前田工繊
MAEDA KOSEN CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月29日
M&Aで未来を織りなす、社会インフラのイノベーター
土木資材で培った技術を核に、M&Aを通じて事業領域を拡大し、世界の社会インフラと人々の暮らしを支えるグローバル企業となることを目指しています。
この会社ってなに?
あなたが普段何気なく利用している道路や橋、大雨の時に街を守る堤防。その多くは、前田工繊が作る特殊なシートやネットで補強され、災害に強いインフラを支えています。また、憧れの高級スポーツカーに装着されている「BBS」ブランドのホイール、実はこれも前田工繊グループが作っています。さらに、農家の方が使う獣害対策用の電気柵など、農業の現場でも同社の製品が活躍しています。私たちの暮らしの安全と、ちょっとした憧れの裏側で、同社の技術が活躍しているのです。
FY2025は売上高641.1億円、営業利益120.26億円と過去最高益を更新し、高い成長性を示しました。FY2026の会社予想は売上高675億円、営業利益110億円とやや保守的ですが、国土強靭化関連の安定した需要を基盤としています。同社は積極的なM&Aを成長ドライバーとしており、土木資材だけでなく、高級自動車ホイール「BBS」や農業資材など事業の多角化を推進。既存事業の安定性と新規事業の成長性の両輪で、企業価値向上を目指しています。
会社概要
- 業種
- その他製品
- 決算期
- 6月
- 本社
- 福井県坂井市春江町沖ノ目38-3
- 公式
- www.maedakosen.jp
社長プロフィール

当社は『厳しくも温かい会社』づくりを信条に、M&Aを通じて多様な技術と人材を融合させ、新たな価値を創造しています。防災・減災といった社会インフラ分野の課題解決に貢献し、持続的な成長を目指します。
この会社のストーリー
福井県にて、織物の製造・販売で培った技術を基盤に、土木資材メーカーとして創業。社会インフラ整備への貢献を目指す第一歩を踏み出した。
創業から35年を経て株式上場を果たす。これにより社会的信用を高め、さらなる事業拡大に向けた経営基盤を強化した。
マグネ社(現・吸収合併)の買収を皮切りに、M&Aを成長戦略の柱に据える。以後、多様な技術を持つ企業をグループに迎え入れ、事業領域を拡大していく。
着実な成長が評価され、東証一部(現・プライム市場)へ。日本の主要企業の一角として、さらなる飛躍を目指すステージへと移行した。
創業家4代目の前田尚宏氏が代表取締役社長に就任。M&A戦略をさらに加速させ、グループ経営の強化とシナジー創出を推進する新体制がスタートした。
中期経営計画の最終年度目標であった売上高500億円、営業利益80億円を達成。M&Aによる事業ポートフォリオの多角化が着実に実を結んだ。
新中期経営計画では、最終年度に海外売上高比率30%を目指す。BBS社のブランド力を活かし、グローバル市場での存在感を高めていく。
注目ポイント
2009年以降、17社以上をM&A。土木資材の枠を超え、農業、自動車部品、スポーツ資材へと事業を拡大。異なる技術や文化を融合させ、新たな価値を創造し続けています。
主力である防災・減災関連の土木資材事業は公共工事に支えられ安定収益を確保。その上でM&Aにより高い成長を実現しており、売上高の3年平均成長率は20%を超えています。
安定した収益基盤を背景に、株主への利益還元にも積極的です。配当は年々増加傾向にあり、投資家にとって魅力的な財務戦略を展開しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 24円 | 16.5% |
| FY2022/3 | 26円 | 23.5% |
| FY2023/3 | 28円 | 16.5% |
| FY2024/3 | 42円 | 33.0% |
| FY2025/3 | 26円 | 18.6% |
現在、株主優待制度は導入しておりません。
配当方針として、成長投資を優先しつつも安定的な配当の継続を重視しています。現在は配当性向を一定の基準に置きつつ、業績の成長に応じた還元を目指しています。今後も強固な財務基盤を維持しながら、株主への適切な利益還元を継続する方針です。
同業比較(収益性)
その他製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
前田工繊は、防災用建築・土木資材および自動車ホイール等の多角的な事業展開と積極的なM&Aにより、売上高はFY2021/3の約432億円からFY2025/3には約641億円へと着実に拡大しています。FY2025/3には純利益が約95億円に達するなど高い成長性を維持しており、公共事業関連の堅調な需要が収益を支えています。FY2026/3は、先行投資や買収に伴う経費を考慮しつつも、成長基調を維持する増収増益の計画となっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 12.2% | 7.1% | 14.9% |
| FY2022/3 | 8.4% | 5.1% | 11.4% |
| FY2023/3 | 12.1% | 7.0% | 16.9% |
| FY2024/3 | 12.8% | 9.9% | 19.2% |
| FY2025/3 | 13.9% | 10.9% | 18.8% |
収益性については、高付加価値製品への転換と効率的な経営管理により、営業利益率はFY2024/3以降18%を超える高い水準で安定しています。ROE(自己資本利益率)も13%台後半で推移しており、投下資本に対するリターンが効率的に生み出されていることが分かります。M&Aによる事業領域の拡大が単なる規模の追求にとどまらず、グループ全体での利益率向上に寄与している点が同社の強みです。
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、FY2025/3時点で自己資本比率は約78.6%に達しており、実質無借金経営を継続している盤石な財務基盤を構築しています。潤沢なネットアセット(純資産)を背景に、成長のためのM&Aや設備投資を自己資本で賄える高い機動力を有しています。資産構成においても過度な負債に頼ることなく、安定した自己資本積み上げが進んでおり、不測の事態にも耐えうる強固な貸借対照表です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 68.2億円 | -43.5億円 | -4.4億円 | 24.7億円 |
| FY2022/3 | 16.8億円 | -32.8億円 | 11.0億円 | -16.0億円 |
| FY2023/3 | 81.3億円 | -43.8億円 | -23.1億円 | 37.6億円 |
| FY2024/3 | 120億円 | -4.2億円 | -52.0億円 | 116億円 |
| FY2025/3 | 134億円 | -78.3億円 | -47.1億円 | 55.8億円 |
営業キャッシュフローは本業の好調さを反映し、FY2025/3には約134億円と安定した流入を確保しています。投資キャッシュフローはM&Aや生産設備への積極的な投資に伴う支出があるものの、営業CFの範囲内で成長投資を完結できるキャッシュ創出力があります。財務キャッシュフローは借入の返済や配当支払いによりマイナス傾向ですが、これは財務健全性の高さを示す健全な資金循環といえます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 63.8億円 | 17.8億円 | 28.0% |
| FY2022/3 | 43.6億円 | 8.8億円 | 20.1% |
| FY2023/3 | 86.9億円 | 34.3億円 | 39.5% |
| FY2024/3 | 112億円 | 32.6億円 | 29.0% |
| FY2025/3 | 123億円 | 27.7億円 | 22.6% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益に連動しており、実効税率は概ね法定実効税率付近で推移しています。FY2023/3の一時的な上昇は会計上の税金調整等によるものですが、基本的には安定した納税水準です。利益成長に伴い納税額も増加傾向にあり、企業としての社会的責任を適切に果たしています。
会社の公式開示情報
土木・建築資材、産業資材、自動車関連事業などのセグメントで構成され、M&A戦略により事業ポートフォリオを能動的に拡充させています。主なリスク要因として、公共工事予算の変動や原材料価格の高騰、海外展開における為替影響などが有価証券報告書等で適時開示されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 520億円 | — | 502億円 | -3.6% |
| FY2024 | 530億円 | — | 558億円 | +5.3% |
| FY2025 | 600億円 | — | 641億円 | +6.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 80億円 | — | 85億円 | +6.2% |
| FY2024 | 90億円 | — | 107億円 | +19.3% |
| FY2025 | 112億円 | — | 120億円 | +7.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2023年度を最終年とする旧中期経営計画は売上高・営業利益ともに目標を達成し、有言実行力を示しました。現在は2027年6月期に売上高1,000億円、営業利益150億円を目指す新中期経営計画が進行中です。公共事業関連の安定成長に加え、積極的なM&Aによる上乗せが計画達成の鍵となります。近年の業績予想は保守的に発表され、期中に上方修正される傾向があり、経営陣の慎重な姿勢が伺えます。
株の売買状況と今後の予定
同社のPER(株価収益率)17.3倍は、その他製品セクターの平均22.2倍と比較して割安感があります。一方、PBR(株価純資産倍率)は1.92倍と業界平均を上回っており、資本効率や成長性が市場から評価されていることを示唆します。信用倍率は0.52倍と売り残が多く、株価が下落すると買い戻しが入りやすい「踏み上げ」相場への期待感があります。今後の決算発表で市場予想を上回るかが焦点です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025において売上高641.1億円、営業利益120.26億円と過去最高水準の業績を達成。
三井化学産資の買収を完了し、土木・建築資材領域における事業ポートフォリオを強化。
26年6月期第2四半期決算で経常利益78.5億円を計上し、順調な進捗を確認。
最新ニュース
前田工繊 まとめ
ひとめ診断
「「国土強靭化」を担う土木の黒子が、積極的M&Aで高級ホイールメーカーや農業DXまで手掛ける事業のデパートへ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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