蝶理
CHORI CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月29日
160年の伝統と革新で世界を繋ぐ、繊維・化学・機械の複合専門商社
高機能・高専門性を基盤として、グローバルに進化・変化し続ける企業集団
この会社ってなに?
あなたが着ている服の素材、実は蝶理が世界中から調達したものかもしれません。また、毎日乗る自動車のシートや内装、あるいはスマートフォンに使われている化学素材も、同社が関わっています。普段何気なく使っている製品の裏側で、蝶理は世界中のメーカーをつなぎ、私たちの快適な生活を支える重要な役割を担っているのです。まさに「縁の下の力持ち」のような存在と言えるでしょう。
蝶理は繊維、化学品、機械を扱う複合型専門商社で、東レの連結子会社です。2025年3月期は売上高3,115.5億円、営業利益144.92億円と堅調に推移し、M&Aで獲得した事業が業績に貢献しています。2026年3月期の会社予想では営業利益150.0億円を見込むなど、継続的な成長を目指しています。連結配当性向30%を目標に掲げ、積極的な株主還元姿勢も示しており、投資家からの注目を集めています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市中央区淡路町4丁目2番13号
- 公式
- www.chori.co.jp
社長プロフィール

私たちは160年以上の歴史を礎に、繊維、化学品、機械の3事業で高機能・高専門性を追求しています。グローバルなネットワークを活かし、変化し続ける市場でステークホルダーの夢に挑戦し、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。
この会社のストーリー
京都・西陣で生糸問屋として創業。160年以上にわたる歴史の幕開けとなる。
株式会社として新たなスタートを切り、戦後の復興とともに事業基盤を固めていく。
社会的な信用を高め、さらなる事業拡大に向けた大きな一歩を踏み出す。
繊維事業に加え、化学品や機械分野へと事業を多角化し、複合専門商社としての基盤を築く。
自動車内装資材のアサダユウや、ユニフォームの東京白ゆり會などを買収し、事業領域を積極的に拡大。
事業の多角化とM&A戦略が奏功し、経常利益で過去最高益を更新。株主への増配も発表し、成長を還元。
新基幹システムSAPの本稼働やSalesforce入力エージェント「bellSalesAI」の導入により、データ活用と業務効率化を加速させる。
注目ポイント
連結配当性向30%を目安とし、安定的な配当を継続。業績好調時には増配も実施しており、株主への利益還元に積極的です。
近年、化学品や自動車関連、ユニフォーム事業などで積極的にM&Aを実施。既存事業とのシナジーを創出し、企業価値の向上を加速させています。
160年以上の歴史を持つ繊維事業を基盤としながら、化学品、機械へと事業を拡大。時代のニーズに合わせて変化し続ける複合専門商社です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 37円 | 72.9% |
| FY2022/3 | 84円 | 30.3% |
| FY2023/3 | 105円 | 31.8% |
| FY2024/3 | 118円 | 30.2% |
| FY2025/3 | 142円 | 30.0% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として、連結配当性向30%を目標に掲げており、業績成長に伴う増配傾向が継続しています。過去数年間で配当額を大きく引き上げており、還元姿勢は極めて前向きです。財務健全性を維持しつつ、事業成長への投資を優先しつつも株主還元も重視するバランスの良い方針です。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高はFY2023/3をピークに横ばい傾向ですが、営業利益はFY2021/3の約36.6億円からFY2025/3には約144.9億円へと大幅に成長しました。これは繊維事業における機能性素材の好調や、化学品・機械事業でのM&Aを通じたポートフォリオの多角化が収益を押し上げたためです。FY2026/3も堅調な需要を背景に、高い利益水準を維持する見通しです。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.1% | 1.1% | 1.7% |
| FY2022/3 | 10.5% | 5.1% | 3.3% |
| FY2023/3 | 11.3% | 5.7% | 3.8% |
| FY2024/3 | 11.7% | 6.7% | 4.9% |
| FY2025/3 | 12.7% | 8.0% | 4.7% |
収益性指標は着実に改善しており、ROE(自己資本利益率)は直近のFY2025/3には12.7%と、資本効率の高い経営が実現されています。営業利益率もFY2021/3の1.7%からFY2025/3には4.7%へと向上しており、単なる商社機能だけでなく、付加価値の高い商材の取り扱いや製造機能の貢献が利益率に寄与しています。ROAも効率的に資産を活用していることで向上傾向にあります。
財務は安全?
財務健全性は非常に強固で、自己資本比率はFY2025/3時点で63.0%に達し、実質無借金経営に近い健全な財務基盤を維持しています。有利子負債は極めて低水準であり、総資産に対する自己資本の比率が過去5年間で着実に上昇している点は安心材料です。豊富な純資産を背景に、成長投資や株主還元を安定的に実施できる体制が整っています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 58.9億円 | -3.6億円 | -8.9億円 | 55.3億円 |
| FY2022/3 | -23.3億円 | 2.0億円 | -40.1億円 | -21.3億円 |
| FY2023/3 | 96.0億円 | -2.6億円 | -31.0億円 | 93.3億円 |
| FY2024/3 | 96.9億円 | -27.1億円 | -53.8億円 | 69.9億円 |
| FY2025/3 | 71.4億円 | -10.3億円 | -47.8億円 | 61.1億円 |
営業キャッシュフローはFY2022/3の一時的な低下を除き、年間で約70億円から96億円規模の安定した稼ぐ力を維持しています。投資キャッシュフローについては、成長のためのM&Aや設備投資を継続的に行っていますが、営業CFの範囲内に収めることで健全な資金繰りを保っています。潤沢なフリーキャッシュフローを活用し、配当などの株主還元を積極的に行っていることも特徴的です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 46.6億円 | 34.1億円 | 73.2% |
| FY2022/3 | 103億円 | 34.6億円 | 33.7% |
| FY2023/3 | 124億円 | 43.1億円 | 34.7% |
| FY2024/3 | 145億円 | 48.5億円 | 33.5% |
| FY2025/3 | 162億円 | 45.4億円 | 28.0% |
FY2021/3は利益額が小さかった影響で税率が高く見えますが、FY2022/3以降は概ね30%前後から20%台後半で安定的に推移しています。これは日本の一般的な実効税率に近い水準です。利益規模が拡大する中で、適切な法人税負担が行われている状況です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 989万円 | 1,354人 | - |
従業員の平均年収は989万円と高く、専門商社として高い収益性と人材への投資を両立させていることが伺えます。業界全体の平均と比較しても上位水準にあり、業績の好調さが安定した給与水準を支えています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は東レ・ビービーエイチ フオー フイデリテイー ロープライス ストツク フアンド(常任代理人 三菱UFJ銀行)。
東レ株式会社が発行済株式の52.33%を保有しており、実質的な親会社として強固な支配体制を築いています。残りの大株主には国内外の機関投資家や信託銀行が名を連ねており、安定した株主構成である一方、浮動株の比率は限定的と言えます。
会社の公式開示情報
役員報酬
繊維事業、化学品事業、機械事業の3本柱で構成され、海外売上比率の高さと機能性素材への強みが特徴です。事業リスクとして地政学的リスクや為替変動、原材料価格の急騰が挙げられており、それに対するヘッジ策としてポートフォリオの多角化を進めています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は13.0%と改善の余地がありますが、監査等委員会設置会社を採用し、経営監督機能を強化しています。連結子会社31社を抱える大企業として、ガバナンス委員会を設置するなど、経営の健全性と透明性向上に向けた体制を整えています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 150億円 | — | 145億円 | -3.4% |
| FY2024 | 142億円 | — | 150億円 | +5.9% |
| FY2023 | 115億円 | — | 127億円 | +10.0% |
| FY2022 | 95億円 | — | 93億円 | -1.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
蝶理は現在、明確な中期経営計画を開示していませんが、毎期の業績予想を公表しています。FY2026は営業利益150億円を目標としており、前期実績(144.92億円)からの着実な成長を目指しています。過去の業績予想は、数%の乖離はあるものの概ね達成しており、経営の安定性がうかがえます。今後、成長戦略を具体的に示す中期経営計画が発表されるかどうかが注目されます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当による総合的な投資リターンを示す指標です。蝶理のTSRは、FY2023以降TOPIXを上回るパフォーマンスを示しており、特にFY2024にはTOPIXを27.1ポイント上回る243.9%を記録しました。これは、堅調な業績を背景とした株価上昇に加え、連結配当性向30%を目安とした積極的な配当政策が株主から高く評価された結果と考えられます。企業価値向上と株主還元の両立が、市場平均を上回るリターンにつながっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 112.0万円 | +12.0万円 | 12.0% |
| FY2022 | 122.3万円 | +22.3万円 | 22.3% |
| FY2023 | 177.9万円 | +77.9万円 | 77.9% |
| FY2024 | 243.9万円 | +143.9万円 | 143.9% |
| FY2025 | 227.5万円 | +127.5万円 | 127.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
株価指標を見ると、PERは業界平均(卸売業)より割安な水準にあります。一方で、PBRは平均並み、配当利回りは平均を大きく上回っており、株主還元への意識の高さがうかがえます。信用買い残は売り残を上回っていますが、過熱感のある水準ではなく、需給バランスは比較的安定していると言えるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
新基幹システムSAP本稼働により業務効率のDX加速を実現。
連結子会社の解散及び債権放棄を実施し経営資源の最適化を図る。
2026年3月2日に年初来高値4,745円を更新し強い市場モメンタムを継続。
最新ニュース
蝶理 まとめ
ひとめ診断
「創業160年超、繊維の老舗が化学品と機械を両翼にM&Aで成長を加速させる複合型専門商社」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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