |
| 2019/03期 | 30円 | 14.4% |
| 2020/03期 | 40円 | 17.1% |
| 2021/03期 | 30円 | 42.4% |
| 2022/03期 | 30円 | 15.8% |
| 2023/03期 | 32円 | 16.3% |
| 2024/03期 | 40円 | 12.5% |
| 2025/03期 | 65円 | 20.8% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として安定的な利益還元を重視しており、近年は増配基調が続いています。2025/03期には年間65円まで増配し、株主還元を積極的に強化する姿勢を明確に示しました。今後も成長投資とのバランスを見極めつつ、配当性向を意識した持続的な還元を目指す方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 90.9万円 | 9.1万円 | -9.1% |
| 2022期 | 84.3万円 | 15.7万円 | -15.7% |
| 2023期 | 107.7万円 | 7.7万円 | 7.7% |
| 2024期 | 166.9万円 | 66.9万円 | 66.9% |
| 2025期 | 205.4万円 | 105.4万円 | 105.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1.13倍と拮抗しており、買い方と売り方の需給バランスが取れている状態です。これは、株価の先行きに対して強気と弱気が交錯していることを示唆します。業界平均と比較すると、PERは割高、PBRは同水準ですが、配当利回りはやや見劣りします。アクティビストの存在が今後の株主還元策への期待を高めており、これが株価の評価に織り込まれている可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 103億円 | 53.0億円 | 51.5% |
| 2022/03期 | 182億円 | 48.0億円 | 26.4% |
| 2023/03期 | 192億円 | 55.5億円 | 28.9% |
| 2024/03期 | 218億円 | 11.3億円 | 5.2% |
| 2025/03期 | 207億円 | 8.7億円 | 4.2% |
実効税率は年度によって変動しており、特に直近の2024/03期から2025/03期にかけては税負担率が低く推移しています。これは主に繰延税金資産の取り崩しや税務上の優遇措置などが影響していると考えられます。2026/03期予想では24.2%を見込んでおり、中期的には法定実効税率に近い水準で推移する見通しです。
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