JSP7942
JSP Corporation
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたがスーパーで手に取るお肉やお魚が入っている、あの白いフワフワしたトレー。実は、JSPが作っているかもしれません。同社は発泡プラスチックの専門メーカーで、食品容器だけでなく、自動車のバンパー内部にある衝撃を吸収する部材や、家電製品を守るための梱包材など、目立たないけれど私たちの生活に欠かせない製品を数多く生み出しています。普段何気なく目にしているモノの「中身」や「裏側」で、JSPの技術が暮らしの安全と快適を支えているのです。
樹脂発泡素材の国内大手。直近の2025年3月期決算では、売上高1422.5億円、営業利益68.88億円を記録。前年度の増益からは一転して減益となりましたが、中期経営計画「Change for Growth 2026」を推進し、グループ全体の収益力強化を図っています。近年、長年の親会社であった三菱ガス化学との資本提携を解消し、経営の独立性を高めました。今後は資本効率を意識した成長戦略が本格化するかに注目が集まります。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区丸の内三丁目4番2号 新日石ビル
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.5% | 2.3% | - |
| 2022/03期 | 3.3% | 2.2% | - |
| 2023/03期 | 2.7% | 1.8% | - |
| 2024/03期 | 6.5% | 4.3% | 5.6% |
| 2025/03期 | 4.9% | 3.3% | 4.8% |
| 3Q 2026/03期 | 6.2%(累計) | 3.6%(累計) | 5.6% |
JSPの収益性は、売上の拡大に伴い改善傾向にあり、特に2024年3月期には営業利益率が5.6%まで回復し、ROE(自己資本利益率)も6.4%へと向上しました。しかし、2025年3月期はコスト増により利益率が4.8%へと低下するなど、外部環境の変化に左右されやすい側面があります。今後、高付加価値製品へのシフトを通じて、さらなる収益効率の向上を追求する方針です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,027億円 | — | 30.2億円 | 101.2円 | — |
| 2022/03期 | 1,141億円 | — | 28.9億円 | 97.1円 | +11.2% |
| 2023/03期 | 1,317億円 | — | 25.3億円 | 84.9円 | +15.4% |
| 2024/03期 | 1,351億円 | 75.6億円 | 63.9億円 | 221.8円 | +2.5% |
| 2025/03期 | 1,423億円 | 68.9億円 | 50.7億円 | 193.3円 | +5.3% |
JSPの業績は、自動車部材や食品容器向け製品の需要を背景に、2024年3月期以降、売上高が1,350億円から1,422億円へ伸長するなど堅調に推移しています。2024年3月期には純利益が約64億円と大幅な増益を達成しましたが、直近の2025年3月期は原材料価格の高騰などが影響し、利益面では調整局面となりました。今後は新中期経営計画に基づき、グループ全体の収益性強化を図りつつ、安定した売上成長の維持を目指しています。 【3Q 2026/03期実績】売上1086億円(通期予想比74%)、営業利益61億円(同87%)、純利益56億円(同113%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
樹脂発泡素材を核とし、自動車部材や食品容器など幅広い用途で事業を展開しています。開示資料では為替変動や原材料価格の高騰を主要な事業リスクとして挙げており、安定的な収益確保に向けたグローバルな供給体制の維持が重要となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,460億円 | — | 1,423億円 | -2.6% |
| 2024期 | 1,350億円 | — | 1,351億円 | +0.04% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 70億円 | — | 68.9億円 | -1.6% |
| 2024期 | 48億円 | — | 75.6億円 | +57.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中計「Change for Growth 2026」では、2027期に売上高1,600億円、営業利益100億円を目標に掲げています。初年度である2025期の実績は売上高1,422.5億円、営業利益68.88億円と、目標達成にはもう一段の成長加速が必要です。一方、過去の中計は目標未達で終了しており、計画達成力には課題が残ります。しかし、2024期には期初予想を大幅に上回る営業利益を達成するなど、収益改善の兆しも見られます。今後の計画進捗を慎重に見守る必要があります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026年3月期連結業績予想および配当予想を上方修正し、投資家の評価が高まりました。
第2四半期累計期間にて経常利益3%増益を達成し、収益力の回復を市場に示しました。
第1四半期決算にて今期経常利益の13%下方修正を発表し、短期的な懸念材料となりました。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
JSPの財務基盤は強固であり、自己資本比率は60%台半ばを安定して維持するなど、極めて高い健全性を誇ります。以前は有利子負債ゼロを達成していましたが、現在は戦略的な投資資金の確保等を目的として負債を抱える構成に変化しました。豊富な純資産を背景に、今後も安定した事業運営と積極的な成長投資を継続できる強固な財務体質です。 【3Q 2026/03期】総資産1605億円、純資産1086億円、自己資本比率57.4%、有利子負債232億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 122億円 | ▲51.7億円 | ▲22.7億円 | 70.4億円 |
| 2022/03期 | 59.7億円 | ▲58.9億円 | ▲25.6億円 | 8,400万円 |
| 2023/03期 | 87.3億円 | ▲64.8億円 | 10.2億円 | 22.5億円 |
| 2024/03期 | 157億円 | ▲80.6億円 | ▲84.5億円 | 76.1億円 |
| 2025/03期 | 89.0億円 | ▲86.1億円 | ▲38.3億円 | 2.9億円 |
営業活動によるキャッシュフローは恒常的にプラスを維持しており、本業で安定して現金を創出できる能力を示しています。一方で、投資活動には年間80億円規模の支出を充てており、将来の成長に向けた設備投資や事業基盤の整備を積極的に進めています。結果としてフリーキャッシュフローは変動していますが、投資と還元をバランスよく配分する健全なキャッシュフロー構造です。
この会社のガバナンスは?
連結子会社35社を擁する大規模体制であり、女性役員比率は12.5%とさらなる多様性の向上が期待される段階です。監査報酬の適正な支出や強固な内部統制により、化学メーカーとして高い信頼性を確保しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 754万円 | 3,053人 | - |
従業員の平均年収は754万円と、化学業界の中でも安定した高水準を維持しています。これは樹脂発泡素材というニッチかつ高い技術力が求められる分野で、専門性の高い人材が長期的に貢献している背景があります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、全ての年でTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同期間において会社の利益成長が市場全体の期待に追いつかず、株価が伸び悩んだことが主な要因です。特に原料価格の高騰などが収益を圧迫した時期と重なります。今後は進行中の中期経営計画達成を通じて企業価値を向上させ、市場平均を上回るリターンを株主にもたらすことができるかが課題となります。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 40円 | 20.2% |
| 2017/03期 | 50円 | 20.4% |
| 2018/03期 | 50円 | 21.7% |
| 2019/03期 | 50円 | 34.6% |
| 2020/03期 | 50円 | 41.0% |
| 2021/03期 | 50円 | 49.4% |
| 2022/03期 | 50円 | 51.5% |
| 2023/03期 | 50円 | 58.9% |
| 2024/03期 | 65円 | 29.3% |
| 2025/03期 | 80円 | 41.4% |
| 権利確定月 | 3月 |
JSPは配当性向を意識しつつ、株主への利益還元を重視する姿勢を強めており、ここ数年で1株あたりの配当金を増額させています。配当性向は40%前後の水準を目標としており、業績の成長を配当に反映させる方針です。今後も持続的な成長を維持しながら、株主への公平な還元を継続することが期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 136.6万円 | 36.6万円 | 36.6% |
| 2022期 | 117.1万円 | 17.1万円 | 17.1% |
| 2023期 | 121.7万円 | 21.7万円 | 21.7% |
| 2024期 | 179.9万円 | 79.9万円 | 79.9% |
| 2025期 | 167.7万円 | 67.7万円 | 67.7% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準にあり、市場からの評価には伸びしろがあると考えられます。一方で配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への意識が評価できます。信用取引では売り残が買い残を上回る「貸借倍率0.73倍」となっており、短期的な売り圧力が意識される一方、将来の買い戻し(踏み上げ)期待も内包する状況です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 55.2億円 | 25.0億円 | 45.3% |
| 2022/03期 | 48.7億円 | 19.8億円 | 40.6% |
| 2023/03期 | 33.6億円 | 8.3億円 | 24.7% |
| 2024/03期 | 81.3億円 | 17.4億円 | 21.4% |
| 2025/03期 | 73.1億円 | 22.4億円 | 30.7% |
税引前利益の変動に伴い、法人税等の支払額も期によって増減しています。2024年3月期は実効税率が21.4%まで低下しましたが、2025年3月期には30.7%へ上昇し、水準として落ち着いています。今後も業績計画に基づき、適切な納税を行っていく見込みです。
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JSP まとめ
「『食卓の食品トレーから自動車のバンパーまで』生活のあらゆるシーンを支える、地味だけどスゴい発泡プラスチックの巨人」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。