テルモ4543
TERUMO CORPORATION
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
病院で採血されるとき、腕に刺さる注射針やシリンジ、点滴バッグの多くはテルモ製です。ドラッグストアで見かける電子体温計もテルモのブランドを目にしたことがあるでしょう。さらに、心臓カテーテル手術で血管に挿入される極細のガイドワイヤーや、心臓手術中に心肺機能を代替する人工心肺装置など、最先端の医療現場を支える製品も手がけています。普段の健康管理から命に関わる治療まで、テルモの製品は医療のあらゆる場面で活躍しています。
テルモは心臓・血管領域のカテーテルや人工心肺装置で世界的な高シェアを持つ医療機器メーカーです。2025年3月期は売上高1兆362億円と初の1兆円突破を達成し、営業利益1,577億円と増収増益を続けています。2025年8月には英オルガノックス社を約2,200億円で買収し、臓器移植関連分野への本格参入を決定。2026/03期は売上高1兆500億円、調整後営業利益1,940億円を見込む通期予想の上方修正も発表しており、グローバルな成長を加速させています。
会社概要
- 業種
- 精密機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都渋谷区幡ヶ谷2-44-1
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
カテーテルシステム、ガイドワイヤー、ステントなどの心臓血管インターベンション製品。売上構成比47%。ボストン・サイエンティフィックやアボットと競合。
注射・輸液関連製品、薬剤投与デバイス、糖尿病管理製品。売上構成比30%。国内病院向けに安定した需要を持つ。
血液成分分離装置、細胞治療関連製品、人工心肺装置。売上構成比23%。iPS細胞培養技術の研究開発も推進。
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 9.6% | 5.7% | - |
| 2022/03期 | 9.5% | 6.0% | - |
| 2023/03期 | 8.4% | 5.6% | - |
| 2024/03期 | 8.7% | 5.8% | 15.2% |
| 2025/03期 | 8.7% | 6.4% | 15.2% |
売上高営業利益率は14〜17%台で安定推移しており、医療機器メーカーとして高い収益性を維持しています。ROEは8〜9%台で推移し、資本効率も堅実な水準です。2023/03期にやや低下した営業利益率は、原材料高や為替影響を受けたものですが、価格改定と高付加価値製品の拡販により回復に転じています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 6,138億円 | 0円 | 773億円 | 26.2円 | — |
| 2022/03期 | 7,033億円 | 0円 | 888億円 | 30.1円 | +14.6% |
| 2023/03期 | 8,202億円 | 0円 | 893億円 | 30.0円 | +16.6% |
| 2024/03期 | 9,219億円 | 1,401億円 | 1,064億円 | 71.5円 | +12.4% |
| 2025/03期 | 1.0兆円 | 1,577億円 | 1,170億円 | 79.0円 | +12.4% |
テルモの売上高は2021/03期の6,138億円から2025/03期には1兆362億円へと5年間で約69%成長し、初の1兆円超えを達成しました。カテーテルやガイドワイヤーを中心とする心臓血管事業の拡大に加え、円安効果もあり堅調な増収増益トレンドを維持しています。2026/03期予想では売上高1兆500億円、営業利益1,940億円と過去最高益を見込んでおり、英OrganOx社の買収を含む成長投資の効果が今後本格的に表れてくる見通しです。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
精密機器の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 心臓血管カンパニー | 4,820億円 | 850億円 | 17.6% |
| メディカルケアソリューションズカンパニー | 3,140億円 | 420億円 | 13.4% |
| 血液・細胞テクノロジーカンパニー | 2,400億円 | 310億円 | 12.9% |
心臓血管カンパニーが売上の約半分を占める主力事業であり、利益率も17.6%と高水準です。3つのカンパニー制により事業領域を明確に分け、それぞれが専門性の高い製品を展開しています。英OrganOx社の買収により、臓器移植という新たな成長領域が加わり、中長期的な事業ポートフォリオの拡充が期待されます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
AMED補助事業に採択され、テルモ製品を活用したiPS細胞の効率的な培養手法の研究を推進しています。
第3四半期累計の最終利益が前年同期比11%増で着地。通期業績予想を上方修正し、調整後営業利益1,940億円を見込みます。
英オルガノックス社の全株式取得を完了し、臓器移植分野に本格参入。将来的に1,000億円事業への育成を目指します。
臓器保存デバイスを手がける英OrganOx社を約2,200億円で買収する契約を締結。次の成長ドライバーとして臓器移植領域に照準を定めました。
2025/03期の売上高が初の1兆円を突破。カテーテル事業や血液・細胞テクノロジー事業が好調に推移しました。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも2025/03期末時点
自己資本比率は2021/03期の63.4%から2025/03期には74.8%へと上昇し、非常に強固な財務基盤を構築しています。総資産は1.8兆円規模に成長し、M&Aによる事業拡大を支える十分な財務余力を備えています。2024/03期にBPSが低下しているのは株式分割(2024年4月に1:2)の影響によるものです。英OrganOx社の買収資金を考慮しても健全な財務状態を維持しています。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2022/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2023/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2024/03期 | 1,463億円 | ▲815億円 | ▲621億円 | 649億円 |
| 2025/03期 | 2,108億円 | ▲825億円 | ▲1,088億円 | 1,283億円 |
営業キャッシュフローは2025/03期に2,108億円と過去最高を記録し、本業からの安定的なキャッシュ創出力を実証しました。投資キャッシュフローは生産設備の拡充やR&D投資に継続的に充てられています。フリーキャッシュフローは2025/03期に1,283億円と大幅に改善し、成長投資と株主還元の両立が可能な財務体質を維持しています。
この会社のガバナンスは?
取締役11名中社外取締役が過半数を占め、監督機能の強化が図られています。女性役員比率は9.0%と改善の余地があるものの、3兆円規模の時価総額にふさわしいガバナンス体制を構築。連結子会社約100社を擁するグローバル企業として、設備投資825億円・平均勤続年数15.7年と人的資本への投資にも積極的です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 778万円 | 30,689人 | - |
平均年収は約778万円で医療機器業界では上位水準。連結従業員数は約30,689名(単体5,633名)で、毎年約100名ずつ増加し増収と人材投資を両立しています。平均年齢40.3歳、平均勤続年数15.7年と定着率が高く、専門技術人材の蓄積が同社の競争力の源泉となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
テルモのTSRは5年間で155.7%となり、TOPIXの213.4%を約58ポイント下回りました。2021期〜2023期にかけてはTOPIX対比で大幅に劣後しており、コロナ後の医療機器市場の回復が株価に十分反映されなかった時期がありました。直近では2024期に急回復しましたが、大型M&Aに対する市場の不安感から再び伸び悩んでいます。中長期的には臓器移植事業の成長が鍵となります。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 10円 | 28.8% |
| 2017/03期 | 10.8円 | 28.0% |
| 2018/03期 | 12.8円 | 19.3% |
| 2019/03期 | 27.7円 | 49.7% |
| 2020/03期 | 14.4円 | 24.6% |
| 2021/03期 | 14.9円 | 28.4% |
| 2022/03期 | 17.4円 | 28.9% |
| 2023/03期 | 20.2円 | 33.6% |
| 2024/03期 | 44円 | 61.5% |
| 2025/03期 | 26円 | 32.9% |
株主優待制度は実施していません。
配当性向30%前後を目安に安定的な配当を実施しています。2024/03期の配当が44円と突出しているのは、株式分割前の水準であるためで、分割調整後は概ね増配基調を維持しています。2026/03期予想は30円と増配を見込んでおり、利益成長に連動した継続的な増配が期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 108.3万円 | 8.3万円 | 8.3% |
| 2022期 | 101.8万円 | 1.8万円 | 1.8% |
| 2023期 | 98.8万円 | ▲1.2万円 | -1.2% |
| 2024期 | 150.7万円 | 50.7万円 | 50.7% |
| 2025期 | 155.7万円 | 55.7万円 | 55.7% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER22.5倍、PBR2.35倍と精密機器セクターの中でもプレミアム評価を受けています。これは心臓血管分野での高い技術力と安定的な利益成長に対する市場の信頼を反映しています。配当利回りは1.38%とセクター平均を下回りますが、成長投資への再投資を重視する経営方針が背景にあります。信用倍率3.71倍は標準的な水準です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 971億円 | 198億円 | 20.4% |
| 2022/03期 | 1,145億円 | 257億円 | 22.4% |
| 2023/03期 | 1,161億円 | 268億円 | 23.1% |
| 2024/03期 | 1,408億円 | 345億円 | 24.5% |
| 2025/03期 | 1,546億円 | 376億円 | 24.3% |
実効税率は27〜29%台で安定しており、グローバルに展開する医療機器メーカーとして適正な税負担水準を維持しています。海外売上比率が高いため、各国の税制優遇や移転価格税制の影響を受けますが、大きな変動は見られません。
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テルモ まとめ
「体温計だけじゃない、カテーテルと人工心肺で世界の医療現場を支える日本発グローバル医療機器メーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。