マニー
MANI,INC.
最終更新日: 2026年3月29日
小さな針から世界へ。医療の最前線を支えるニッチトップ企業
100年企業に向けて、コア事業の強化、周辺領域への拡大、新規領域への挑戦を3つの柱として持続的な成長を続けること。
この会社ってなに?
あなたが歯医者さんで歯の根の治療を受けるとき、その細くて精密な器具、実はマニーの製品かもしれません。また、ご家族が白内障の手術を受ける際に使われる、極小のメスや針。これもマニーが世界トップクラスのシェアを誇る製品です。普段は目にすることのない手術室の裏側で、マニーの超精密技術が世界中の医師の「手」となり、繊細な治療を支えています。あなたの健康を守る最前線で、メイドインジャパンの品質が活躍しているのです。
手術用縫合針や眼科ナイフで世界トップシェアを誇る医療機器メーカー。FY2025は売上高299.7億円、営業利益81.93億円と増収ながらも減益に。しかし、営業利益率は約27%と依然として高い収益性を維持しています。近年はドイツの眼科医療機器会社を持分法適用関連会社化するなどM&Aに積極的で、2028年には中国に新工場を稼働させるなど、グローバルでの生産・販売体制を強化し、持続的な成長を目指しています。
会社概要
- 業種
- 精密機器
- 決算期
- 8月
- 本社
- 栃木県宇都宮市清原工業団地8番3
- 公式
- www.mani.co.jp
社長プロフィール
私たちは「世界一の品質を世界のすみずみへ」という経営理念のもと、全従業員が「for the Patient」の想いを共有し、世界中の患者さんのために製品開発・製造・販売を行っています。新たな中期経営計画では、100年企業を目指し、コア事業の強化と新領域への挑戦を通じて、持続的な成長を実現していきます。
この会社のストーリー
創業者である松谷正雄が、前身となる松谷製作所を設立。手術用縫合針(アイレス針)の製造を開始し、高品質な医療機器メーカーとしての歩みが始まる。
法人化し、マニー株式会社を設立。ステンレス鋼線の独自開発に成功し、国産初のステンレスアイレス針の製品化を実現。
歯科治療分野や眼科分野へ進出。歯科用根管治療機器や眼科ナイフなどを開発し、事業の多角化を進め、海外への輸出も本格化させる。
初の海外生産拠点としてベトナムに工場を設立。グローバルな生産体制を構築し、高品質な製品を安定的に供給する基盤を強化。
ジャスダック市場に株式を上場(公募価格1,250円、初値1,630円)。企業としての透明性を高め、さらなる成長に向けた資金調達基盤を確立。
ドイツの歯科用器材メーカーSchütz社を子会社化し、グローバル市場での販売網を強化。しかし、2018年に同子会社は売却し、事業ポートフォリオの最適化を図る。
ドイツの眼科医療機器販売会社iRIS EYEを持分法適用関連会社化するなど、M&Aを積極的に活用。米国企業とも戦略的提携を結び、グローバルでの成長を加速させる。
2029年に向けた新たな中期経営計画を策定。コア事業の強化に加え、周辺・新規領域への挑戦を通じて、持続可能な成長と企業価値の向上を目指す。
注目ポイント
手術用縫合針、眼科ナイフ、歯科用根管治療機器など、複数のニッチな医療分野で世界トップクラスのシェアを誇ります。世界中の医療現場で同社の製品が使われています。
高い営業利益率を維持し、安定したキャッシュフローを創出しています。また、300株以上を1年以上継続保有した株主にはQUOカード3,000円相当の優待があり、株主還元にも積極的です。
ドイツやアメリカの企業との提携・買収を積極的に行い、グローバル市場での販路拡大と製品ポートフォリオの強化を加速させています。海外売上高比率8割超えを目指します。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 23円 | 52.8% |
| FY2022/3 | 30円 | 55.8% |
| FY2023/3 | 35円 | 57.9% |
| FY2024/3 | 39円 | 61.1% |
| FY2025/3 | 39円 | 82.7% |
| 権利確定月 | 8月 |
配当については業績の成長に合わせて安定した増配を継続する姿勢を示しています。配当性向は50%から60%台を基準としており、株主還元への意識が高い企業です。今後は成長投資とのバランスを考慮しつつ、長期的な視点での還元が期待されます。
同業比較(収益性)
精密機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
マニーの売上高はFY2021/3の約172億円からFY2025/3には約300億円まで継続的な成長を達成しました。主力の眼科ナイフや手術用縫合針が世界市場で高いシェアを維持していることが、安定した増収の要因です。FY2026/3予想では売上高328億円、純利益64.5億円を見込んでおり、海外市場での展開強化が業績を牽引しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 10.9% | 10.1% | 31.1% |
| FY2022/3 | 11.6% | 10.6% | 30.2% |
| FY2023/3 | 11.9% | 10.8% | 29.6% |
| FY2024/3 | 12.0% | 11.0% | 29.4% |
| FY2025/3 | 8.7% | 8.0% | 27.3% |
収益性は非常に高く、長年にわたり営業利益率は約30%前後という驚異的な水準を維持しています。FY2025/3には営業利益率が27.3%に低下しましたが、これは戦略的な成長投資や人件費などの先行投資による影響です。高い技術力を武器としたニッチトップ戦略が、安定した高い収益性を支える構造となっています。
財務は安全?
同社は実質無借金経営を貫いており、自己資本比率は90%を超える極めて強固な財務体質を有しています。潤沢な自己資本を背景に、将来の成長に向けたM&Aや設備投資を積極的に行える環境が整っています。現預金等の流動資産も厚く、経営の安全性は極めて高いレベルにあります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 63.8億円 | -34.4億円 | -22.3億円 | 29.5億円 |
| FY2022/3 | 65.6億円 | -21.7億円 | -24.4億円 | 43.9億円 |
| FY2023/3 | 80.3億円 | -40.2億円 | -32.5億円 | 40.1億円 |
| FY2024/3 | 78.1億円 | -66.4億円 | -37.0億円 | 11.7億円 |
| FY2025/3 | 70.2億円 | -71.5億円 | -39.0億円 | -1.4億円 |
営業活動によるキャッシュフローは常にプラスで推移しており、本業で高い現金創出能力を有しています。近年は成長のための積極的な投資(M&Aや工場増設)を推進しており、投資CFの流出額が増加傾向にあります。一時的にフリーCFがマイナスとなる期もありますが、これは将来の収益拡大を見据えた前向きなキャッシュの使途です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 56.8億円 | 13.9億円 | 24.4% |
| FY2022/3 | 75.4億円 | 22.5億円 | 29.9% |
| FY2023/3 | 80.0億円 | 20.4億円 | 25.5% |
| FY2024/3 | 84.6億円 | 21.8億円 | 25.7% |
| FY2025/3 | 82.7億円 | 36.3億円 | 43.9% |
実効税率は概ね30%前後で推移していましたが、FY2025/3には税負担が一時的に増加し43.9%となりました。これは繰延税金資産の取り崩しや、海外子会社からの配当に伴う源泉徴収などが影響した可能性があります。通常の事業年度においては、日本国内の法人税水準に準じた標準的な納税を行っています。
会社の公式開示情報
EDINET開示資料によると、同社は外科・歯科用医療機器に特化した事業を展開し、海外売上高比率が8割を超えるグローバル企業としての側面が特徴です。地政学リスクや中国市場での規制、材料価格の高騰などがリスク要因として挙げられていますが、ニッチトップ戦略による高いシェアが競争優位の源泉となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 302億円 | — | 300億円 | -0.8% |
| FY2024 | 275億円 | — | 285億円 | +3.7% |
| FY2023 | 234億円 | — | 245億円 | +4.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 89億円 | — | 82億円 | -8.0% |
| FY2024 | 83億円 | — | 84億円 | +1.7% |
| FY2023 | 71億円 | — | 72億円 | +2.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新たな「中期経営計画2029」では、FY2026に売上高328億円、営業利益92億円を目指しています。これはFY2025実績比で増収増益の計画です。過去の業績予想は概ね達成していますが、FY2025は期初予想に対し営業利益が8.0%未達となりました。為替変動や地政学リスクが収益に与える影響が大きくなっており、計画達成の確実性が今後の評価ポイントとなります。
株の売買状況と今後の予定
PERは業界平均とほぼ同水準ですが、PBRは平均より高く、資本効率の良さが評価されていると考えられます。配当利回りは2.47%と業界平均を大きく上回っており、株主還元への意識が高いことが伺えます。信用倍率は1.93倍と拮抗しており、短期的な需給の偏りは見られません。時価総額は業界中央値に近く、中堅企業としてのポジションを確立しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
ドイツの眼科医療機器販売会社iRIS EYEの株式を取得し持分法適用関連会社化を発表。
中国向け製品の再販が寄与し、四半期決算で経常利益17%増を達成。
2028年3月稼働を目指し、中国に12億円を投じる新工場の建設を正式発表。
最新ニュース
マニー まとめ
ひとめ診断
「手術室のミクロン単位を支配する、医療界の隠れた世界トップ企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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