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リョーサン菱洋ホールディングス

Ryoyo Ryosan Holdings, Inc.

最終更新日: 2026年4月8日

ROE7.1%
BPS3280.1円
自己資本比率55.4%
FY2025/3 有報データ

半導体の「つなぐ力」で、未来のモノづくりを支える

お客様のニーズにお応えし、社会に必要とされる企業になる

この会社ってなに?

パソコンやスマートフォン、自動車、工場の機械などに使われる半導体や電子部品を、メーカーから仕入れて製造業のお客様に届ける「卸売商社」です。NVIDIAのAI用GPUやルネサスの車載マイコンなど、最先端の半導体を扱っています。

リョーサン菱洋ホールディングスは、2024年4月に半導体商社のリョーサン(1953年創業)と菱洋エレクトロ(1961年創業)が経営統合して誕生した持株会社です。リョーサンはルネサスやNXPなどのマイコン・アナログ半導体に強みを持つデバイス商社、菱洋エレクトロはNVIDIAのGPUやIntelのCPUを軸にAI・クラウド領域のソリューションを展開。統合により売上高約3,600億円、半導体商社業界2番手グループの規模を実現しました。FY2025/3は売上高3,598億円、営業利益85億円で統合初年度を着地。FY2026/3は売上高3,800億円(+5.6%)、営業利益95億円(+11.2%)を見込みます。2028年度にはグループ経営目標として売上高5,000億円・営業利益300億円を掲げていますが、2026年4月にルネサスから特約店契約終了の申し入れを受けており(連結売上高の23.4%)、今後の業績・中計への影響が懸念されています。

卸売業プライム市場

会社概要

業種
卸売業
決算期
3月
本社
東京都中央区築地一丁目12番22号コンワビル
公式
www.rr-hds.co.jp

社長プロフィール

中村 守孝
中村 守孝
代表取締役社長執行役員
異業種出身の変革者
リョーサンと菱洋エレクトロの強みを融合し、お客様に今まで以上の価値を提供していきます。半導体の販売だけでなく、AIやDXのソリューションまで一気通貫で支援できる体制を構築し、社会に必要とされる企業を目指します。

この会社のストーリー

1953
リョーサン創業

東京・神田で電子部品の販売会社として株式会社リョーサンが設立。国内メーカーとの強固な代理店関係を構築していった

1961
菱洋エレクトロ創業

三菱電機の特約店として菱洋電機商会(後の菱洋エレクトロ)が設立。IT機器・ソリューション分野に強みを持つ企業へ成長

2023
経営統合の基本合意

半導体業界の再編加速を受け、両社の強みを活かした統合に合意。菱洋エレクトロがリョーサン株式を取得し関係を深化させた

2024
リョーサン菱洋HD設立・上場

共同株式移転によりリョーサン菱洋ホールディングスが設立。東証プライム市場に上場し、業界2番手グループとして新たなスタートを切る

2028
中計目標:売上5,000億円

デバイスとソリューションの両輪で成長を加速。営業シナジー140億円+コストシナジー30億円で営業利益300億円の達成を目指す

注目ポイント

半導体商社業界2番手の規模

リョーサンのデバイス販売力と菱洋エレクトロのソリューション提案力を融合。マクニカHDに次ぐ売上規模で、幅広い半導体・電子部品を取り扱います

AI・GPUビジネスの成長ポテンシャル

菱洋エレクトロはNVIDIA GPUの国内有力ディストリビューター。生成AI・データセンター需要の拡大でソリューション事業の高成長が期待されます

配当利回り5%超の高還元

年間配当140円で利回り5%超。配当性向70%目安の明確な還元方針に加え、株主優待(ギフト商品)も新設。優待込み利回り約5.8%は魅力的です

サービスの実績は?

業界2番手
半導体商社
マクニカHDに次ぐ規模
約3,600億円
年間売上高
FY2025/3
5.09%
配当利回り
年間140円
5,000億円
売上高目標
2028年度 中計

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(FY2025/3の純利益が営業利益を上回るのは経営統合に伴う負ののれん等の特別利益計上のため)
配当
少なめ
1株 140円
安全性
安定
自己資本比率 55.4%
稼ぐ力
普通
ROE 7.1%
話題性
不評
ポジティブ 25%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
140
方針: 利益成長に応じた安定的な配当。配当性向70%を目安に総合的に勘案
1株配当配当性向
FY2025/314059.7%
株主優待
あり
食品・雑貨等のギフト商品カタログから1点選択
必要株数100株以上(約28万円)
金額相当約2,000円相当
権利確定月3月

統合初年度から年間配当140円(中間70円+期末70円)を実施し、配当利回り5.09%と高水準。旧リョーサンは配当金150円(うち記念配当40円)、旧菱洋エレクトロは180円だったため、統合後の配当設計としては妥当です。配当性向は59.7%と目安の70%に余裕があります。統合を機に株主優待制度を新設し、100株以上で2,000円相当のギフト商品を贈呈。優待込み利回りは約5.8%と魅力的です。

同業比較(収益性)

卸売業の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
7.1%
業界平均
7.9%
営業利益率下回る
この会社
2.4%
業界平均
3.5%
自己資本比率上回る
この会社
55.4%
業界平均
46.5%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2025/33,598億円
営業利益
FY2025/385.4億円

統合初年度のFY2025/3は売上高3,598億円、営業利益85億円(営業利益率2.4%)で着地。当初計画の売上高4,150億円には届かず、半導体市況の回復遅れが響きました。当期純利益94億円は経営統合に伴う負ののれん等の特別利益が寄与しています。FY2026/3は売上高3,800億円(+5.6%)、営業利益95億円(+11.2%)と増益を見込みますが、ルネサス契約終了の影響は未織り込みで下振れリスクがあります。

事業ごとの売上・利益

デバイス事業
約2,590億円72.0%)
ソリューション事業
約1,007億円28.0%)
デバイス事業約2,590億円
利益: 約60億円利益率: 約2.3%

半導体・電子部品の仕入販売。ルネサス、NXP等のマイコン・アナログ半導体やNVIDIAのGPU等を国内外のセットメーカーに供給。売上構成比約72%の主力事業

ソリューション事業約1,007億円
利益: 約40億円利益率: 約4.0%

ICT機器・クラウドサービスの販売とシステム構築。菱洋エレクトロの強みを活かしたAI・DX関連ソリューション。利益率はデバイス事業を上回り、成長ドライバーとして位置付け

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
7.1%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
4.1%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
2.4%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2025/37.1%4.1%2.4%

営業利益率2.4%は半導体商社としては標準的な水準です。商社ビジネスは薄利多売が基本であり、業界トップのマクニカHDでも営業利益率は3〜4%台です。ROE7.1%は自己資本比率55%の安全性とのバランスを考慮すれば妥当ですが、中計目標の営業利益率6%(300億円÷5,000億円)への到達にはソリューション事業の拡大が鍵です。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率55.4%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
456億円
会社の純資産
1,315億円

総資産2,305億円、自己資本比率55.4%と財務基盤は堅実。棚卸資産522億円(総資産の22.7%)は半導体商社として標準的ですが、在庫リスクには留意が必要です。有利子負債456億円に対しネットD/Eレシオは低く、財務の安全性は高水準です。BPS3,280円に対して株価は2,753円とPBR 0.84倍で、解散価値を下回っています。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+132億円
営業CF
投資に使ったお金
-153億円
投資CF
借入・返済など
-176億円
財務CF
手元に残ったお金
-20.8億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2025/3132億円-153億円-176億円-20.8億円

営業CFは132億円の黒字で本業の稼ぐ力は確保。投資CFの△153億円は経営統合関連の支出を含みます。財務CFの△176億円は配当金支払い(約76億円)と借入金返済が主因です。FCFは統合初年度のため△21億円と若干のマイナスですが、統合関連の一時費用を除けば実質プラスの水準です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1主要仕入先であるルネサスエレクトロニクスより特約店契約終了の申し入れを受けており、同社製品の売上高(連結売上高の23.4%、841億円)の大幅な減少が見込まれます。代替仕入先の確保や他商材への転換が遅れた場合、業績に重大な影響を及ぼします
2半導体市場は景気循環の影響を強く受け、需給バランスの急変動が起こり得ます。好況時の過剰在庫や不況時の急激な需要減少により、棚卸資産(522億円)の評価損リスクを抱えています
3半導体メーカーの代理店政策の見直し(取引集約化・直販シフト)が業界全体で進んでおり、当社グループの取扱商材や取引条件が変更されるリスクがあります。仕入先との関係性が経営の根幹に関わる構造的リスクです
4米中対立や関税政策の変更によりサプライチェーンが分断されるリスクがあります。特に中国市場向けの需要減速や輸出規制の強化が業績に悪影響を及ぼす可能性があります
5リョーサンと菱洋エレクトロの経営統合から間もなく、組織統合やシステム統合の過程で想定以上のコストや混乱が生じるリスクがあります。シナジー効果の発現が遅れた場合、中期経営計画の達成に支障をきたします
6為替変動により海外取引の採算が悪化するリスクがあります。また、進出先の国や地域における政治・経済の変動、法規制の変更が事業に影響を及ぼす可能性があります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2025/3134億円40.1億円29.9%

FY2025/3は経常利益71億円に加え、経営統合に伴う負ののれん等の特別利益約63億円を計上したため、税引前利益は約134億円に膨らみました。実効税率は29.9%と標準的。FY2026/3は特別利益の剥落により税引前利益80億円を予想し、純利益は60億円と前期比で大幅減益ですが、営業利益ベースでは増益基調です。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主31.4%
浮動株68.6%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関20.6%
事業法人等9.8%
外国法人等5.7%
個人その他63%
証券会社0.9%

金融機関(銀行・保険)約11%+事業法人約10%+山嶋家(創業家)約1%で安定株主約31%。個人その他63%と高く浮動株が多い構造

筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(11.8%)で機関投資家の受託分。第2位のエス・エッチ・シー有限会社(5.3%)は旧菱洋エレクトロ関連の法人とみられます。日本生命(3.5%)、住友生命(3.1%)の生保勢と三井住友銀行(2.5%)、三菱UFJ銀行(2.1%)の銀行勢が安定株主層を形成。個人株主比率が63%と非常に高いのは、旧リョーサン・旧菱洋エレクトロの個人株主が統合時に引き継がれたためです。信用倍率は0.27倍と売り残が買い残を大幅に上回る売り長状態で、ルネサス契約終了報道後の空売りが膨らんでいます。

会社の公式開示情報

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
デバイス事業約2,590億円約60億円約2.3%
ソリューション事業約1,007億円約40億円約4.0%

セグメント別ではデバイス事業が売上の約72%を占める主力。半導体代理店ビジネスが中心で利益率は2.3%と低めですが、業界標準の水準です。ソリューション事業は売上構成比28%ながら利益率4.0%と高く、AIやDXの追い風を受けて成長が期待されます。中計では2028年度にデバイス3,600億円・ソリューション1,400億円を目指しています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
統合初年度は当初計画を大幅に下回って着地。半導体市況の調整局面が想定以上に長引いた

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

初年度計画からの乖離は大きいが、3Qの営業利益は前年同期比+16.8%と回復基調。ルネサス契約終了の影響次第で中計の抜本的見直しが必要
5ヶ年グループ経営目標
2024年4月〜2029年3月
売上高: 目標 5,000億円(2028年度) 大幅遅れ (3,598億円(FY2025/3))
25%
営業利益: 目標 300億円(2028年度) 大幅遅れ (85億円(FY2025/3))
15%
営業シナジー: 目標 +140億円 大幅遅れ (シナジー加速フェーズ)
20%
コストシナジー: 目標 +30億円 大幅遅れ (拠点・物流統合検討中)
15%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025/34,150億円3,598億円-13.3%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025/3130億円85億円-34.2%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

統合初年度のFY2025/3は計画比で売上高-13.3%、営業利益-34.2%と大幅な未達。半導体市況の回復遅れと中国市場の需要減速が主因です。5ヶ年目標の売上高5,000億円・営業利益300億円は、ルネサス特約店契約終了(売上841億円相当)の影響次第で大幅な修正が避けられない状況です。一方、事業会社合併による営業体制一本化やAIソリューション事業の成長など、シナジー創出に向けた施策は着実に進んでいます。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残141,000株
売り残521,000株
信用倍率0.27倍
2026/3時点
今後の予定
2026年3月期 本決算2026年5月14日
2027年3月期 第1四半期決算2026年8月上旬

PER 18.4倍はセクター平均の15倍を上回りますが、FY2026/3の純利益予想が特別利益の剥落で大幅減益となるためです。PBR0.84倍はセクター平均を大きく下回り、BPS 3,280円に対して割安な水準。信用倍率0.27倍は大幅な売り長で、ルネサス契約終了報道後の空売りが急増しています。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや弱気
報道件数(30日)
8
前月比 -15%
メディア数
6
日経新聞, 東洋経済, 株探
業界内ランキング
上位 30%
卸売業 300社中 90位
報道のトーン
25%
好意的
30%
中立
45%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

ルネサス契約終了35%
経営統合・合併25%
AI・GPU関連20%
配当・株主還元15%
半導体市況5%

最近の出来事

2026年4月ルネサス契約終了

ルネサスエレクトロニクスより特約店契約終了の申し入れ。ルネサス製品は連結売上高の23.4%(841億円)を占める主要仕入先

2026年4月事業会社合併

傘下のリョーサンと菱洋エレクトロが合併し「リョーサン菱洋株式会社」が発足。営業体制の一本化でシナジー加速を目指す

2025年10月AI提携

菱洋エレクトロがAIソリューション企業レトリバと資本業務提携。エージェンティックAI・フィジカルAIの導入支援体制を構築

2025年5月初の通期決算

統合後初の通期決算を発表。売上高3,598億円、当期純利益94億円。経営統合に伴う負ののれん等の特別利益を計上

2024年4月経営統合・上場

リョーサンと菱洋エレクトロの経営統合によりリョーサン菱洋ホールディングス設立。東証プライム市場に新規上場

最新ニュース

ネガティブ
ルネサスエレクトロニクスが特約店契約終了を申し入れ。売上高の23.4%を占める主要仕入先との関係に重大な影響
04/02 · TDnet
ポジティブ
傘下のリョーサンと菱洋エレクトロが合併し「リョーサン菱洋」が発足。営業体制を一本化
04/01 · PR TIMES
ポジティブ
FY2026/3 3Q累計は売上高2,592億円(-2.4%)、営業利益67億円(+16.8%)と増益基調
02/05 · 決算短信
ポジティブ
菱洋エレクトロがAI企業レトリバと資本業務提携。エージェンティックAI分野を強化
10/29 · PR TIMES
ポジティブ
統合後初の通期決算を発表。売上高3,598億円、純利益94億円。配当140円で利回り5%超
05/14 · 決算短信

リョーサン菱洋ホールディングス まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(FY2025/3の純利益が営業利益を上回るのは経営統合に伴う負ののれん等の特別利益計上のため)
配当
少なめ
1株 140円
安全性
安定
自己資本比率 55.4%
稼ぐ力
普通
ROE 7.1%
話題性
不評
ポジティブ 25%

独立系半導体商社大手。リョーサンと菱洋エレクトロが2024年統合

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/08 / データ提供: OSHIKABU