伊藤忠商事8001
ITOCHU Corporation
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
コンビニのファミリーマートで弁当やスイーツを買ったり、Doleブランドのバナナを食べたり、CONVERSEのスニーカーを履いたり――気づかないうちに、私たちの生活は伊藤忠商事が手がける商品やサービスに支えられています。「青山商事」のスーツ売場や、住生活分野の住宅資材、エネルギー、食料品まで、世界62カ国に約100拠点を構え繊維から金融まで7セグメント+第8カンパニーで稼ぐ商社の老舗。米著名投資家ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが2020年から保有を続け、2025年には保有比率を5%超まで引き上げたことで、日本の総合商社の中でもグローバルな注目度が高まっています。
総合商社大手の一角として、繊維・機械・金属・エネルギー化学・食料・住生活・情報金融の7セグメントに加え、消費者領域に特化した「第8カンパニー」、連結子会社のファミリーマートまで幅広い事業ポートフォリオを構築。2026/03期は営業収益14兆8,231億円(前期比+0.7%)・当社株主に帰属する当期純利益9,002億円(+2.0%)と3年連続で最高益を更新し、初の9,000億円台に到達しました。岡藤正広会長CEO(1949年生)と石井敬太社長COO(1960年生)の併走体制で経営を主導し、2026年1月1日には1株を5株に分割して個人投資家の参加を促進。2027/03期は純利益9,500億円(+6%)・年間配当44円(分割後・実質増配)・総還元性向64%・自社株買い3,000億円以上・ROE約15%を計画しています。米バークシャー・ハサウェイが2020年以降5大商社株を継続保有しており、累進配当方針と合わせて長期投資家からの信認が厚い銘柄です。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪市北区梅田3丁目1番3号(大阪本社)/東京都港区北青山2丁目5番1号(東京本社)
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
アパレル原糸・生地・製品OEM、ブランド事業(CONVERSE、青山商事との取引等)。生活消費領域を支える伝統セグメント。(2025/03期 IFRS連結・当社株主帰属純利益ベース)
プラント、自動車、産業機械、海洋・船舶、航空関連のトレーディング・投資。(2025/03期 IFRS連結・当社株主帰属純利益ベース)
鉄鉱石・石炭・非鉄金属等の資源開発・トレーディング。商社収益の市況連動部分。(2025/03期 IFRS連結・当社株主帰属純利益ベース)
原油・LNG・LPG等のエネルギートレーディング、化学品・電力・再生可能エネルギー事業。(2025/03期 IFRS連結・当社株主帰属純利益ベース)
Doleブランドの果実・青果、コーヒー・水産・畜産・穀物・食品流通。ファミマ向け食品供給も含む生活密着セグメント。(2025/03期 IFRS連結・当社株主帰属純利益ベース)
木材・建材、紙パルプ、ゴム・タイヤ、住宅・不動産関連事業。(2025/03期 IFRS連結・当社株主帰属純利益ベース)
IT・通信、保険・金融サービス、コマース・ヘルスケア領域。(2025/03期 IFRS連結・当社株主帰属純利益ベース)
2019年新設の消費者・ライフスタイル領域専門カンパニー。既存7セグメントを横断してファミリーマートを中核に消費者起点の新規事業を開発。(2025/03期 IFRS連結・当社株主帰属純利益ベース)
稼ぐ力はどのくらい?
FY2026/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 21.8% | 7.0% | - |
| 2023/03期 | 17.7% | 6.3% | - |
| 2024/03期 | 15.6% | 5.8% | - |
| 2025/03期 | 15.7% | 5.9% | - |
| 2026/03期 | 14.6% | 5.7% | - |
総合商社(IFRS)のため日本基準の「営業利益率」は構造的に開示されません。2022/03期に資源高でROE 21.8%のピークを記録した後、市況の安定化に伴いROEは15〜17%台で安定的に推移。2026/03期はROE 14.6%(IR公表値)でやや低下しましたが、純資産が10%以上拡大した中での15%近辺は依然として高水準。2027/03期も会社計画ベースでROE約15%を見込んでおり、資本効率重視の経営が継続しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 12.3兆円 | — | 8,203億円 | 110.6円 | — |
| 2023/03期 | 13.9兆円 | — | 8,005億円 | 109.2円 | +13.4% |
| 2024/03期 | 14.0兆円 | — | 8,018億円 | 110.6円 | +0.6% |
| 2025/03期 | 14.7兆円 | — | 8,803億円 | 123.1円 | +4.9% |
| 2026/03期 | 14.8兆円 | — | 9,003億円 | 128.0円 | +0.7% |
IFRS適用の総合商社のため、日本基準の「営業利益」は構造的に開示されません(売上総利益+持分法損益+金融損益等で実態を把握)。2026/03期は営業収益14兆8,231億円(前期比+0.7%)・当社株主に帰属する当期純利益9,002億円(+2.0%)で3年連続最高益を更新し、初の9,000億円台に到達。資源価格の落ち着きを非資源(食料・住生活・繊維・第8カンパニー)と金融収益で吸収し、安定したポートフォリオが奏功しました。2027/03期は純利益9,500億円(+6%)の計画で、3期連続の最高益更新を見込んでいます。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 繊維 | 6,313億円 | 738億円 | 11.7% |
| 機械 | 1兆5,300億円 | 1,365億円 | 8.9% |
| 金属 | 1兆2,788億円 | 1,784億円 | 13.9% |
| エネルギー・化学品 | 3兆1,295億円 | 786億円 | 2.5% |
| 食料 | 5兆151億円 | 851億円 | 1.7% |
| 住生活 | 1兆5,202億円 | 697億円 | 4.6% |
| 情報・金融 | 9,847億円 | 832億円 | 8.5% |
| 第8カンパニー | 5,110億円 | 651億円 | 12.7% |
総合商社(IFRS)として7セグメント+第8カンパニーで多角分散したポートフォリオを構築。2026/03期 純利益9,002億円は非資源(食料・住生活・繊維・第8カンパニー・情報金融)と資源(金属・エネルギー)のバランスの良い構成で達成。第8カンパニーはファミリーマートを中核に消費者領域の新規事業を開発し、伝統的な商社ビジネスを補完しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
2026/03期は3年連続最高益・初の9,000億円台を達成し、株主還元面では総還元性向64%・自社株買い3,000億円以上という過去最強水準の還元方針を打ち出しました。中期経営計画「Brand-new Deal 2027」のフレームワークの下、2027/03期も+6%増益・ROE約15%を計画しており、計画達成へのコミットメントは高水準。
最新ニュース
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メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026/03期 本決算を発表。営業収益14兆8,231億円・純利益9,002億円(+2.0%)で3年連続最高益を更新し、初の9,000億円台に到達。2027/03期は純利益9,500億円(+6%)、年間配当44円(分割後・実質増配)、総還元性向64%、自社株買い3,000億円以上、ROE約15%を計画。
1株を5株に分割(効力発生日2026年1月1日)。投資単元金額を引き下げ、個人投資家の裾野拡大を狙う。これに伴いEPS・BPS・配当は全期分割後ベースで表示。
セブン銀行と資本業務提携。第三者割当による自己株式処分を通じて議決権ベース16.35%を取得し、ファミリーマート店舗内ATM等での連携拡充を狙う。
米バークシャー・ハサウェイが5大商社株(伊藤忠・三井物・三菱商・住友商・丸紅)の保有比率を順次引き上げ、伊藤忠も5%超に拡大。長期保有姿勢を改めて表明。
石井敬太氏が代表取締役 社長執行役員 COO(兼CSO)に就任。岡藤正広氏は代表取締役会長CEOへ。会長CEO+社長COOの併走体制で経営を主導。
ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが5大商社の株式取得を公表。日本の総合商社が世界的な長期投資家から評価される転機に。
岡藤正広氏が社長就任。「ひとりの商人、無数の使命」を掲げ、生活消費・非資源・ファミリーマート連結化(後年)など消費者領域強化を本格化。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれもFY2026/3末時点
総資産は5年で12.2兆円→16.7兆円へ拡大し、2026/03期は前期比+10.6%。株主資本比率は5年連続で改善し39.4%に到達、純資産(親会社所有者持分)も6.59兆円まで積み上がりました。BPSは942.8円(2026/03期、2026年1月1日の1:5株式分割を反映した分割後ベース)と前期811.8円から+16.1%上昇。有利子負債は資源開発投資・ファミマ連結化・各種投融資の拡大に伴い4.7兆円規模で推移していますが、これは総合商社の事業モデル上の典型的水準で、株主資本比率の改善と合わせ健全な資金調達構造を維持しています(数値はIRBankおよび有価証券報告書による)。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 8,012億円 | 386億円 | ▲8,467億円 | 8,398億円 |
| 2023/03期 | 9,381億円 | ▲4,538億円 | ▲5,001億円 | 4,843億円 |
| 2024/03期 | 9,781億円 | ▲2,060億円 | ▲8,012億円 | 7,721億円 |
| 2025/03期 | 9,973億円 | ▲5,163億円 | ▲5,250億円 | 4,810億円 |
| 2026/03期 | 1.1兆円 | ▲3,889億円 | ▲7,265億円 | 7,430億円 |
営業CFは右肩上がりで拡大し、2026/03期は1兆1,318億円と初の1兆円超え。フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)も7,429億円と潤沢で、財務CFのマイナス(-7,264億円)は配当と自社株買い等の株主還元、有利子負債の入れ替えに充てられています。本業の現金創出力は商社モデルの強みであり、2027/03期予想の自社株買い3,000億円超・配当総額の原資を十分に確保した状態です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率26.7%を達成しており、経営の多様性確保を重視した先進的なガバナンス体制を構築しています。監査報酬約23億円を投じた厳格な監査体制と、約4.5万人もの臨時従業員を抱える巨大組織を適正に統治する仕組みが整っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,805万円 | 115,089人 | - |
平均年収は4年間で約225万円上昇し、2025/03期には1,804万円に到達。5大商社の中でも高水準を維持しています。従業員数は約4,100人と少数精鋭の経営スタイルで、一人あたりの稼ぐ力が際立っています。平均年齢42歳台で安定推移。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2023/03期 | 28円 | 25.6% |
| 2024/03期 | 32円 | 28.9% |
| 2025/03期 | 40円 | 32.5% |
| 2026/03期 | 42円 | 32.8% |
| 2027/03期(予想) | 44円 | 32.2% |
なし(株主優待制度はありません。配当および自社株買いによる総合的な株主還元を重視)
2026/03期の年間配当は42円(分割後ベース・実質前期比+2円増)、2027/03期は44円以上を予想しており、累進配当方針のもと連続増配を継続。2027/03期は総還元性向64%(過去最高水準)を設定し、配当に加え3,000億円以上の自社株買いを実施する計画です。過去の配当額はいずれも2026年1月1日付の1株→5株の株式分割を考慮した分割後換算値で表示しています(例:2024/03期 160円→分割後32円)。
株の売買状況と今後の予定
総合商社セクターは依然として低PER水準で推移しており、伊藤忠もPER 7倍台・PBR 2倍前後と典型的な水準。バークシャー・ハサウェイの長期保有による信認と総還元性向64%・自社株買い3,000億円超の還元強化が、株価のサポート要因として注目されています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2022/03期 | 1.2兆円 | 3,298億円 | 28.7% |
| 2023/03期 | 1.1兆円 | 3,063億円 | 27.7% |
| 2024/03期 | 1.1兆円 | 2,939億円 | 26.8% |
| 2025/03期 | 1.2兆円 | 2,748億円 | 23.8% |
税前利益は1.1〜1.2兆円規模で安定的に推移し、法人税等は約2,700億円〜3,300億円の負担。実効税率は2025/03期で23.8%と低下傾向にあり、海外子会社配当益金不算入や持分法投資損益の構成変化を反映しています。日本の法定実効税率(約30%)と比較すると、海外事業比率の高さが税負担の低減に寄与しています。
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伊藤忠商事 まとめ
2026/03期 純利益9,002億円で3年連続最高益・初の9,000億円台、総還元性向64%・自社株買い3,000億円超の株主還元強化
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。