極東貿易
Kyokuto Boeki Kaisha,Limited
最終更新日: 2026年3月29日
技術とM&Aで未来を拓く、防衛分野にも強みを持つ専門技術商社
M&Aによる事業領域の拡大と既存事業とのシナジーを創出し、多様なニーズに応えるグローバルなソリューションプロバイダーとなることを目指します。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンや自動車、それらを作る工場の機械は、世界中の様々な部品や技術から成り立っています。極東貿易は、そうした最先端の機械や特殊な材料を、日本のものづくり企業に届ける専門家集団です。例えば、飛行機が安全に飛ぶための精密部品や、社会インフラを支える発電所の設備など、普段は目にしないけれど私たちの生活に欠かせない分野で活躍しています。まさに、日本の産業を陰で支える重要な役割を担っている会社なのです。
FY2025決算では売上高529.8億円、営業利益20.38億円を達成し、特に純利益は37.17億円と前年度から3倍以上に急増しました。産業機械や防衛関連を扱う技術商社として安定した基盤を持ちつつ、近年は三幸商会やウエルストンといった専門商社をM&Aで子会社化し、事業領域の拡大を加速させています。株価はPBR 0.80倍と解散価値を割り込んでおり、資本効率の改善と成長戦略の進捗が今後の株価評価の鍵となります。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区大手町一丁目9番7号 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー
- 公式
- www.kbk.co.jp
社長プロフィール
私たちは75年以上の歴史を持つ技術商社として、常にお客様のベストパートナーとなることを目指しています。既存事業の深化に加え、積極的なM&Aを通じて事業領域を戦略的に拡大し、持続的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。
この会社のストーリー
産業機械や設備を取り扱う専門商社として創業。日本の産業復興と共に歩み始める。
創業40周年を迎え、さらなる事業拡大と社会的信用の向上を目指し、株式を上場。
M&A戦略を本格化させ、機械部品分野への事業領域拡大を実現。短期借入金の返済のため公募増資も実施した。
持続的な成長を目指し、M&A戦略の実行と成長分野への事業投資を柱とする中期経営計画をスタートさせた。
船舶補修部品の専門商社ウエルストンや、機械工具商社の三幸商会を相次いで子会社化し、事業ポートフォリオを強化。
業績予想を上方修正し、連結経常利益は増益を見込む。好業績を背景に増配も発表し、株主への還元を強化。
中期経営計画の最終年度を迎え、M&Aによるシナジー創出と既存事業の成長を両輪に、さらなる企業価値向上を目指す。
注目ポイント
近年、専門商社を相次いで買収し、事業領域を急速に拡大しています。既存事業とのシナジー効果で、さらなる成長が期待されます。
好調な業績を背景に増配を続けており、配当利回りは4%超。さらに100株以上の保有でQUOカードがもらえる株主優待も実施しています。
産業機械だけでなく、航空宇宙や防衛分野向けの製品も手掛けるなど、高い専門性を持つ技術商社です。ニッチな分野での強みが安定した収益基盤を支えています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 30円 | 66.1% |
| FY2022/3 | 65円 | 51.1% |
| FY2023/3 | 40.75円 | 98.6% |
| FY2024/3 | 46.75円 | 99.6% |
| FY2025/3 | 35円 | 23.2% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として安定的な還元を重視しつつ、業績に連動した適切な利益還元を行っています。過去には高い配当性向を維持した時期もありましたが、現在は業績の成長に合わせて配当余力を確保するバランスの良い方針です。今後も持続的な成長投資と株主還元の両立を通じ、中長期的な投資魅力の向上を目指しています。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
極東貿易の業績は、産業機械や設備関連の安定した需要を背景に回復基調にあり、FY2025/3には純利益が約37億円へと急拡大しました。これはM&Aによる商圏の拡大と既存事業の効率化が奏功した結果であり、FY2026/3も570億円規模の売上高を見込む堅実な成長を維持しています。機械商社としての専門性を活かし、安定的な収益基盤を構築している点が強みです。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.2% | 0.5% | 0.6% |
| FY2022/3 | 3.5% | 1.7% | 1.9% |
| FY2023/3 | 4.3% | 2.3% | 2.3% |
| FY2024/3 | 4.5% | 2.3% | 2.5% |
| FY2025/3 | 12.7% | 6.4% | 3.8% |
収益性は近年向上傾向にあり、特にFY2025/3にはROEが12.7%、ROAが6.4%まで大きく改善しました。営業利益率も0.6%から3.8%へと着実に上昇しており、高付加価値製品への注力とコスト管理の徹底が利益率改善に寄与しています。資本効率の改善は、経営陣が取り組む資本政策の成果と言えます。
財務は安全?
財務健全性は、総資産が580億円規模まで拡大する中、自己資本比率を約50%前後で維持しており、安定したバランスシートを確保しています。FY2024/3以降に有利子負債が増加したのはM&Aや事業投資のための戦略的な借入が主因ですが、潤沢な資産背景から見て過度な懸念はありません。強固な財務体質により、将来的な成長投資と株主還元を両立できる地力が備わっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.5億円 | -700万円 | -14.5億円 | 6.4億円 |
| FY2022/3 | -5.1億円 | 9.5億円 | -6.3億円 | 4.4億円 |
| FY2023/3 | 15.9億円 | -3,700万円 | -16.7億円 | 15.5億円 |
| FY2024/3 | -10.1億円 | 3.5億円 | -5.0億円 | -6.6億円 |
| FY2025/3 | -8.0億円 | 2.5億円 | 11.2億円 | -5.5億円 |
営業キャッシュフローは事業環境や運転資金の変動により年度間で増減していますが、中長期的には安定した営業収益の創出能力を有しています。FY2024/3以降はM&A等の戦略的投資に伴う資金需要が発生していますが、財務キャッシュフローでの調達により適切にコントロールされています。今後は本業でのキャッシュ創出力の向上によるFCF(フリーキャッシュフロー)の改善が期待されます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.3億円 | 4.6億円 | 62.1% |
| FY2022/3 | 13.0億円 | 5.2億円 | 39.7% |
| FY2023/3 | 15.2億円 | 5.1億円 | 33.2% |
| FY2024/3 | 14.9億円 | 3.3億円 | 22.3% |
| FY2025/3 | 25.3億円 | 0円 | 0.0% |
納税額は税引前利益の増減に伴い推移しており、FY2025/3は会計上の調整等により税負担が一時的に抑制されました。実効税率は年度によって変動があるものの、概ね法定税率に近い水準で推移する傾向にあります。今後も適正な税務コンプライアンスに基づき、業績に応じた納税が行われる見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 775万円 | 648人 | - |
従業員の平均年収は775万円であり、45歳という平均年齢を考慮すると、製造業や商社業界の平均と比較して堅実な水準にあると言えます。長年の勤続年数が平均20年と長いことから、安定した雇用環境が定着していることが推測されます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は三菱UFJ銀行。
同社の株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行が筆頭株主として名を連ね、金融機関や事業法人が安定株主として上位を占める構造です。また、極東貿易取引先持株会などの存在により、取引関係を重視した安定的な資本関係が築かれています。
会社の公式開示情報
役員報酬
同社は産業機械や設備・材料を扱う商社として、グローバルな事業展開を行っています。開示情報からは、M&Aを通じた商材・商圏の拡大を成長戦略として掲げており、防衛関連や産業機械領域における専門性の高さが事業リスクを補完する強みとなっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は12.5%であり、今後さらなる登用が期待されます。監査報酬は8,900万円と充実した監査体制が整えられており、連結子会社28社を擁する中堅商社として、透明性の高いガバナンス環境の維持に注力しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 455億円 | — | 530億円 | +16.4% |
| FY2024 | 460億円 | — | 437億円 | -5.1% |
| FY2023 | 420億円 | — | 427億円 | +1.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 12億円 | — | 20億円 | +69.8% |
| FY2024 | 11億円 | — | 11億円 | +5.9% |
| FY2023 | 9億円 | — | 10億円 | +11.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は中期経営計画の最終年度目標(FY2026)を見直しており、連結経常利益19億円を掲げています。直近のFY2025実績では会社予想を大幅に上回り、営業利益20.38億円(期初予想12億円)を達成。この好調はM&A戦略の成果が出始めていることを示唆しており、計画の前倒し達成も視野に入ります。ただし、過去には期初予想に対し未達の期も見られるため、安定した業績成長が継続できるかが今後の評価ポイントとなります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
同社のTSR(株主総利回り)は、分析対象期間(FY2021〜FY2025)の5年間において、FY2022を除きTOPIXを一貫して下回るアンダーパフォームとなっています。これは、好調な配当にもかかわらず、株価がTOPIXの上昇率ほどには伸び悩んだことが主な要因です。特にFY2024以降はTOPIXが大きく上昇する中で株価のパフォーマンスが劣後しました。今後はM&A戦略による業績成長を株価上昇に繋げ、資本市場からの評価を高めることが課題です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 120.2万円 | +20.2万円 | 20.2% |
| FY2022 | 184.3万円 | +84.3万円 | 84.3% |
| FY2023 | 137.3万円 | +37.3万円 | 37.3% |
| FY2024 | 187.7万円 | +87.7万円 | 87.7% |
| FY2025 | 154.4万円 | +54.4万円 | 54.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.80倍と、業界平均の1.0倍を下回り、解散価値割れの水準で取引されています。これは市場が同社の資産価値を十分に評価していない可能性を示唆します。一方で配当利回りは3.63%と業界平均を大きく上回り、高配当銘柄としての魅力があります。信用倍率は4.61倍とやや買い残が多い状況で、将来の売り圧力には注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
第3四半期決算にて通期業績の上方修正および配当の増額を発表しました。
三幸商会およびウエルストンを子会社化し、機械商社としての商圏拡大を図りました。
成長戦略の加速に向けて、公募増資により約14億円の資金調達を実施しました。
最新ニュース
極東貿易 まとめ
ひとめ診断
「『防衛』から『産業機械』まで手掛ける堅実な技術商社が、M&Aをテコに再成長を狙うディープバリュー株」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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