セイコーグループ8050
SEIKO GROUP CORPORATION
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが人生の節目に記念の腕時計を選んだり、大切な人への贈り物を探したりする時、きっとセイコーの製品を目にするでしょう。実は、高級腕時計の「グランドセイコー」もこの会社のブランドです。また、陸上競技や水泳などの国際大会で、選手たちの記録を精密に計測している公式タイマーも、セイコーが手掛けています。普段何気なく目にしている「正確な時間」の裏側で、セイコーグループの技術が世界中の信頼を支えているのです。
腕時計の国内首位、セイコーグループは高価格帯へのシフトで収益性を急改善させています。2025期は売上高3,047.4億円(前期比10.1%増)、営業利益212.4億円(同44.1%増)と大幅な増益を達成しました。特に高級ブランド「グランドセイコー」が海外富裕層を中心に人気を博し、全体の利益率を牽引しています。財務体質の改善を背景に、次期中期経営計画では時計関連のM&Aも視野に入れており、さらなる成長戦略に注目が集まります。
会社概要
- 業種
- 精密機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区銀座1丁目26-1
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.1% | 1.1% | - |
| 2022/03期 | 5.5% | 2.0% | - |
| 2023/03期 | 4.0% | 1.5% | - |
| 2024/03期 | 7.1% | 2.7% | 5.3% |
| 2025/03期 | 8.6% | 3.6% | 7.0% |
| 3Q FY2026/3 | 16.9%(累計) | 5.4%(累計) | 11.4% |
収益性指標は改善傾向にあり、営業利益率は2021/03期の1.1%から2025/03期には7.0%まで大幅に向上しました。徹底した高付加価値化とコスト管理により、ROE(自己資本利益率)も8.4%と資本効率が高まっています。これはブランド力強化による単価上昇が奏功しており、稼ぐ力が着実に強化されている証左です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2,027億円 | — | 34.8億円 | 84.3円 | - |
| 2022/03期 | 2,374億円 | — | 64.2億円 | 155.6円 | +17.1% |
| 2023/03期 | 2,605億円 | — | 50.3億円 | 121.9円 | +9.7% |
| 2024/03期 | 2,768億円 | 147億円 | 101億円 | 244.3円 | +6.3% |
| 2025/03期 | 3,047億円 | 212億円 | 133億円 | 326.2円 | +10.1% |
セイコーグループは、時計事業のラグジュアリー戦略の成功やデバイス事業の成長により、2025/03期には売上高が約3,047億円、営業利益が約212億円まで拡大する力強い成長軌道を描いています。高価格帯の腕時計が海外で高く評価されていることに加え、構造改革の効果が利益率の向上に直結しました。2026/03期も増収増益の継続を予想しており、収益基盤は着実に強固なものとなっています。 【3Q 2026/03期実績】売上2541億円(通期予想比81%)、営業利益290億円(同129%)、純利益205億円(同142%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
精密機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
主な事業は時計事業(エモーショナルバリューソリューション)を中心に、デバイスおよびシステムソリューションの3柱で構成されています。円安による海外売上の押し上げや高価格帯モデルの好調が業績を牽引する一方、為替変動や原材料価格の高騰を主要な事業リスクとして注視しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 3,000億円 | — | 3,047億円 | +1.6% |
| 2024期 | 2,680億円 | — | 2,768億円 | +3.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 170億円 | — | 212億円 | +24.9% |
| 2024期 | 120億円 | — | 147億円 | +22.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の第8次中期経営計画「SMILE145」は、2027期年3月期を最終年度とし、売上高3,120億円、営業利益225億円を目指しています。2025期実績は売上高3,047.4億円(進捗率97.7%)、営業利益212.4億円(同94.4%)と、初年度から極めて高い水準で推移しており、計画達成への期待が高まります。特に、営業利益は2期連続で期初予想を20%以上も上回る大幅なポジティブサプライズとなっており、会社の収益力に対する見通しの保守性と、それを上回る実行力を示しています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第3四半期の大幅な増収増益に伴い通期業績予想を上方修正し、株式分割の実施を公表。
次期中期経営計画に向け、時計関連を中心としたM&Aの積極的な検討をCFOが表明。
「東京2025世界陸上」においてオフィシャルタイマーを担当し、グローバルでのブランド認知を拡大。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は着実に向上しており、自己資本比率は2025/03期時点で42.2%に達し、財務基盤の安定性が高まっています。かつて高水準であった有利子負債も削減が進んでおり、ネットキャッシュの改善が企業のレジリエンス(回復力)を下支えしています。今後もこの強固な財務体質を背景に、成長投資を加速させる戦略をとることが可能です。 【3Q 2026/03期】総資産3972億円、純資産1761億円、自己資本比率32.7%、有利子負債1060億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 28.7億円 | 78.4億円 | 105億円 | 49.6億円 |
| 2022/03期 | 204億円 | 93.2億円 | 139億円 | 110億円 |
| 2023/03期 | 92.6億円 | 155億円 | 106億円 | 62.7億円 |
| 2024/03期 | 327億円 | 151億円 | 230億円 | 176億円 |
| 2025/03期 | 326億円 | 91.2億円 | 165億円 | 235億円 |
営業キャッシュフローは近年大幅な改善を見せており、2025/03期には約326億円の営業キャッシュ・インフローを創出する高水準を維持しています。投資キャッシュフローは戦略的な設備投資を継続しているものの、潤沢な営業キャッシュによりフリーキャッシュフローは黒字を定着させました。この余剰資金を配当や戦略的なM&Aに充てることで、株主還元と成長を両立させています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は6.7%と依然として低水準ですが、女性活躍推進法の認定を受けるなど改善の姿勢を見せています。独立社外役員が過半数を占める指名・報酬諮問委員会を設置し、経営の客観性と透明性を担保する体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 877万円 | 11,367人 | - |
平均年収は877万円であり、国内の精密機器業界の中でも比較的高水準な給与体系を維持しています。堅調な業績を背景に、従業員への利益還元と長期的な処遇改善に努めていることが伺えます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
2021期から2025期までの5年間で、同社のTSR(株主総利回り)はTOPIXを一貫してアウトパフォームしています。特に2024期以降はその差が拡大しており、2025期には自社TSRが256.7%に達し、TOPIXの213.4%を大きく上回りました。この背景には、高級腕時計「グランドセイコー」のブランド価値向上による収益性改善と、それに伴う大幅な増配が株価を押し上げたことが挙げられます。積極的な株主還元策と好調な業績が、市場から高く評価されていることを示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 12.5円 | 21.3% |
| 2017/03期 | 15円 | 57.4% |
| 2019/03期 | 75円 | 33.4% |
| 2020/03期 | 75円 | 91.1% |
| 2021/03期 | 37.5円 | 44.5% |
| 2022/03期 | 50円 | 32.1% |
| 2023/03期 | 75円 | 61.5% |
| 2024/03期 | 80円 | 32.7% |
| 2025/03期 | 100円 | 30.7% |
| 必要株数 | 100株以上(約119万円) |
| 金額相当 | 約1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
配当方針は、業績連動を基本としつつも配当性向30%〜40%を目安とした株主還元を重視しています。近年の大幅な増益を背景に、1株あたり配当金は2021/03期の37.5円から2025/03期には100円まで大幅に増配されました。今後も持続的な業績成長を原資として、安定した還元と企業価値向上の両立を目指す方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 109.8万円 | 9.8万円 | 9.8% |
| 2022期 | 136.6万円 | 36.6万円 | 36.6% |
| 2023期 | 175.3万円 | 75.3万円 | 75.3% |
| 2024期 | 253.0万円 | 153.0万円 | 153.0% |
| 2025期 | 256.7万円 | 156.7万円 | 156.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は0.91倍と1倍を割り込んでおり、売り残が買い残を上回る「売り長」の状態です。これは、将来の株価下落を見込む空売りと、株価上昇時に発生する買い戻し(踏み上げ)の需給要因が交錯していることを示唆します。同業他社比較では、PER・PBRともに業界平均より割安な水準にあり、株価の割安感が見られます。一方で配当利回りは業界平均を大きく上回っており、株主還元への意識の高さが伺えます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 6.3億円 | 0円 | 0.0% |
| 2022/03期 | 99.4億円 | 35.2億円 | 35.5% |
| 2023/03期 | 112億円 | 61.4億円 | 55.0% |
| 2024/03期 | 159億円 | 58.4億円 | 36.8% |
| 2025/03期 | 208億円 | 74.5億円 | 35.9% |
法人税等の支払いは、連結業績の伸長に伴い増加傾向にあります。2021/03期は利益水準が低く負担が軽微でしたが、直近では税引前利益が約208億円まで拡大したことで、実効税率は概ね35%から36%の法定実効税率に近い水準で推移しています。安定した利益を生み出すことで、社会的な納税義務を果たす体制が確立されています。
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