ヤマハ7951
YAMAHA CORPORATION
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが子供の頃にピアノを習っていたなら、そのピアノはヤマハ製だったかもしれません。また、好きなアーティストのコンサートに行くと、ステージ上のギターやドラム、キーボードにはヤマハのロゴが多く見られます。さらに、学校の音楽室にあるリコーダーや鍵盤ハーモニカも、実はヤマハが作っていることが多いのです。このようにヤマハは、私たちが音楽を演奏したり、聴いたりする様々なシーンを、世界トップクラスの品質で支えている会社です。
世界的な総合楽器メーカーであるヤマハは、2025期決算で売上高4620.8億円、営業利益206.95億円と厳しい結果に直面しています。特に営業利益は前期比28.6%減と大幅な減益となりました。これを受け、約70年続いたゴルフ用品事業からの撤退を決定するなど、事業の選択と集中を加速させています。2026期は売上高4550億円、営業利益385億円へのV字回復を目指しており、不採算事業の整理とデジタル技術を活用した音楽体験サービスの強化が今後の収益回復の鍵を握ります。
会社概要
- 業種
- その他製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 静岡県浜松市中央区中沢町10番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 6.7% | 4.8% | - |
| 2022/03期 | 9.2% | 6.5% | - |
| 2023/03期 | 8.8% | 6.5% | - |
| 2024/03期 | 6.1% | 4.7% | 6.3% |
| 2025/03期 | 2.8% | 2.1% | 4.5% |
| 3Q FY2026/3 | 4.4%(累計) | 3.3%(累計) | 7.4% |
収益性指標は、原材料価格の高騰や販売減の影響を受け、ROE(自己資本利益率)が3.0%、売上高営業利益率が4.5%まで低下するなど、過去数年で厳しい水準にあります。以前は12%を超える営業利益率を維持していましたが、現在は市場環境の変化により効率的な経営の再構築が求められています。楽器および音響機器という高付加価値事業を軸に、再度収益力を改善できるかが今後の焦点です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3,726億円 | — | 266億円 | 50.5円 | — |
| 2022/03期 | 4,082億円 | — | 373億円 | 71.6円 | +9.5% |
| 2023/03期 | 4,514億円 | — | 382億円 | 74.2円 | +10.6% |
| 2024/03期 | 4,629億円 | 290億円 | 296億円 | 58.6円 | +2.5% |
| 2025/03期 | 4,621億円 | 207億円 | 134億円 | 27.6円 | -0.2% |
ヤマハの業績は、世界的な楽器需要の調整局面や販売コストの増加を受け、売上高は4,621億円と微減に転じ、営業利益も207億円まで縮小しました。主要市場である中国での需要低迷や教育政策の変化が収益を圧迫しており、足元では構造改革が急務となっています。2026年3月期は、新製品投入や収益性重視の戦略により、売上高4,550億円、純利益285億円を目標に回復を目指しています。 【3Q 2026/03期実績】売上3410億円(通期予想比75%)、営業利益251億円(同65%)、純利益202億円(同71%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
その他製品の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、為替変動が業績に与える影響や、主要市場である中国を含む世界的な経済動向が挙げられます。楽器事業と音響機器事業を核としたグローバル展開が強みですが、近年は一部不採算事業の整理を進めるなど、選択と集中の経営判断が鮮明です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 4,000億円 | 4,000億円 | 4,082億円 | +2.1% |
| 2023期 | 4,400億円 | — | 4,514億円 | +2.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2022期 | 520億円 | 520億円 | 493億円 | -5.1% |
| 2023期 | 500億円 | — | 465億円 | -7.0% |
| 2024期 | 560億円 | — | 290億円 | -48.2% |
| 2025期 | 450億円 | — | 207億円 | -54.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2025年3月期を最終年度とする中期経営計画「Make Waves 2.0」は、売上収益・営業利益ともに目標を大きく下回る結果となりました。特に営業利益の進捗率は35.7%と低迷し、中国市場の景気減速や半導体不足の影響が直撃しました。過去の業績予想を見ても、特に利益面で大幅な下方修正が続いており、外部環境の変化に対する計画の強靭性に課題を残しています。現在進行中の事業構造改革が、次の成長軌道を描けるかの正念場です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第3四半期累計の連結最終利益が前年同期比41.3%増の201億円となり、業績の回復が鮮明となった。
約70年続いたスポーツ事業の終了を決定し、ゴルフ用品の販売終了など選択と集中による構造改革を加速させた。
自社株買い終了に伴い、保有する自己株式の消却を実施し、資本効率の向上を市場に示した。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
財務基盤は非常に安定しており、自己資本比率は75.9%と高い水準を維持しており、負債に頼らない強固な経営体質を有しています。有利子負債は260億円程度と資産規模に対して極めて少なく、健全なバランスシートが強みです。今後、成長投資や株主還元を強化するための余力は十分に確保されていると言えます。 【3Q 2026/03期】総資産6288億円、純資産4769億円、自己資本比率75.6%、有利子負債180億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2022/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2023/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2024/03期 | 438億円 | ▲159億円 | ▲373億円 | 279億円 |
| 2025/03期 | 553億円 | 81.1億円 | ▲631億円 | 634億円 |
営業キャッシュフローは、楽器市場の変動に影響を受けつつも2025年3月期には553億円のプラスを確保し、本業で稼ぐ力を示しました。投資キャッシュフローは適宜資産売却や事業投資を行うことでコントロールされており、全体としてフリーキャッシュフローの創出能力は維持されています。財務基盤を毀損することなく、引き続き配当や自己株消却といった株主還元に資金を充てることが可能な構造です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は14.0%となっており、今後の多様性向上が課題です。監査報酬に1億7,000万円を投じるなど、適正な監査体制の構築とガバナンス強化に注力しており、売上規模約4,750億円(予想)を支える堅実な運営体制が整っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 784万円 | 18,949人 | - |
従業員平均年収は784万円と、製造業の中でも比較的高い水準を維持しています。楽器・音響機器という高い専門性が求められる事業特性と、グローバルな事業展開による収益基盤がこの給与水準を支えています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)を見ると、2021期はTOPIXを上回りましたが、2022期以降は継続してTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、中国市場の悪化や半導体不足を背景とした業績の伸び悩みが、株価の低迷に直結したことが主な要因です。株主還元は強化しているものの、それを補って余りある株価下落がTSRを押し下げており、本業の収益力回復が喫緊の課題であることを示しています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 44円 | 26.1% |
| 2017/03期 | 52円 | 20.9% |
| 2018/03期 | 56円 | 19.2% |
| 2019/03期 | 60円 | 24.9% |
| 2020/03期 | 66円 | 33.9% |
| 2021/03期 | 66円 | 43.6% |
| 2022/03期 | 66円 | 30.7% |
| 2023/03期 | 66円 | 29.6% |
| 2024/03期 | 26.1円 | 42.1% |
2024年3月権利分をもって優待制度を廃止しており、現在は実施されていません。
ヤマハは資本効率を意識した還元方針を掲げており、配当性向を重視した安定的な利益還元を基本としています。過去には株主優待制度を実施していましたが、現在は配当への一本化により還元をより透明化しました。強固な財務体質を背景に、市場環境の変化に左右されにくい安定的かつ積極的な配当の継続が期待されています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 144.2万円 | 44.2万円 | 44.2% |
| 2022期 | 130.1万円 | 30.1万円 | 30.1% |
| 2023期 | 125.5万円 | 25.5万円 | 25.5% |
| 2024期 | 83.8万円 | ▲16.2万円 | -16.2% |
| 2025期 | 90.6万円 | ▲9.4万円 | -9.4% |
※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用取引残高は買い残が売り残を上回るものの、倍率は1.63倍と過熱感は限定的です。業界平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準にあり、株価の低迷を反映しています。一方で配当利回りは6.5%と非常に高く、株価が下支えされる一因となっています。今後は、8月上旬に発表予定の第1四半期決算が市場の注目を集めるでしょう。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 371億円 | 105億円 | 28.3% |
| 2022/03期 | 530億円 | 158億円 | 29.7% |
| 2023/03期 | 506億円 | 124億円 | 24.5% |
| 2024/03期 | 376億円 | 79.9億円 | 21.2% |
| 2025/03期 | 225億円 | 91.1億円 | 40.6% |
法人税等の支払額は、業績の変動に合わせて推移しています。2024年3月期には税負担が一時的にゼロとなる特殊要因がありましたが、基本的には利益水準に応じた実効税率が適用される体制です。将来の業績回復に伴い、安定した納税を通じて社会貢献を果たす見通しです。
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