スズケン
SUZUKEN CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月30日
医薬品卸の枠を超え、デジタルとリアルで健康を創造するヘルスケア・イノベーター
すべての人が、すこやかに、自分らしく暮らせる社会を実現する「健康創造事業体」へ変革します。
この会社ってなに?
あなたが病院で診察を受け、薬局で薬を受け取るとき、その裏側でスズケンが活躍しています。普段私たちが当たり前のように手にする薬は、製薬会社から病院や薬局まで、厳格な温度管理のもと、必要な時に必要な量だけ正確に届けられなければなりません。スズケンは、この「当たり前」を支える医薬品流通のプロフェッショナル集団です。さらに最近では、医療情報を医師に提供するサイト運営や、AI技術で医療現場を支援する新しいサービスも手掛けており、私たちの健康をより多角的に支える存在へと進化しています。
医薬品卸国内3位のスズケンは、FY2025に売上高2兆3,999.5億円、営業利益371.25億円と安定した成長を維持しています。近年はM&Aや提携を積極化しており、医療AIスタートアップ「medimo」の子会社化やセイノーHDとの物流提携など、デジタルとリアル両面での事業領域拡大が鮮明です。株価はPBR1倍台で推移し、増配基調にあることから、安定成長と株主還元を両立する企業として投資家の注目を集めています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県名古屋市東区東片端町8
- 公式
- www.suzuken.co.jp
社長プロフィール

中核事業である医薬品卸売事業の深化に加え、デジタル技術とリアルのネットワークを融合させることで、健康に関わるあらゆる社会課題の解決を目指します。患者さまや生活者一人ひとりに寄り添い、誰もが安心して暮らせる社会の実現に向け、新たな価値創造に挑戦し続けます。
この会社のストーリー
名古屋市で「鈴木謙一商店」として創業。医薬品卸売業としての歴史が始まる。
戦後の復興期に法人化を果たし、株式会社スズケンとして新たなスタートを切る。地域医療への貢献基盤を固めた。
株式上場を果たし、企業としての信頼性と成長性を市場に示した。全国展開への足掛かりとなる。
M&Aを積極的に行い、全国をカバーする広範な営業・物流ネットワークを構築。医薬品卸大手としての地位を確立した。
長期ビジョンとして「健康創造事業体への変革」を掲げ、医薬品卸事業に留まらない新たなヘルスケア領域への事業展開を開始した。
デジタルサービス企画を担う子会社を設立。医療現場のDXを推進し、新たな価値提供を目指す動きを本格化させた。
生成AI技術を持つ医療AIスタートアップ「medimo」を完全子会社化。テクノロジーの力で医療の人手不足という社会課題解決に挑む。
医療情報サイトを基盤に、異業種との連携やM&Aを推進。医薬品から食品・美容までを繋ぐ総合的な健康プラットフォームの構築を目指す。
注目ポイント
医薬品卸で培った全国の医療機関との強固なネットワークに、AIやデジタル技術を融合。医療AI企業の買収など、テクノロジーで医療現場の課題解決に挑んでいます。
医薬品卸を中核としながら、希少疾患薬の研究開発や製造、保険薬局、介護事業まで展開。「健康」に関わる幅広い分野で新たな価値を創造し続けています。
安定した経営基盤を背景に、継続的な配当を実施。さらに、100株以上の保有で3,000円相当の自社取扱商品がもらえる株主優待も魅力の一つです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 72円 | 81.3% |
| FY2022/3 | 72円 | 44.1% |
| FY2023/3 | 72円 | 30.4% |
| FY2024/3 | 80円 | 22.4% |
| FY2025/3 | 100円 | 22.0% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として安定的な利益還元を重視しており、業績の成長に合わせて着実な増配を実施する方針です。配当性向は20%台で推移しており、将来の成長投資とバランスをとりながら株主還元を強化しています。継続的な配当向上は企業価値向上へのコミットメントを示すものです。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高は2兆4,000億円規模で安定的に推移しており、医療用医薬品卸を中核にヘルスケア全般へ事業領域を拡大しています。利益面では物流の効率化やデジタルサービスの導入効果により営業利益が伸長し、FY2025/3には純利益が約345億円に達する増益基調を達成しました。今後はデジタルプラットフォームへの先行投資を行うものの、強固な顧客基盤を背景に堅調な業績が見込まれます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.9% | 0.7% | 0.4% |
| FY2022/3 | 3.4% | 1.3% | 0.6% |
| FY2023/3 | 4.9% | 1.8% | 1.4% |
| FY2024/3 | 7.0% | 2.4% | 1.5% |
| FY2025/3 | 8.5% | 3.1% | 1.5% |
ROEはFY2021/3の1.9%からFY2025/3には8.5%まで着実に改善しており、資本効率の向上が顕著です。営業利益率も当初の0.4%から1.5%へと上昇しており、卸売事業におけるコスト削減と高付加価値サービスの提供が収益性改善に寄与しています。引き続き利益率の底上げと資産効率の強化が、企業価値向上の主要な推進力となっています。
財務は安全?
総資産は1兆1,000億円から1兆2,000億円の間で推移し、医薬品卸として強固な資産基盤を維持しています。自己資本比率は30%台半ばで安定しており、財務の健全性は保たれています。なお、有利子負債については実質的にゼロの水準を維持しており、極めて強固な無借金経営による財務安定性を誇っています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 156億円 | -146億円 | -73.9億円 | 10.2億円 |
| FY2022/3 | 95.2億円 | 14.4億円 | -116億円 | 110億円 |
| FY2023/3 | 373億円 | -464億円 | -262億円 | -90.9億円 |
| FY2024/3 | 872億円 | 104億円 | -317億円 | 976億円 |
| FY2025/3 | -651億円 | 204億円 | -355億円 | -447億円 |
営業キャッシュフローは医薬品の流動性により年度ごとに変動しやすく、FY2024/3には約872億円の入金超過と大幅なプラスを記録しました。投資キャッシュフローはヘルスケア関連の買収やデジタル開発投資により適宜支出を行っていますが、潤沢な内部資金により財務リスクは限定的です。現在は将来の成長に向けたデジタル事業等への積極的な投資フェーズにあります。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 183億円 | 104億円 | 56.8% |
| FY2022/3 | 234億円 | 90.3億円 | 38.5% |
| FY2023/3 | 364億円 | 160億円 | 44.1% |
| FY2024/3 | 384億円 | 93.3億円 | 24.3% |
| FY2025/3 | 388億円 | 43.3億円 | 11.2% |
実効税率は年度によって変動しており、一時的な税務処理や繰延税金資産の取り崩しなどが影響している可能性があります。FY2025/3以降は税負担が軽減傾向にあり、業績の推移とあわせて注視する必要があります。会計上の利益と税務上の負担には乖離が生じることもありますが、連結ベースでの税務管理を継続しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 728万円 | 12,923人 | - |
誰がこの会社の株を持ってる?
会社の公式開示情報
役員報酬
医薬品流通を中核としつつ、医薬品製造、医療機器開発、さらにはデジタルヘルス関連の新規事業へセグメントを拡大しています。薬価改定の影響を受けやすい医薬品卸事業に対し、独自の流通管理システムやヘルスケア情報のDX化をリスクヘッジ兼成長ドライバーとして位置付けています。
この会社のガバナンスは?
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2兆4,680億円 | — | 2兆4,000億円 | -2.8% |
| FY2024 | 2兆3,730億円 | — | 2兆3,865億円 | +0.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 336億円 | — | 371億円 | +10.5% |
| FY2024 | 285億円 | — | 349億円 | +22.4% |
| FY2023 | 170億円 | 300億円 | 326億円 | +91.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
スズケンは現在、明確な中期経営計画を開示していませんが、通期の業績予想を目標として開示しています。FY2026の予想では、売上高2兆4,680億円、営業利益336億円を目指しています。直近2期では営業利益が期初予想を大幅に上回る傾向にあり、収益性改善が進んでいることがうかがえます。一方で、売上高は為替や薬価改定の影響を受けやすく、予想に対して未達となるケースも見られます。今後は、医療AIなど新規事業の収益貢献が計画達成の鍵を握るでしょう。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRともに業界平均並みで、市場からは標準的な評価を受けていると言えます。一方、信用倍率は0.33倍と売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、短期的な株価下落を見込む投資家が多いことを示唆しており、今後の株価の方向性が注目されます。時価総額は業界平均を大きく上回っており、業界内での確固たる地位を反映しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
セイノーホールディングス等6社と物流効率化を目的とした資本業務提携を発表。
医療AIスタートアップのmedimoを完全子会社化し、生成AIを活用した医療DXを加速。
「第二の創業者」と呼ばれた別所芳樹最高顧問が逝去し、後継体制の構築が課題に浮上。
最新ニュース
スズケン まとめ
ひとめ診断
「医薬品卸の巨人が、全国物流網とデジタル投資で『健康創造事業体』への変革を急ぐ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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