8032プライム

日本紙パルプ商事

JAPAN PULP AND PAPER COMPANY LIMITED

最終更新日: 2026年3月29日

ROE5.2%
BPS121.1円
自己資本比率34.2%
FY2025/3 有報データ

江戸時代から続く紙の伝統を、世界へ繋ぐグローバル専門商社

紙の安定供給という使命を果たしつつ、事業領域をグローバルに拡大し、世界最強の紙流通企業グループとなることを目指します。

この会社ってなに?

あなたが毎日読む新聞や雑誌、勉強で使うノート、そして必ずお世話になるトイレットペーパー。これらの紙製品がお店に並ぶまでには、専門の商社が大きな役割を果たしています。日本紙パルプ商事は、まさにその「紙の流通」を担う国内トップクラスの会社です。普段何気なく使っている紙製品の多くは、この会社のグローバルなネットワークを通じて私たちの手元に届けられています。また、使い終わった古紙をリサイクルして新たな製品に生まれ変わらせる環境事業や、オフィスビルの賃貸なども手掛けており、目に見えないところであなたの生活を支えています。

国内紙流通首位の同社は、FY2024に売上高5,342.3億円、営業利益174.03億円を達成しました。主力の国内卸売事業が安定収益を稼ぐ一方、近年はM&Aを積極的に活用し、欧州やオセアニアなど海外での事業基盤を急速に拡大しています。FY2025は営業利益150.71億円と減益予想ですが、2026年度を最終年度とする中期経営計画では経常利益220億円という高い目標を掲げており、M&Aによるシナジー創出と収益性の向上が今後の焦点となります。

卸売業プライム市場

会社概要

業種
卸売業
決算期
3月
本社
東京都中央区勝どき三丁目12番1号フォアフロントタワー
公式
www.kamipa.co.jp

社長プロフィール

渡辺 昭彦
渡辺 昭彦
代表取締役社長 社長執行役員
挑戦者
1845年の創業以来、紙の流通を核に社会に貢献してきました。現在は「世界最強の紙流通企業グループの実現」を掲げ、既存事業の強化と積極的なM&Aによるグローバル展開を加速させ、持続的な成長を目指しています。

この会社のストーリー

1845
京都で和紙商として創業

京都・三条で中井三郎兵衛が和紙商「越三商店」を創業。170年以上にわたる長い歴史の第一歩を踏み出す。

1916
株式会社として設立

事業の発展に伴い、洋紙の取り扱いを本格化し「株式会社中井商店」を設立。近代企業としての基盤を築く。

1963
商号を日本紙パルプ商事へ

全国的な事業拡大と海外進出を視野に入れ、現在の「日本紙パルプ商事株式会社」に商号を変更した。

1970
東京証券取引所に上場

東京証券取引所市場第二部に上場(翌年第一部に指定替え)。社会的な信用を高め、さらなる飛躍の土台を固める。

2000s
グローバル展開の加速

2000年代以降、M&Aを積極的に活用し、北米、欧州、オセアニアなど世界各地にネットワークを拡大。海外事業を大きく成長させる。

2012
本社を勝どきへ移転

事業規模の拡大に伴い、本社を東京都中央区勝どきのフォアフロントタワーに移転。新たな環境で事業運営の効率化を図る。

2024
中期経営計画2026を策定

「世界最強の紙流通企業グループの実現」に向けた新たな成長戦略として「OVOL中期経営計画2026」を発表。

注目ポイント

積極的なM&Aで世界へ展開

国内首位の地位に安住せず、欧州やオセアニアなどで積極的なM&Aを展開。グローバルな販売網を築き、成長を加速させています。

株主思いのユニークな優待

500株以上の保有で、トイレットペーパー24ロールがもらえるユニークな株主優待が魅力。生活に密着した商品で株主に感謝を伝えています。

紙で築く循環型社会への貢献

古紙や再生紙の取り扱いを通じて、資源の有効活用に貢献。紙のプロフェッショナルとして、サステナブルな社会の実現を目指しています。

サービスの実績は?

5,342.3億円
連結売上高
FY2024実績
-2.0% YoY
174.03億円
連結営業利益
FY2024実績
-14.1% YoY
130
1株当たり配当金
FY2024実績
+8.3% YoY
12期連続
連続増配または配当維持
FY2013-2024
継続中
12.7%
配当性向
FY2024実績
前年比+6.2pt

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 6.2円
安全性
普通
自己資本比率 34.2%
稼ぐ力
普通
ROE 5.2%
話題性
不評
ポジティブ 35%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
6.2
方針: 安定配当を継続しつつ、業績に応じた利益還元を実施する方針
1株配当配当性向
FY2021/35.241.2%
FY2022/35.513.7%
FY2023/35.76.5%
FY2024/36.216.5%
3期連続増配
株主優待
あり
権利確定月3月

配当方針として安定的な利益還元を重視しており、継続的な増配を通じて株主への利益還元を強化しています。配当性向を考慮しつつも、強固な収益基盤を背景に安定した水準を維持しています。株主優待と合わせたトータルでの利回りも高く、中長期的な保有を推奨する株主還元策が特徴です。

同業比較(収益性)

卸売業の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
5.2%
業界平均
7.8%
営業利益率下回る
この会社
2.7%
業界平均
5.0%
自己資本比率下回る
この会社
34.2%
業界平均
48.8%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/34,448億円
FY2023/35,453億円
FY2024/35,342億円
FY2025/35,545億円
営業利益
FY2022/3141億円
FY2023/3203億円
FY2024/3174億円
FY2025/3151億円

当社の売上収益は5,000億円規模で安定的に推移しており、国内紙流通市場における圧倒的なシェアと強固な物流インフラが事業の基盤となっています。FY2023/3にはコロナ禍からの需要回復や価格改定により純利益が約254億円と過去最高水準を記録しましたが、直近ではコスト上昇や市場環境の変化により利益水準は適正化の過程にあります。海外展開の加速や非紙セグメントの育成により、持続的な成長に向けたポートフォリオ転換を推進しています。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
5.2%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
1.9%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
2.7%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/34.1%1.1%1.9%
FY2022/311.5%3.4%3.2%
FY2023/319.8%6.6%3.7%
FY2024/37.5%2.8%3.3%
FY2025/35.2%1.9%2.7%

収益性については、物流コストや原材料価格の変動を吸収しながら、営業利益率2〜3%台の安定的な収益構造を維持しています。FY2023/3には営業利益率が3.7%まで向上しROEも約19.8%に達しましたが、直近は積極的な設備投資やグローバルでのM&Aによる資産増がROEを一時的に押し下げています。今後、海外事業の収益貢献と高付加価値製品へのシフトを通じて、ROE8%以上を目指す方針です。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率34.2%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
1,737億円
会社の純資産
1,456億円

財務健全性については、自己資本比率が34.2%まで改善しており、中長期的な安定成長を支える強固な基盤を構築しています。FY2024/3期以降、海外卸売セグメントの拡大や買収に向けた投資を加速させているため有利子負債が増加傾向にありますが、現預金や売却可能な投資有価証券等の流動性資産も豊富に保有しています。資産効率の最適化を図りつつ、戦略的な投資による企業価値の向上が求められています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+210億円
営業CF
投資に使ったお金
-112億円
投資CF
借入・返済など
-93.3億円
財務CF
手元に残ったお金
+97.9億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3284億円-44.4億円-199億円239億円
FY2022/3140億円-40.8億円-98.3億円99.3億円
FY2023/33.0億円237億円-101億円240億円
FY2024/3209億円-29.2億円-317億円180億円
FY2025/3210億円-112億円-93.3億円97.9億円

本業で稼ぐ力を示す営業キャッシュフローは安定して黒字を確保しており、潤沢なフリーキャッシュフローを元手に成長投資を継続しています。特に海外でのM&A実行による投資キャッシュフローの変動はあるものの、強固な物流インフラという資産背景が安定したキャッシュ創出を可能にしています。財務キャッシュフローでは借入の返済や株主還元を適宜実施し、バランスの取れた資金配分を行っています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

13 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります
2リスク項目は、「特に重要なリスク」、「その他のリスク」に区分しております
3また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、現時点では予見できないまたは重要と見なされていないリスクや、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があります
4(1)特に重要なリスク①市況・市場リスク イ 主な取扱商品の需要減少、市況及びマクロ経済変動リスク ・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響当社グループが取り扱う主な製品及び商品である紙、板紙は、情報媒体の電子化、省包装やパッケージ素材の切り替え等の要因によって構造的に需要が減少するリスクがあります
5また、製紙原料である古紙は紙・板紙の生産量及び消費量の減少によって需要、発生ともにより一層減少するリスクがあります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/389.5億円53.0億円59.2%
FY2022/3151億円35.5億円23.6%
FY2023/3212億円0円0.0%
FY2024/3168億円64.0億円38.2%
FY2025/3158億円82.5億円52.2%

法人税等の支払額は各期の税引前利益の変動や、繰延税金資産の取り崩し、税額控除等の影響を受けて変動しています。FY2023/3期においては特定の会計処理の影響により法人税等の計上が低くなりましたが、直近の期では税負担が適正化されています。実効税率が標準的な水準から乖離する年度については、税効果会計等の会計的背景が主因となっています。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
890万円
従業員数
4,831
平均年齢
44.4歳
平均年収従業員数前年比
当期890万円4,831-

平均年収890万円は、紙パルプ卸売業界のなかでも高い水準に位置しています。これはグローバル展開による収益基盤の多様化と、専門商社としての高い付加価値サービスが従業員報酬に反映されている結果といえます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主42.2%
浮動株57.8%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関15.5%
事業法人等26.7%
外国法人等10.9%
個人その他45.9%
証券会社1%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は王子ホールディングス・日本紙パルプ商事持株会。

王子ホールディングス㈱(16,389,000株)13%
日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)(12,180,000株)9.7%
㈱日本カストディ銀行(信託口)(4,911,000株)3.9%
日本紙パルプ商事持株会(4,621,000株)3.6%
JP従業員持株会(3,515,000株)2.8%
北越コーポレーション㈱(3,101,000株)2.4%
中越パルプ工業㈱(2,584,000株)2%
DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店ダイレクト・カストディ・クリアリング業務部)(2,204,000株)1.7%
柿本商事㈱(1,726,000株)1.3%
㈱みずほ銀行(1,303,000株)1%

王子ホールディングスや北越コーポレーションといった大手製紙メーカーが上位株主に名を連ねており、業界内での緊密な協力体制がうかがえます。一方で、従業員持株会が合計6%超を保有しており、自社株主としての安定的な長期保有姿勢が特徴です。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億6,300万円
取締役4名の合計

紙・板紙の卸売を中核とし、国内外でのM&Aを通じた軟包装材や海外事業の拡大が成長の鍵となっています。一方で、原材料価格の変動や為替リスクが事業利益を大きく左右するため、グローバルな需要動向への柔軟な対応が求められる経営環境です。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 11名)
女性 4名(36.4% 男性 7
36%
64%
監査報酬
7,500万円
連結子会社数
94
設備投資額
45.9億円
平均勤続年数(従業員)
20.4
臨時従業員数
402

女性役員比率が36.4%と高く、多様な視点を取り入れた経営体制が構築されています。監査報酬7,500万円を投じ、94社に及ぶ連結子会社群に対して強固な監視・統治体制を維持しているのが特徴です。

会社の計画は順調?

B
総合評価
利益面の業績予想は上振れ傾向だが、中計目標達成には更なる成長が求められる。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

OVOL中期経営計画2026
FY2025〜FY2027
連結経常利益: 目標 220億円 やや遅れ (148億円 (FY2025予想))
67.3%
ROE: 目標 8.0%以上 やや遅れ (3.7% (FY2025予想))
46.3%
ROIC: 目標 7.0%以上 順調 (5.0% (推定))
71.4%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20255,545億円進行中
FY20245,500億円5,342億円-2.9%
FY20235,100億円5,500億円5,453億円+6.9%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025151億円進行中
FY2024165億円174億円+5.5%
FY2023125億円175億円203億円+62.1%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

現行の「OVOL中期経営計画2026」では、最終年度に連結経常利益220億円という野心的な目標を掲げています。これはFY2025予想(148億円)から約48%増という高いハードルであり、積極的なM&Aとそのシナジー効果が達成の鍵となります。過去の業績予想は、FY2023に営業利益が期初予想を62%も上回る大幅なポジティブサプライズを見せた一方、売上高は未達となるケースもあり、利益管理能力の高さがうかがえます。計画達成には、海外事業の収益性向上が不可欠です。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。FY2021からFY2025までの5年間で、TOPIX(東証株価指数)が一貫して当社のTSRを上回っており、市場平均に対してアンダーパフォームが続いています。これは、安定配当を継続しているものの、株価が長らく低迷していたことが主な要因です。ただし、直近の株価上昇によりTSRは改善傾向にあり、今後の海外事業の成長と収益性向上が市場平均を上回るリターンを生み出せるかの試金石となります。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+79.2%
100万円 →179.2万円
79.2万円
年度末時点評価額損益TSR
FY202199.7万円-0.3万円-0.3%
FY2022108.9万円+8.9万円8.9%
FY2023145.8万円+45.8万円45.8%
FY2024150.0万円+50.0万円50.0%
FY2025179.2万円+79.2万円79.2%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残18,400株
売り残3,000株
信用倍率6.13倍
2024年3月1日時点
今後の予定
第1四半期決算発表2026年8月上旬
第2四半期決算発表2026年11月上旬

業界平均と比較すると、PERは割高、PBRは同水準であり、市場からの成長期待が一定程度株価に織り込まれている状態です。一方で配当利回りは業界平均を下回っています。信用倍率は6.13倍とやや高めですが、買い残の絶対額は限定的で、需給面の懸念は大きくありません。PBRが1倍に近づいており、今後の資本効率改善策が株価を左右する重要な要素となりそうです。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや懸念
報道件数(30日)
142
前月比 -12.5%
メディア数
48
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, PR TIMES, 会社四季報
業界内ランキング
上位 12%
卸売業 300社中 36位
報道のトーン
35%
好意的
30%
中立
35%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績40%
海外M&A30%
中期経営計画20%
その他10%

最近の出来事

2026年2月減益決算

2026年3月期第3四半期累計の連結経常利益が前年同期比37.5%減の74.4億円となり、市場の期待を下回る着地となった。

2025年12月上方修正

投資有価証券売却益の計上に伴い、2026年3月期の通期最終利益予想を上方修正し、株価の反発要因となった。

2024年10月海外買収

欧州(ドイツ・フランス)での紙卸売事業買収を発表し、グローバルでの紙流通ネットワークの拡充を加速させた。

日本紙パルプ商事 まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 6.2円
安全性
普通
自己資本比率 34.2%
稼ぐ力
普通
ROE 5.2%
話題性
不評
ポジティブ 35%

「国内紙流通のガリバーが、積極的な海外M&Aと不動産事業で『脱・紙オンリー』を目指す総合商社へ変貌中」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU