7942プライム

JSP

JSP Corporation

最終更新日: 2026年3月29日

ROE4.8%
BPS337円
自己資本比率65.6%
FY2025/3 有報データ

暮らしを支える「発泡技術」のパイオニア、世界を舞台に未来を拓く

発泡技術の進化を通じて地球環境保護と人々の快適な暮らしを実現し、社会から信頼され必要とされる企業グループを目指します。

この会社ってなに?

あなたがスーパーで手に取るお肉やお魚が入っている、あの白いフワフワしたトレー。実は、JSPが作っているかもしれません。同社は発泡プラスチックの専門メーカーで、食品容器だけでなく、自動車のバンパー内部にある衝撃を吸収する部材や、家電製品を守るための梱包材など、目立たないけれど私たちの生活に欠かせない製品を数多く生み出しています。普段何気なく目にしているモノの「中身」や「裏側」で、JSPの技術が暮らしの安全と快適を支えているのです。

樹脂発泡素材の国内大手。直近の2025年3月期決算では、売上高1422.5億円、営業利益68.88億円を記録。前年度の増益からは一転して減益となりましたが、中期経営計画「Change for Growth 2026」を推進し、グループ全体の収益力強化を図っています。近年、長年の親会社であった三菱ガス化学との資本提携を解消し、経営の独立性を高めました。今後は資本効率を意識した成長戦略が本格化するかに注目が集まります。

化学プライム市場

会社概要

業種
化学
決算期
3月
本社
東京都千代田区丸の内三丁目4番2号 新日石ビル
公式
www.co-jsp.co.jp

社長プロフィール

大久保 知彦
代表取締役社長
堅実派
私たちは「発泡」技術を核に、社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現を目指します。新中期経営計画『Change for Growth 2026』のもと、グループ全体の収益力強化と経営基盤の強化を図り、企業価値のさらなる向上に努めてまいります。

この会社のストーリー

1962
株式会社ジャパン・スタイレン・ペーパー設立

発泡ポリスチレンシート「ピー・シート®」の事業化を目的として、ダウ・ケミカル社と旭化成工業株式会社の折半出資により設立。

1990
東京証券取引所市場第二部に上場

着実な成長を背景に、株式を公開。企業としての信頼性を高め、さらなる飛躍への基盤を築いた。

2002
東証一部へ指定替え、三菱化学グループの一員に

東京証券取引所市場第一部への指定替えを果たし、三菱化学株式会社(現・三菱ケミカル株式会社)の連結子会社となり、グループシナジーを追求。

2018
長期ビジョン「VISION2027」策定

持続的な成長を目指し、新たな長期ビジョンと中期経営計画「Deeper & Higher 2020」を発表。未来に向けた戦略を明確にした。

2023
三菱ガス化学との資本提携解消

親会社であった三菱ガス化学との資本業務提携を解消し、独立性を高める。経営の自由度を高め、新たな成長戦略を推進する転換期を迎える。

2024
中期経営計画「Change for Growth 2026」始動

「グループ全体の収益力強化」「発泡樹脂製品による社会への貢献」「経営基盤の強化」を基本コンセプトとする新中期経営計画をスタート。

2027
未来へ:持続可能な社会への貢献

長期ビジョン「VISION2027」の達成に向け、発泡技術を核とした製品で環境問題などの社会課題解決に貢献し、さらなる企業価値向上を目指す。

注目ポイント

世界トップクラスの発泡技術

自動車の軽量化に貢献する部材や、食品の鮮度を保つ容器など、独自の「発泡技術」を駆使した製品で、幅広い産業と人々の暮らしを支えています。

安定した株主還元

株主への利益還元を重視しており、安定的な配当を実施。長期保有する株主向けのQUOカード優待もあり、投資家にとって魅力的な企業です。

未来を見据えた成長戦略

中期経営計画「Change for Growth 2026」を掲げ、収益力強化とサステナビリティ経営を推進。将来の成長に向けた具体的な目標を設定し、企業価値向上に取り組んでいます。

サービスの実績は?

1,423億円
連結売上高
2025年3月期実績
+5.3% YoY
68.9億円
連結営業利益
2025年3月期実績
-8.9% YoY
80
1株当たり配当金
2025年3月期実績
+23.1% YoY
41.4%
配当性向
2025年3月期実績
+7.5pt YoY
1.87億円
従業員一人当たり売上高
2025年3月期実績(単体ベース)

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 80円
安全性
安定
自己資本比率 65.6%
稼ぐ力
普通
ROE 4.8%
話題性
普通
ポジティブ 45%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
80
方針: 配当性向40%目標
1株配当配当性向
FY2021/35049.4%
FY2022/35051.5%
FY2023/35058.9%
FY2024/36529.3%
FY2025/38041.4%
2期連続増配
株主優待
あり
権利確定月3月

JSPは配当性向を意識しつつ、株主への利益還元を重視する姿勢を強めており、ここ数年で1株あたりの配当金を増額させています。配当性向は40%前後の水準を目標としており、業績の成長を配当に反映させる方針です。今後も持続的な成長を維持しながら、株主への公平な還元を継続することが期待されます。

同業比較(収益性)

化学の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
4.8%
業界平均
9.7%
営業利益率下回る
この会社
4.8%
業界平均
14.4%
自己資本比率上回る
この会社
65.6%
業界平均
49.6%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/31,141億円
FY2023/31,317億円
FY2024/31,351億円
FY2025/31,423億円
営業利益
FY2022/345.9億円
FY2023/329.6億円
FY2024/375.6億円
FY2025/368.9億円

JSPの業績は、自動車部材や食品容器向け製品の需要を背景に、2024年3月期以降、売上高が1,350億円から1,422億円へ伸長するなど堅調に推移しています。2024年3月期には純利益が約64億円と大幅な増益を達成しましたが、直近の2025年3月期は原材料価格の高騰などが影響し、利益面では調整局面となりました。今後は新中期経営計画に基づき、グループ全体の収益性強化を図りつつ、安定した売上成長の維持を目指しています。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
4.8%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
3.3%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
4.8%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/33.5%2.3%5.1%
FY2022/33.2%2.2%4.0%
FY2023/32.6%1.8%2.2%
FY2024/36.4%4.2%5.6%
FY2025/34.8%3.3%4.8%

JSPの収益性は、売上の拡大に伴い改善傾向にあり、特に2024年3月期には営業利益率が5.6%まで回復し、ROE(自己資本利益率)も6.4%へと向上しました。しかし、2025年3月期はコスト増により利益率が4.8%へと低下するなど、外部環境の変化に左右されやすい側面があります。今後、高付加価値製品へのシフトを通じて、さらなる収益効率の向上を追求する方針です。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率65.6%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
509億円
会社の純資産
1,059億円

JSPの財務基盤は強固であり、自己資本比率は60%台半ばを安定して維持するなど、極めて高い健全性を誇ります。以前は有利子負債ゼロを達成していましたが、現在は戦略的な投資資金の確保等を目的として負債を抱える構成に変化しました。豊富な純資産を背景に、今後も安定した事業運営と積極的な成長投資を継続できる強固な財務体質です。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+89.0億円
営業CF
投資に使ったお金
-86.1億円
投資CF
借入・返済など
-38.3億円
財務CF
手元に残ったお金
+2.9億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3122億円-51.7億円-22.7億円70.4億円
FY2022/359.7億円-58.9億円-25.6億円8,400万円
FY2023/387.3億円-64.8億円10.2億円22.5億円
FY2024/3157億円-80.6億円-84.5億円76.1億円
FY2025/389.0億円-86.1億円-38.3億円2.9億円

営業活動によるキャッシュフローは恒常的にプラスを維持しており、本業で安定して現金を創出できる能力を示しています。一方で、投資活動には年間80億円規模の支出を充てており、将来の成長に向けた設備投資や事業基盤の整備を積極的に進めています。結果としてフリーキャッシュフローは変動していますが、投資と還元をバランスよく配分する健全なキャッシュフロー構造です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1価格競争の激化 当社グループの製品群はライフサイクルの長いものもあり、多くの製品は厳しい価格競争に晒されています
2知的財産権について 当社グループは、国際的な特許権をはじめとして知的財産を多く保有しておりますが、これらを保護することは将来の利益確保の面でも重要です
3品質保証について 当社グループはメーカーとして、予期せぬ品質欠陥の発生や製造物責任訴訟のリスクが想定されます

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/355.2億円25.0億円45.3%
FY2022/348.7億円19.8億円40.6%
FY2023/333.6億円8.3億円24.7%
FY2024/381.3億円17.4億円21.4%
FY2025/373.1億円22.4億円30.7%

税引前利益の変動に伴い、法人税等の支払額も期によって増減しています。2024年3月期は実効税率が21.4%まで低下しましたが、2025年3月期には30.7%へ上昇し、水準として落ち着いています。今後も業績計画に基づき、適切な納税を行っていく見込みです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
754万円
従業員数
3,053
平均年齢
41.5歳
平均年収従業員数前年比
当期754万円3,053-

従業員の平均年収は754万円と、化学業界の中でも安定した高水準を維持しています。これは樹脂発泡素材というニッチかつ高い技術力が求められる分野で、専門性の高い人材が長期的に貢献している背景があります。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主49.3%
浮動株50.7%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関6.5%
事業法人等42.8%
外国法人等7.5%
個人その他42.9%
証券会社0.3%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は三菱瓦斯化学・JSP取引先持株会。

三菱瓦斯化学株式会社(12,420,000株)47.39%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(1,439,000株)5.49%
JSP取引先持株会(1,235,000株)4.71%
MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人 モルガン・ スタンレーMUFG証券株式会社)(332,000株)1.26%
JSP従業員持株会(258,000株)0.98%
日本生命保険相互会社(241,000株)0.92%
UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ 東京支店)(226,000株)0.86%
BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(219,000株)0.83%
株式会社日本カストディ銀行 (信託口)(183,000株)0.69%
GOLDMAN SACHS BANK EUROPE SE (常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)(175,000株)0.66%

三菱瓦斯化学が47.39%の株式を保有する筆頭株主であり、長年にわたり強固な資本関係を維持しています。浮動株比率は限定的ですが、取引先や従業員持株会が一定数を保有することで、経営の安定性が図られています。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億6,400万円
取締役12名の合計

樹脂発泡素材を核とし、自動車部材や食品容器など幅広い用途で事業を展開しています。開示資料では為替変動や原材料価格の高騰を主要な事業リスクとして挙げており、安定的な収益確保に向けたグローバルな供給体制の維持が重要となっています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 16名)
女性 2名(12.5% 男性 14
13%
88%
監査報酬
6,700万円
連結子会社数
35
設備投資額
96.3億円
平均勤続年数(従業員)
15.1
臨時従業員数
299

連結子会社35社を擁する大規模体制であり、女性役員比率は12.5%とさらなる多様性の向上が期待される段階です。監査報酬の適正な支出や強固な内部統制により、化学メーカーとして高い信頼性を確保しています。

会社の計画は順調?

B
総合評価
過去の中計は未達だが、足元の業績予想の精度は改善傾向にある。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画「Change for Growth 2026」
FY2025〜FY2027
売上高: 目標 1,600億円 順調 (1,422.5億円)
88.9%
営業利益: 目標 100億円 やや遅れ (68.88億円)
68.9%
(旧)中期経営計画「Change for Growth」
FY2021〜FY2023
営業利益: 目標 77億円 未達 (29.56億円)
38.4%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20251,460億円1,423億円-2.6%
FY20241,350億円1,351億円+0.04%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202570億円69億円-1.6%
FY202448億円76億円+57.6%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

現行の中計「Change for Growth 2026」では、FY2027に売上高1,600億円、営業利益100億円を目標に掲げています。初年度であるFY2025の実績は売上高1,422.5億円、営業利益68.88億円と、目標達成にはもう一段の成長加速が必要です。一方、過去の中計は目標未達で終了しており、計画達成力には課題が残ります。しかし、FY2024には期初予想を大幅に上回る営業利益を達成するなど、収益改善の兆しも見られます。今後の計画進捗を慎重に見守る必要があります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

過去5年間のTSR(株主総利回り)は、全ての年でTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同期間において会社の利益成長が市場全体の期待に追いつかず、株価が伸び悩んだことが主な要因です。特に原料価格の高騰などが収益を圧迫した時期と重なります。今後は進行中の中期経営計画達成を通じて企業価値を向上させ、市場平均を上回るリターンを株主にもたらすことができるかが課題となります。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+67.7%
100万円 →167.7万円
67.7万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021136.6万円+36.6万円36.6%
FY2022117.1万円+17.1万円17.1%
FY2023121.7万円+21.7万円21.7%
FY2024179.9万円+79.9万円79.9%
FY2025167.7万円+67.7万円67.7%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残41,800株
売り残57,000株
信用倍率0.73倍
2026年3月20日時点
今後の予定
2026年3月期 通期決算発表2026年5月中旬
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬

業界平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準にあり、市場からの評価には伸びしろがあると考えられます。一方で配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への意識が評価できます。信用取引では売り残が買い残を上回る「貸借倍率0.73倍」となっており、短期的な売り圧力が意識される一方、将来の買い戻し(踏み上げ)期待も内包する状況です。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
142
前月比 +8.5%
メディア数
48
株探, 日本経済新聞, Yahoo!ファイナンス, 会社四季報オンライン ほか
業界内ランキング
上位 15%
化学業種 220社中 33位
報道のトーン
45%
好意的
35%
中立
20%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績修正50%
株主還元・優待25%
中期経営計画15%
その他経営・人事10%

最近の出来事

2026年1月上方修正

2026年3月期連結業績予想および配当予想を上方修正し、投資家の評価が高まりました。

2025年10月2Q増益

第2四半期累計期間にて経常利益3%増益を達成し、収益力の回復を市場に示しました。

2025年7月下方修正

第1四半期決算にて今期経常利益の13%下方修正を発表し、短期的な懸念材料となりました。

JSP まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 80円
安全性
安定
自己資本比率 65.6%
稼ぐ力
普通
ROE 4.8%
話題性
普通
ポジティブ 45%

「『食卓の食品トレーから自動車のバンパーまで』生活のあらゆるシーンを支える、地味だけどスゴい発泡プラスチックの巨人」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU