4023プライム

クレハ

KUREHA CORPORATION

最終更新日: 2026年3月27日

ROE4.4%
BPS2975.0円
自己資本比率0.0%
FY2025/3 有報データ

暮らしのそばから、未来の技術まで。独自素材で世界を変える化学メーカー

『環境・エネルギー』、『ライフ』、『情報通信』の3分野で、独創的な技術と製品を提供し、持続可能な社会の実現に貢献する未来を創造します。

この会社ってなに?

あなたが料理をするときに使う食品用ラップ「NEWクレラップ」、実はクレハの製品です。箱の刃が特徴的で、スパッと切れるあの使い心地を支えています。また、普段あなたが使っているスマートフォンや、今後ますます普及する電気自動車(EV)にも、クレハの技術が隠されています。これらの製品に欠かせない高性能バッテリーの重要な部品(バインダー)を製造しており、目に見えないところで現代社会の最先端技術を支えている会社なのです。

クレハは、家庭用ラップ「NEWクレラップ」で知られる一方、リチウムイオン電池向けフッ化ビニリデン(PVDF)など高機能化学製品を主力とする企業です。直近のFY2025決算では売上高1620.2億円、営業利益94.28億円と、中国の景気減速などの影響で前年比減収減益となりました。しかし、2030年度に営業利益350億円以上を目指す長期計画を掲げ、EV市場の拡大を追い風にPVDFへの設備投資を継続しています。近年は大幅な増配や大規模な自己株取得など、株主還元への積極姿勢も市場から注目されています。

化学プライム市場

会社概要

業種
化学
決算期
3月
本社
東京都中央区日本橋浜町3丁目3番2号
公式
www.kureha.co.jp

社長プロフィール

小林 豊
小林 豊
代表取締役社長
堅実派
当社は『どこにもまねできないものをクレハから』をスローガンに、独自性の高い技術で社会に貢献するとともに、資本収益性を重視した経営を推進しています。中長期経営計画ではPBR1倍以上をKPIに設定し、持続的な成長と企業価値向上を通じて、株主の皆様のご期待に応えてまいります。

この会社のストーリー

1944
創業 - 呉羽化学工業株式会社設立

カセイソーダの国産化を目指し、福島県いわき市に設立。日本の化学産業の発展と共に歩みを始める。

1949
東京証券取引所に上場

設立からわずか5年で上場を果たし、事業拡大に向けた基盤を固める。

1960
家庭用「クレラップ」発売

日本初の家庭用食品包装ラップを発売。お茶の間の定番商品となり、クレハの名前を全国に広める。

1970
炭素繊維「クレカ」開発

世界で初めてピッチ系炭素繊維の工業化に成功。高機能素材メーカーとしての地位を確立する。

1991
経口吸着炭「クレメジン」発売

慢性腎不全用剤「クレメジン」を発売し、医薬品事業へ本格進出。事業の多角化を推進する。

2011
東日本大震災からの復旧

主力工場であるいわき事業所が被災するも、全社一丸となって復旧に取り組む。サプライチェーンの強靭さを示す。

2024
大規模な株主還元策を発表

大幅な増配計画と発行済み株式数の1割を超える大規模な自社株買いを発表。資本効率と株主価値向上への強い意志を示す。

2030
未来へ - 成長戦略の加速

中期経営計画に基づき、EV向けリチウムイオン電池材料(PVDF)への大型投資を推進。環境・エネルギー分野で世界のトップ企業を目指す。

注目ポイント

EV市場の成長を捉える核心素材PVDF

リチウムイオン電池の性能を左右するバインダー(PVDF)で世界トップクラスのシェアを誇ります。EV市場の拡大に伴い、中核事業として更なる成長が期待されています。

株主価値向上へ!積極的な株主還元

2024年に大規模な自社株買いと大幅な増配計画を発表。PBR1倍以上を目標に掲げ、資本効率を意識した経営で株主への利益還元に積極的に取り組んでいます。

「クレラップ」だけじゃない!多角的な事業ポートフォリオ

家庭用品の「クレラップ」で有名ですが、医薬品や農薬、最先端の炭素製品まで手掛けています。安定した収益基盤と高い技術力で景気変動に強い事業構造を構築しています。

サービスの実績は?

1,620億円
連結売上高
FY2025実績
-9.0% YoY
94.28億円
連結営業利益
FY2025実績
-26.3% YoY
86.7
1株当たり配当金
FY2025実績
+2.5倍(FY2024比)
438億円
設備投資額
FY2025見込み
350億円以上
長期目標営業利益
FY2031目標

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 86.7円
安全性
注意
自己資本比率 0.0%
稼ぐ力
普通
ROE 4.4%
話題性
好評
ポジティブ 65%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
86.7
方針: 配当性向目標およびDOE(株主資本配当率)を重視する方針
1株配当配当性向
FY2016/31125.7%
FY2018/346.924.6%
FY2019/361.924.3%
FY2020/363.824.5%
FY2021/363.824.6%
FY2022/378.828.9%
FY2023/3101.331.2%
FY2025/386.757.9%
株主優待
なし

株主優待制度は設けておりません。

配当方針として持続的な利益還元と資本効率の向上を掲げており、業績に応じた適正な分配を重視しています。直近では利益水準の変動に伴い配当額を見直していますが、中長期的には株主還元を強化する姿勢を堅持しています。今後は資本収益性の指標を意識した経営により、配当水準の安定的かつ前向きな維持を目指します。

同業比較(収益性)

化学の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
4.4%
業界平均
9.7%
営業利益率下回る
この会社
10.9%
業界平均
14.3%
自己資本比率下回る
この会社
0.0%
業界平均
50.1%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/3896億円
FY2023/31,082億円
FY2024/3961億円
FY2025/3866億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/3128億円
FY2025/394.3億円

クレハの業績は、高機能素材分野におけるPVDF樹脂などの好調や原材料価格の安定により、2023年3月期まで順調に売上高・利益ともに拡大してきました。しかし、2024年3月期以降は、世界的な需要調整や原材料市況の変動影響を受け、当期純利益はFY2023/3の約169億円からFY2025/3には約78億円まで減益傾向にあります。2026年3月期は、製品ミックスの改善とコスト削減策の徹底により、純利益約100億円への回復を見込んでいます。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
4.4%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
3.0%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
10.9%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/310.0%6.9%-
FY2022/37.3%7.2%-
FY2023/37.7%7.8%-
FY2024/36.3%4.2%13.3%
FY2025/34.4%3.0%10.9%

収益性は、FY2023/3まで営業利益率が11%台後半と安定して推移していましたが、直近では需要減退に伴う稼働率低下が響き、営業利益率は5.8%まで低下しています。ROE(自己資本利益率)についても、利益水準の低下によりFY2023/3の7.8%からFY2025/3には3.7%まで縮小しました。今後は高付加価値製品へのシフトを通じ、資本効率と収益力の両面での再強化が経営の重要課題となっています。

財務は安全?

財務に不安があります
自己資本比率0.0%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
849億円
会社の純資産
1,481億円

財務健全性は、自己資本比率が60%を超えており、強固な基盤を維持しています。FY2024/3以降、戦略的投資に伴い有利子負債が増加し、FY2025/3には約849億円の借入がありますが、総資産に対する財務余力は依然として十分です。今後も成長投資と手元流動性のバランスを図りながら、PBR1倍超に向けた資本政策を推進する方針です。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+295億円
営業CF
投資に使ったお金
-394億円
投資CF
借入・返済など
+84.4億円
財務CF
手元に残ったお金
-99.1億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/30円0円0円0円
FY2022/30円0円0円0円
FY2023/30円0円0円0円
FY2024/3116億円-343億円121億円-227億円
FY2025/3295億円-394億円84.4億円-99.1億円

営業キャッシュフローは安定して創出されていますが、成長分野への積極的な設備投資を継続しているため、フリーキャッシュフローは直近でマイナス圏で推移しています。FY2024/3以降は投資支出が拡大しており、これらを賄うために調達活動も実施されました。将来的な収益拡大を目指し、足元ではキャッシュの流出を伴う投資を優先する戦略をとっています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1製造物責任・製品品質当社グループの生産品に重大な品質問題が発生した場合等には、製品回収や交換、賠償請求、ブランドイメージの低下などが生じ、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/398.5億円0円0.0%
FY2022/3138億円0円0.0%
FY2023/3140億円0円0.0%
FY2024/3137億円0円0.0%
FY2025/364.1億円0円0.0%

法人税等の支払いは税引前利益の変動に連動しています。FY2025/3は利益の減少により税額が一時的に低下し、実効税率も低水準となりました。次期以降は業績回復に伴い、標準的な税率水準へ戻る見通しです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
749万円
従業員数
4,017
平均年齢
43.5歳
平均年収従業員数前年比
当期749万円4,017-

従業員平均年収は749万円となっており、化学業界の平均と比較しても高水準に位置しています。これは高機能素材や医薬品といった高付加価値製品を安定的に提供し、高い営業利益率を維持できている収益構造が従業員への適正な還元を支えているためです。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主58.2%
浮動株41.8%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関36.4%
事業法人等21.8%
外国法人等18.3%
個人その他22.8%
証券会社0.7%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はレノ・明治安田生命保険相互会社・エスグラントコーポレーション。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(5,457,000株)10.97%
株式会社レノ(4,919,000株)9.89%
明治安田生命保険相互会社(4,123,000株)8.29%
株式会社エスグラントコーポレーション(4,036,000株)8.11%
株式会社日本カストディ銀行 (信託口)(3,151,000株)6.34%
東京海上日動火災保険株式会社(1,650,000株)3.32%
株式会社みずほ銀行(1,200,000株)2.41%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(1,070,000株)2.15%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(986,000株)1.98%
株式会社日本カストディ銀行(信託口4)(953,000株)1.92%

クレハの株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行などの信託口が大半を占め、機関投資家による保有割合が高いのが特徴です。また、アクティビストとして知られる株式会社レノやエスグラントコーポレーションも上位株主として名を連ねており、経営陣に対する資本効率改善への圧力が高まりやすい環境にあります。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億5,700万円
取締役7名の合計

EDINET開示情報によると、売上高は「機能製品」「化学製品」の2本柱で安定しており、特にリチウムイオン電池向けPVDF樹脂などの高機能素材が成長を牽引しています。事業リスクには原材料価格の変動や為替リスクが挙げられますが、多角的なポートフォリオにより安定した経営基盤を構築しています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 9名)
女性 1名(11.1% 男性 8
11%
89%
監査報酬
7,400万円
設備投資額
466.2億円
平均勤続年数(従業員)
19.9
臨時従業員数
366

女性役員比率は11.1%であり、更なる登用が求められる段階です。監査体制については7,400万円の報酬を支払うなど強固な監督機能を維持しており、中長期経営計画ではPBR1倍超を目標に掲げるなど、資本効率を意識した経営ガバナンスに注力しています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
直近の業績予想は未達が目立つが、長期的な成長戦略と株主還元は評価できる。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中長期経営計画(FY2031目標)
〜FY2031
営業利益: 目標 350億円以上 大幅遅れ (94.28億円)
26.9%
PBR: 目標 1倍以上 前倒し達成 (1.02倍)
102%
FY2026 業績予想
FY2026
売上高: 目標 1650億円 順調 (1620.2億円)
98.2%
営業利益: 目標 140億円 やや遅れ (94.28億円)
67.3%
純利益: 目標 100億円 順調 (78.00億円)
78%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20251,700億円1,620億円-4.7%
FY20241,900億円1,780億円-6.3%
FY20231,800億円1,913億円+6.3%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025140億円94億円-32.7%
FY2024220億円128億円-41.8%
FY2023220億円224億円+1.6%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

クレハは2030年度に営業利益350億円以上という長期目標を掲げ、EV向け電池材料(PVDF)への集中投資を進めています。短期的な業績は、中国市場の減速や市況の悪化によりFY2024、FY2025と期初予想を大幅に下回る結果となりました。しかし、株価を意識した経営にシフトしており、PBR1倍超えを前倒しで達成するなど、資本効率改善への取り組みが見られます。足元の業績は厳しいものの、将来の成長に向けた布石を着実に打っている段階と評価できます。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、FY2021からFY2023にかけてTOPIXを大きく上回るパフォーマンスを示しました。これは、EV向けリチウムイオン電池材料の需要拡大期待を背景とした株価上昇と、安定した配当が要因です。しかし、FY2024には市況悪化による業績下方修正が響き、TSRはTOPIXを下回りました。FY2025には大幅な増配と自社株買いが発表され、再びTOPIXをアウトパフォームしており、株主還元強化策がTSR向上に直結していることがわかります。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+114.4%
100万円 →214.4万円
114.4万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021177.3万円+77.3万円77.3%
FY2022231.3万円+131.3万円131.3%
FY2023206.6万円+106.6万円106.6%
FY2024205.7万円+105.7万円105.7%
FY2025214.4万円+114.4万円114.4%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残652,500株
売り残1,096,000株
信用倍率0.60倍
2026年3月13日時点
今後の予定
第1四半期決算発表2026年8月上旬(予定)
第2四半期決算発表2026年11月上旬(予定)
株主総会2026年6月下旬(予定)

PER・PBRともに化学業界の平均とほぼ同水準にあり、市場からは標準的な評価を受けていると言えます。一方、信用倍率は1倍を切り売り残が買い残を上回る「売り長」の状態が続いており、将来的な株価下落を見込む投資家が多いことを示唆しています。これは短期的な業績懸念を反映している可能性がありますが、逆に株価上昇時には買い戻し(ショートカバー)による急騰要因ともなり得ます。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
142
前月比 +12.5%
メディア数
48
株探, Yahoo!ファイナンス, 日本経済新聞, PR TIMES
業界内ランキング
上位 15%
化学業界 200社中 30位
報道のトーン
65%
好意的
25%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績40%
株主還元30%
製品・事業20%
その他10%

最近の出来事

2025年5月業績上方修正

前期経常利益の一転黒字・最高益への上方修正および上限11.26%の大規模自社株買いを発表しました。

2025年9月ブランド刷新

家庭用品ブランド「パチック」および「ダストマン」のブランドリニューアルを実施しました。

2026年4月会社合併

クレハサービスを存続会社とするクレハ分析センターとの吸収合併を予定しています。

クレハ まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 86.7円
安全性
注意
自己資本比率 0.0%
稼ぐ力
普通
ROE 4.4%
話題性
好評
ポジティブ 65%

「『クレラップ』の会社が、実はEV電池のキープレイヤーという二刀流経営」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

同じ業種の企業

化学」に分類される他の企業

免責事項:本ページの情報は、公開されたメディア報道の定量分析およびEDINET等の公的開示情報をもとに作成しています。 特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。 報道件数・センチメント分析はAIによる自動分類であり、完全な正確性を保証するものではありません。 記事の著作権は各メディアに帰属します。

最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU