ナカニシ
NAKANISHI INC.
最終更新日: 2026年4月1日
超高速回転技術で世界の歯科医療を支える栃木発のグローバルニッチトップ企業
NSK(ナカニシ)をすべてのステークホルダーに最も好まれる企業にする
この会社ってなに?
歯医者さんであなたの歯を削っているあの高速回転する器具、実はナカニシ製かもしれません。世界中の歯科医院で使われるハンドピースのトップメーカーです。また、脳神経外科手術で使われる頭蓋骨穿孔器や、工場で使われる精密加工用スピンドルなど、「小さくて高速に回る」技術が私たちの健康と生活を支えています。
ナカニシは、超高速回転技術をコアに歯科医療用ハンドピースで世界首位級のシェアを持つ精密機器メーカーです。歯科事業・外科事業・機工事業の3本柱で展開し、海外売上比率が約8割を占めるグローバル企業です。FY2025/12期は売上高811億円と増収を維持しましたが、ドイツ子会社イエガー社の減損損失により純利益は▲24億円の赤字に転落。FY2026/12期は米国での外科用機器メーカー2社買収(Acra Cut・Intech)を梃子に、売上高881億円・純利益109億円と黒字回復を見込んでいます。中期経営計画「NV2030」では2030年度に売上高1,000〜1,200億円を目標としています。
会社概要
- 業種
- 精密機器
- 決算期
- 12月
- 本社
- 栃木県鹿沼市下日向700
- 公式
- www.nakanishi-inc.jp
社長プロフィール
超高速回転技術をコアテクノロジーとして、歯科・外科・機工の3つの領域でグローバルに事業を拡大してまいります。2030年に売上高1,000億円超を目指し、M&Aも活用しながら持続的な成長と企業価値の向上に取り組みます。
この会社のストーリー
中西金属工業所として歯科用機器の製造を開始。超高速回転技術の基礎を築きました。
法人化し、本格的な事業拡大に向けた経営基盤を整備しました。
歯科用ハンドピースの輸出を本格化。「NSK」ブランドで世界市場への挑戦を開始しました。
東京証券取引所に株式を上場。資本市場からの信頼を得て、さらなる成長資金を確保しました。
歯科用ハンドピースで世界トップクラスのシェアを獲得。海外売上比率80%超のグローバル企業に成長しました。
ドイツの外科機器メーカーを買収し外科事業を拡大。しかし後の減損損失の原因にもなりました。
Acra CutとIntechを買収し脳神経外科領域に本格参入。NV2030達成に向けた成長戦略を加速させています。
中期経営計画NV2030で売上高1,000〜1,200億円・EBITDAマージン25%以上を目標に掲げ、さらなる飛躍を目指します。
注目ポイント
超高速回転技術を強みに、歯科用ハンドピースで世界トップクラスのシェアを持ちます。海外売上比率80%超のグローバルニッチトップ企業です。
独自の超高速回転技術による参入障壁の高さから、安定して高い営業利益率を維持。営業CFは過去最高水準の166億円を記録しています。
米国でのAcra Cut・Intech買収により脳神経外科領域に参入。歯科に続く第2の柱として外科事業を育成し、NV2030での飛躍を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/12 | 37円 | 31.7% |
| FY2022/12 | 46円 | 31.6% |
| FY2023/12 | 50円 | 18.7% |
| FY2024/12 | 52円 | 51.3% |
| FY2025/12 | 54円 | 0.4% |
| FY2026/12(予想) | 56円 | 42.7% |
なし
ナカニシは4期連続増配を実施しており、FY2021/12の37円からFY2025/12の54円へと着実に配当を引き上げています。FY2025/12は純利益が赤字にもかかわらず減配せず54円を維持した点は、株主還元への強い意志を示しています。中期経営計画NV2030では総還元性向70%以上を目標としており、配当と自社株買いを組み合わせた株主還元の充実を掲げています。株主優待制度は導入していません。
同業比較(収益性)
精密機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
ナカニシの売上高はFY2021/12の448億円からFY2025/12の811億円へと5年間で約81%成長しています。営業利益率は一貫して高水準を維持し、FY2022/12には31.6%を記録。しかしFY2025/12はドイツ子会社イエガー社の減損損失により純利益が▲24億円の赤字に転落しました。FY2026/12期は米国M&A効果もあり売上高881億円・純利益109億円と黒字回復を見込んでいます。営業利益ベースでは着実に成長が続いています。
事業ごとの売上・利益
歯科用ハンドピース(タービン、マイクロモーター等)で世界首位級。超高速回転技術と耐久性で圧倒的な競争力を持つ主力事業
外科手術用の駆動機器や頭蓋骨穿孔器など。Acra Cut・Intechの買収により北米市場での脳神経外科領域に本格参入
産業用高速スピンドル・グラインダー等。自動車、半導体、航空宇宙向けの精密加工機器を提供
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 12.2% | 10.7% | 30.7% |
| FY2022/12 | 13.7% | 12.2% | 31.6% |
| FY2023/12 | 20.2% | 16.2% | 23.9% |
| FY2024/12 | 7.1% | 5.4% | 18.9% |
| FY2025/12 | -2.1% | -1.5% | 17.4% |
ナカニシの営業利益率は17〜31%と精密機器業界の中でも極めて高い水準を維持しています。FY2023/12にはROE20.2%を記録しましたが、FY2024/12以降はイエガー社関連の損失が響き、FY2025/12にはROEが▲2.1%に悪化。ただし本業の収益力は健在で、営業利益率17.4%は業界平均を大きく上回ります。FY2026/12期は減損の一巡で収益性の回復が見込まれます。
財務は安全?
かつて無借金経営だったナカニシですが、FY2023/12のイエガー社買収を機に有利子負債が増加し、FY2025/12末で778億円まで拡大しています。自己資本比率は87.5%から71.0%へ低下しましたが、依然として健全な水準を維持。総資産1,601億円に対し純資産1,140億円と、財務基盤は十分に厚い状態です。今後のM&A戦略と借入金の推移に注目が必要です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 120億円 | -41.5億円 | -39.7億円 | 78.2億円 |
| FY2022/12 | 77.6億円 | -63.1億円 | -61.1億円 | 14.5億円 |
| FY2023/12 | 85.5億円 | -191億円 | 34.1億円 | -106億円 |
| FY2024/12 | 153億円 | -79.4億円 | 6.0億円 | 73.6億円 |
| FY2025/12 | 166億円 | -86.8億円 | 6.8億円 | 79.7億円 |
営業キャッシュフローは年間80〜166億円と安定して創出されており、本業の稼ぐ力は堅実です。FY2023/12はイエガー社買収で投資CFが▲191億円と膨らみFCFが赤字となりましたが、FY2024/12以降はFCF約73〜80億円のプラスに回復。FY2025/12は営業CF166億円と過去最高水準を記録しており、減損はあくまで会計上の損失で本業のキャッシュ創出力は健在であることが確認できます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 140億円 | 38.5億円 | 27.6% |
| FY2022/12 | 176億円 | 51.8億円 | 29.3% |
| FY2023/12 | 172億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/12 | 173億円 | 87.1億円 | 50.4% |
| FY2025/12 | 169億円 | 193億円 | 114.2% |
ナカニシの税負担は年度により大きく変動しています。FY2023/12は税効果会計の影響で実効税率が0%となり、逆にFY2025/12は減損損失の税務上の扱いから実効税率が114.2%に急上昇しました。これらは一時的な会計要因であり、FY2026/12期は実効税率30%程度に正常化する見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2025/12 | 568万円 | 2,204人 | - |
ナカニシの平均年収は568万円で、栃木県鹿沼市に本社を構えることを考慮すると地域水準を上回る水準です。平均年齢41歳・平均勤続年数11.8年と比較的若い組織で、単体従業員2,204名に加え臨時従業員264名を抱えます。連結では17社のグループを擁するグローバル企業です。
誰がこの会社の株を持ってる?
創業家の中西家が資産管理会社(E&N、オフィスナカニシ)・財団・個人名義を合計で約26%保有し、安定的な経営基盤を構築。地元の足利銀行も安定株主として貢献。外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな評価が反映される銘柄構造です。
ナカニシの株主構成は創業家の中西家が中心です。資産管理会社のナカニシE&N(5.45%)とオフィスナカニシ(3.76%)、NSKナカニシ財団(4.48%)、さらに代表取締役の中西英一氏(3.37%)と副社長の中西賢介氏(3.34%)が個人でも保有し、中西千代氏(5.25%)を含め創業家関連で約26%を安定保有。一方、外国人投資家が40.8%と高い比率を占めており、グローバルニッチトップ企業として海外からの評価が高いことがわかります。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 歯科事業 | - | - | - |
| 外科事業 | - | - | - |
| 機工事業 | - | - | - |
ナカニシは歯科・外科・機工の3事業を展開しています。主力の歯科事業は世界首位級のシェアを誇り、超高速回転技術を強みに欧州・北米・アジアでグローバルに展開。外科事業は2026年3月のAcra Cut・Intech買収で脳神経外科領域に本格参入し、成長の柱として育成中です。ガバナンス面では取締役9名中女性2名(22.2%)を登用しています。
この会社のガバナンスは?
ナカニシの取締役会は9名で構成され、うち女性取締役2名(22.2%)を登用しています。連結子会社17社を世界各地に展開し、グローバルなガバナンス体制を構築。設備投資額53.0億円は超高速回転技術の研究開発と生産設備の拡充に充てられています。代表取締役社長の中西英一氏をはじめ、創業家が経営を主導するオーナー企業としてのスピード感ある意思決定が特徴です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/12 | 720億円 | 770億円 | 770億円 | +6.9% |
| FY2025/12 | 820億円 | - | 811億円 | -1.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/12 | 154億円 | 172億円 | 172億円 | +11.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/12 | 100億円 | - | ▲24億円 | 赤字転落 |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
ナカニシは中期経営計画「NV2030」で2030年度に売上高1,000〜1,200億円・EBITDAマージン25%以上を掲げています。FY2024/12までは期初予想から上方修正を重ねる堅実な経営でしたが、FY2025/12はイエガー社の減損で純利益が赤字転落し予想精度に課題が生じました。一方、直近の米国2社買収で外科事業の拡大戦略を加速しており、NV2030達成に向けた布石を打っています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
ナカニシの5年間のTSR(株主総利回り)は98.0%と元本割れとなっており、TOPIXの188.9%を大きく下回っています。FY2022にはTSR116.6%まで回復しましたが、その後はイエガー社の業績低迷と減損を受けて株価が下落基調に転じました。長期投資家にとっては厳しい結果ですが、米国M&Aによる外科事業の拡大と中計NV2030の進捗次第で巻き返しの余地があります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 95.1万円 | -4.9万円 | -4.9% |
| FY2022 | 116.6万円 | +16.6万円 | 16.6% |
| FY2023 | 110.6万円 | +10.6万円 | 10.6% |
| FY2024 | 113.9万円 | +13.9万円 | 13.9% |
| FY2025 | 98.0万円 | -2.0万円 | -2.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
ナカニシのPER20.8倍は精密機器業界平均をやや下回り、イエガー減損後の回復期待が織り込まれつつある水準です。PBR1.99倍も割安ではないものの業界平均以下。配当利回り1.98%は業界並みの水準です。信用倍率1.07倍と売り残と買い残がほぼ拮抗しており、需給面は中立的な状況です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
米子会社を通じて外科用機器メーカーAcra CutとIntechの2社を買収。脳神経外科領域への参入と北米販路の拡大を発表し、業績予想を上方修正。
FY2025/12期の通期決算を発表。売上高は811億円(前期比+5.4%)と増収も、イエガー減損で純利益▲24億円の赤字転落。
ドイツ子会社イエガー社の業績低迷を受け、大幅な減損損失を計上。1-9月期の経常利益は前年同期比19%減益に。
FY2024/12期の通期経常利益予想を12%上方修正。歯科事業の好調と円安効果が寄与。
最新ニュース
ナカニシ まとめ
ひとめ診断
「超高速回転技術で歯科用機器世界首位級、M&Aで外科領域にも拡大する栃木発のグローバルニッチトップ企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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