フジミインコーポレーテッド
FUJIMI INCORPORATED
最終更新日: 2026年3月28日
見えないところで世界を磨く、半導体研磨材のグローバルトップ企業
最先端の研磨技術を通じて、持続可能で快適な未来社会の実現に貢献することを目指します。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンやパソコン、車に搭載されている半導体。その性能は、内部にあるシリコンウエハーという円盤がどれだけ完璧に平らかで、キレイに磨かれているかに大きく左右されます。フジミインコーポレーテッドは、この「磨く」工程で使われる世界トップクラスの研磨材を開発・製造している会社です。普段目にすることのないミクロの世界で、同社の超精密技術が電子機器の高性能化を支え、私たちの快適なデジタルライフを実現しているのです。
半導体ウエハー用研磨材で世界首位を誇る精密化学メーカー。2025年3月期は、先端半導体向け製品が牽引し、売上高625.0億円(前期比21.5%増)、営業利益117.8億円(同42.8%増)と大幅な増収増益を達成しました。続く2026年3月期も増収増益を見込んでおり、売上高653.0億円、営業利益121.0億円を予想しています。半導体市況の変動を受けつつも、高付加価値製品へのシフトと積極的な設備投資で成長軌道を維持しようとしています。
会社概要
- 業種
- ガラス・土石製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県清須市西枇杷島町地領2-1-1
- 公式
- www.fujimiinc.co.jp
社長プロフィール

私たちは、企業使命である『高度産業社会の期待に新技術で応え、地球に優しく、人々が快適に暮らせる未来の創造に貢献』することを基本方針としています。最先端半導体向け製品を中心に事業を成長させ、株主様をはじめとする全てのステークホルダーの皆様のご期待に応えてまいります。
この会社のストーリー
齋藤三郎が名古屋市で不二見研磨材工業所を創業。人造砥石および研磨材の製造・販売を開始した。
事業拡大のため株式会社不二見研磨材製造所を設立し、法人化を果たす。
米国イリノイ州に販売会社を設立し、グローバル展開の第一歩を踏み出す。
半導体製造に不可欠なシリコンウェハー向け精密ラップ材を開発し、世界的な需要を獲得。現在の主力事業の礎を築いた。
安定した成長を背景に株式上場を果たし、企業としての信頼性と資金調達力を高めた。
半導体市場の拡大に対応するため、日米台で約150億円規模の大型投資を決定。グローバルな供給体制を強化する。
2029年3月期に連結売上高770億円を目指す「中長期経営計画2023」を発表。持続的な成長に向けた新たな戦略をスタートさせた。
注目ポイント
半導体の土台となるシリコンウェハーを磨く研磨材で世界トップシェアを誇ります。私たちの生活に欠かせないスマホやPCの高性能化を支える、縁の下の力持ちです。
株主への利益還元を経営の重要課題と位置づけ、「連結配当性向55%以上」という高い目標を掲げています。安定した配当が期待できる魅力的な企業です。
2029年に売上高770億円を目指す中期経営計画を推進中。先端半導体分野への積極投資や新規事業の育成により、さらなる企業価値向上を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 14.8円 | 43.1% |
| FY2017/3 | 19円 | 39.1% |
| FY2018/3 | 22.6円 | 51.6% |
| FY2019/3 | 31.2円 | 50.3% |
| FY2020/3 | 31.2円 | 50.3% |
| FY2021/3 | 41.2円 | 50.7% |
| FY2022/3 | 66.3円 | 50.0% |
| FY2023/3 | 73.3円 | 51.4% |
| FY2024/3 | 73.34円 | 83.7% |
| FY2025/3 | 73.34円 | 57.7% |
現在、公式な株主優待制度は実施していませんが、議決権行使によりQUOカードが贈呈される場合があります。
配当方針として連結配当性向55%以上を目標に掲げ、株主への適正な利益還元を経営の最優先課題としています。半導体市場の循環的な変動にも対応できるよう、安定的かつ持続的な配当実施を基本としています。強固な財務体質を背景に、将来の成長投資とバランスを取りながら利益成長を反映した還元水準の維持を目指します。
同業比較(収益性)
ガラス・土石製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高は半導体市場の旺盛な需要を背景に順調に成長しており、2026年3月期には過去最高水準となる653億円を見込んでいます。FY2024/3は一時的な半導体不況の影響を受けましたが、直近では先端半導体向け製品が好調を維持し、利益の回復基調が明確となりました。持続的な技術革新とグローバルな供給体制の強化により、収益力の更なる向上が期待されます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.8% | 8.5% | - |
| FY2022/3 | 16.8% | 12.1% | - |
| FY2023/3 | 18.5% | 13.2% | - |
| FY2024/3 | 10.0% | 7.8% | 16.0% |
| FY2025/3 | 13.2% | 10.4% | 18.8% |
売上高営業利益率は概ね16%から23%の高水準を維持しており、世界トップシェアを誇る研磨材製品の圧倒的な競争力が収益性を支えています。ROEは一時的な調整局面を経て12%台まで回復しており、資本効率の改善が見て取れます。今後も高付加価値な先端品へのシフトを進めることで、安定した高収益体質の維持を目指しています。
財務は安全?
自己資本比率は80%を超えて推移しており、極めて強固な財務健全性を誇る無借金経営を確立しています。有利子負債はゼロであり、潤沢な現預金をベースに半導体研磨材分野への積極的な投資を行う余裕があります。盤石なバランスシートは、外部環境の変化に左右されにくい中長期的な成長戦略を支える基盤となっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 87.4億円 | -4,200万円 | -24.8億円 | 87.0億円 |
| FY2022/3 | 93.0億円 | -11.0億円 | -38.3億円 | 82.0億円 |
| FY2023/3 | 73.8億円 | -8.2億円 | -61.4億円 | 65.5億円 |
| FY2024/3 | 74.5億円 | -53.1億円 | -56.4億円 | 21.4億円 |
| FY2025/3 | 130億円 | -159億円 | -56.4億円 | -28.9億円 |
営業キャッシュフローは本業の好調により毎期安定したプラスを創出しており、成長のための投資を十分に賄える稼ぐ力を有しています。直近では将来の市場シェア拡大を見据えた大規模な設備投資が実施され、フリーキャッシュフローは一時的にマイナスとなりました。強固な財務基盤を背景に、成長投資と株主還元をバランス良く両立させるキャッシュアロケーションを実践しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 77.1億円 | 21.0億円 | 27.3% |
| FY2022/3 | 125億円 | 33.3億円 | 26.7% |
| FY2023/3 | 136億円 | 30.0億円 | 22.1% |
| FY2024/3 | 89.6億円 | 24.6億円 | 27.5% |
| FY2025/3 | 123億円 | 28.2億円 | 23.0% |
法人税等の実効税率は概ね22%から28%の範囲内で推移しており、税負担は適正な水準で制御されています。利益変動に伴い納税額も増減しますが、各国の税制に適応した適切な税務管理が行われています。将来の業績予想においても、安定した事業運営に基づいた納税が計画されています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 861万円 | 1,235人 | - |
従業員平均年収は861万円と製造業の中でも高水準にあります。これは、同社が半導体ウエハー研磨材で世界トップシェアを誇る高い技術力を背景に、高い収益性を維持していることが反映されています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はSTATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 みずほ銀行決済営業部)。
同社は創業家と関連の深い有限会社コマが筆頭株主(17.73%)であり、安定した株主基盤を有しています。また、信託銀行等の機関投資家が上位に名を連ねており、長期的な視点を持つ安定株主の比率が高いことが特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業の柱は半導体製造工程における精密研磨であり、CMP(化学的機械的研磨)製品が収益の核です。主要なリスクとして、特定顧客や半導体市場の変動による影響を挙げており、技術革新に対応した投資を継続する姿勢を明確にしています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.0%と、製造業界の中では比較的進んだ多様性を確保しています。監査体制の強化やコーポレート・ガバナンスの向上に注力しており、世界的な研磨材メーカーとして適正な統治体制を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 547億円 | — | 625億円 | +14.3% |
| FY2024 | 585億円 | — | 514億円 | -12.1% |
| FY2023 | 580億円 | — | 584億円 | +0.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 85億円 | — | 118億円 | +38.6% |
| FY2024 | 125億円 | — | 83億円 | -34.0% |
| FY2023 | 135億円 | — | 132億円 | -1.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2029年3月期を最終年度とする「中長期経営計画2023」を推進中です。連結売上高770億円を目標に掲げ、事業ポートフォリオの多角化を目指しています。FY2024は半導体市場の調整局面で業績予想を大きく下回りましたが、FY2025は市場回復を捉え大幅な増益を達成し、計画達成への確度を高めました。今後の半導体市場の動向と、非半導体分野の育成が計画達成の鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。過去5年間、フジミインコーポレーテッドのTSRは一貫してTOPIXを大幅に上回っており、優れた株主価値を創出してきました。これは、半導体市場の成長を背景とした力強い業績拡大と、連結配当性向55%以上という積極的な株主還元方針が両輪となって実現されたものです。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 164.8万円 | +64.8万円 | 64.8% |
| FY2022 | 261.2万円 | +161.2万円 | 161.2% |
| FY2023 | 290.9万円 | +190.9万円 | 190.9% |
| FY2024 | 420.4万円 | +320.4万円 | 320.4% |
| FY2025 | 246.9万円 | +146.9万円 | 146.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRともに業界平均を上回っており、市場から高い成長期待を寄せられていることがうかがえます。信用倍率は5.82倍とやや高水準で、将来の株価上昇を見込んだ買いが多い状況です。今後の決算発表で、市場の期待に応える成長性を示せるかが株価の重要なポイントとなります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
第3四半期決算にて先端半導体向け製品の販売が好調に推移し、増収増益を達成しました。
日本・米国・台湾において過去最大規模の150億円を投じ、研磨材の生産体制増強を発表しました。
2029年3月期に向けた中長期経営計画を公表し、成長戦略を明確化しました。
最新ニュース
フジミインコーポレーテッド まとめ
ひとめ診断
「見えない世界のガリバー、半導体製造の縁の下を磨き上げる世界的職人集団」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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