マンダム
MANDOM CORPORATION
最終更新日: 2026年3月28日
「ギャツビー」で男性美容を牽引し、MBOで次なる成長ステージへ挑むパイオニア
美と健康を通じて、世界中の人々が快適な生活と生きる歓びを感じられる社会を実現することを目指します。
この会社ってなに?
あなたが朝、髪をセットするときに使うヘアワックス、それはマンダムの「ギャツビー」かもしれません。また、汗をかいた後に使うデオドラントシートや洗顔フォームなど、男性向けの身だしなみ製品で国内トップクラスのシェアを誇ります。ドラッグストアやコンビニで一度は紫色の「GATSBY」ロゴを目にしたことがあるのではないでしょうか。さらに、女性向けにも人気のクレンジングブランド「ビフェスタ」を展開しており、あなたの毎日のスキンケアを支えている会社です。
男性用化粧品「ギャツビー」で知られる老舗メーカー。FY2025は売上高761.8億円、営業利益10.28億円で着地。投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズと組んだMBO(経営陣による買収)が成立し、2026年5月15日に上場廃止を予定しています。これにより、短期的な市場評価に左右されず、ブランド価値の再構築や海外事業の深耕といった中長期的な経営改革に集中する方針です。FY2026は売上高843.2億円、営業利益35.00億円とV字回復を見込んでいます。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪市中央区十二軒町5-12
- 公式
- www.mandom.co.jp
社長プロフィール

MBOによる非上場化を機に、短期的な市場評価に左右されることなく、中長期的な視点での大胆な経営改革を実行します。主力ブランドの価値を再定義し、生活者一人ひとりへの「お役立ち」を追求することで、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
この会社のストーリー
大阪で化粧品の製造販売を開始。「丹頂」ブランドのポマードなどがヒットし、礎を築く。
チャールズ・ブロンソンを起用したCMで「マンダム」シリーズが大ヒット。企業名もブランド名に統一し、新たなスタートを切った。
若者向け男性化粧品ブランド「ギャツビー」を発売。時代を捉えた商品展開で、男性化粧品市場のトップブランドへと成長する。
株式上場を果たし、社会的な信用を高めるとともに、事業拡大に向けた経営基盤を強化した。
無香料をコンセプトにしたミドルエイジ男性向けブランド「ルシード」を発売し、新たな顧客層を開拓した。
ROEの低さなどを指摘され、企業価値向上に向けたプレッシャーが高まる。これが後の大きな経営判断のきっかけの一つとなった。
創業家と投資ファンドが連携し、MBO(経営陣による買収)を実施。短期的な市場評価から離れ、抜本的な改革を目指すことを決断した。
株式の非公開化を完了し、CVCキャピタル・パートナーズの支援のもと、ブランド価値の向上や海外展開の深化など、再成長に向けた新体制がスタートする。
注目ポイント
短期的な株価を気にせず、中長期的な視点で大胆な投資や事業改革を行える体制へ移行。非公開化によって、スピーディーな意思決定と再成長を目指します。
男性化粧品市場で圧倒的な知名度とシェアを誇る「ギャツビー」が事業の中核。長年培ってきたブランド力と開発力を武器に、国内外でさらなる成長が期待されます。
特にインドネシア市場で高いシェアを誇るなど、アジアを中心に海外事業を積極的に展開。日本の品質とブランド力で、成長著しいアジア市場の需要を取り込んでいます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 40円 | 29.3% |
| FY2017/3 | 48円 | 40.3% |
| FY2019/3 | 60円 | 55.2% |
| FY2020/3 | 62円 | 63.5% |
| FY2021/3 | 32円 | 166.9% |
| FY2022/3 | 36円 | 0.8% |
| FY2023/3 | 38円 | 178.3% |
| FY2024/3 | 40円 | 69.2% |
| FY2025/3 | 40円 | 96.9% |
株主優待制度は廃止となりました。
マンダムは長年配当の維持に努めてきましたが、MBO(経営陣による買収)に伴い、2026年3月期の配当は無配となることが決定しました。これに合わせ、株主優待制度も廃止されています。今後は非公開化の下、長期的な企業価値向上を優先する方針へ転換しました。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
マンダムは、FY2022/3にはコロナ禍の影響で営業赤字を計上しましたが、以降は主力ブランド「ギャツビー」の回復や海外事業の立て直しにより増収基調を維持しています。FY2024/3には売上高が約732億円まで回復し、純利益も約26億円を確保しました。今後はさらなる成長を見込み、FY2026/3には売上高約843億円、営業利益約35億円の達成を目標に掲げています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.2% | 1.0% | - |
| FY2022/3 | 2.4% | -0.7% | - |
| FY2023/3 | 1.0% | 1.1% | - |
| FY2024/3 | 3.4% | 2.8% | 2.8% |
| FY2025/3 | 4.8% | 1.9% | 1.3% |
コロナ禍のFY2022/3には営業利益率が-4.0%まで低下しましたが、構造改革の成果により直近では営業利益率がプラス圏へ回復しました。ROEも改善傾向にありますが、依然として3%台以下と、資本効率の面ではさらなる向上余地が残されています。今後はコストコントロールと高付加価値製品の販売強化により、収益性指標の安定的な積み上げが求められます。
財務は安全?
同社は無借金に近い極めて高い自己資本比率を維持しており、極めて強固な財務健全性を有しています。総資産は緩やかな増加傾向にあり、FY2025/3時点で約975億円と安定した事業基盤を構築しています。潤沢な自己資本を背景に、将来的な成長投資や事業環境の変化に対する耐久性も十分に確保されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 62.1億円 | -56.8億円 | 11.3億円 | 5.3億円 |
| FY2022/3 | 76.9億円 | -1.9億円 | -53.9億円 | 75.1億円 |
| FY2023/3 | 40.6億円 | -12.6億円 | -20.7億円 | 28.1億円 |
| FY2024/3 | 68.1億円 | -8.9億円 | -21.1億円 | 59.3億円 |
| FY2025/3 | 49.2億円 | -20.9億円 | -22.0億円 | 28.4億円 |
営業活動によるキャッシュフローは安定してプラスを維持しており、潤沢な本業の稼ぎが成長投資の原資となっています。投資CFの支出が抑えられている時期にはフリーキャッシュフロー(FCF)が大きく積み上がり、財務の余力が拡大する傾向にあります。財務CFでは積極的な配当支払いにより、株主還元と健全なバランスを両立させてきました。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -2.7億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | -18.6億円 | 0円 | - |
| FY2023/3 | 22.1億円 | 12.5億円 | 56.6% |
| FY2024/3 | 29.8億円 | 3.8億円 | 12.7% |
| FY2025/3 | 21.8億円 | 3.2億円 | 14.7% |
赤字期は法人税等の負担がありませんでしたが、業績回復に伴い納税額が正常化しています。FY2023/3には一時的に高い税負担率となりましたが、直近は概ね法定実効税率よりも低い水準で推移しています。これは海外事業の税務上の取り扱いや繰越欠損金の活用などが影響しているものと推測されます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 736万円 | 2,587人 | - |
従業員の平均年収は736万円であり、化学・化粧品業界の中でも安定した水準を維持しています。長年の歴史を持つ企業として給与体系は国内市場の景気や業績に連動しつつも底堅い動きを見せてきましたが、非公開化による今後の経営効率化に伴う人財戦略の再構築が注目されています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は公益財団法人西村奨学財団・マンダム従業員持株会。
マンダムは長年、日本マスタートラスト信託銀行などの機関投資家が上位を占める一方、西村奨学財団や創業家関連会社など同社と密接な関係を持つ株主の影響力が極めて大きい構造にあります。2026年3月期のMBO(経営陣が参加する買収)成立により非公開化が決定したことで、創業家を中心とした新たな経営体制への移行が進んでいます。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報では、主力の男性用化粧品「ギャツビー」や女性向けブランド「ビフェスタ」等、グローバルでの成長がセグメントを牽引しています。競争激化による海外市場の変動や為替リスクが収益の不確実性として挙げられており、直近ではMBOによる非公開化に伴いIR室の廃止など、開示体制に大きな転換期を迎えています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は9.1%と改善の余地があるものの、社外取締役の積極的な登用によりガバナンス強化を図っています。連結子会社16社を抱える企業規模に対し、監査報酬4,500万円を投じて堅実な監査体制を構築しており、MBO後の新たな非公開会社としてのガバナンスのあり方が今後の成長を左右します。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 770億円 | — | 762億円 | -1.1% |
| FY2024 | 710億円 | — | 732億円 | +3.1% |
| FY2023 | 650億円 | — | 671億円 | +3.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 8億円 | — | 10億円 | +31.8% |
| FY2024 | 21億円 | — | 20億円 | -3.8% |
| FY2023 | 10億円 | — | 14億円 | +40.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は具体的な中期経営計画を公表していませんが、期初の連結業績予想がその代わりとなります。FY2025は売上高こそ未達でしたが、営業利益は期初予想を30%以上上回るなど、利益面での改善が見られました。しかし、最も重要なのはMBOによる非公開化という経営判断です。これは、株主からの短期的なプレッシャーを回避し、ブランド投資や海外戦略といった時間のかかる根本的な企業価値向上策に集中する狙いがあります。そのため、従来の業績予想の達成度よりも、非公開化後の事業変革の実行力が問われます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、全ての年で市場平均であるTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」という結果でした。これは、インバウンド需要の停滞や国内市場の成熟化を背景とした成長鈍化により、株価が長期的に低迷していたことが主な要因です。株価パフォーマンスの低迷とそれに伴うROEやPBRの低さが、物言う株主からの指摘や今回のMBOによる非公開化へと繋がったと考えられます。経営陣は非公開化を通じて、市場からの短期的な評価に左右されずに抜本的な改革を行い、将来的な企業価値向上を目指す方針です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 102.4万円 | +2.4万円 | 2.4% |
| FY2022 | 66.8万円 | -33.2万円 | -33.2% |
| FY2023 | 76.4万円 | -23.6万円 | -23.6% |
| FY2024 | 72.2万円 | -27.8万円 | -27.8% |
| FY2025 | 72.7万円 | -27.3万円 | -27.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
マーケットの最大の注目点はMBOによる非公開化です。TOBが成立し、2026年5月15日に上場廃止が予定されているため、一般投資家が市場で売買できる期間は残りわずかです。信用買い残は売り残を上回っており、信用倍率は11.80倍と高水準ですが、これはTOB価格へのサヤ寄せを狙った短期的な資金流入が主因と考えられます。業界比較ではPERがやや割高に見えますが、これもMBOプレミアムが株価に織り込まれているためです。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
創業家とCVCキャピタルによるMBO(経営陣による買収)を公表し、非公開化へ向けた手続きを開始。
オンライン診療サービスを提供するSQUIZ社と資本業務提携を締結し、ヘアケア分野の強化を図る。
第3四半期決算にて、連結経常利益が前年同期比71.0%増の36.8億円と大幅な収益改善を達成。
最新ニュース
マンダム まとめ
ひとめ診断
「MBOで非公開化へ、『ギャツビー』の巨人がファンドと組んでブランド再構築に挑む」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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