JUMP

ニプロ8086

NIPRO CORPORATION

プライムUpdated 2026/03/29
01 / 4 sections

まずこの会社は何者?

事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ

ひとめ診断

業績
好調
営業益 前年比↑
配当
少なめ
1株 25円
安全性
注意
自己資本比率 15.9%
稼ぐ力
普通
ROE 9.0%(累計)
話題性
普通
ポジ 45%

この会社ってなに?

あなたが病院で注射や点滴を受けるとき、その針やチューブはニプロの製品かもしれません。また、腎臓病の治療で使われる人工透析では、血液をきれいにする「ダイアライザ」という重要な装置で国内トップクラスのシェアを誇っています。普段、薬局で受け取るお薬の中にも、ニプロが製造を担当したジェネリック医薬品が含まれている可能性があります。私たちの健康を医療現場の最前線で見えないところで支えている会社です。

ニプロは人工透析関連製品で高いシェアを誇る総合医療メーカーです。直近の2025期決算では売上高6,445.9億円を達成するも、純利益は前期比で大きく減少し51.13億円となりました。一方で会社は2026期に売上高6,770億円、営業利益370億円と大幅な増益を予想しており、医薬品事業の強化と海外展開が成長の鍵を握っています。利益率の改善が継続的な株価上昇のための重要課題です。

精密機器プライム市場

会社概要

業種
精密機器
決算期
3月
本社
大阪府摂津市千里丘新町3番26号

サービスの実績は?

6,445.9億円
連結売上高
2025期
+9.8% YoY
266.0億円
連結営業利益
2025期
+19.1% YoY
25
1株当たり配当金
2025期実績
横ばい
843.9億円
資本金
2025年3月時点
171,459千株
発行済株式数
2025年3月時点
02 / 4 sections

なぜ伸びるの?

売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
9.0%(累計)
株主資本の利回り
ROA
1.4%(累計)
総資産の活用度
Op. Margin
5.5%
営業利益率
会計期ROEROA営業利益率
2021/03期8.2%1.7%-
2022/03期7.2%1.5%-
2023/03期2.1%0.5%-
2024/03期4.3%1.0%3.8%
2025/03期1.8%0.4%4.1%
3Q FY2026/39.0%(累計)1.4%(累計)5.5%

近年の収益性は、医療機器特有の競争激化や原材料コストの上昇により、営業利益率が3-6%台と低水準での推移が続いています。ROEは2023/03期以降1-4%台で推移しており、資本効率の向上が大きな課題となっています。今後は、生産プロセスの自動化や事業効率の改善を通じて、利益率の改善と効率的な経営への回帰が求められる局面です。

儲かってるの?

順調に稼いでいます
会計期売上高営業利益当期純利益EPSYoY
2021/03期4,556億円142億円87.1円-
2022/03期4,948億円135億円82.5円+8.6%
2023/03期5,452億円45.7億円28.1円+10.2%
2024/03期5,868億円223億円111億円68.1円+7.6%
2025/03期6,446億円266億円51.1億円31.4円+9.9%

売上高は透析関連製品や医薬品事業の堅調な拡大により、5期連続の増収基調を維持しており、直近の2025/03期には6,446億円に達しました。一方で、営業利益はコスト増の影響もあり変動が大きいものの、2026/03期期には過去最高水準の370億円への大幅な回復を見込んでいます。積極的な投資や事業再編によるポートフォリオの最適化が進んでおり、収益構造の改善が期待されています。 【3Q 2026/03期実績】売上4873億円(通期予想比72%)、営業利益267億円(同72%)、純利益167億円(同129%)。

業績の推移

売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。

同業比較(収益性)

精密機器の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
9.0%(累計)
業界平均
8.6%
営業利益率下回る
この会社
5.5%
業界平均
12.5%
自己資本比率下回る
この会社
15.9%
業界平均
60.9%
03 / 7 sections

将来どうなりそう?

公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く

会社の公式開示情報

役員報酬

3億9,200万円
取締役12名の合計

EDINET開示情報によると、ニプロは医療機器、医薬品、ファーマパッケージング、再生医療の4つの事業を融合させた独自のビジネスモデルを強みとしています。ただし、グローバル展開による為替変動や、医療規制、海外生産拠点での品質管理など多岐にわたる事業リスクが開示されており、安定成長に向けた管理体制が重視されています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
売上は計画に近いものの、利益面での未達が目立ち、業績予想の精度に課題が見られる。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

FY2026 会社業績予想
2026期
売上高: 目標 6,770億円 順調 (6,445.9億円)
95.21%
営業利益: 目標 370億円 順調 (265.98億円)
71.88%
純利益: 目標 129.5億円 大幅遅れ (51.13億円)
39.48%
(旧) FY2025 会社業績予想
2025期
売上高: 目標 6,450億円 未達 (6,445.9億円)
99.93%
営業利益: 目標 325億円 未達 (265.98億円)
81.84%
純利益: 目標 158億円 未達 (51.13億円)
32.36%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
2025期6,450億円6,446億円-0.1%
2024期5,992億円5,868億円-2.1%
2023期5,400億円5,452億円+1.0%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
2025期325億円266億円-18.2%
2024期240億円223億円-6.9%
2023期275億円177億円-35.5%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

ニプロは中期経営計画を公表していませんが、期初の会社業績予想がその代わりとなります。過去3年間、売上高は概ね予想通りに着地していますが、営業利益は大幅な未達が続いています。特に2023期と2025期は営業利益の乖離が大きく、原材料価格の高騰や為替変動などが利益を圧迫していると推測されます。2026期のV字回復計画を達成できるか、その実行力が問われています。

どんな話題が多い?

決算・業績40%
製品開発・承認30%
組織・再編20%
その他10%

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「中立
報道件数(30日)
42
前月比 +5.2%
メディア数
18
日本経済新聞, 株探, PR TIMES, 株予報Pro, 薬事日報
業界内ランキング
上位 35%
精密機器業界 320社中 112位
報道のトーン
45%
好意的
40%
中立
15%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

04 / 3 sections

この会社のストーリー

創業から現在までの歩みと、代表者の姿

創業ストーリー

出来事の年表

2026年3月事業再編

バスキュラー事業の組織変更および米国子会社の再編を実施し、グローバル体制の強化を図りました。

2026年1月承認取得

OTC医薬品「アスベリン®せき止め錠Pro20」の製造販売承認を取得し、コンシューマー向け事業を拡充しました。

2025年11月業績修正

第2四半期決算において業績予想と実績値の差異を開示し、通期見通しに対する進捗を確認しました。

社長プロフィール

05 / 6 sections

安心して投資できる?

財務・透明性・株主構成・リスクを点検

財務は安全?

財務に不安があります
自己資本比率15.9%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
Interest-bearing Debt
5,930億円
借金(有利子負債)
Net Assets
3,148億円
会社の純資産

総資産は積極的な設備投資や事業拡大に伴い、5年間で約8,500億円から1兆1,700億円規模まで着実に成長しています。自己資本比率は20%前後で安定的に推移していますが、事業成長のための資金調達により有利子負債が1兆円を超えて増加しました。長期的には安定的な財務基盤の確保と負債管理の両立が重要となります。 【3Q 2026/03期】総資産1.2兆円、純資産3148億円、自己資本比率15.9%、有利子負債5930億円。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
Operating CF
+685億円
本業で稼いだお金
Investing CF
-719億円
投資に使ったお金
Financing CF
+53.8億円
借入・返済など
Free CF
-34.1億円
手元に残ったお金
会計期営業CF投資CF財務CFFCF
2021/03期661億円451億円221億円210億円
2022/03期682億円784億円103億円102億円
2023/03期104億円717億円431億円613億円
2024/03期729億円871億円221億円141億円
2025/03期685億円719億円53.8億円34.1億円

営業キャッシュフローは堅調な本業の稼ぎにより、2024/03期には約732億円を確保するなど安定したキャッシュ創出力を有しています。一方で、成長に向けた積極的な設備投資や子会社への出資継続により投資キャッシュフローの流出が続いており、フリーキャッシュフローはマイナス傾向にあります。今後は先行投資した事業の収益化によるキャッシュフローの改善が、財務の安定性を高める鍵となります。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 21名)
女性 3名(14.3% 男性 18
14%
86%
監査報酬
9,100万円
連結子会社数
161
設備投資額
815.0億円
平均勤続年数(従業員)
13.3
臨時従業員数
921

ガバナンス体制においては、女性役員比率14.3%を達成しており、多様性の確保に向けた取り組みが進行中です。取締役会の監督機能については独立社外取締役が委員長を務める「報酬委員会」を設置し、透明性の確保に努めています。連結子会社161社という広範なグループを統括するため、グループ全体での監査・内部統制体制の強化が重要な経営課題となっています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主29.8%
浮動株70.2%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関20.2%
事業法人等9.6%
外国法人等25.5%
個人その他39.3%
証券会社5.4%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 主な安定株主は日本電気硝子・BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 三菱UFJ銀行)。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(19,469,000株)11.89%
日本電気硝子株式会社(11,576,000株)7.07%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(8,419,000株)5.14%
BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(6,637,000株)4.05%
JPモルガン証券株式会社(4,354,000株)2.66%
BNYMSANV RE GCLB RE JP RD LMGC(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(3,789,000株)2.31%
NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN (CASHPB)(常任代理人 野村證券株式会社)(3,781,000株)2.31%
HSBC HONG KONG-TREASURY SERVICES A/C ASIAN EQUITIES DERIVATIVES(常任代理人 香港上海銀行東京支店カストディ業務部)(3,501,000株)2.14%
BNYM SA/NV FOR BNYM FOR BNYM GCM CLIENT ACCTS M ILM FE(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(2,798,000株)1.71%
モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社(2,761,000株)1.69%

ニプロの株主構成は、金融機関や事業会社が大半を占める安定的な構造です。日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行などの信託口が上位を占め、日本電気硝子も主要株主として名を連ねており、機関投資家による長期保有が中心となっています。創業者一族や経営陣による支配的な比率は高くなく、市場流動性の確保された体制です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1訴訟に関するリスク当社グループの事業または製品が、他人の特許等の存在を知らないで使用したことによる知的財産権侵害などを理由とした訴訟の対象とされる可能性があるほか、当社グループの製品によって損害を与え、このために訴訟等を提起される可能性もあり、その訴訟等の内容によっては、多額の損害賠償を要求され、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を与える可能性があります
2個人情報の管理に関するリスク当社グループが保有する個人情報の保護については厳重な方策を講じて機密を守っておりますが、万一不測の事故および事件により個人情報が外部に漏洩することになった場合には、当社グループの信用や得意先を失い、経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります
3その他のリスク当社グループが事業展開している地域や事業所で予期せぬ火災、地震、テロ、戦争、疫病、環境問題、法規制等の変更や政治的・経済的変動等が発生した場合、生産、販売、物流、サービスの提供などが遅延したり停止したりする可能性があり、これらの遅延や停止期間が長期化した場合には、経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります

社員の給料はどのくらい?

平均年収
659万円
従業員数
39,168
平均年齢
40.8歳
平均年収従業員数前年比
当期659万円39,168-

従業員の平均年収は659万円であり、医療機器メーカーとして比較的安定した水準を維持しています。業界全体で見ても標準的ですが、グローバルな事業展開に伴う海外拠点の人件費や、国内での生産体制効率化といった構造改革が年収推移の背景に影響を与えている可能性があります。

06 / 5 sections

株主リターン・投資成果

リターン・配当・市場データを確認

平均よりも稼げてる?

この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。

過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」となっています。2025期では自社TSRが116.9%に対しTOPIXは213.4%と大きな差が開きました。これは、増収は確保しているものの、利益率の伸び悩みや度重なる業績予想の未達が、株価の低迷につながり、結果として配当を含めた総リターンが市場平均に及ばなかったことを示しています。株主還元の強化と、利益ある成長を実現できるかが今後の課題です。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
25
方針: 安定配当
1株配当配当性向
2016/03期33.528.8%
2017/03期2942.9%
2018/03期28.540.1%
2019/03期2838.0%
2020/03期13.5-
2021/03期2832.1%
2022/03期2732.7%
2023/03期2278.4%
2024/03期2536.7%
2025/03期2579.7%
2期連続増配
株主優待
あり
権利確定月3月

同社は安定的な配当の維持を重視しつつ、業績に連動した適切な利益還元を行う方針を掲げています。近年の配当性向は変動があるものの、株主への還元姿勢は維持されており、事業成長に伴う利益還元を目指しています。長期保有を促進する株主優待制度も併用することで、中長期的な株主価値の向上を図る姿勢です。

もし5年前に投資していたら?

+
2021期初めに100万円を投資した場合
100万円が 116.9万円 になりました (16.9万円)
+16.9%
年度末時点評価額損益TSR
2021期107.4万円7.4万円7.4%
2022期84.9万円15.1万円-15.1%
2023期86.2万円13.8万円-13.8%
2024期104.4万円4.4万円4.4%
2025期116.9万円16.9万円16.9%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残71,400株
売り残186,600株
信用倍率0.38倍
2026年3月19日時点
今後の予定
2026年3月期 通期決算発表2026年5月上旬(予定)
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬(予定)

市場評価の面では、精密機器業界の平均PER(35.2倍)やPBR(3.3倍)と比較して、ニプロの株価はPER19.9倍、PBR1.02倍と割安な水準にあります。これは、利益率の低さや成長性への懸念が株価の重しになっている可能性を示唆しています。信用倍率は0.38倍と売り残が多く、株価の上昇を抑制する要因となる可能性がありますが、将来的に買い戻しによる上昇圧力に転じる可能性も秘めています。

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
2021/03期263億円121億円45.9%
2022/03期276億円141億円51.2%
2023/03期153億円108億円70.2%
2024/03期195億円84.0億円43.1%
2025/03期108億円57.0億円52.7%

実効税率は年度によって変動が激しく、特に収益が低下した期には相対的に高くなる傾向が見られます。これは海外事業に伴う税務上の調整や一時的な費用の発生が影響している可能性があります。業績見通しに基づいた今後の納税額は、利益水準の回復に伴い240億円規模へ増加する見込みです。

07 / 3 sections

もっと知る

まとめと、関連情報・似た会社へ

ニプロ まとめ

業績
好調
営業益 前年比↑
配当
少なめ
1株 25円
安全性
注意
自己資本比率 15.9%
稼ぐ力
普通
ROE 9.0%(累計)
話題性
普通
ポジ 45%

「人工透析の巨人が、医薬品製造と海外M&Aを両輪に総合医療メーカーへの脱皮を図る」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

DISCLAIMER

本ページの情報は、公開されたメディア報道の定量分析およびEDINET等の公的開示情報をもとに作成しています。特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。報道件数・センチメント分析はAIによる自動分類であり、完全な正確性を保証するものではありません。記事の著作権は各メディアに帰属します。

最終更新: 2026/05/22 / データ提供: OSHIKABU