三愛オブリ8097
SAN-AI OBBLI CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが車でドライブするとき、街で見かける「キグナス石油」のガソリンスタンド。その運営の裏側には三愛オブリがいます。また、ご家庭で使われるLPガスを届けたり、旅行で飛行機に乗る際には、翼に燃料を給油する特殊な車両を動かしているのも同社の重要な仕事です。実は、羽田空港で使われる航空燃料の半分以上を扱っており、日本の空の旅を支える縁の下の力持ちのような存在なのです。私たちの快適な暮らしに欠かせないエネルギーを、安全かつ安定的に届けています。
石油・ガス卸を主力とする三愛オブリは、2025期に売上高6,544億円、営業利益118.08億円を記録し、前期比で減益となりました。これは主に国内石油製品の市況変動が影響しており、足元の業績は軟調に推移しています。一方で、1株あたり配当は100円へと大幅に増配し、株主還元姿勢を強化。再生可能エネルギー分野へのM&Aやアバター技術への出資など、脱炭素社会を見据えた事業ポートフォリオの転換を積極的に進めている点が注目されます。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区大手町2丁目3番2号 大手町プレイス イーストタワー10階
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 6.6% | 3.8% | - |
| 2022/03期 | 7.6% | 4.3% | - |
| 2023/03期 | 9.5% | 5.5% | - |
| 2024/03期 | 9.3% | 5.3% | 2.6% |
| 2025/03期 | 7.1% | 4.1% | 1.8% |
| 3Q FY2026/3 | 5.6%(累計) | 2.9%(累計) | 1.5% |
売上高純利益率は1-2%台で推移しており、エネルギー商社としての薄利多売の構造が色濃く反映されています。ROE(自己資本利益率)は概ね7-9%の水準を維持しており、資本効率を意識した経営が一定程度なされていることが伺えます。今後は、既存事業の採算性向上に加え、新規事業への投資による利益率の底上げが中期的な課題となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4,739億円 | — | 70.5億円 | 101.6円 | - |
| 2022/03期 | 5,987億円 | — | 83.1億円 | 120.7円 | +26.3% |
| 2023/03期 | 6,478億円 | — | 109億円 | 160.2円 | +8.2% |
| 2024/03期 | 6,596億円 | 169億円 | 112億円 | 171.2円 | +1.8% |
| 2025/03期 | 6,544億円 | 118億円 | 86.6億円 | 136.9円 | -0.8% |
当社の売上高は石油・ガス等のエネルギー事業を主軸に安定的に推移しており、2024/03期には売上高約6,596億円、純利益約112億円を達成しました。しかし、2025/03期は市況変動や子会社の業績影響を受け、利益面で一時的な減益となりました。現在は収益力の改善と持続的な成長を目指し、エネルギー以外の新事業やDX推進による効率化を軸とした再成長を図る局面です。 【3Q 2026/03期実績】売上4595億円(通期予想比70%)、営業利益69億円(同53%)、純利益62億円(同68%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
主な事業セグメントは石油製品販売、LPガス、航空燃料等です。エネルギー市況の影響を大きく受けるリスクを抱えていますが、羽田空港等の特定インフラでの給油施設運営といった独自性の高い事業が、業績の安定化に寄与しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 6,600億円 | — | 6,544億円 | -0.9% |
| 2024期 | 6,600億円 | — | 6,596億円 | -0.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,300億円 | — | 118億円 | -9.2% |
| 2024期 | 150億円 | — | 169億円 | +12.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画では、2026期に営業利益200億円、ROE12%以上を掲げています。初年度(2025期)の実績は営業利益118億円(進捗率59%)、ROE8.7%と、利益目標に対してはビハインドしている状況です。一方で、総還元性向40%以上の目標に対し、初年度で73%と大幅に上回る株主還元を実現しており、この点は高く評価できます。事業環境の変化に対応し、計画後半での巻き返しが期待されます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
熊本石油株式会社の全株式を取得し、グループの成長戦略の一環として石油製品販売網を拡大しました。
上期経常利益が前年同期比29%減となり、石油製品の市況悪化が業績に影響を与えたことを開示しました。
avatarin株式会社への総額37億円の共同出資に参加し、人手不足解消に向けたAI・ロボティクス技術の活用に着手しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
自己資本比率は約55%前後で安定しており、非常に高い財務健全性を維持しています。2024/03期以降、有利子負債が約280-334億円計上されましたが、潤沢な資産基盤を背景に経営への影響は軽微です。盤石なバランスシートを活かし、将来の成長投資や株主還元を積極的に行える余力が確保されています。 【3Q 2026/03期】総資産2154億円、純資産1195億円、自己資本比率51.2%、有利子負債32億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 90.1億円 | 44.1億円 | 54.6億円 | 46.0億円 |
| 2022/03期 | 105億円 | 33.0億円 | 57.2億円 | 72.5億円 |
| 2023/03期 | 189億円 | 32.5億円 | 69.2億円 | 157億円 |
| 2024/03期 | 272億円 | 87.1億円 | 119億円 | 185億円 |
| 2025/03期 | 9.4億円 | 25.3億円 | 115億円 | 15.9億円 |
2024/03期までは営業CFが順調に伸び、年間180億円以上のフリーキャッシュフローを創出する高い収益体質でした。2025/03期は営業キャッシュフローが大きく減少しましたが、これは一時的な運転資本の変動等が主因です。今後は安定した事業運営により、再び強固なキャッシュ創出力の回復が期待されます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は15.4%と改善傾向にあります。23社の連結子会社を抱える巨大な組織体制に対し、監査報酬7,600万円を投じることで、グループガバナンスとコンプライアンス遵守を徹底する姿勢を強く打ち出しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,002万円 | 1,841人 | - |
従業員の平均年収は1,002万円とエネルギー業界の中でも非常に高い水準にあります。商社機能を持ちながら石油製品の卸売や物流インフラを安定的に運営していることが、この強固な給与水準を支える背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」という結果になっています。2024期には株価上昇と増配により202.9%と高いリターンを記録しましたが、それでも同期間のTOPIX(216.8%)には及びませんでした。これは、石油市況の変動に業績が左右されやすい事業構造や、脱炭素への移行という業界全体の課題が、株価の本格的な上昇を抑制してきたことが背景にあると考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 19円 | 25.5% |
| 2017/03期 | 21円 | 25.0% |
| 2018/03期 | 27円 | 23.6% |
| 2019/03期 | 27円 | 26.1% |
| 2020/03期 | 28円 | 23.9% |
| 2021/03期 | 28円 | 27.6% |
| 2022/03期 | 40円 | 33.2% |
| 2023/03期 | 55円 | 34.3% |
| 2024/03期 | 80円 | 46.7% |
| 2025/03期 | 100円 | 73.0% |
現在、株主優待制度は実施していません。
当社は株主還元を重要な経営課題と位置づけ、配当性向の向上に努めています。近年は増配基調が続いており、2025/03期には年間100円の配当を実施しました。今後も業績とバランスを取りながら、安定的な利益還元を目指す方針を継続する見込みです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 118.8万円 | 18.8万円 | 18.8% |
| 2022期 | 89.2万円 | 10.8万円 | -10.8% |
| 2023期 | 132.3万円 | 32.3万円 | 32.3% |
| 2024期 | 202.9万円 | 102.9万円 | 102.9% |
| 2025期 | 179.4万円 | 79.4万円 | 79.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は2.04倍と比較的落ち着いており、投機的な売買は限定的です。PERは16.9倍と業界平均の12.6倍を上回っており、市場からは一定の成長期待が織り込まれていると考えられます。特筆すべきは配当利回りで、4.06%と業界平均(1.80%)を大幅に超える高水準です。これは、同社の積極的な株主還元策が評価されている証左と言えるでしょう。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 100億円 | 29.5億円 | 29.5% |
| 2022/03期 | 131億円 | 48.1億円 | 36.7% |
| 2023/03期 | 160億円 | 51.4億円 | 32.0% |
| 2024/03期 | 177億円 | 65.2億円 | 36.8% |
| 2025/03期 | 129億円 | 42.0億円 | 32.7% |
実効税率は概ね30%から37%の範囲で推移しており、日本国内の標準的な法人税率に準じた納税を行っています。利益水準の変動に伴い納税額も上下していますが、税務上の大きな特異点は見当たりません。業績連動で適正に税負担を履行しており、財務会計と税務会計の整合性は保たれています。
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三愛オブリ まとめ
「羽田空港の給油を一手に担う石油商社が、再生可能エネルギーとDXで脱炭素時代に挑む巨人」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。