丸紅8002
Marubeni Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
コンビニやスーパーで買うバナナ・コーヒー・鶏肉、毎日使う電気やガス、住宅の建材や紙パルプ、自動車の鉄鋼やタイヤ――気付かないうちに、私たちの生活は丸紅が手がける商品やサービスに支えられています。米国の穀物・肥料卸売事業、海外インスタントコーヒー、国内鶏肉、チリ銅事業、北米貨車リース、電力卸売など、世界60以上の国・地域に拠点を構え、食料・エネルギー・金属・電力・インフラまで10セグメントで稼ぐ総合商社の老舗。米著名投資家ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが2020年から5大商社株(伊藤忠・三井物・三菱商・住友商・丸紅)を保有し続け、長期保有姿勢を表明しています。
総合商社大手の一角として、ライフスタイル・食料・アグリ・金属・エネルギー化学品・電力インフラ・金融リース不動産・エアロスペースモビリティ・情報ソリューション・次世代事業開発の10オペレーティングセグメント体制で多角分散ポートフォリオを構築。2026/03期は収益8兆2,658億円(前期比+6.1%)・親会社所有者帰属当期利益5,439億円(+8.1%)で過去最高益を更新。2025年4月に大本晶之氏が社長執行役員に就任し(同年6月に代表取締役社長へ)、柿木真澄前社長は取締役会長に。中期経営戦略「GC2027」(2026/3〜2028/3)のもと累進配当方針と総還元性向40%程度の機動的な自己株式取得を実施します。2027/03期は純利益5,800億円(+6.6%)・年間配当115円を計画し、自己株式取得枠も150億円→600億円(450億円追加)に増額。米バークシャー・ハサウェイが2020年以降5大商社株を継続保有し、2025年には保有比率を引き上げており、長期投資家からの信認が厚い銘柄です。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区日本橋2丁目7番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
穀物・油糧種子(米国ガビロン)、肥料・農薬、国内鶏肉、海外インスタントコーヒー、水産・畜産・食品流通。生活密着の最大セグメント。(2026/03期 IFRS連結・当社株主帰属当期利益ベース)
原油・LNG・LPG等エネルギートレーディング、化学品。前期は<strong>カタールLNG事業終了に伴う為替換算調整勘定の実現益457億円(税後)</strong>を計上、当期はその反動と石油・ガス開発事業の評価損で減益。(2026/03期 IFRS連結・当社株主帰属当期利益ベース)
鉄鉱石・石炭・銅・非鉄金属。<strong>チリ銅事業</strong>の商品価格上昇による増益(前期1,235億円→当期1,343億円)が寄与。豪州原料炭・鉄鉱石は商品価格下落で減益。(2026/03期 IFRS連結・当社株主帰属当期利益ベース)
船舶保有運航、航空機リース、自動車関連のトレーディング・投資。船舶保有運航事業の減益で前期514億円→当期478億円。(2026/03期 IFRS連結・当社株主帰属当期利益ベース)
アパレル・ブランド、紙パルプ、建材、植林事業。豪州チップ製造販売・植林事業の減益とムシパルプ事業の市況悪化で前期295億円→当期259億円。(2026/03期 IFRS連結・当社株主帰属当期利益ベース)
電力卸売・小売、再生可能エネルギー(英国SmartestEnergy等)、地熱・水素・インフラ。前期米国石油・ガス開発関連事業投資の減損損失の反動で増益要因あるも、当期インドネシア地熱発電事業投資の減損損失で前期611億円→当期536億円。(2026/03期 IFRS連結・当社株主帰属当期利益ベース)
IT・デジタルソリューション事業。IT・デジタル分野の増益で前期35億円→当期54億円。(2026/03期 IFRS連結・当社株主帰属当期利益ベース)
医薬品販売事業の増益・電子部品関連事業取得に伴う負ののれん発生益が寄与し、前期47億円→当期196億円と大幅増益。(2026/03期 IFRS連結・当社株主帰属当期利益ベース)
北米貨車リース、航空機リース、第一生命ホールディングス(現・第一ライフグループ)との<strong>国内不動産事業統合に伴う評価益765億円(税後)</strong>を認識し、北米貨車リース事業売却益と合わせて前期591億円→当期1,620億円と当期最大の増益セグメント。収益は連結消去後の表示。(2026/03期 IFRS連結・当社株主帰属当期利益ベース)
新事業の探索・開発機能を担う組織。前期-22億円→当期-17億円と損失幅は縮小。(2026/03期 IFRS連結・当社株主帰属当期利益ベース)
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 20.0% | 5.6% | 3.3% |
| 2023/03期 | 20.4% | 6.7% | 3.7% |
| 2024/03期 | 14.5% | 5.6% | 3.8% |
| 2025/03期 | 13.7% | 5.5% | 3.5% |
| 2026/03期 | 13.1% | 5.5% | 3.1% |
総合商社(IFRS)の収益はトレーディング売上を多く含むため、営業利益率(売上総利益+販管費等)は商社の構造的な特性として2〜4%台で推移。2022/03期〜2023/03期に資源高でROE 20%台のピークを記録し、市況の安定化に伴いROEは13〜15%台へ。2026/03期はROE 13.1%と純資産の積み上がりに合わせて若干低下しましたが、純利益は過去最高益を更新しており、資本効率と利益成長の両立が進んでいます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 8.5兆円 | 2,845億円 | 4,243億円 | 242.9円 | +90.1% |
| 2023/03期 | 9.2兆円 | 3,408億円 | 5,430億円 | 316.1円 | +28.0% |
| 2024/03期 | 7.3兆円 | 2,763億円 | 4,714億円 | 279.6円 | -13.2% |
| 2025/03期 | 7.8兆円 | 2,723億円 | 5,030億円 | 302.8円 | +6.7% |
| 2026/03期 | 8.3兆円 | 2,567億円 | 5,439億円 | 330.4円 | +8.1% |
IFRS適用の総合商社のため、日本基準の「営業利益」は売上総利益+販管費+貸倒引当金繰入額の合計として自主開示(投資家便宜のため)。2026/03期は収益8兆2,658億円(+6.1%)・親会社所有者帰属当期利益5,439億円(+8.1%)で過去最高益を更新。金属(チリ銅事業)・食料・アグリ(国内鶏肉・米国肥料)・次世代事業開発(医薬品販売・電子部品)が増益寄与した一方、エネルギー・化学品はカタールLNG事業終了に伴う為替換算調整勘定実現益(前期)の反動で減益。2027/03期は純利益5,800億円(+6.6%)の計画で、過去最高益更新を見込んでいます。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 食料・アグリ | 3兆7,205億円 | 815億円 | 2.2% |
| エネルギー・化学品 | 1兆3,658億円 | 232億円 | 1.7% |
| 金属 | 9,189億円 | 1,343億円 | 14.6% |
| エアロスペース・モビリティ | 6,913億円 | 478億円 | 6.9% |
| ライフスタイル | 6,441億円 | 259億円 | 4.0% |
| 電力・インフラサービス | 4,853億円 | 536億円 | 11.0% |
| 情報ソリューション | 2,029億円 | 54億円 | 2.7% |
| 次世代事業開発 | 1,824億円 | 196億円 | 10.8% |
| 金融・リース・不動産 | 246億円 | 1,620億円 | — |
| 次世代コーポレートディベロップメント | 379億円 | -17億円 | — |
総合商社(IFRS)として10オペレーティングセグメントで多角分散したポートフォリオを構築(2026/03期より「ライフスタイル」「食料・アグリ」「金属」「エネルギー・化学品」「電力・インフラサービス」「金融・リース・不動産」「エアロスペース・モビリティ」「情報ソリューション」「次世代事業開発」「次世代コーポレートディベロップメント」に再編)。2026/03期 純利益5,439億円は金融・リース・不動産(第一生命との不動産事業統合益)と金属(チリ銅)の大幅増益がドライバー。資源と非資源のバランスを保ちながら、次世代事業開発を含む新領域への投資を加速しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
2026/03期は純利益5,439億円で過去最高益を達成し、新中期戦略「GC2027」の初年度として好スタート。2027/03期は純利益5,800億円(+6.6%)・年間配当115円・自己株式取得枠600億円と還元方針を強化。原油WTI 60$/バレル・銅LME 12,000$/トン・為替150円/$等の前提のもと、金属・電力インフラ等の増益を見込んでいます。
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メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026/03期 本決算を発表。収益8兆2,658億円(+6.1%)・親会社所有者帰属当期利益5,439億円(+8.1%)で過去最高益を更新。2027/03期は純利益5,800億円(+6.6%)・年間配当115円を計画。中期経営戦略「GC2027」(2026/3〜2028/3)のもと累進配当・総還元性向40%程度を方針化。自己株式取得枠も150億円→600億円に増額(450億円追加・2,000万株上限)。
定時株主総会後の取締役会で大本晶之氏が代表取締役社長に就任。柿木真澄前社長は取締役会長に。大本氏は1969年生・早稲田大学商学部卒、英国SmartestEnergy社COO・次世代事業開発本部長・CDIOを経て同年4月に社長執行役員に就任していた。
大本晶之氏が社長執行役員に就任(6月の代表取締役社長就任に向けた経営移行)。柿木真澄社長は会長に。
米バークシャー・ハサウェイが5大商社株(伊藤忠・三井物・三菱商・住友商・丸紅)の保有比率を順次引き上げ、長期保有姿勢を改めて表明。
ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが5大商社の株式取得を公表。日本の総合商社が世界的長期投資家から評価される転機に。
柿木真澄氏が代表取締役社長に就任(〜2025年4月)。国分文也氏は会長に。GC2024・GC2027の策定など長期戦略を主導。
戦後の財閥解体・商事再編を経て、1949年12月1日に現在の丸紅株式会社が設立。同年に東証一部上場(後のプライム市場)として、戦後の総合商社の主要プレイヤーとして再出発。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
総資産は5年で8.3兆円→10.5兆円へ拡大し、2026/03期末は前期末比+1.33兆円。株主資本比率は5年連続で改善し41.4%に到達、純資産(親会社所有者持分)も4.36兆円まで積み上がりました。BPSは2,663.2円(2026/03期期末)と前期2,187.7円から+21.7%上昇。有利子負債は2兆4,100億円規模で資源開発・電力・モビリティ事業等の投融資ポートフォリオに対応しており、ネットDEレシオは0.43倍(前期0.54倍)と健全な資金調達構造です(数値は決算短信および有価証券報告書による)。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 3,119億円 | 797億円 | 4,196億円 | 2,323億円 |
| 2023/03期 | 6,063億円 | 1,568億円 | 7,666億円 | 7,631億円 |
| 2024/03期 | 4,425億円 | 3,344億円 | 2,542億円 | 1,080億円 |
| 2025/03期 | 5,979億円 | 3,953億円 | 1,220億円 | 2,026億円 |
| 2026/03期 | 5,354億円 | 1,180億円 | 4,662億円 | 4,174億円 |
営業CFは堅調に推移し、2026/03期は5,354億円。フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は4,174億円と前期2,026億円から大幅増加し、子会社売却収入や持分法投資売却収入が寄与しました。財務CFのマイナス(-4,662億円)は社債・借入金の返済、配当(1,653億円)、自己株式取得(700億円)などの株主還元・財務戦略に充てられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率26.7%を達成しており、コーポレートガバナンス・コードに沿った多様性の確保を推進しています。社外取締役比率は63%と高く、経営の透明性・客観性の確保に努めています。監査報酬約11億円を投じた厳格な監査体制を整備し、グローバルな事業運営における内部統制の強化を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,709万円 | 51,834人 | - |
2025/03期の平均年収は約1,709万円と、5大商社の中でも高水準に位置しています。連結ベースの従業員数は約51,800人と大規模な組織を運営しており、平均年齢42.5歳は業界標準的な水準です。平均勤続年数17.9年と定着率の高さも特徴です。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2022/03期 | 62円 | 25.5% |
| 2023/03期 | 78円 | 24.7% |
| 2024/03期 | 85円 | 30.4% |
| 2025/03期 | 95円 | 31.4% |
| 2026/03期 | 107.5円 | 32.5% |
| 2027/03期(予想) | 115円 | 32.4% |
なし(株主優待制度はありません。配当および自社株買いによる総合的な株主還元を重視)
2026/03期の年間配当は107.5円(中間50円+期末57.5円)、2027/03期は年間115円(中間57.5円+期末57.5円)を予想しています。中期経営戦略「GC2027」(2026/3〜2028/3)期間中は累進配当方針を継続し、中長期的な利益成長に合わせて増配する方針。総還元性向は40%程度を目安に、機動的な自己株式取得(2026/03期は150億円→600億円に増額決定)を組み合わせる「累進配当+機動的自社株買い」のハイブリッド型株主還元です。
株の売買状況と今後の予定
総合商社セクターは低PER・PBR水準で推移しがちですが、丸紅は2026/03期 過去最高益更新と累進配当+機動的自社株買いの還元方針強化が株価のサポート要因です。バークシャー・ハサウェイの長期保有もセクター全体の評価向上に寄与しています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 2,817億円 | 585億円 | 20.8% |
| 2023/03期 | 5,288億円 | 1,045億円 | 19.8% |
| 2024/03期 | 6,517億円 | 1,087億円 | 16.7% |
| 2025/03期 | 6,292億円 | 1,142億円 | 18.2% |
| 2026/03期 | 6,645億円 | 1,053億円 | 15.8% |
税前利益は5,000〜6,600億円規模で推移し、法人税等は約1,000〜1,150億円の負担。2026/03期の実効税率は15.8%と低下傾向にあり、海外子会社配当益金不算入や持分法投資損益の構成変化が反映されています。日本の法定実効税率(約30%)と比較して、海外事業比率の高さと持分法投資の税務上の取扱いが税負担の低減に寄与しています。
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丸紅 まとめ
2026/03期 純利益5,439億円(+8.1%)で過去最高益を更新、大本晶之新社長体制で中期戦略「GC2027」スタート
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。