三井物産
MITSUI & CO., LTD.
最終更新日: 2026年3月20日
資源ビジネスの圧倒的な強みと、新たな産業創出に挑む総合商社の雄
360° business innovation. あらゆる枠組みを超えて、社会課題を解決し、新たな価値を創造する。
この会社ってなに?
ガソリンや電気代の原料となるLNG・原油の調達、スーパーの食品流通、病院で使われる医療機器まで、私たちの日常生活を支えるあらゆるモノの流れを担っている会社です。コーヒー豆やチョコレートの原料調達も三井物産が関わっており、知らないうちにお世話になっている企業の代表格です。
三井物産は鉄鉱石やLNGなど資源分野で国内トップクラスの権益を保有しつつ、中期経営計画2026のもとヘルスケアやDX、半導体分野への投資を積極展開しています。直近の株価は6,250円、時価総額は約18.2兆円に達し、上場来高値圏で推移。累進配当を基本方針に掲げ6期連続増配を実現するなど、株主還元と成長投資の両立が市場から高く評価されています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区大手町一丁目2番1号
- 公式
- www.mitsui.com
社長プロフィール
サステナビリティを経営の中核に据え、グローバルな視点で社会課題を掘り起こし、ビジネスイノベーションを生み出します。強い事業群と新しい産業の創出を通じて社会に貢献し続ける企業を目指し、当期利益1兆円の常態化に向けて挑戦を続けます。
この会社のストーリー
旧三井物産の解体後、かつての社員たちによって現在の三井物産の法的な前身である第一物産が設立されました。
旧三井物産系の複数の商社が大合同を果たし、現在の「三井物産」へと商号を変更。日本を代表する総合商社としての歩みを本格化させました。
鉄鉱石やLNG(液化天然ガス)などの資源開発・投資にいち早く取り組み、現在の圧倒的な収益基盤の礎を築きました。
新興国の成長に伴う資源価格の高騰を追い風に、莫大な利益を創出。商社業界トップクラスの収益力を誇る企業へと成長しました。
資源価格の変動リスクを克服するため、ヘルスケア、食料事業、ICTなどの「非資源分野」の強化へと大きく舵を切りました。
DX(デジタルトランスフォーメーション)推進や再生可能エネルギー、さらには宇宙事業のベンチャー支援など、未来の産業創出に向けた投資を加速させています。
「Creating Sustainable Futures」を掲げ、累進配当の導入や基礎営業キャッシュ・フロー1兆円の目標を発表。更なる高みを目指しています。
注目ポイント
鉄鉱石やLNGにおいて国内トップクラスの権益を持ち、グローバルな資源需要を背景に莫大なキャッシュを稼ぎ出す強固な事業基盤が魅力です。
中期経営計画にて「累進配当(減配せず配当維持もしくは増配)」を導入。投資家にとって長期的に安心して保有しやすい還元姿勢を示しています。
AIを活用したDX支援事業や、脱炭素に向けたクリーンエネルギー開発、ヘルスケア事業など、次世代の柱となる新規ビジネスの創出に積極的です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 39.6円 | - |
| FY2017/3 | 34円 | 32.1% |
| FY2018/3 | 43.3円 | 29.5% |
| FY2019/3 | 48円 | 33.6% |
| FY2020/3 | 48円 | 35.4% |
| FY2021/3 | 50.2円 | 42.6% |
| FY2022/3 | 59.4円 | 18.7% |
| FY2023/3 | 74.4円 | 19.4% |
| FY2024/3 | 88.6円 | 24.1% |
| FY2025/3 | 100円 | 32.6% |
株主優待制度は実施しておりません。
6期連続増配を実現し、FY2021/3の85円からFY2025/3は100円(分割調整後)へと着実に還元水準を引き上げています。FY2026/3は年間115円(+15円増配)を計画。「累進配当」を基本方針に掲げ、減配しない姿勢を明確に示しています。配当利回りは現在約1.84%と商社セクターではやや低めですが、これは株価上昇が配当増加を上回るペースで進んでいるためです。なお、FY2025/3の配当100円は2024年1月の1:3株式分割後の基準です。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
三井物産は鉄鉱石やLNGを中心とした資源ビジネスを強みとする5大商社の一角です。FY2023/3に当期利益1兆1,306億円の過去最高を記録した後、資源市況の落ち着きにより直近2期は減益基調。ただし売上収益は14兆円超を維持しており、ヘルスケア・DX・半導体などの非資源分野への投資拡大によって基礎収益力の底上げを進めています。なお、総合商社はIFRS適用のため営業利益は開示していません。 【3Q FY2026/3実績】売上10.4兆円(前年同期比-5.7%)、純利益6120億円。
事業ごとの売上・利益
鉄鉱石(豪州権益)、石炭等。利益の柱だが市況変動の影響大
LNG、原油・ガス開発。豪州・中東・米国に権益
自動車・船舶・鉄道・電力インフラ等
基礎化学品、農薬、肥料等のトレーディング
食料、流通、ヘルスケア。ユーヤンサン買収で拡大中
ICT・DX支援、再生可能エネルギー、半導体関連
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.3% | 2.7% | - |
| FY2022/3 | 18.0% | 6.7% | - |
| FY2023/3 | 18.9% | 7.5% | - |
| FY2024/3 | 15.3% | 6.6% | - |
| FY2025/3 | 11.9% | 5.3% | - |
| 3Q FY2026/3 | 7.7%(累計) | 3.3%(累計) | - |
FY2023/3にROE 18.3%のピークを記録した後、資源市況の正常化に伴いFY2025/3は11.6%に低下しましたが、なお高水準を維持。中期経営計画ではROE 12%超を目標に掲げ、ポートフォリオ入れ替えや自社株買いによる資本効率向上を推進しています。総合商社はIFRS適用のため営業利益率は開示されていません。
財務は安全?
総資産は約16.8兆円と5大商社の中でも屈指の規模。自己資本比率は36.5%から44.9%へと着実に改善し、財務基盤の安定性を高めています。有利子負債はFY2025/3時点で約10兆円ですが、潤沢な営業CFによりデットキャパシティに余裕があります。なお、BPSの低下は株式分割(2024年1月1:3)の影響です。 【3Q FY2026/3】総資産19.9兆円、純資産8.7兆円、自己資本比率42.3%。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 8,644億円 | -4,275億円 | -1.0兆円 | 4,369億円 |
| FY2025/3 | 1.0兆円 | -1,620億円 | -7,496億円 | 8,555億円 |
営業CFは5期連続で7,700億円超を維持し、資源ビジネスからの強力なキャッシュ創出能力を示しています。FY2023/3にはFCF 8,692億円を記録。FY2024/3は大型投資(ユーヤンサン買収等)により投資CFが増加しFCFが縮小しましたが、FY2025/3には再び8,555億円に回復。潤沢なFCFを原資に成長投資・増配・自社株買いのバランスの取れた資本配分を実行しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 1.3兆円 | 2,387億円 | 18.3% |
| FY2025/3 | 1.1兆円 | 2,349億円 | 20.7% |
グローバルに事業を展開しているため、各国での法人税支払いが税引前利益に比例して発生しています。連結ベースでの税務コストは、事業拠点の所在する国々の実効税率に基づき適正に処理されています。税引前利益の変動に連動しつつ、税負担率は概ね国際的な水準で安定しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,996万円 | 56,400人 | - |
平均年収は4年間で約447万円上昇し、FY2025/3には1,996万円に到達。5大商社の中でもトップクラスの水準。資源価格の好調や円安効果が年収上昇に寄与。従業員数は約5,400名と少数精鋭で、平均年齢42歳台と安定推移。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。
三井物産の株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行をはじめとする信託銀行の口が上位を占めるという、典型的な機関投資家中心の構造です。外資系金融機関が常任代理人を通じて上位に名を連ねており、安定した長期保有を目的とした機関投資家の影響力が極めて強固であることを示しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 金属資源 | 約1.6兆円 | 約2,800億円 | 17.5% |
| エネルギー | 約2.8兆円 | 約1,500億円 | 5.4% |
| 機械・インフラ | 約1.2兆円 | 約1,200億円 | 10.0% |
| 化学品 | 約2.5兆円 | 約500億円 | 2.0% |
| 生活産業 | 約2.1兆円 | 約400億円 | 1.9% |
| 次世代・機能推進 | 約0.8兆円 | 約300億円 | 3.8% |
セグメント別にみると、金属資源とエネルギーが利益の約6割を占める資源依存型の収益構造です。一方、中期経営計画2026では非資源(機械・インフラ、生活産業、次世代)の利益比率を高める方針を掲げ、ユーヤンサン買収やインド半導体事業参画など非資源分野への大型投資を加速しています。役員報酬は取締役9名で計23億7,000万円と高水準ですが、業績連動型の比率が高く株主利益と整合的な設計です。
この会社のガバナンスは?
三井物産は、取締役12名中社外取締役を6名登用し社外取締役比率を50%とするなど、透明性の高いガバナンス体制を構築しています。女性役員比率も約29%と高水準であり、多様な視点を取り入れた経営判断を行っているほか、大規模な事業リスクを適切に管理するための監査体制が整備されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 8,000億円 | 1兆800億円 | 1兆1306億円 | +40.3% |
| FY2024 | 8,800億円 | — | 7,125億円 | -19.0% |
| FY2025 | 7,200億円 | 7,700億円 | 未定 | +6.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 7,200億円 | 8,000億円 | 未定 | +11.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在の中期経営計画2026では、当期利益9,200億円、基礎営業CF1兆円を目標に掲げています。FY2025/3は資源市況の落ち着きにより前年比で減益見通しですが、期初予想7,200億円から7,700億円へ上方修正するなど基礎収益力は向上。投資枠1.8兆円を活用し、ユーヤンサン買収(約880億円)やインド半導体事業参画などヘルスケア・DX・次世代エネルギーへのポートフォリオ転換を加速させています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
三井物産のTSR(株主総利回り)は5年間で419.0%と、TOPIX(189.5%)を大幅にアウトパフォーム。FY2024にはバフェット効果と資源価格高騰により505.9%のピークを記録しました。直近はやや調整していますが、配当込みのリターンは依然としてTOPIXの2倍以上の水準を維持しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 158.8万円 | +58.8万円 | 58.8% |
| FY2022 | 234.0万円 | +134.0万円 | 134.0% |
| FY2023 | 295.7万円 | +195.7万円 | 195.7% |
| FY2024 | 505.9万円 | +405.9万円 | 405.9% |
| FY2025 | 419.0万円 | +319.0万円 | 319.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは20.4倍と卸売業平均を上回る水準で、成長期待が株価に織り込まれています。PBRも2.38倍と商社セクターで突出した高評価を受けており、累進配当・自社株買い・非資源分野の成長戦略が市場に好感されています。信用倍率は2.0倍と適度な買い長で需給は健全です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
第3四半期決算にて、厳しい事業環境により連結売上収益が前年同期比5.7%減となる減収減益を発表。
インベスターデイ2025を開催し、中期経営計画2026に向けた基礎収益力の強化とポートフォリオの質的向上を市場に説明。
ロート製薬と共同で、シンガポールの漢方薬メーカーであるユーヤンサンを約880億円で買収することを発表。
最新ニュース
三井物産 まとめ
ひとめ診断
「鉄鉱石・LNGの資源権益を土台に、ヘルスケア・半導体・次世代エネルギーへのポートフォリオ転換を加速する変革の総合商社」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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