7943プライム

ニチハ

NICHIHA CORPORATION

最終更新日: 2026年3月29日

ROE2.2%
BPS360円
自己資本比率70.2%
FY2025/3 有報データ

日本の住まいを彩り、世界へ羽ばたく外壁材のリーディングカンパニー

長期ビジョン「Challenge Global to 2030」を掲げ、製品、技術、人材などあらゆる面で世界に通用するグローバル企業へと進化することを目指します。

この会社ってなに?

あなたが街を歩いていて目にする、おしゃれなデザインの戸建て住宅。その外壁は、もしかしたらニチハの製品かもしれません。同社は「窯業系サイディング」と呼ばれる外壁材で国内トップシェアを誇り、いわば日本の家の「顔」を作っている会社です。新築の家を建てる時や、古くなった家の外壁をリフォームする際に、豊富なデザインや色、耐久性の高い外壁材で、私たちの住まいの価値を高めてくれています。普段何気なく見ている住宅の外観の裏側で、ニチハの技術が活躍しているのです。

窯業系外壁材で国内首位のニチハは、住宅市況に業績が左右される典型的な企業です。直近の2025年3月期決算では、売上高1,484.8億円を確保したものの、営業利益は前期比31.9%減の69.51億円と大幅な減益を記録しました。これは国内の新設住宅着工戸数の減少と、競争が激化する米国事業の一部撤退に伴う影響が主因です。株価はPBR1倍を割り込んでおり、企業価値向上に向けた資本効率の改善が喫緊の課題となっています。

ガラス・土石製品プライム市場

会社概要

業種
ガラス・土石製品
決算期
3月
本社
愛知県名古屋市中区錦二丁目18番19号(三井住友銀行名古屋ビル)
公式
www.nichiha.co.jp

社長プロフィール

吉岡 成充
吉岡 成充
代表取締役社長執行役員
ビジョナリー
長期ビジョン「Challenge Global to 2030」を掲げ、あらゆる面で世界に通用する企業を目指します。第一次中期経営計画では、資本コストや株価を意識した経営を実践し、PBR1倍超の達成を通じて企業価値向上に積極的に取り組んでまいります。

この会社のストーリー

1956
日本ハードボード工業株式会社として創業

愛知県名古屋市に設立。木材の有効活用を目指し、木質繊維を原料とする建材の製造から事業をスタートさせた。

1974
窯業系サイディング「モエン」発売

住宅の不燃化・高耐久化という時代のニーズに応え、主力製品となる窯業系サイディングを開発・発売。現在の事業基盤を築いた。

1981
名古屋証券取引所第二部に上場

安定した成長を背景に株式上場を果たし、企業としての社会的信用を高め、さらなる発展への礎を築いた。

1988
ニチハ株式会社へ社名変更

事業の多角化と総合建材メーカーとしてのイメージを明確にするため、現在の「ニチハ株式会社」に商号を変更した。

1994
東京証券取引所第二部に上場

名古屋証券取引所に続き、東京証券取引所にも上場。全国的な知名度と信用を獲得し、事業拡大を加速させた。

2000
米国にNichiha USA, Inc.を設立

本格的な海外展開の足がかりとして、米国に現地法人を設立。グローバル市場への挑戦を開始した。

2024
長期ビジョン・第一次中期経営計画を発表

「Challenge Global to 2030」をスローガンに、グローバル展開の加速と資本効率を意識した経営を推進。PBR1倍超を目指す方針を明確にした。

2030
グローバル企業への進化を目指す未来

長期ビジョンに基づき、国内外での事業成長を追求。持続可能な社会の実現に貢献する、世界で認められる建材メーカーを目指す。

注目ポイント

国内シェアNo.1の窯業系外壁材

主力製品である窯業系サイディングで国内トップシェアを誇ります。高いデザイン性と品質で、日本の住宅の美しい景観づくりに貢献しています。長年培った技術力が強みです。 (2024年3月期 決算説明資料より)

株主還元への意識改革

新中期経営計画で「PBR1倍超」を明確な目標に掲げ、資本効率の向上と株主還元の強化を打ち出しています。配当や自社株買いなど、積極的な還元策が期待されます。

デザイン性の高さと施工事例コンテスト

高級感のあるデザインの外壁材が特徴で、毎年「NICHIHA SIDING AWARD」を開催。美しい街並みづくりへの貢献意識が高く、多くのハウスメーカーから支持されています。

サービスの実績は?

114
1株当たり年間配当金
2025年3月期実績
+17.5% YoY
145.2%
配当性向
2025年3月期実績
104.13億円
営業キャッシュフロー
2025年3月期実績
+50.5% YoY
1,342
従業員数
2025年3月末時点
1.11億円
従業員一人当たり売上高
2025年3月期実績

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 114円
安全性
安定
自己資本比率 70.2%
稼ぐ力
普通
ROE 2.2%
話題性
普通
ポジティブ 35%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
114
方針: 安定配当
1株配当配当性向
FY2021/37330.0%
FY2022/39735.0%
FY2023/39739.2%
FY2024/311451.0%
FY2025/3114145.2%
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

ニチハは株主還元を重視しており、安定的な配当維持と増配を方針として掲げる累進配当的な姿勢を見せています。配当性向は直近の業績悪化に伴い一時的に145%を超えましたが、会社側は利益水準の回復とあわせて長期的な還元を維持する意向です。株主優待は導入しておらず、配当を通じた直接的なキャッシュ還元に特化した方針をとっています。

同業比較(収益性)

ガラス・土石製品の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
2.2%
業界平均
9.6%
営業利益率下回る
この会社
4.7%
業界平均
11.9%
自己資本比率上回る
この会社
70.2%
業界平均
46.8%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/31,286億円
FY2023/31,381億円
FY2024/31,428億円
FY2025/31,485億円
営業利益
FY2022/3126億円
FY2023/3117億円
FY2024/3102億円
FY2025/369.5億円

ニチハの業績は、窯業系外壁材の国内最大手としての基盤を背景に、売上高は緩やかな増加基調を維持してきました。しかし、近年は原材料価格や物流コストの高騰、および海外事業における住宅市場の減速影響を受け、営業利益は圧迫される傾向にあります。2025年3月期には営業利益が約70億円まで大きく落ち込みましたが、2026年3月期の予想ではコスト構造の改善や事業選別を進めることで、約100億円への回復を見込んでいます。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
2.2%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
1.5%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
4.7%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/38.8%6.0%10.0%
FY2022/39.1%6.3%9.8%
FY2023/37.6%5.3%8.5%
FY2024/36.4%4.6%7.1%
FY2025/32.2%1.5%4.7%

収益性については、かつて営業利益率が10%前後で推移していましたが、近年の資材高騰が直撃し、2025年3月期には営業利益率が約4.7%まで低下するなど厳しい局面を迎えています。ROE(自己資本利益率)も同様に、2021年3月期の8.8%から直近では2.2%へと大幅に低下しており、資本効率の改善が課題となっています。今後は、高付加価値製品へのシフトや不採算事業の整理を通じて、本来の収益力を取り戻せるかが焦点です。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率70.2%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
344億円
会社の純資産
1,242億円

財務健全性は非常に高く、自己資本比率は70%前後と強固な安定性を誇ります。以前は無借金経営を継続していましたが、2024年3月期以降は有利子負債を約344億円まで積み増しており、これは設備投資や成長戦略に伴う資金調達の動きと考えられます。潤沢な自己資本を背景に財務的な余力は十分であり、中長期的な投資や株主還元を継続できる堅実な体質を維持しています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+104億円
営業CF
投資に使ったお金
-30.4億円
投資CF
借入・返済など
-80.1億円
財務CF
手元に残ったお金
+73.8億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3158億円-112億円-15.7億円46.4億円
FY2022/3150億円-77.8億円-32.1億円72.1億円
FY2023/355.4億円-126億円-48.9億円-70.8億円
FY2024/369.2億円-60.4億円-71.2億円8.8億円
FY2025/3104億円-30.4億円-80.1億円73.8億円

営業キャッシュフローは安定した本業の収益力を反映してプラスを維持しており、2025年3月期には約104億円の営業キャッシュを創出するまで回復しました。投資キャッシュフローは工場の設備投資などで継続的に流出していますが、フリーキャッシュフロー(自由資金)は一時的なマイナス期を経て直近で約74億円のプラスに転じています。積極的な財務改善と並行し、財務キャッシュフローでの配当支払いや自己株式取得を通じて株主還元を継続している点が特徴です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1法的規制について 当社グループは、「

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3122億円33.5億円27.3%
FY2022/3136億円34.5億円25.4%
FY2023/3128億円37.7億円29.4%
FY2024/3119億円37.9億円32.0%
FY2025/372.5億円45.5億円62.7%

法人税等の支払いは概ね法定実効税率に近い水準で推移してきましたが、2025年3月期には税引前利益の急減に対して税負担率が約62.7%と高騰しました。これは利益水準が低下した際にも発生する一定の固定的な税金や、損金算入できない項目が利益圧縮時に影響したと考えられます。2026年3月期は、業績回復とともに税負担率も標準的な28%程度へと正常化する見通しです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
705万円
従業員数
3,158
平均年齢
46.2歳
平均年収従業員数前年比
当期705万円3,158-

従業員平均年収は705万円であり、製造業や建材業界の中では比較的安定した水準を維持しています。平均年齢が46歳を超え勤続年数が長いことから、ベテラン層が厚い組織体制となっており、賃金カーブが安定していると考えられます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主60.1%
浮動株39.9%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関32.3%
事業法人等27.8%
外国法人等25.5%
個人その他13.6%
証券会社0.8%

金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 主な安定株主は銀泉・住友林業・三井住友銀行。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(4,252,000株)12.5%
銀泉株式会社(2,617,000株)7.69%
住友林業株式会社(2,572,000株)7.56%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(1,735,000株)5.1%
株式会社三井住友銀行(1,597,000株)4.69%
SMB建材株式会社(1,292,000株)3.8%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140044 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)(1,105,000株)3.25%
住友生命保険相互会社(957,000株)2.81%
GOVERNMENT OF NORWAY (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(848,000株)2.49%
伊藤忠建材株式会社(830,000株)2.44%

上位株主には日本マスタートラスト信託銀行等の信託口が並ぶほか、住友林業や銀泉株式会社など、長期的な関係を持つ事業会社や金融機関による安定株主構成が特徴です。また、自社株口が10%超と高く、資本効率の向上を重視した経営姿勢が伺えます。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億2,400万円
取締役10名の合計

主力の窯業系外壁材事業において、国内市場の成熟に加え、原材料価格や物流費の高騰が収益の変動リスクとなっています。海外事業の展開や高付加価値製品への転換を通じた、持続的な利益確保に向けた構造改革の進捗が重要視されています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 13名)
女性 3名(23.1% 男性 10
23%
77%
監査報酬
5,000万円
連結子会社数
13
設備投資額
43.7億円
平均勤続年数(従業員)
17.5

女性役員比率が23.1%と一定の水準を確保しており、多様な視点を取り入れたガバナンス体制を推進しています。また、社外取締役の積極的な登用や監査機能の強化を通じて、連結子会社13社を抱えるグループ経営の透明性を高めています。

会社の計画は順調?

D
総合評価
外部環境の悪化を織り込めず、近年の業績予想は大幅未達が続いている。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

業績予想 FY2026 (第一次中期経営計画の一部)
FY2026
売上高: 目標 1,475億円 順調 (1,484.8億円 (FY2025実績))
100.7%
営業利益: 目標 100億円 やや遅れ (69.51億円 (FY2025実績))
69.5%
PBR: 目標 1.0倍超 順調 (0.91倍 (2026/3/27時点))
91%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025115億円100億円70億円大幅未達 (-40.0%)
FY2024140億円102億円-27.1%
FY2023135億円117億円-13.3%
売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20251,485億円1,475億円1,485億円-0.01%
FY20241,500億円1,428億円-4.8%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

2024年5月に長期ビジョン"Challenge Global to 2030"と第一次中期経営計画を発表し、PBR1倍超えを目標に掲げています。しかし、直近の業績予想は外部環境の悪化を理由に大幅な未達が続いており、計画達成能力には疑問符がつきます。特にFY2025の営業利益は期初予想115億円に対し、実績69.51億円と40%もの大幅な下振れとなりました。まずは足元の業績安定と、信頼性のあるガイダンスを示すことが求められます。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、株価変動と配当を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。ニチハのTSRは、FY2022以降、市場平均であるTOPIXを一貫して下回る「アンダーパフォーム」の状態が続いています。これは、増配はしているものの、それを上回る株価の低迷が続いていることが主な要因です。特に国内の住宅市況の悪化や米国事業の不振が業績の重しとなり、投資家からの成長期待が剥落している状況を反映しています。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+69.5%
100万円 →169.5万円
69.5万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021161.3万円+61.3万円61.3%
FY2022130.9万円+30.9万円30.9%
FY2023144.8万円+44.8万円44.8%
FY2024186.8万円+86.8万円86.8%
FY2025169.5万円+69.5万円69.5%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残6,300株
売り残24,600株
信用倍率0.26倍
2026年3月20日時点
今後の予定
2026年3月期 本決算発表2026-05-13
定時株主総会2026-06-25 (予定)

同業他社比較ではPERは平均的ですが、PBRは0.91倍と1倍を割り込んでおり、市場からの成長期待が低い状態です。一方で配当利回りは3%を超え、業界平均より魅力的です。信用取引では売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、株価の下落を見込む投資家が多いことを示唆しています。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「中立
報道件数(30日)
142
前月比 +5.4%
メディア数
28
日本経済新聞, 株探, トレーダーズ・ウェブ, みんかぶ, PR TIMES ほか
業界内ランキング
上位 35%
ガラス・土石製品業 120社中 42位
報道のトーン
35%
好意的
45%
中立
20%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績45%
経営戦略・撤退25%
イベント・賞15%
株主還元・IR15%

最近の出来事

2025年5月自己株式取得

資本効率の向上を図るため、自己株式取得および消却を決定しました。

2025年10月アワード開催

第42回NICHIHA SIDING AWARD 2025を開催し、施工技術を評価しました。

2026年3月事業撤退

米国子会社において競争激化に伴う住宅用汎用外装材事業からの撤退を実施。

ニチハ まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 114円
安全性
安定
自己資本比率 70.2%
稼ぐ力
普通
ROE 2.2%
話題性
普通
ポジティブ 35%

「日本の『家の顔』を作る外壁最大手、国内住宅市場の停滞と米国事業の再編という逆風に耐える正念場」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU