268Aプライム

リガク・ホールディングス

Rigaku Holdings Corporation

最終更新日: 2026年4月8日

ROE13.4%
BPS391.0円
自己資本比率47.7%
FY2025/12 有報データ

「視るチカラ」で、目に見えない世界を照らし出す

視るチカラで、世界を変える

この会社ってなに?

スマートフォンの半導体チップ、薬の原料、電池の素材など、目に見えないミクロの世界を「X線」で分析する装置を作っている会社です。病院のレントゲンのように物質の中身を透視する技術を、工場や研究室向けに応用しています。世界中の半導体工場や大学の研究室で使われており、X線分析の分野では世界トップクラスです。

リガク・ホールディングスは、1951年創業のX線分析機器メーカー「リガク」を中核とする持株会社です。X線回折装置(XRD)や蛍光X線分析装置(XRF)で世界トップ水準のシェアを誇り、半導体・電子部品、ライフサイエンス、化学、材料科学など幅広い産業分野や大学・研究機関に製品を提供しています。2021年に米投資ファンドのカーライルがMBO(経営陣による買収)で非公開化し、成長投資を加速。2024年10月に東証プライム市場にIPO(再上場)しました。FY2025/12は売上高941億円(前期比+3.9%)、営業利益167億円(同-9.0%)と増収減益。半導体プロセス制御向けの次世代計測装置「XTRAIA」シリーズの量産開始や、米アジレントからのX線回折事業買収など、成長戦略を着実に実行しています。FY2026/12は売上高1,010億円(+7.2%)、営業利益194億円(+16.1%)の増収増益を見込みます。

精密機器プライム市場

会社概要

業種
精密機器
決算期
12月
本社
東京都昭島市松原町3-9-12
公式
rigaku-holdings.com

社長プロフィール

川上 潤
代表取締役社長CEO
外資系出身の成長請負人
リガクは75年にわたりX線分析技術を磨き続けてきました。半導体の微細化、新素材の開発、創薬の加速など、社会の進歩に欠かせない「視るチカラ」を提供し続けます。次世代半導体向け計測装置XTRAIAを起点に、さらなる成長を実現していきます。

この会社のストーリー

1951
理学電機工業として創業

東京でX線分析装置の専門メーカーとして創業。日本初のX線回折装置を開発し、国内の研究機関に普及させた

1990
世界市場へ本格展開

海外拠点を拡充し、X線回折装置で世界トップクラスのシェアを獲得。「Rigaku」ブランドが国際標準として認知される

2021
カーライルによるMBO

米投資ファンドのカーライル・グループがMBOを実施し、リガクを非公開化。成長投資の加速とグローバル経営体制の強化に着手

2024
東証プライムにIPO

カーライル主導の成長戦略を経て、東証プライム市場に再上場。時価総額約2,800億円でスタートし、成長企業として注目を集める

2027
半導体計測で飛躍

次世代半導体向け計測装置XTRAIAシリーズの拡販と新規M&Aで売上高1,200億円・営業利益率22%超を目指す

注目ポイント

X線分析機器で世界首位級のシェア

X線回折装置(XRD)と蛍光X線分析装置(XRF)で世界トップ水準。75年の技術蓄積と9カ国のグローバル拠点で、他社が容易に追随できない競争優位を築いています

半導体向け成長ストーリー

次世代半導体(2nm以下)の品質管理に不可欠なXTRAIA計測装置の量産を開始。最先端半導体の微細化が進むほど精密計測の需要が拡大する構造的追い風があります

高い収益性と成長ポテンシャル

営業利益率17〜20%台の高収益体質。ニッチトップ企業として価格競争に巻き込まれにくく、研究開発投資を持続的に行える強固な財務基盤を持っています

サービスの実績は?

世界首位級
X線分析機器
XRD・XRFで圧倒的シェア
約940億円
年間売上高
FY2025/12
17.7%
営業利益率
FY2025/12
9カ国
グローバル拠点
従業員約1,800名

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(FY2022/12の低EPS(4.1円)はカーライルによるMBO後の再編費用が純利益を圧迫したため。FY2023/12以降が通常の収益力水準)
配当
少なめ
1株 19円
安全性
普通
自己資本比率 47.7%
稼ぐ力
高い
ROE 13.4%
話題性
好評
ポジティブ 55%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
19
方針: 配当性向30%程度を目安とし、安定的かつ持続的な配当を実施
1株配当配当性向
FY2025/1218.837.5%
FY2026/12(予想)1934.4%
株主優待
なし

株主優待なし

FY2025/12の年間配当は18.8円(配当性向37.5%)。IPO後初の通期配当であり、FY2024/12は上場時の端数配当(3円)のみでした。FY2026/12の予想配当は19円(+1.1%増配)で、配当利回りは約0.76%と低水準。これはPER 45倍超の成長株としてのバリュエーションを反映しており、同社は配当よりも成長投資に資金を振り向ける方針です。株主優待制度はありません。

同業比較(収益性)

精密機器の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
13.4%
業界平均
8.6%
営業利益率上回る
この会社
17.7%
業界平均
12.3%
自己資本比率下回る
この会社
47.7%
業界平均
59.7%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/12627億円
FY2023/12799億円
FY2024/12907億円
FY2025/12942億円
営業利益
FY2022/1263.3億円
FY2023/12153億円
FY2024/12184億円
FY2025/12167億円

FY2025/12は売上高941億円(+3.9%)と4期連続の増収を達成しましたが、営業利益は167億円(-9.0%)と減益。半導体プロセス制御向けの先行投資や研究開発費の増加が利益を圧迫しました。FY2022/12の純利益が9億円と低いのは、カーライルによるMBO後の再編費用が影響しています。FY2023/12以降は営業利益率17〜20%の高収益体質が定着しており、FY2026/12は過去最高の営業利益194億円を見込みます。

事業ごとの売上・利益

X線分析機器
約800億円85.1%)
半導体プロセス制御
約140億円14.9%)
X線分析機器約800億円
利益: 約140億円利益率: 約17.5%

X線回折装置(XRD)、蛍光X線分析装置(XRF)、熱分析装置、X線非破壊検査装置。研究機関・産業向けの汎用分析機器で世界トップ水準のシェア。安定した収益基盤

半導体プロセス制御約140億円
利益: 約27億円利益率: 約19%

半導体製造工程における薄膜・結晶構造の品質検査装置。XTRAIAシリーズの量産開始で急成長中。最先端半導体(2nm以下)の品質管理需要が追い風

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
13.4%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
6.2%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
17.7%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2022/121.8%0.6%10.1%
FY2023/1218.4%6.7%19.1%
FY2024/1218.5%7.7%20.3%
FY2025/1213.4%6.2%17.7%

営業利益率は17〜20%台で推移しており、精密機器業界の中でも高い収益性を誇ります。FY2022/12の低ROE(1.8%)はMBO後の再編費用による一時的なものです。FY2024/12にはROE18.5%、営業利益率20.3%と過去最高を記録。FY2025/12は先行投資の増加で若干低下しましたが、X線分析機器のニッチトップ企業として高い競争優位性を維持しています。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率47.7%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
20.0億円
会社の純資産
884億円

総資産1,852億円、自己資本比率47.7%と堅実な財務基盤。カーライルによるMBO時に発生したのれん約519億円(総資産の28%)が最大の資産項目で、事業環境悪化時の減損リスクには留意が必要です。FY2024/12まで無借金経営でしたが、FY2025/12に20億円の有利子負債を計上。BPS391円に対し株価は2,497円と、PBR6.39倍の高バリュエーションは成長期待の表れです。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+93.9億円
営業CF
投資に使ったお金
-66.3億円
投資CF
借入・返済など
-66.0億円
財務CF
手元に残ったお金
+27.6億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2024/12146億円-60.5億円-24.4億円85.5億円
FY2025/1293.9億円-66.3億円-66.0億円27.6億円

FY2024/12は営業CF146億円、FCF86億円と潤沢なキャッシュ創出力。FY2025/12は営業CFが94億円に減少しましたが、半導体向け新製品の設備投資(投資CF△66億円)と自己株取得等の株主還元(財務CF△66億円)を十分に賄えています。FCF28億円と黒字を維持しており、成長投資と株主還元の両立が可能な財務体質です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1X線分析機器の需要は半導体・電子部品、ライフサイエンス、化学等の幅広い産業の設備投資や研究開発予算に依存しています。景気後退や各国政府の予算削減により需要が減少するリスクがあります
2半導体プロセス制御向けの売上比率が拡大しており、半導体市況のサイクルに業績が左右されやすくなっています。半導体投資の減速局面では業績が大きく下振れする可能性があります
3カーライルによるMBO時に計上されたのれん約519億円が総資産の28%を占めています。事業環境の悪化や収益力の低下によりのれんの減損損失が発生した場合、財務に重大な影響を及ぼします
4筆頭株主のAtom Investment(カーライル系、42.08%)がPEファンドとしてエグジット(株式売却)を行う場合、大量の売り圧力が発生し株価が大幅に下落するリスクがあります
5海外売上比率が高く、為替変動(特に円高ドル安・円高ユーロ安)が業績を圧迫するリスクがあります。地政学リスクや各国の輸出規制も事業に影響を及ぼす可能性があります
6X線分析技術の急速な進化や新たな分析手法の台頭により、技術的優位性が失われるリスクがあります。継続的な研究開発投資が不可欠であり、その負担が収益を圧迫する可能性があります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2024/12180億円43.6億円24.3%
FY2025/12160億円45.7億円28.6%

FY2024/12の実効税率は24.3%と法定税率(約30%)を下回りました。海外子会社における低税率地域の利益貢献が寄与しています。FY2025/12は28.6%とやや上昇しましたが、グローバルに事業を展開する精密機器メーカーとしては標準的な水準です。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主64%
浮動株36%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関8.6%
事業法人等1.2%
外国法人等63.2%
個人その他25.8%
証券会社1.1%

筆頭株主Atom Investment(カーライル系PE)42.08%+創業家志村晶12.15%+金融機関8.6%+事業法人1.2%で安定株主約64%。EDINETアルゴリズムではPEファンド・創業者が浮動株扱いとなるため大幅に補正

筆頭株主はAtom Investment, L.P.(42.08%)で、これは米投資ファンドのカーライル・グループが設立したPEファンドです。2021年のMBO以来リガクの成長戦略を主導してきた戦略的株主であり、IPO後も大半の株式を保有し続けています。第2位の志村晶(12.15%)は、リガクの創業家に連なる人物で長期安定株主です。日本マスタートラスト信託銀行(6.44%)は機関投資家の受託分で、INDUS系ファンドやGIC(シンガポール政府系)など海外機関投資家も名を連ねています。信用倍率は44.15倍と極端な買い長で、個人投資家の成長期待が反映されています。

会社の公式開示情報

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
X線分析機器約800億円約140億円約17.5%
半導体プロセス制御約140億円約27億円約19%

事業の約85%を占めるX線分析機器が安定した収益基盤。XRD(結晶構造解析)とXRF(元素分析)で世界トップ水準のシェアを持ち、半導体、製薬、材料科学など幅広い分野に供給しています。成長ドライバーは半導体プロセス制御事業で、次世代半導体向け計測装置「XTRAIA」の量産開始により急拡大が見込まれます。

会社の計画は順調?

B
総合評価
売上は概ね計画線だが、営業利益は先行投資の増加で未達。半導体新製品の量産は計画通り進捗

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

FY2025/12は増収減益だが、半導体プロセス制御向けXTRAIAの量産開始など成長基盤の整備は着実に進行。FY2026/12の増益転換で中計への信頼が回復するか注目
中期経営計画
2024年〜2027年
売上高: 目標 1,200億円(2027年度) やや遅れ (941億円(FY2025/12))
45%
営業利益率: 目標 22%以上(2027年度) やや遅れ (17.7%(FY2025/12))
40%
半導体プロセス制御売上: 目標 大幅拡大 大幅遅れ (XTRAIA量産開始)
35%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025/12977億円941億円-3.7%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025/12200億円167億円-16.6%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

FY2025/12は売上高941億円が当初計画977億円に対し-3.7%、営業利益167億円が計画200億円に対し-16.6%と未達。3Qまでの業績が振るわなかったものの、4Qに大幅改善し着地。半導体プロセス制御向け新製品「XTRAIA XD-3300」の商業生産開始や米アジレントからの事業買収など、中期成長に向けた布石は着実に打たれています。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残1,130,200株
売り残25,600株
信用倍率44.15倍
2026/3時点
今後の予定
2026年12月期 第1四半期決算2026年5月中旬
2026年12月期 第2四半期決算2026年8月中旬

PER45.2倍、PBR6.39倍ともにセクター平均を大きく上回るプレミアム評価。半導体向け成長ストーリーへの期待が織り込まれています。信用倍率44.15倍と極端な買い長で、個人投資家の買い意欲が旺盛。上場来の出来高推移をみると、2025年12月の新製品発表後に出来高が急増し、機関投資家の参入も増えています。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや強気
報道件数(30日)
12
前月比 +35%
メディア数
8
日経新聞, 東洋経済, 株探
業界内ランキング
上位 15%
精密機器 50社中 8位
報道のトーン
55%
好意的
30%
中立
15%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

半導体向け計測装置35%
IPO・株価上昇25%
75周年・企業価値15%
M&A・事業拡大15%
カーライル出資10%

最近の出来事

2026年4月75周年

「視るチカラで、世界を変える」をスローガンに創業75周年を迎える。X線分析技術で社会課題の解決に貢献する姿勢を打ち出す

2026年2月通期決算

FY2025/12通期決算を発表。売上高941億円(+3.9%)、純利益114億円。FY2026/12は売上高1,010億円、営業利益194億円の増収増益を計画

2025年12月新製品発売

次世代半導体向け計測装置「XTRAIA XD-3300」の本格商業生産を開始。最先端半導体の品質管理需要を取り込む

2025年7月自己株取得

自己株式の取得を発表。株式需給の改善と資本効率の向上を図る

2024年10月IPO・プライム上場

東証プライム市場にIPO。公開価格1,260円で上場し、カーライル主導の成長投資期間を経て再び公開企業に。時価総額は約2,800億円でスタート

最新ニュース

ポジティブ
「視るチカラで、世界を変える」をスローガンに創業75周年。X線分析技術の社会実装を加速する方針を発表
04/01 · PR TIMES
ポジティブ
株価が年初来高値2,472円を更新。保ち合い上放れでモメンタム相場への移行が注目される
03/26 · 東洋経済
ニュートラル
FY2025/12通期決算を発表。売上高941億円(+3.9%)、営業利益167億円(-9.0%)。FY2026/12は増収増益計画
02/13 · 決算短信
ポジティブ
次世代半導体向け計測装置「XTRAIA XD-3300」の本格商業生産を開始。株価急騰で出来高急増
12/05 · PR TIMES
ポジティブ
自己株式の取得を発表。株式需給の改善と資本効率向上を図り株価急騰
07/22 · TDnet

リガク・ホールディングス まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(FY2022/12の低EPS(4.1円)はカーライルによるMBO後の再編費用が純利益を圧迫したため。FY2023/12以降が通常の収益力水準)
配当
少なめ
1株 19円
安全性
普通
自己資本比率 47.7%
稼ぐ力
高い
ROE 13.4%
話題性
好評
ポジティブ 55%

X線分析機器で世界首位級。半導体向け計測装置が成長ドライバー

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/08 / データ提供: OSHIKABU