リョーサン菱洋ホールディングス
Ryoyo Ryosan Holdings, Inc.
最終更新日: 2026年4月8日
半導体の「つなぐ力」で、未来のモノづくりを支える
お客様のニーズにお応えし、社会に必要とされる企業になる
この会社ってなに?
パソコンやスマートフォン、自動車、工場の機械などに使われる半導体や電子部品を、メーカーから仕入れて製造業のお客様に届ける「卸売商社」です。NVIDIAのAI用GPUやルネサスの車載マイコンなど、最先端の半導体を扱っています。
リョーサン菱洋ホールディングスは、2024年4月に半導体商社のリョーサン(1953年創業)と菱洋エレクトロ(1961年創業)が経営統合して誕生した持株会社です。リョーサンはルネサスやNXPなどのマイコン・アナログ半導体に強みを持つデバイス商社、菱洋エレクトロはNVIDIAのGPUやIntelのCPUを軸にAI・クラウド領域のソリューションを展開。統合により売上高約3,600億円、半導体商社業界2番手グループの規模を実現しました。FY2025/3は売上高3,598億円、営業利益85億円で統合初年度を着地。FY2026/3は売上高3,800億円(+5.6%)、営業利益95億円(+11.2%)を見込みます。2028年度にはグループ経営目標として売上高5,000億円・営業利益300億円を掲げていますが、2026年4月にルネサスから特約店契約終了の申し入れを受けており(連結売上高の23.4%)、今後の業績・中計への影響が懸念されています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区築地一丁目12番22号コンワビル
- 公式
- www.rr-hds.co.jp
社長プロフィール

リョーサンと菱洋エレクトロの強みを融合し、お客様に今まで以上の価値を提供していきます。半導体の販売だけでなく、AIやDXのソリューションまで一気通貫で支援できる体制を構築し、社会に必要とされる企業を目指します。
この会社のストーリー
東京・神田で電子部品の販売会社として株式会社リョーサンが設立。国内メーカーとの強固な代理店関係を構築していった
三菱電機の特約店として菱洋電機商会(後の菱洋エレクトロ)が設立。IT機器・ソリューション分野に強みを持つ企業へ成長
半導体業界の再編加速を受け、両社の強みを活かした統合に合意。菱洋エレクトロがリョーサン株式を取得し関係を深化させた
共同株式移転によりリョーサン菱洋ホールディングスが設立。東証プライム市場に上場し、業界2番手グループとして新たなスタートを切る
デバイスとソリューションの両輪で成長を加速。営業シナジー140億円+コストシナジー30億円で営業利益300億円の達成を目指す
注目ポイント
リョーサンのデバイス販売力と菱洋エレクトロのソリューション提案力を融合。マクニカHDに次ぐ売上規模で、幅広い半導体・電子部品を取り扱います
菱洋エレクトロはNVIDIA GPUの国内有力ディストリビューター。生成AI・データセンター需要の拡大でソリューション事業の高成長が期待されます
年間配当140円で利回り5%超。配当性向70%目安の明確な還元方針に加え、株主優待(ギフト商品)も新設。優待込み利回り約5.8%は魅力的です
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2025/3 | 140円 | 59.7% |
| 必要株数 | 100株以上(約28万円) |
| 金額相当 | 約2,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
統合初年度から年間配当140円(中間70円+期末70円)を実施し、配当利回り5.09%と高水準。旧リョーサンは配当金150円(うち記念配当40円)、旧菱洋エレクトロは180円だったため、統合後の配当設計としては妥当です。配当性向は59.7%と目安の70%に余裕があります。統合を機に株主優待制度を新設し、100株以上で2,000円相当のギフト商品を贈呈。優待込み利回りは約5.8%と魅力的です。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
統合初年度のFY2025/3は売上高3,598億円、営業利益85億円(営業利益率2.4%)で着地。当初計画の売上高4,150億円には届かず、半導体市況の回復遅れが響きました。当期純利益94億円は経営統合に伴う負ののれん等の特別利益が寄与しています。FY2026/3は売上高3,800億円(+5.6%)、営業利益95億円(+11.2%)と増益を見込みますが、ルネサス契約終了の影響は未織り込みで下振れリスクがあります。
事業ごとの売上・利益
半導体・電子部品の仕入販売。ルネサス、NXP等のマイコン・アナログ半導体やNVIDIAのGPU等を国内外のセットメーカーに供給。売上構成比約72%の主力事業
ICT機器・クラウドサービスの販売とシステム構築。菱洋エレクトロの強みを活かしたAI・DX関連ソリューション。利益率はデバイス事業を上回り、成長ドライバーとして位置付け
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2025/3 | 7.1% | 4.1% | 2.4% |
営業利益率2.4%は半導体商社としては標準的な水準です。商社ビジネスは薄利多売が基本であり、業界トップのマクニカHDでも営業利益率は3〜4%台です。ROE7.1%は自己資本比率55%の安全性とのバランスを考慮すれば妥当ですが、中計目標の営業利益率6%(300億円÷5,000億円)への到達にはソリューション事業の拡大が鍵です。
財務は安全?
総資産2,305億円、自己資本比率55.4%と財務基盤は堅実。棚卸資産522億円(総資産の22.7%)は半導体商社として標準的ですが、在庫リスクには留意が必要です。有利子負債456億円に対しネットD/Eレシオは低く、財務の安全性は高水準です。BPS3,280円に対して株価は2,753円とPBR 0.84倍で、解散価値を下回っています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/3 | 132億円 | -153億円 | -176億円 | -20.8億円 |
営業CFは132億円の黒字で本業の稼ぐ力は確保。投資CFの△153億円は経営統合関連の支出を含みます。財務CFの△176億円は配当金支払い(約76億円)と借入金返済が主因です。FCFは統合初年度のため△21億円と若干のマイナスですが、統合関連の一時費用を除けば実質プラスの水準です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2025/3 | 134億円 | 40.1億円 | 29.9% |
FY2025/3は経常利益71億円に加え、経営統合に伴う負ののれん等の特別利益約63億円を計上したため、税引前利益は約134億円に膨らみました。実効税率は29.9%と標準的。FY2026/3は特別利益の剥落により税引前利益80億円を予想し、純利益は60億円と前期比で大幅減益ですが、営業利益ベースでは増益基調です。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関(銀行・保険)約11%+事業法人約10%+山嶋家(創業家)約1%で安定株主約31%。個人その他63%と高く浮動株が多い構造
筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(11.8%)で機関投資家の受託分。第2位のエス・エッチ・シー有限会社(5.3%)は旧菱洋エレクトロ関連の法人とみられます。日本生命(3.5%)、住友生命(3.1%)の生保勢と三井住友銀行(2.5%)、三菱UFJ銀行(2.1%)の銀行勢が安定株主層を形成。個人株主比率が63%と非常に高いのは、旧リョーサン・旧菱洋エレクトロの個人株主が統合時に引き継がれたためです。信用倍率は0.27倍と売り残が買い残を大幅に上回る売り長状態で、ルネサス契約終了報道後の空売りが膨らんでいます。
会社の公式開示情報
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| デバイス事業 | 約2,590億円 | 約60億円 | 約2.3% |
| ソリューション事業 | 約1,007億円 | 約40億円 | 約4.0% |
セグメント別ではデバイス事業が売上の約72%を占める主力。半導体代理店ビジネスが中心で利益率は2.3%と低めですが、業界標準の水準です。ソリューション事業は売上構成比28%ながら利益率4.0%と高く、AIやDXの追い風を受けて成長が期待されます。中計では2028年度にデバイス3,600億円・ソリューション1,400億円を目指しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/3 | 4,150億円 | — | 3,598億円 | -13.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/3 | 130億円 | — | 85億円 | -34.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
統合初年度のFY2025/3は計画比で売上高-13.3%、営業利益-34.2%と大幅な未達。半導体市況の回復遅れと中国市場の需要減速が主因です。5ヶ年目標の売上高5,000億円・営業利益300億円は、ルネサス特約店契約終了(売上841億円相当)の影響次第で大幅な修正が避けられない状況です。一方、事業会社合併による営業体制一本化やAIソリューション事業の成長など、シナジー創出に向けた施策は着実に進んでいます。
株の売買状況と今後の予定
PER 18.4倍はセクター平均の15倍を上回りますが、FY2026/3の純利益予想が特別利益の剥落で大幅減益となるためです。PBR0.84倍はセクター平均を大きく下回り、BPS 3,280円に対して割安な水準。信用倍率0.27倍は大幅な売り長で、ルネサス契約終了報道後の空売りが急増しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
ルネサスエレクトロニクスより特約店契約終了の申し入れ。ルネサス製品は連結売上高の23.4%(841億円)を占める主要仕入先
傘下のリョーサンと菱洋エレクトロが合併し「リョーサン菱洋株式会社」が発足。営業体制の一本化でシナジー加速を目指す
菱洋エレクトロがAIソリューション企業レトリバと資本業務提携。エージェンティックAI・フィジカルAIの導入支援体制を構築
統合後初の通期決算を発表。売上高3,598億円、当期純利益94億円。経営統合に伴う負ののれん等の特別利益を計上
リョーサンと菱洋エレクトロの経営統合によりリョーサン菱洋ホールディングス設立。東証プライム市場に新規上場
最新ニュース
リョーサン菱洋ホールディングス まとめ
ひとめ診断
独立系半導体商社大手。リョーサンと菱洋エレクトロが2024年統合
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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