アジアパイルホールディングス
ASIA PILE HOLDINGS CORPORATION
最終更新日: 2026年3月28日
足元から世界を支える、基礎づくりのトップランナー
基礎建設業界のリーディングカンパニーとして、日本とアセアン市場において、安全で安心な基礎建設事業を提供し続ける。
この会社ってなに?
あなたが普段利用する高層ビルやマンション、毎日使う高速道路や新幹線。それらの巨大な建造物が、地震にも耐えて安全に建っていられるのは、地中深くで頑丈な『基礎』が支えているからです。アジアパイルホールディングスは、その基礎の中でも最も重要な『コンクリートパイル(杭)』を製造・施工する、いわば”地面の下の縁の下の力持ち”です。普段目にすることはありませんが、私たちの社会インフラの安全を足元から支えている、なくてはならない存在なのです。
コンクリートパイル(基礎杭)の製造・施工で国内トップシェアを誇る企業。FY2025は売上高1,008.0億円、営業利益43.33億円と一時的に落ち込んだものの、FY2026は売上高1,110.0億円、営業利益73.0億円とV字回復を見込んでいます。国内の安定収益を基盤に、経済成長が著しいベトナムなどASEAN地域での事業拡大を加速させており、海外事業の収益性が今後の成長の鍵を握ります。増配傾向にあり、株主還元への意識も高まっています。
会社概要
- 業種
- ガラス・土石製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区日本橋箱崎町36-2 Daiwaリバーゲート
- 公式
- www.asiapile-hd.com
社長プロフィール

創業以来「信頼される基礎づくり」を通じて社会に貢献してきました。「基礎建設業界のリーディングカンパニーとしてサステナビリティ社会に貢献する」ことを経営目標に掲げ、皆様のご期待に応え、企業価値の向上に努めてまいります。
この会社のストーリー
コンクリートパイル事業を手掛けるジャパンパイル株式会社が設立され、事業の基盤を築き始める。
アジア地域への事業拡大を見据え、アジアパイルホールディングス株式会社へ商号を変更。グローバル展開への第一歩を踏み出す。
市場からの信頼を得て、東京証券取引所市場第一部(現プライム市場)に上場。企業としてのステージを一段上げる。
子会社による杭打ちデータ不正が発覚し、株価が急落。信頼回復が大きな課題となる。
ベトナムの風力発電事業会社の株式を取得し、持分法適用会社化。再生可能エネルギー分野へ事業領域を広げる。
2028年度までの「新5ヵ年計画」を策定。「基礎建設業界のリーディングカンパニー」としてサステナビリティ社会への貢献を目指す。
国内外での事業拡大が奏功し、業績予想を上方修正。12年ぶりに上場来高値を更新するなど、市場からの評価も高まる。
注目ポイント
コンクリートパイル製造・施工で国内トップシェアを誇るだけでなく、ASEAN地域にも積極的に展開。国内外のインフラを支える成長企業です。
業績は好調で、2026年3月期には最高益予想を上方修正。その成果を株主に還元するため、配当の増額も発表しており、株主還元への意識も高いです。
新中期経営計画では、サステナビリティ社会への貢献を経営目標に設定。ベトナムでの風力発電事業など、環境分野への取り組みも強化しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 12円 | 28.9% |
| FY2017/3 | 15円 | 31.8% |
| FY2018/3 | 15円 | 27.1% |
| FY2019/3 | 20円 | 22.9% |
| FY2020/3 | 20円 | 28.1% |
| FY2021/3 | 20円 | 31.3% |
| FY2022/3 | 20円 | 51.0% |
| FY2023/3 | 30円 | 27.7% |
| FY2024/3 | 40円 | 39.9% |
| FY2025/3 | 45円 | 73.0% |
株主優待制度は現在実施しておりません。
配当方針として安定的な利益還元を重視しており、業績成長に伴う増配を積極的に行っています。近年は1株当たり配当金を20円から45円まで引き上げるなど、株主還元への意識が高まっています。配当性向は年度により変動しますが、持続的な企業価値向上を通じて還元を継続する方針です。
同業比較(収益性)
ガラス・土石製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高は近年、1,000億円規模で安定した推移を見せており、2023年3月期には過去最高水準の営業利益62.8億円を達成しました。2025年3月期は一時的な利益の減少がありましたが、2026年3月期は国内外での事業拡大を背景に、売上高1,110億円、営業利益73.0億円を見込む成長局面を迎えています。建設業界の人手不足や資材高騰という逆風の中でも、設計から施工までの一貫体制を強みに強固な収益基盤を維持しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.4% | 3.1% | - |
| FY2022/3 | 3.5% | 1.7% | - |
| FY2023/3 | 3.9% | 4.2% | - |
| FY2024/3 | 5.4% | 4.0% | 6.8% |
| FY2025/3 | 6.2% | 2.4% | 4.3% |
収益性については、2023年3月期から2024年3月期にかけて営業利益率が5.7%から6.8%へ向上しており、採算性の改善が進んでいることが分かります。ROE(自己資本利益率)は5%から9%の間で推移しており、効率的な資本活用が課題となっています。今後は、高付加価値な基礎建設プロジェクトへの注力により、さらなる利益率の底上げが期待されます。
財務は安全?
財務健全性に関しては、2024年3月期より有利子負債の計上が見られますが、自己資本比率は約47%と高い水準を維持しており、安定した財務体質を誇ります。総資産は直近で約974億円まで増加しており、積極的な設備投資や事業拡大に向けた基盤が整備されています。BPS(1株当たり純資産)も右肩上がりで成長しており、株主価値の着実な蓄積が示されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 73.0億円 | -45.5億円 | -1.6億円 | 27.6億円 |
| FY2022/3 | 36.3億円 | -26.6億円 | -11.3億円 | 9.7億円 |
| FY2023/3 | 75.5億円 | -49.0億円 | 29.5億円 | 26.5億円 |
| FY2024/3 | 42.4億円 | -39.5億円 | -39.6億円 | 2.9億円 |
| FY2025/3 | 46.7億円 | -24.1億円 | 11.1億円 | 22.7億円 |
営業キャッシュフローは安定的にプラスを維持しており、本業で稼ぐ力を示しています。特に2025年3月期は22.7億円のフリーキャッシュフローを創出し、成長投資と株主還元を両立させる原資を確保しました。財務CFの変動は、事業拡大に伴う負債調達や、配当支払い等によるキャッシュの還流が影響しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 30.8億円 | 6.4億円 | 20.9% |
| FY2022/3 | 21.7億円 | 6.8億円 | 31.1% |
| FY2023/3 | 58.4億円 | 17.1億円 | 29.3% |
| FY2024/3 | 62.5億円 | 24.3億円 | 38.8% |
| FY2025/3 | 38.7億円 | 15.3億円 | 39.4% |
法人税等の実効税率は、近年30%台後半から40%程度で推移しています。これは事業の収益拡大に伴い、課税所得が安定的に発生しているためです。税引前利益に対して適正な税コストが計上されており、透明性の高い会計処理が行われています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 826万円 | 2,523人 | - |
従業員平均年収は826万円であり、建設・土石製品セクターのなかでも比較的高い水準を維持しています。ベトナムなど海外事業の拡大による業績の好調さが、従業員への安定した利益還元に寄与していると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は太平洋セメント・アジアパイルホールディングスグループ取引先持株会・三井住友銀行。
株主構成は機関投資家の保有比率が比較的高く、日本マスタートラスト信託銀行が筆頭株主として12.18%を保有する安定的な構造です。太平洋セメントや金融機関も上位株主に名を連ねており、建設業界内での連携を背景とした長期保有の傾向が見て取れます。
会社の公式開示情報
役員報酬
国内トップシェアを誇るコンクリートパイルの製造・施工を中核とし、アセアン市場への展開も加速させています。建設業界の人手不足や資材価格の高騰が主な事業リスクですが、効率的な一貫請負体制によって収益性を確保しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は7.1%と改善の余地があるものの、監査体制は連結子会社20社を包括する強固な仕組みを構築しています。売上高800億円規模を支えるガバナンス体制のもと、持続的な成長に向けた人的資本経営を推進しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,040億円 | — | 1,008億円 | -3.1% |
| FY2024 | 1,050億円 | — | 1,032億円 | -1.8% |
| FY2023 | 1,050億円 | — | 1,103億円 | +5.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 71億円 | — | 43億円 | -39.0% |
| FY2024 | 50億円 | — | 70億円 | +40.3% |
| FY2023 | 45億円 | — | 63億円 | +39.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の「新5ヵ年計画」ではFY2028に売上高1,200億円、営業利益100億円を目標としています。しかし、FY2025実績が売上高1,008.0億円、営業利益43.33億円と、期初予想(売上高1,040億円、営業利益71億円)を大幅に下回りました。進捗率は売上高84.0%、営業利益43.3%と、特に利益面で計画達成へのハードルが高まっています。FY2024以前は予想を上回る着地が続いていましたが、直近の業績悪化により計画達成能力への信頼性が問われる局面です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当を合わせた投資家リターンを示す指標です。FY2023以降、同社のTSRはTOPIXを上回る「アウトパフォーム」を継続しています。特にFY2024には自社TSRが243.5%と、TOPIX(213.4%)を大きく上回りました。これは、業績拡大を背景とした株価上昇と、積極的な増配による株主還元強化が両輪で評価された結果と考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 137.8万円 | +37.8万円 | 37.8% |
| FY2022 | 116.2万円 | +16.2万円 | 16.2% |
| FY2023 | 200.2万円 | +100.2万円 | 100.2% |
| FY2024 | 243.5万円 | +143.5万円 | 143.5% |
| FY2025 | 267.4万円 | +167.4万円 | 167.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業他社比較では、PERは業界平均より割安、PBRは平均並み、配当利回りは高めとなっており、バリュー株としての魅力がうかがえます。一方で、信用倍率が1,821倍と極めて高く、将来の株価上昇を見込んだ信用買い残が大量に積み上がっている状態です。これは短期的な需給悪化要因となる可能性があり、注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
第3四半期累計の連結経常利益が前年同期比2.7倍の81.4億円に到達しました。
通期業績予想を上方修正し、年間配当を2円増額する方針を発表しました。
2024年度から2028年度を対象とした「新5ヵ年計画」を策定し、持続的な成長戦略を掲げました。
最新ニュース
アジアパイルホールディングス まとめ
ひとめ診断
「基礎杭の国内ガリバー、ASEANの旺盛なインフラ需要を取り込み再成長を目指す建設会社」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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