愛知時計電機
Aichi Tokei Denki Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
暮らしのインフラを計測技術で支え、データで未来を創造する安定成長企業
計測技術とデータ活用を通じて、持続可能で豊かな社会インフラを構築し、人々の暮らしをより安全・安心・快適にすることを目指します。
この会社ってなに?
あなたが毎日お風呂に入ったり、料理でガスコンロを使ったりするとき、その使用量を測っているのがガスメーターや水道メーターです。実はそのメーター、愛知時計電機の製品かもしれません。同社は120年以上にわたり、こうした暮らしに不可欠な計測機器を作り続けてきました。最近では、メーターがもっと賢くなり、検針員が家に来なくても自動でデータが送られたり、遠く離れた家族の水道利用状況を見守ったりできるサービスも提供しています。普段は目にしないけれど、私たちの安心で便利な生活の裏側を支えている会社です。
ガス・水道メーターの国内大手。FY2025は売上高542.9億円、営業利益39.40億円と堅調に推移し、続くFY2026も売上高569.2億円、営業利益46.10億円と増収増益を見込むなど安定成長を続けています。直近の2026年3月期第3四半期決算では、営業利益が前年同期比45.6%増と大幅な増益を達成しました。現在は中期経営計画のもと、スマートメーターとデータ配信サービス「アイチクラウド」を核としたDX事業に注力し、従来の機器売り切りモデルからの転換を図っています。
会社概要
- 業種
- 精密機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県名古屋市熱田区千年1丁目2番70号
- 公式
- www.aichitokei.co.jp
社長プロフィール

当社は、社会や人々の暮らしに不可欠なライフラインを『計る』技術で支え、120年以上の歴史を歩んできました。現在、中期経営計画2026を推進し、計測器事業の基盤強化と、データソリューションサービスなどの成長事業への投資を加速しています。これからも『人と地球にやさしい明日』の実現に向けて、変化を恐れず挑戦を続けてまいります。
この会社のストーリー
愛知時計製造合資会社として設立。時計製造で培った精密加工技術が、後のメーター事業の礎となった。
戦後の復興期を経て、企業としての基盤を固め、社会的な信用を獲得。安定した成長への道を歩み始める。
ガス・水道メーターの需要拡大を背景に、技術開発と生産体制を強化。社会インフラを支える企業として確固たる地位を築いた。
次世代の通信技術「NB-IoT」を活用した水道スマートメーターの実証実験を開始。デジタルトランスフォーメーションへの挑戦が始まった。
スマート水道メーターとデータ配信サービス「アイチクラウド」を本格的に提供開始。計測機器メーカーからデータソリューション企業への転換点となる。
初期費用を抑えて製品を利用できる定額利用サービスを開始。顧客の多様なニーズに応えるビジネスモデルの革新を進めている。
都市ガス向けのデータ配信サービス「アイチクラウド」を提供開始。水道とガスの両輪でデータ活用事業を加速させる。
中期経営計画2026の最終年度。計測器事業の安定成長に加え、データソリューションなど成長事業の拡大を通じた企業価値向上を目指す。
注目ポイント
業績は絶好調で、2025年3月期に続き2026年3月期も経常利益の最高益更新を予想。株主還元にも積極的で、3期連続の増配を見込んでいる安定感が魅力だね!
長年培った計測技術に、IoTやクラウドを融合。水道・ガスメーターのスマート化とデータ活用で、高齢者見守りサービスなど新たな価値を創造しているよ!
好業績にも関わらず、PBR(株価純資産倍率)は1倍をわずかに上回る水準。企業の持つ資産価値に対して株価が割安な水準にあり、今後の株価上昇も期待できるかも?
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 130円 | 22.3% |
| FY2023/3 | 55円 | 24.4% |
| FY2024/3 | 64円 | 30.9% |
| FY2025/3 | 75円 | 32.6% |
株主優待制度は実施していません。
同社は財務の安定性と長期的な成長を重視しつつ、安定的かつ利益成長に応じた株主還元を基本方針としています。近年では配当性向を意識した増配を継続しており、株主へ利益を還元する姿勢を強めています。今後も安定した経営基盤を背景に、持続的な配当維持が期待されます。
同業比較(収益性)
精密機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
愛知時計電機は、ガス・水道メーターのトップメーカーとして安定した事業基盤を有しており、売上高はFY2021/3の約462億円からFY2025/3には約543億円まで順調に拡大しています。スマートメーターへの切り替え需要やデータ配信サービス「アイチクラウド」の成長が寄与し、利益面でも堅調な推移を見せています。FY2026/3予想では、売上高約569億円、営業利益約46億円を見込んでおり、継続的な成長基調を維持しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 8.7% | 5.2% | 6.5% |
| FY2022/3 | 7.9% | 5.3% | 7.1% |
| FY2023/3 | 9.0% | 6.1% | 7.9% |
| FY2024/3 | 7.2% | 5.2% | 7.1% |
| FY2025/3 | 7.6% | 5.6% | 7.3% |
収益性に関しては、営業利益率が概ね7%台前半から後半で安定しており、高付加価値なスマート機器への転換が寄与しています。ROE(自己資本利益率)は7%から9%のレンジで推移しており、資本効率を意識した経営が一定程度奏功しています。ROA(総資産利益率)も5%〜6%台を維持しており、保有資産を効率よく利益創出に結びつけている点が評価できます。
財務は安全?
同社の財務健全性は極めて高く、自己資本比率はFY2025/3時点で74.6%に達しており、実質無借金経営に近い強固な財務体質を構築しています。純資産は過去5年間で着実に増加しており、約468億円の規模にまで積み上がりました。総資産の拡大傾向は、将来の成長に向けた積極的な設備投資や研究開発投資を裏付けており、長期的な安定性が確保されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 41.9億円 | -24.2億円 | -10.2億円 | 17.7億円 |
| FY2022/3 | 31.1億円 | 25.9億円 | -59.3億円 | 57.0億円 |
| FY2023/3 | 18.8億円 | -6.8億円 | -8.3億円 | 11.9億円 |
| FY2024/3 | 17.4億円 | -10.9億円 | -11.8億円 | 6.5億円 |
| FY2025/3 | 18.6億円 | 7.4億円 | -13.5億円 | 25.9億円 |
営業キャッシュフローは毎期プラスを維持し、本業による安定した収益確保が継続しています。投資活動においてはスマートメーター生産設備への投資が継続的になされており、FCF(フリーキャッシュフロー)はFY2022/3の約57億円を筆頭に、設備投資を吸収しながら安定的な資金流入を実現しています。財務キャッシュフローは配当支払いや自己株式の取得など、株主還元への充当によりマイナスとなる傾向があります。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 33.0億円 | 3.1億円 | 9.4% |
| FY2022/3 | 38.1億円 | 10.3億円 | 26.9% |
| FY2023/3 | 46.5億円 | 12.0億円 | 25.7% |
| FY2024/3 | 42.6億円 | 10.9億円 | 25.6% |
| FY2025/3 | 47.6億円 | 12.3億円 | 25.8% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に連動して概ね10億円から12億円程度で推移しています。FY2021/3は特異的な要因により税率が一時的に低下しましたが、直近では実効税率約25-26%の水準で安定的に推移しています。将来の業績予想においても、適切な税務処理に基づく納税が継続される見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 586万円 | 1,704人 | - |
平均年収は586万円となっており、日本の製造業における標準的な水準を維持しています。長年の歴史で培われた安定した収益基盤を背景に、過度な変動を抑えつつ従業員へ安定した賃金が支払われており、精密機器業界の中では堅実な雇用環境であると言えます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はTHE HONGKONG AND SHANGHAI BANKING CORPORATION LTD‐SINGAPORE BRANCH PRIVATE BANKING DIVISION CLIENTS A/C 8221‐623793(常任代理人 香港上海銀行東京支店)・日本生命保険相互会社・東邦瓦斯。
同社の株主構成は、金融機関や取引先企業、ならびに持株会などの安定株主が一定の割合を占めており、長期的な信頼関係を重視した株主構成となっています。筆頭株主には外資系の信託口座が名を連ねていますが、全体として特定の支配権が強すぎるというよりも、伝統的な日本企業らしい安定した資本関係が維持されているのが特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社は水道・ガスといった生活インフラを支える流体計測機器を主軸としています。中期経営計画における「アイチクラウド」などのスマートメーター事業への注力が成長の牽引役となっており、設備投資を積極的に行いつつも高い自己資本比率を維持することで、盤石な財務体制を築いています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%と、日本の上場企業平均と比較しても一定の多様性が確保されています。監査報酬3,400万円を投じて外部監査体制を整備しており、5つの連結子会社を統括する中で、ガバナンスと経営の透明性向上に継続的に取り組んでいる点が評価されます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 未修正 | — | 39億円 | +8.9%(実績) |
| FY2024 | 36億円 | — | 36億円 | +0.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 未修正 | — | 543億円 | +5.9%(実績) |
| FY2024 | 516億円 | — | 512億円 | -0.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新中期経営計画「中期経営計画2026」では、FY2026に売上高569.2億円、営業利益46.1億円を目標に掲げています。FY2025の実績は売上高542.9億円と順調な滑り出しを見せており、計画達成への確度は高いと評価できます。特に、スマートメーターを軸としたデータサービス事業への転換が成長の鍵を握っており、この分野での顧客獲得が目標達成の先行指標となるでしょう。旧中計で目標としていたROA4.9%を大幅に上回る6.4%で達成した実績もあり、経営計画の実行力には定評があります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、継続して市場平均であるTOPIXを下回る(アンダーパフォーム)状況にあります。これは、同社の安定的な配当にもかかわらず、株価の成長が市場全体の伸びに追いついていなかったことを示しています。しかし、直近のFY2024ではTSRが192.9%と急伸しており、市場の評価が変化し始めている可能性があります。現在進行中の中期経営計画によるDX事業の収益化が本格化すれば、TOPIXを上回るリターンを達成する可能性も秘めています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 109.5万円 | +9.5万円 | 9.5% |
| FY2022 | 120.1万円 | +20.1万円 | 20.1% |
| FY2023 | 120.1万円 | +20.1万円 | 20.1% |
| FY2024 | 192.9万円 | +92.9万円 | 92.9% |
| FY2025 | 164.7万円 | +64.7万円 | 64.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
精密機器業界の平均PER(22.0倍)、PBR(2.2倍)と比較して、PER・PBRともに割安な水準にあります。一方で、配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への意識の高さがうかがえます。信用倍率は11.24倍と買い残が多く、将来の株価上昇を期待する投資家が多いことを示唆していますが、需給の緩みを警戒する見方もあります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
都市ガスデータ配信サービス「アイチクラウド」の提供を開始し、DX事業を拡大。
2025年3月期決算にて経常利益47.6億円を達成し、2期連続で最高益を更新。
2026年3月期第3四半期決算にて、売上高415.87億円、営業利益33.45億円と大幅な増収増益を達成。
最新ニュース
愛知時計電機 まとめ
ひとめ診断
「暮らしのインフラを120年支える老舗が、水道・ガスメーターのDXで未来を『計測』している」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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