山善8051
YAMAZEN CORPORATION
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
普段何気なく使っているスマートフォンや自動車、その部品を作っている工場の裏側では、山善が提供する最先端の工作機械や工具が活躍しています。ものづくりの現場を支える、まさに「縁の下の力持ち」のような存在です。一方で、あなたが冬に使うこたつや、夏の扇風機、お部屋を片付ける収納ボックスなど、実は「YAMAZEN」ブランドの家電や家庭用品として、私たちの暮らしのすぐそばにもいます。このように、山善は日本のものづくりと日々の快適な生活、その両方を支えている会社なのです。
工作機械など「生産財」と家電など「消費財」を手掛ける専門商社。2025年3月期は売上高5,161.3億円、営業利益95.35億円と、市況の軟化を受け減収減益で着地しました。しかし、配当は52円と前期から増配し、株主還元への意識の高さを示しています。現在は新中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」を推進し、マレーシア商社の買収など海外展開の加速と、SaaSプラットフォーム「ゲンバト」によるDX支援で、新たな成長軌道を目指しています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市西区立売堀3丁目2-5
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 7.0% | 3.1% | - |
| 2022/03期 | 10.9% | 4.5% | - |
| 2023/03期 | 10.6% | 4.4% | - |
| 2024/03期 | 5.1% | 2.2% | 2.0% |
| 2025/03期 | 6.0% | 2.7% | 1.8% |
| 3Q FY2026/3 | 5.9%(累計) | 2.2%(累計) | 2.1% |
収益性については、営業利益率が2022/03期の3.4%をピークに直近では2%を下回る水準で推移しており、商社特有の薄利多売な構造が継続しています。ROEも2022/03期の10.6%から低下傾向にあり、資本効率の改善が中期的な経営課題となっています。外部環境の影響を受けやすい事業特性上、今後は高付加価値サービスへの転換による収益性向上が求められます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4,347億円 | — | 75.7億円 | 80.3円 | - |
| 2022/03期 | 5,019億円 | — | 120億円 | 133.7円 | +15.4% |
| 2023/03期 | 5,273億円 | — | 125億円 | 141.0円 | +5.1% |
| 2024/03期 | 5,069億円 | 98.9億円 | 64.9億円 | 73.0円 | -3.9% |
| 2025/03期 | 5,161億円 | 95.3億円 | 78.5億円 | 90.6円 | +1.8% |
山善は工作機械や工具を扱う専門商社として強固な基盤を持ち、2022/03期から2023/03期にかけては製造業の設備投資需要を取り込み業績を拡大させました。しかし、2024/03期以降は国内外の景気減速や設備投資の一服感により利益面で苦戦が続いています。2026/03期予想では売上高5,300億円を見込む一方、利益水準は引き続き慎重な見通しとなっています。 【3Q 2026/03期実績】売上3985億円(通期予想比75%)、営業利益85億円(同94%)、純利益66億円(同95%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
工作機械・工具を中心とする生産財事業と、住宅設備・家庭用機器を取り扱う住設建材事業の二刀流経営がリスク分散の核となっています。主要な事業リスクとして為替変動やグローバルな景気動向を挙げており、特に製造現場のデジタル化を推進する『ゲンバト』等のSaaSプラットフォーム拡大を通じた収益構造の転換が重要事項です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 90億円 | 100億円 | 95億円 | +5.9% |
| 2024期 | 150億円 | — | 99億円 | -34.1% |
| 2023期 | 160億円 | — | 166億円 | +3.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 5,300億円 | — | 5,161億円 | -2.6% |
| 2024期 | 5,500億円 | — | 5,069億円 | -7.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
前中期経営計画「CROSSING YAMAZEN 2024」は、市況の悪化を背景に売上高・営業利益ともに目標未達で終了しました。特に2024期の業績予想は大幅な下方乖離となり、計画達成力には課題を残しています。新たにスタートした「PROACTIVE YAMAZEN 2027」では、最終年度にROE10%という資本効率の改善を明確な目標に掲げました。M&Aを含む海外事業の拡大と、国内のDX支援事業「ゲンバト」が成長の鍵を握りますが、まずは期初の会社予想を確実に達成できるかが市場の信頼回復に向けた試金石となります。
最新ニュース
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メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
新中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」の発表と合わせ、前期配当の増額を決定。
2026年3月期上期の経常利益を40億円から50億円へ上方修正し、成長基調を維持。
マレーシアの機械商社CKマックグローバルを買収し、海外事業基盤を大幅に強化。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務の健全性は安定しており、自己資本比率は概ね40%台前半を維持しています。長年無借金経営を続けてきましたが、近年は成長投資や運転資金確保のため有利子負債を一時的に積み増す動きが見られます。強固な資産基盤を背景に、変化の激しい市場環境下でも安定した事業運営が可能な財務体質を構築しています。 【3Q 2026/03期】総資産3196億円、純資産1343億円、自己資本比率35.2%、有利子負債201億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 136億円 | 39.1億円 | 50.6億円 | 96.5億円 |
| 2022/03期 | 70.5億円 | 27.7億円 | 9.7億円 | 42.9億円 |
| 2023/03期 | 77.7億円 | 33.0億円 | 51.8億円 | 44.7億円 |
| 2024/03期 | 112億円 | 9.3億円 | 47.6億円 | 102億円 |
| 2025/03期 | 83.6億円 | 111億円 | 107億円 | 27.4億円 |
営業キャッシュフローは安定してプラスを維持しており、本業による収益確保が継続できています。一方で2025/03期には積極的な事業拡大や投資案件により投資キャッシュフローが大幅なマイナスとなりました。今後は投下した資金をいかに早期の利益成長へ結びつけ、フリーキャッシュフローを再創出できるかが鍵となります。
この会社のガバナンスは?
役員9名中女性が2名在籍し、女性役員比率20.0%を達成するなどダイバーシティ経営を推進しています。監査体制の強化に加え、社外取締役比率を44%と高水準に保つことで、透明性の高い経営監視と機動的な意思決定の両立を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 760万円 | 3,276人 | - |
従業員平均年収は760万円となっており、専門商社として高い付加価値を生み出す事業構造がこの水準を支えています。工作機械や住宅設備機器といった堅実な需要背景に加え、近年の業績連動型の報酬制度の導入などが、継続的な人材確保と待遇維持に寄与していると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」という結果になっています。これは、同期間の業績が伸び悩んだことで株価が停滞し、高い配当利回りだけでは市場全体の成長率に追いつけなかったことが主な要因です。株主価値向上のためには、株価上昇に繋がる持続的な利益成長を実現することが喫緊の課題となっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 30円 | 30.6% |
| 2017/03期 | 30円 | 33.0% |
| 2018/03期 | 32.5円 | 30.2% |
| 2019/03期 | 36円 | 28.0% |
| 2020/03期 | 30円 | 35.0% |
| 2021/03期 | 20円 | 24.9% |
| 2022/03期 | 35円 | 26.2% |
| 2023/03期 | 40円 | 28.4% |
| 2024/03期 | 50円 | 68.5% |
| 2025/03期 | 52円 | 57.4% |
| 権利確定月 | 3月 |
同社は株主還元を重視しており、安定的な配当を継続する方針を掲げています。近年の配当性向は上昇傾向にあり、業績変動に左右されにくい還元姿勢を強めている点が特徴です。今後も持続可能な配当水準を維持しつつ、株主優待と合わせたトータルリターンの最大化を図っています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 117.9万円 | 17.9万円 | 17.9% |
| 2022期 | 110.9万円 | 10.9万円 | 10.9% |
| 2023期 | 123.4万円 | 23.4万円 | 23.4% |
| 2024期 | 165.5万円 | 65.5万円 | 65.5% |
| 2025期 | 168.0万円 | 68.0万円 | 68.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は0.37倍と売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、将来的な株価下落を見込む投資家が多いことを示唆しています。これは短期的な需給の重しとなる可能性があります。一方で、PBRは1倍を割り込み、配当利回りは3.65%と業界平均を上回るため、割安感とインカムゲインを重視する長期投資家にとっては魅力的な水準と言えるかもしれません。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 112億円 | 36.4億円 | 32.4% |
| 2022/03期 | 171億円 | 50.7億円 | 29.7% |
| 2023/03期 | 173億円 | 47.5億円 | 27.5% |
| 2024/03期 | 104億円 | 39.5億円 | 37.8% |
| 2025/03期 | 100億円 | 21.7億円 | 21.7% |
法人税等の支払額は利益水準の変動に連動しています。2024/03期には一時的な要因で実効税率が約38%まで上昇しましたが、直近では20%台前半で推移しています。税負担は標準的な範囲内に収まっており、極端な偏りや異常な節税等の懸念は見当たりません。
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※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。