GSIクレオス8101
GSI Creos Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが着ているお気に入りの洋服、その生地や糸はGSIクレオスが世界中から調達したものかもしれません。また、普段使っている化粧品の原料や、スマートフォンの内部で活躍する電子部品の材料といった特殊な化学品も、同社が縁の下の力持ちとして供給しています。さらに、プラモデル好きなら誰もが知る塗料『Mr.カラー』や工具は、実はGSIクレオスのホビー事業の製品で、多くのファンに長年愛されています。このように、同社はファッションからハイテク、趣味の世界まで、私たちの生活の様々な場面を裏側で支えているのです。
GSIクレオスは繊維と工業製品を両輪とする専門商社で、2025期には売上高1,655.4億円、営業利益29.50億円を達成し、増収増益基調を維持しています。近年は三菱ケミカルからの事業譲受やEC事業への参入などM&Aにも積極的で、既存事業の強化と並行してナノテクノロジーなどの新規事業育成にも注力。2031年の創立100周年に向けた長期ビジョン「GSI CONNECT」の下、持続的な成長を目指しています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区芝3丁目8番2号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 8.7% | 3.4% | - |
| 2022/03期 | 6.9% | 2.7% | - |
| 2023/03期 | 7.0% | 2.7% | - |
| 2024/03期 | 7.6% | 2.8% | 2.0% |
| 2025/03期 | 8.2% | 3.0% | 1.8% |
| 3Q FY2026/3 | 7.9%(累計) | 2.5%(累計) | 2.1% |
収益性は、繊維事業の構造改革や工業製品の成長投資が功を奏し、ROEは直近で7.8%まで改善するなど、資本効率の向上が着実な成果として表れています。一方で営業利益率は1%台後半から2%程度で推移しており、薄利多売な商社モデルからの脱却と利益率改善が今後の課題です。今後は高付加価値商材の比率を高めることで、利益水準と収益性の同時底上げが期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,164億円 | — | 20.3億円 | 161.7円 | - |
| 2022/03期 | 1,118億円 | — | 16.4億円 | 132.9円 | -3.9% |
| 2023/03期 | 1,311億円 | — | 17.7億円 | 144.3円 | +17.2% |
| 2024/03期 | 1,462億円 | 28.8億円 | 20.2億円 | 164.6円 | +11.6% |
| 2025/03期 | 1,655億円 | 29.5億円 | 23.6億円 | 192.2円 | +13.2% |
GSIクレオスは繊維と工業製品の二本柱を展開する事業創造型商社であり、直近2025/03期には売上高が約1,655億円、最終利益が約23.6億円に達し、過去最高水準の業績を達成しました。特に繊維事業における高付加価値化や工業製品の伸長が成長を牽引しており、2026/03期も微増ながら売上高1,660億円の過去最高更新を見込んでいます。事業ポートフォリオの再構築が進んだことで、安定的な利益成長フェーズへと移行しています。 【3Q 2026/03期実績】売上1307億円(通期予想比79%)、営業利益28億円(同86%)、純利益21億円(同86%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
繊維事業を基幹としながら、機械・ナノテクノロジー等の工業製品事業を展開する事業創造型商社としてポートフォリオの多角化を進めています。事業リスクとしては、原材料価格の変動や為替リスク、主要な輸出入先である海外市場の政治・経済状況の変化が挙げられ、これらへの対策としてグローバルなサプライチェーン管理を強化しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,500億円 | — | 1,655億円 | +10.4% |
| 2024期 | 1,370億円 | — | 1,462億円 | +6.7% |
| 2023期 | 1,170億円 | — | 1,311億円 | +12.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 31億円 | — | 30億円 | -4.8% |
| 2024期 | 28億円 | — | 29億円 | +2.9% |
| 2023期 | 24億円 | — | 18億円 | -23.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画「GSI CONNECT Phase 2」では、2027期に営業利益45億円を目指しています。過去の中計では、売上高は計画を上回って着地することが多い一方、営業利益は目標に届かないケースや期初予想を下回るケースが見られます。これは、原料価格の変動や為替の影響を受けやすい事業構造が背景にあると考えられます。計画達成の確度を高めるには、収益性の安定化が鍵となるでしょう。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
三菱ケミカルグループよりトリアセテート繊維事業を譲り受け、繊維事業の競争力を強化。
創立100周年に向けた長期ビジョンを提示する初の統合報告書2025を発行。
人的資本経営の一環として、賃金制度改革を断行し従業員のエンゲージメント向上を図る。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、2024/03期以降の有利子負債導入により総資産が約800億円規模へと拡大し、自己資本比率は約37.6%を維持しつつ、成長投資のための資金調達を機動的に行っています。これまでの無借金経営から投資主導型の財務戦略へ転換したことで、純資産も積み上がり、1株当たり純資産(BPS)は2,451円まで上昇しました。適度なレバレッジを活用しつつ、健全な自己資本を維持するバランスの取れた経営を継続しています。 【3Q 2026/03期】総資産837億円、純資産315億円、自己資本比率31.7%、有利子負債120億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 53.8億円 | 1.1億円 | 24.4億円 | 52.6億円 |
| 2022/03期 | 70.8億円 | 6.2億円 | 4.8億円 | 64.6億円 |
| 2023/03期 | 17.2億円 | 12.6億円 | 6.3億円 | 4.6億円 |
| 2024/03期 | 1.8億円 | 14.9億円 | 4,300万円 | 16.7億円 |
| 2025/03期 | 27.1億円 | 9.6億円 | 42.2億円 | 17.6億円 |
営業キャッシュフローは事業環境の影響を受けやすいものの、2025/03期には約27億円のプラスを確保し、安定的な事業運営によるキャッシュ創出力が回復しています。投資活動では新規事業への投資や事業買収を継続しつつ、財務活動での借入返済により資本構成を適正化しています。成長と株主還元の両立に向けて、FCF(フリーキャッシュフロー)を年間約18億円規模でプラス維持できている点は評価に値します。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は22.2%と多様性の確保に積極的に取り組んでおり、透明性の高い経営体制を構築しています。連結子会社19社を抱える企業グループとして、適切な内部統制と監査等委員会による監督機能を通じて、健全かつ迅速な意思決定が行われる体制を整備しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 744万円 | 823人 | - |
従業員の平均年収は744万円であり、繊維・商社セクターの中でも堅実な水準を維持しています。近年、人的資本経営の一環として賃金制度改革を推進しており、市場環境の変化に応じた競争力のある人材確保と処遇改善が図られています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
GSIクレオスのTSR(株主総利回り)は、過去5年間にわたりTOPIXを一貫して大幅に上回るパフォーマンスを示しています。特に2024期には543.6%と驚異的な数値を記録しました。この背景には、継続的な増配による高い配当利回りと、業績拡大期待を背景とした株価上昇が複合的に寄与しています。株価上昇と高い株主還元が両立できている点が、TOPIXを大きくアウトパフォームする原動力となっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 2円 | 17.2% |
| 2017/03期 | 3円 | 11.8% |
| 2018/03期 | 35円 | 24.7% |
| 2019/03期 | 40円 | 22.4% |
| 2020/03期 | 45円 | 28.2% |
| 2021/03期 | 60円 | 37.1% |
| 2022/03期 | 65円 | 48.9% |
| 2023/03期 | 73円 | 50.6% |
| 2024/03期 | 83円 | 50.4% |
| 2025/03期 | 97円 | 50.5% |
| 権利確定月 | 9月 |
配当方針は配当性向50%を目標として掲げており、業績成長に伴う積極的な増配で株主還元を強化しています。5期連続の増配を実施するなど、安定的な収益基盤を背景にした還元姿勢が鮮明です。株主優待と合わせた総合利回りは高水準であり、中長期的な投資魅力が高い銘柄の一つです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 267.8万円 | 167.8万円 | 167.8% |
| 2022期 | 253.1万円 | 153.1万円 | 153.1% |
| 2023期 | 359.0万円 | 259.0万円 | 259.0% |
| 2024期 | 543.6万円 | 443.6万円 | 443.6% |
| 2025期 | 474.7万円 | 374.7万円 | 374.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRは業界平均と比較してやや割高な水準にあり、市場からの成長期待が織り込まれていると考えられます。一方、配当利回りは3.80%と業界平均を上回っており、株主還元への積極的な姿勢が評価されています。信用倍率は8倍台と買い残が多く、短期的な需給面では上値が重くなる可能性も注視が必要です。次の決算発表は8月上旬に予定されています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 37.0億円 | 16.7億円 | 45.2% |
| 2022/03期 | 18.8億円 | 2.4億円 | 13.0% |
| 2023/03期 | 17.9億円 | 1,800万円 | 1.0% |
| 2024/03期 | 30.0億円 | 9.8億円 | 32.7% |
| 2025/03期 | 25.5億円 | 1.9億円 | 7.5% |
実効税率は毎期変動が大きく、繰延税金資産の取り崩しや個別要因による一時的な税負担の増減が影響しています。特に2023/03期や2025/03期などは一時的な会計上の調整により税負担が圧縮されました。今後は業績の安定に伴い、法定実効税率に近い水準で推移することが見込まれます。
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GSIクレオス まとめ
「創業90年超の繊維商社が、化学品・ホビー・ナノテクを武器に『事業創造型商社』へ進化する現在進行形」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。