8098プライム

稲畑産業

Inabata & Co.,Ltd.

最終更新日: 2026年3月29日

ROE9.2%
BPS403.2円
自己資本比率47.1%
FY2025/3 有報データ

アジアを舞台に進化し続ける、130年超の歴史を誇る化学専門商社

変化する社会のニーズに応え、新たな価値を創造することで、社会に必要とされる企業グループであり続けることを目指します。

この会社ってなに?

あなたが毎日使うスマートフォンやテレビの液晶画面、その性能を支える特殊なフィルムや材料を世界中から探し出し、メーカーに届けているのが稲畑産業です。また、自動車のバンパーや内装に使われるプラスチック原料も同社の主力商品の一つ。普段あなたが運転する車の軽量化や安全性向上に貢献しています。最近では、スーパーで見かける美味しいうなぎの加工品を手がける会社もグループに加わり、私たちの食卓にも直接関わるようになりました。暮らしの様々なシーンで、稲畑産業の目利き力が活かされています。

稲畑産業は、住友化学系の化学専門商社で、情報電子と合成樹脂を事業の二本柱としています。FY2025は売上高8,378.4億円(前期比9.4%増)、営業利益258.24億円(同21.9%増)と増収増益を達成し、好調な業績を維持しています。現在、中期経営計画「New Challenge 2026」を推進中で、M&Aによる事業領域の拡大や環境関連ビジネスの強化を通じて、2027年3月期には売上高9,500億円、営業利益270億円を目指しています。株主還元にも積極的で、安定した配当成長も投資家にとって魅力的なポイントです。

卸売業プライム市場

会社概要

業種
卸売業
決算期
3月
本社
大阪市中央区南船場一丁目15番14号
公式
www.inabata.co.jp

社長プロフィール

稲畑 勝太郎
稲畑 勝太郎
代表取締役 社長執行役員
ビジョナリー
1890年の創業以来受け継がれる『愛』と『敬』の精神のもと、社会への貢献を使命としています。長期ビジョン『IK Vision 2030』を掲げ、商社機能の進化と事業ポートフォリオの変革を通じて社会課題の解決に貢献し、企業価値の向上に努めます。

この会社のストーリー

1890
稲畑染料店として創業

稲畑勝太郎が京都で稲畑染料店を創業。フランスから輸入した最新の染料を日本の染色業界に紹介し、近代化に貢献した。

1918
株式会社稲畑商店設立

事業の拡大に伴い、株式会社稲畑商店を設立。染料だけでなく、医薬品や工業薬品など多様な化学品の取り扱いを開始した。

1961
東証・大証二部上場

事業基盤の強化と社会的な信用の向上を目指し、東京証券取引所および大阪証券取引所の第二部に上場を果たした。

1973
東証・大証一部上場

業績の順調な拡大を背景に、東証・大証の一部に指定替え。日本を代表する化学専門商社としての地位を確立した。

2000
情報電子分野への本格進出

IT革命の進展を受け、液晶や半導体関連の電子材料事業を強化。化学品と並ぶ新たな事業の柱として成長を加速させた。

2022
脱炭素化支援事業への参入

企業のCO2排出量見える化クラウドサービスを提供するアスエネと業務提携。サステナビリティ分野での新たな価値創造に挑戦する。

2023
M&Aによる食品ビジネスの拡大

ウナギ加工品などを手掛ける大五通商を子会社化。既存の商社機能とのシナジーを活かし、成長分野である食品ビジネスを強化した。

2027
中期経営計画「New Challenge 2026」の達成へ

長期ビジョン「IK Vision 2030」に向けた第3ステージとして、売上高9,500億円、営業利益270億円を目標に、さらなる成長を目指す。

注目ポイント

安定した株主還元

長期保有の株主を優遇するQUOカードの株主優待制度が魅力です。配当と合わせた利回りは高く、個人投資家にとって嬉しいポイントです。

積極的なM&Aによる事業拡大

化学品の専門商社という枠にとどまらず、M&Aを通じて食品分野へ進出するなど、新たな成長領域へ果敢に挑戦しています。

未来を見据えたサステナビリティ経営

企業の脱炭素化支援や環境配慮型素材の取り扱いを強化しています。社会課題の解決に貢献することで、持続的な成長を目指しています。

サービスの実績は?

8,378億円
連結売上高
FY2025実績
+9.4% YoY
258.2億円
連結営業利益
FY2025実績
+21.9% YoY
125
1株当たり配当金
FY2025実績
+5円 YoY
4,022億円
合成樹脂事業 売上高
FY2025実績(構成比48%より算出)
全社売上の約半分を占める主力事業
2,681億円
情報電子事業 売上高
FY2025実績(構成比32%より算出)
高付加価値製品で利益に貢献

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 125円
安全性
普通
自己資本比率 47.1%
稼ぐ力
普通
ROE 9.2%
話題性
好評
ポジティブ 65%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
125
方針: 配当性向30%以上を目安に、業績に応じた安定的な配当を実施する方針
1株配当配当性向
FY2021/36327.5%
FY2022/311029.4%
FY2023/311533.5%
FY2024/312033.1%
FY2025/312534.4%
4期連続増配
株主優待
あり
権利確定月9月

稲畑産業は株主還元を重視しており、安定的な増配を継続する累進配当的な姿勢を堅持しています。配当性向を30%台前半の適正水準に維持しつつ、業績向上を反映した配当を行っている点が評価されます。株主優待と合わせたトータルリターンを意識した施策により、中長期的な保有を促す設計となっています。

同業比較(収益性)

卸売業の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
9.2%
業界平均
7.8%
営業利益率下回る
この会社
3.1%
業界平均
5.0%
自己資本比率下回る
この会社
47.1%
業界平均
48.7%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/36,810億円
FY2023/37,356億円
FY2024/37,660億円
FY2025/38,378億円
営業利益
FY2022/3201億円
FY2023/3203億円
FY2024/3212億円
FY2025/3258億円

稲畑産業は、情報電子、化学品、合成樹脂を柱とする専門商社として、堅実な成長を継続しています。2025年3月期には売上高が約8,378億円に達し、積極的な事業拡大により過去数年間で着実な増収傾向を維持しました。今後は中期経営計画「New Challenge 2026」の下、さらなる収益力の強化とグローバル市場での競争力向上を目指しています。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
9.2%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
4.5%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
3.1%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/37.8%3.9%2.6%
FY2022/312.6%5.7%2.9%
FY2023/310.7%5.1%2.8%
FY2024/39.7%4.7%2.8%
FY2025/39.2%4.5%3.1%

当社の収益性は、営業利益率が3%前後で安定的に推移しており、化学専門商社としての強固な事業基盤を示しています。ROE(自己資本利益率)は9%から12%の水準を維持しており、資本効率を意識した経営が一定の成果を上げています。市況変動の影響を受けやすい化学業界においても、効率的な商流構築によって安定的な利益確保を実現している点が特徴です。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率47.1%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
1,405億円
会社の純資産
2,166億円

財務健全性は高く、自己資本比率が約47%前後を維持しており、安定した財務体質を誇ります。2024年3月期以降は有利子負債が増加していますが、これは積極的な事業投資や買収に伴う資金調達であり、健全な範囲内での資産拡大です。潤沢なネットアセット(純資産)を背景に、将来の成長投資に向けた十分な余力を確保しています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+199億円
営業CF
投資に使ったお金
-95.0億円
投資CF
借入・返済など
-8.1億円
財務CF
手元に残ったお金
+104億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3176億円-4.2億円-176億円172億円
FY2022/3-114億円54.5億円60.0億円-60.0億円
FY2023/399.2億円82.8億円-176億円182億円
FY2024/3302億円-23.9億円-140億円278億円
FY2025/3199億円-95.0億円-8.1億円104億円

営業活動によるキャッシュフローは概ね黒字を維持しており、本業で安定した資金を獲得する力が備わっています。2024年3月期にフリーキャッシュフローが約278億円と大きく伸長したほか、投資活動においても戦略的な買収を含めた積極的な資金投入が行われています。財務活動では借入金の返済や配当支払いを通じて、適切な資本構成と株主還元をバランス良く実施しています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1金利に係るリスク 当社グループは、営業活動や事業投資等の資金を金融機関からの借入又は社債発行等を通じて調達しております
2株式の保有状況」に記載しております

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3165億円27.2億円16.5%
FY2022/3216億円0円0.0%
FY2023/3191億円0円0.0%
FY2024/3214億円13.9億円6.5%
FY2025/3261億円63.0億円24.1%

法人税等の支払いは過去数年、税効果会計の適用や繰越欠損金の利用等により低位に留まる時期がありましたが、直近では正規の税率水準に回帰しています。2025年3月期以降は利益成長に伴い税負担額が約60億円規模へと増加しており、安定した納税プロセスが確立されました。今後も業績の安定拡大とともに、適切な税務コンプライアンスを維持する見通しです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
984万円
従業員数
4,677
平均年齢
41歳
平均年収従業員数前年比
当期984万円4,677-

従業員平均年収は984万円と化学専門商社としては業界内で比較的高水準を維持しています。これは同社が情報電子事業や合成樹脂事業といった高付加価値分野を主軸に収益を上げ、業績に応じた利益還元を行っている背景があります。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主43.4%
浮動株56.6%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関26.4%
事業法人等17%
外国法人等23.4%
個人その他30.9%
証券会社2.4%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は住友化学。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(8,172,000株)14.96%
住友化学株式会社(5,591,000株)10.23%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(3,220,000株)5.89%
THE BANK OF NEW YORK, TREATY JASDEC ACCOUNT (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(819,000株)1.5%
株式会社みずほ銀行(744,000株)1.36%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)(708,000株)1.3%
稲畑産業従業員持株会(663,000株)1.21%
JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)(628,000株)1.15%
RE FUND 107-CLIENT AC (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(619,000株)1.13%
住友生命保険相互会社(611,000株)1.12%

主要株主に住友化学株式会社(10.23%)や日本マスタートラスト信託銀行などの金融機関が名を連ねており、安定的な資本構造を形成しています。また、稲畑産業従業員持株会が一定の株式を保有することで、従業員と企業価値共有の意識を高める体制となっています。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億6,900万円
取締役5名の合計

売上高の柱である情報電子、化学品、生活産業、合成樹脂の4セグメントでバランスの良いポートフォリオを構築しています。事業リスクとして、特定製品への依存度や国際的な経済市況の変動が挙げられますが、多角的な事業展開によりリスク分散が図られています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 12名)
女性 2名(16.7% 男性 10
17%
83%
監査報酬
8,700万円
連結子会社数
49
平均勤続年数(従業員)
13.4

女性役員比率は16.7%を確保し、多様性の確保を進めています。連結子会社49社を擁する大規模なグループ体制であり、8,700万円の監査報酬を投じるなどガバナンスの透明性と監査体制の強化に注力しています。

会社の計画は順調?

B
総合評価
利益目標は上振れ傾向だが売上高はやや未達もあり、計画達成に向けた実行力が問われる。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画「New Challenge 2026」
FY2025〜FY2027
売上高: 目標 9,500億円 順調 (8,378.4億円)
88.2%
営業利益: 目標 270億円 順調 (258.24億円)
95.6%
経常利益: 目標 260億円 順調 (257.8億円)
99.2%
環境関連ビジネス売上高: 目標 1,000億円 やや遅れ ((推定)650億円)
65%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20258,300億円8,378億円+0.9%
FY20248,000億円7,660億円-4.2%
FY20237,300億円7,356億円+0.8%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025225億円258億円+14.8%
FY2024210億円212億円+0.9%
FY2023195億円203億円+4.2%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

現行の中期経営計画「New Challenge 2026」では、FY2027(2027年3月期)に売上高9,500億円、営業利益270億円という目標を掲げています。初年度であるFY2025の実績は売上高8,378.4億円(進捗率88.2%)、営業利益258.24億円(進捗率95.6%)と、利益面で高い進捗を見せています。過去の業績予想は売上高で若干のブレが見られるものの、利益は堅調に上振れする傾向があり、収益性改善への取り組みが奏功していると言えます。目標達成には、M&Aや環境関連ビジネスなど成長領域の着実な積み上げが鍵となります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

同社のTSR(株主総利回り)は、過去5年間にわたりTOPIXを一貫してアウトパフォームし続けています。FY2025には自社TSRが313.8%に達し、TOPIXの213.4%を100ポイント以上も上回りました。この好調なパフォーマンスは、堅調な業績成長を背景とした継続的な増配と、それに伴う株価上昇が両輪となって実現されています。特に、安定した株主還元策が投資家に評価され、株価の強力な下支えとなっていることが、TOPIXを大きく超過するリターンにつながっています。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+213.8%
100万円 →313.8万円
213.8万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021145.8万円+45.8万円45.8%
FY2022189.5万円+89.5万円89.5%
FY2023252.1万円+152.1万円152.1%
FY2024303.6万円+203.6万円203.6%
FY2025313.8万円+213.8万円213.8%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残48,200株
売り残3,800株
信用倍率12.7倍
2026年3月13日時点
今後の予定
2026年3月期 通期決算発表2026年5月上旬
第165回 定時株主総会2026年6月下旬
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬

信用倍率は12.7倍と買い残が多く、株価上昇への期待感が強い状態ですが、将来の売り圧力になる可能性も注視が必要です。業界平均と比較するとPER・PBRは若干割安な水準にあり、株価の上昇余地は残されていると見られます。配当利回りが業界平均を上回っている点も、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。今後の決算発表で中期経営計画の進捗が示されるかが、株価を左右する重要なポイントとなります。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
142
前月比 +5.2%
メディア数
28
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, 化学工業日報 ほか
業界内ランキング
上位 12%
卸売業 350社中 42位
報道のトーン
65%
好意的
30%
中立
5%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績40%
M&A・提携30%
株主還元・IR20%
その他10%

最近の出来事

2025年11月業績上振れ

上期連結経常利益が前年同期比6%増となり、従来予想を上振れて着地した。

2025年8月中期経営計画

中期経営計画「New Challenge 2026」を推進し、売上高1兆円を目指す成長戦略を発表。

2023年2月食品M&A

大五通商の連結子会社化により、食品ビジネスの拡充とサプライチェーン強化を実現した。

最新ニュース

中立
10/18 · 日本経済新聞
ポジティブ
03/02 · M&A Online
ポジティブ
08/21 · 稲畑産業 IR

稲畑産業 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 125円
安全性
普通
自己資本比率 47.1%
稼ぐ力
普通
ROE 9.2%
話題性
好評
ポジティブ 65%

「スマホ部品から食卓のうなぎまで、130年の歴史を持つ老舗化学商社のアジア展開とM&Aによる挑戦」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU