日伝
NICHIDEN Corporation
最終更新日: 2026年3月30日
日本のモノづくりを支える、メカニカルパーツとシステムの専門商社
変化に対応できる柔軟な発想と、新たな事業への挑戦意欲に溢れる人材を育て、持続可能な社会の実現に貢献する企業を目指します。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンや自動車、家電製品。それらが作られる工場の機械が正確に、そして休みなく動き続けるためには、モーターや歯車、センサーといった無数の専門的な部品が不可欠です。日伝は、そうした「工場の心臓部」とも言える重要な部品を、日本中のメーカーに届けている専門商社です。普段は目にすることのない場所で、私たちの便利な生活を支えるモノづくりを根底から支えている会社なのです。
産業用部品・機器の専門商社。FY2025は売上高1,347.7億円(前期比6.2%増)、営業利益68.2億円(同17.5%増)と増収増益を達成しました。現在は第4次中期経営計画「New Dedication2026」を推進中で、既存事業の深化に加え、製造業向けプラットフォーム企業「アペルザ」の子会社化などDX投資を積極化し、新たな収益源の創出を目指しています。安定した財務基盤と株主還元姿勢も特徴です。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市中央区上本町西1-2-16
- 公式
- www.nichiden.com
社長プロフィール

当社は『New Dedication 2026』をスローガンに、モノづくり現場の課題解決に貢献することを目指しています。DX戦略や物流への投資を通じて、提案力と調達力を強化し、持続的な成長と企業価値向上を実現してまいります。
この会社のストーリー
大阪市で伝導機器の販売を目的として株式会社日伝商会を設立。日本の製造業の復興と共に歩み始める。
創業から約40年、着実な成長を遂げ株式上場を果たす。企業としての信頼性と知名度を大きく向上させた。
大阪に続き、東京証券取引所にも上場。全国規模での事業展開を加速させる基盤を固めた。
上場からわずか数年で第一部へ指定替え。安定した経営基盤と成長性が市場から高く評価された。
「New Dedication 2023」をスローガンに、新たな事業領域の拡大と貢献を目指す計画をスタート。変化する市場環境への対応を本格化。
製造業向けWEBサービスを手掛けるアペルザを子会社化。DX戦略を加速させ、新たな顧客価値の創出を目指す大きな一歩を踏み出した。
「New Dedication 2026」を開始。物流やDXへ60億円規模の戦略投資を行い、更なる成長を目指す。
注目ポイント
創業90周年記念配当を実施するなど、株主への利益還元に積極的。個人投資家にも魅力的な配当方針を掲げている。
製造業向けプラットフォーム企業「アペルザ」を子会社化。伝統的な専門商社の強みにデジタルを掛け合わせ、業界の変革をリードする。
70年以上の歴史で培った堅実な経営が強み。高い自己資本比率を維持しつつ、中期経営計画で売上高1,500億円を目指し着実に成長している。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 40円 | 44.2% |
| FY2022/3 | 65円 | 48.1% |
| FY2023/3 | 65円 | 41.1% |
| FY2024/3 | 65円 | 42.8% |
| FY2025/3 | 75円 | 45.6% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
配当方針は安定配当を基本としつつ、業績に応じた利益還元を重視しています。2025年3月期は創業90周年記念配当を含め増配を実施するなど、株主還元に対する積極的な姿勢を明確に打ち出しています。今後も配当性向を一定程度考慮した安定的かつ成長性のある還元策が期待されます。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
日伝の業績は、メカニカルパーツの専門商社として安定した売上高を維持しており、2025年3月期には売上高が約1,348億円、営業利益が約68億円と好調に推移しました。過去5年間を通じても堅調に成長を続けており、製造業の生産現場における高い課題解決能力が収益を下支えしています。2026年3月期も微増益を見込むなど、持続的な成長に向けた経営体制を構築しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.5% | 2.5% | 3.8% |
| FY2022/3 | 5.1% | 3.5% | 4.4% |
| FY2023/3 | 5.8% | 4.0% | 4.8% |
| FY2024/3 | 5.3% | 3.7% | 4.6% |
| FY2025/3 | 5.7% | 4.0% | 5.1% |
収益性は、売上高営業利益率が5%前後で安定しており、効率的な商社運営による着実な利益確保が強みとなっています。自己資本利益率(ROE)も5%台を維持しており、資本を効率的に活用した経営を行っています。卸売業という業態特有の薄利多売の構造ながら、緻密な在庫管理と提案営業により、安定した利益率を維持している点が特徴です。
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は70%前後と強固な安定性を誇ります。有利子負債はゼロの実質無借金経営を継続しており、外部環境の変化に対しても高い耐性を持っています。手元流動性も十分に確保されており、将来の事業投資や株主還元に対する余裕が十分にあります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 36.1億円 | -65.8億円 | -19.0億円 | -29.7億円 |
| FY2022/3 | 30.7億円 | -37.7億円 | -17.1億円 | -7.0億円 |
| FY2023/3 | 21.2億円 | 4,600万円 | -24.9億円 | 21.6億円 |
| FY2024/3 | 50.2億円 | -24.3億円 | -48.9億円 | 25.9億円 |
| FY2025/3 | 44.7億円 | 32.7億円 | -63.2億円 | 77.4億円 |
営業キャッシュフローは本業の商社事業から安定的に創出されており、強固な稼ぐ力を示しています。2025年3月期には投資キャッシュフローがプラスに転じており、これは資産売却や事業効率化による効率的なキャッシュ運用が成功した結果です。財務キャッシュフローは継続的な配当支払いや自己株式取得に充てられており、株主への利益還元が積極的に行われています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 41.8億円 | 13.3億円 | 32.0% |
| FY2022/3 | 60.8億円 | 18.4億円 | 30.2% |
| FY2023/3 | 67.6億円 | 17.9億円 | 26.5% |
| FY2024/3 | 64.3億円 | 17.6億円 | 27.3% |
| FY2025/3 | 72.0億円 | 23.1億円 | 32.1% |
法人税等の支払いは税引前利益の変動に概ね連動しており、実効税率は日本の法定実効税率に準じた水準で推移しています。過去には利益の増減に伴い税額が調整されていますが、税務上の大きな特例等は見られず適正に納税されています。将来予想においても、営業利益の予測に基づき標準的な税額を見込んでいます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 634万円 | 999人 | - |
平均年収は634万円であり、卸売業界の水準と比較しても安定しています。長年培われた専門商社としての安定した収益モデルを背景に、従業員への着実な還元が継続されていることが見て取れます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は日伝仕入先持株会・利双企画・百十四銀行。
大株主には日伝共栄会や仕入先持株会といった取引先との連携を示す団体が上位を占めており、安定した関係性を背景とした盤石な経営基盤が特徴です。一方で創業家関連の法人や個人も一定の比率を保有しており、経営方針の継続性が高い企業といえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、製造業の景況感に左右されるメカニカルパーツ市場の変動や、原材料価格の動向に伴う調達コストの推移を挙げています。子会社を活用したDX推進やサービス多角化により、これらの外部リスクへの耐性を高める戦略を採っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は11.1%となっており、さらなる多様性の推進が求められる段階です。監査等委員会設置会社としての監視体制を整えており、強固なグループ経営を通じて中長期的な成長を目指しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,340億円 | — | 1,348億円 | +0.6% |
| FY2024 | 1,320億円 | — | 1,269億円 | -3.9% |
| FY2023 | 1,270億円 | — | 1,316億円 | +3.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 61億円 | — | 68億円 | +11.9% |
| FY2024 | 56億円 | — | 58億円 | +3.7% |
| FY2023 | 45億円 | — | 63億円 | +40.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中期経営計画は売上・利益ともに目標を大幅に上回って達成し、高い計画実行力を示しました。現行の第4次中計では、FY2026の営業利益目標66億円をFY2025時点で前倒し達成しており、収益性は計画以上に進捗しています。一方で、売上高目標1,500億円やROE目標8.0%の達成には、DX投資の効果発現や更なる事業拡大が鍵となります。業績予想は保守的な傾向が見られ、ポジティブなサプライズも期待できるかもしれません。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」という結果になっています。これは、同社の安定的な業績成長や増配にもかかわらず、卸売業という業態が市場から大きな成長期待を集めにくいことや、株価がPBR1倍割れの状況が続いていることが要因と考えられます。株価を意識した経営が今後の課題であり、進行中のDX戦略が市場の評価を覆すきっかけになるか注目されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 104.9万円 | +4.9万円 | 4.9% |
| FY2022 | 106.4万円 | +6.4万円 | 6.4% |
| FY2023 | 97.6万円 | -2.4万円 | -2.4% |
| FY2024 | 136.0万円 | +36.0万円 | 36.0% |
| FY2025 | 150.7万円 | +50.7万円 | 50.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは14.6倍と業界平均の12.6倍をやや上回りますが、PBRは0.83倍と解散価値(1倍)を下回っており、資産価値の面からは割安と判断される水準です。信用倍率は2.96倍と標準的な水準で、特定の需給の偏りは見られません。株主優待(QUOカードや讃岐うどん等)も実施しており、個人投資家からの関心も安定しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
ものづくり産業向けプラットフォームを運営するアペルザとの資本業務提携を発表し、DX推進を強化。
アペルザを子会社化し、メカニカルパーツ専門商社としてのコト売り戦略の加速とデジタル領域の強化を実現。
株主還元の一環として、25年3月期の配当予想の増額修正を実施し、投資家からの注目を集めた。
最新ニュース
日伝 まとめ
ひとめ診断
「工場の『縁の下の力持ち』が、DXでサプライチェーン全体の司令塔を目指す老舗専門商社」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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