アシックス
ASICS Corporation
最終更新日: 2026年3月20日
鬼塚喜八郎の魂を受け継ぎ、世界のランナーに寄り添い続ける日本発グローバルブランド
Create Quality Lifestyle through Intelligent Sport Technology(スポーツでつちかった知的技術により、質の高いライフスタイルを創造する)
この会社ってなに?
あなたがジョギングやマラソンで履いているランニングシューズ、街で見かけるスニーカー「オニツカタイガー」、スポーツ用のウェアやバッグ――これらの多くがアシックス製品です。箱根駅伝やオリンピックのマラソンでもアシックスのシューズを履く選手が多く、日本発の技術で世界のランナーを支える『走る人のためのブランド』です。
アシックスは「オニツカタイガー」「アシックス」ブランドでランニングシューズを中心にグローバル展開するスポーツ用品メーカーです。FY2025/12は売上高8,109億円(前期比+19.5%)、営業利益1,425億円(同+42.4%)と4期連続で過去最高を更新。中期経営計画2026では営業利益1,300億円以上の目標を早期に達成し、上方修正を実施しました。FY2026/12予想は売上高9,500億円、営業利益1,710億円とさらなる成長を計画。ROE36.1%と資本効率も飛躍的に改善しており、PBR11倍超という高いバリュエーションにも納得感のある成長ストーリーを描いています。
会社概要
- 業種
- その他製品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 〒650-0021 兵庫県神戸市中央区三宮町一丁目2番4号 大和神戸ビル
- 公式
- corp.asics.com
社長プロフィール
私たちはスポーツを通じて、すべての人の心と体を健康にすることを目指しています。アシックスの名に込められた『Sound Mind, Sound Body(健全な身体に健全な精神が宿る)』の理念のもと、テクノロジーとデザインの力で、世界中の人々の運動体験を変えていきます。
この会社のストーリー
戦後の焼け跡の中、鬼塚喜八郎が「スポーツで青少年を健全に育てたい」という信念のもと、神戸市でスポーツシューズの製造を開始しました。
東京五輪で多くの選手がオニツカタイガーのシューズを着用。日本ブランドとして世界に名を轟かせ、同年に東京証券取引所へ上場を果たしました。
鬼塚株式会社、ジィティオ株式会社、ジェレンク株式会社の3社合併により株式会社アシックスが誕生。社名はラテン語の「Anima Sana In Corpore Sano」に由来します。
ナイキ・アディダスの台頭で競争が激化し、業績は伸び悩みの時期が続きました。ブランド戦略の見直しと海外展開の強化に注力しました。
コロナ禍でランニングブームが世界的に加速。アシックスの本業であるランニングシューズの需要が急拡大し、業績回復の起爆剤となりました。
営業利益1,425億円を達成し、4期連続で過去最高益を更新。オニツカタイガーのブランド力とランニング需要の拡大が成長を牽引し、新たなステージへ進んでいます。
注目ポイント
GEL-KAYANOやGEL-NIMBUSなどの高機能ランニングシューズで世界的に支持され、マラソン大会やオリンピックでもトップ選手が着用する実績を持ちます。
レトロスニーカーとして世界中のファッション愛好家から熱い支持を集め、営業利益率25%と圧倒的な収益力を誇るプレミアムブランドに成長しています。
ROE36.1%、営業利益率17.6%とスポーツ用品業界でグローバルトップクラスの収益性を実現。中計目標を前倒し達成する実行力の高さが際立ちます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/12 | 24円 | 46.7% |
| FY2022/12 | 40円 | 36.8% |
| FY2023/12 | 65円 | 33.8% |
| FY2025/12 | 28円 | 20.3% |
| 必要株数 | 100株以上(約44万円) |
| 金額相当 | 割引率による(自社製品20%OFF等) |
| 権利確定月 | 6月・12月 |
配当金は4年間で24円から28円(株式分割考慮後)へ着実に増加しており、累進配当方針のもと減配なき増配を目指しています。FY2026/12予想配当は38円と増配を計画。配当利回りは0.86%と高くはありませんが、急成長企業として利益成長を通じた株主価値向上に重点を置いています。中期経営計画期間内の総還元性向50%達成に向け、配当に加え自社株買いも検討されています。株主優待として直営店舗やECサイトで利用可能な割引電子チケットを提供しています。
同業比較(収益性)
その他製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2025/12は売上高8,109億円(前期比+19.5%)、営業利益1,425億円(同+42.4%)と4期連続で過去最高益を更新する素晴らしい実績を達成しました。ランニングカテゴリーの世界的な需要拡大とオニツカタイガーのブランド力向上が牽引。FY2026/12予想では売上高9,500億円、営業利益1,710億円とさらなる成長を見込んでおり、営業利益率は18%に迫る水準です。
事業ごとの売上・利益
ランニングシューズを中核とした主力カテゴリー。GEL-KAYANOやGEL-NIMBUS等で世界的な支持を獲得
プレミアムスニーカーブランドとして急成長。特にアジア・欧州でファッションアイテムとしての人気が高い
テニス・バレーボール・バスケットボール等の競技用スポーツ用品
スポーツウェア、アクセサリー、デジタルサービス(Runkeeper等)
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 6.4% | 2.7% | 5.4% |
| FY2022/12 | 11.5% | 4.7% | 7.0% |
| FY2023/12 | 17.1% | 7.6% | 9.5% |
| FY2024/12 | 27.2% | 12.3% | 14.8% |
| FY2025/12 | 36.1% | 16.8% | 17.6% |
収益性指標は5年間で劇的に改善しています。ROEは6.4%から36.1%へ、営業利益率は5.4%から17.6%へとスポーツ用品業界でグローバルトップクラスの収益力を実現しました。ROA16.8%は中計目標の15%を上回り、資本効率の高い経営が定着しています。ランニングカテゴリーの高付加価値戦略とオニツカタイガーのプレミアム路線が収益性向上に大きく寄与しています。
財務は安全?
総資産は5,865億円と事業拡大に伴い堅調に増加。自己資本比率は46.3%と成長企業として健全な財務バランスを維持しています。FY2024/12に有利子負債が増加しましたが、FY2025/12には750億円に削減。急成長に伴う運転資金需要に対応しつつも、財務健全性を確保する堅実な経営が続いています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 491億円 | -102億円 | -260億円 | 390億円 |
| FY2022/12 | -214億円 | -145億円 | 22.8億円 | -359億円 |
| FY2023/12 | 901億円 | -46.4億円 | -403億円 | 855億円 |
| FY2024/12 | 1,046億円 | -75.6億円 | -843億円 | 971億円 |
| FY2025/12 | 1,099億円 | -294億円 | -1,059億円 | 805億円 |
FY2025/12の営業CFは1,099億円と過去最高水準を記録し、本業からの力強いキャッシュ創出力を示しています。投資CFは-294億円とレース登録プラットフォームの買収等に充当。財務CFは-1,059億円と大きくマイナスですが、配当金支払いと借入金返済が主因です。FCF805億円と潤沢なフリーキャッシュフローを確保しており、成長投資と株主還元の両立が可能な状況です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 2.2億円 | 1.3億円 | 57.6% |
| FY2022/12 | 3.1億円 | 1.1億円 | 35.7% |
| FY2023/12 | 5.1億円 | 1.5億円 | 30.4% |
| FY2024/12 | 9.3億円 | 2.9億円 | 31.1% |
| FY2025/12 | 13.9億円 | 4.1億円 | 29.1% |
税引前利益は5年間で約6倍に急拡大し、FY2025/12は1,393億円に到達。実効税率はFY2021/12の57.6%からFY2025/12は29.1%まで改善しています。FY2021/12の高い税率は海外子会社の税制変更等に伴う一時的な影響によるもので、足元は30%前後で安定推移。FY2026/12予想では税引前利益1,710億円に対し約610億円の税負担を見込んでいます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 998万円 | 8,987人 | - |
平均年収は約998万円とスポーツ用品業界ではトップクラスの給与水準です。連結ベースではグローバルに約9,000名の従業員を擁しています。平均年齢40.8歳、平均勤続年数13年と安定した雇用環境が特徴です。業績好調を背景に給与水準はさらに上昇傾向にあります。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主は日本生命保険相互会社。
アシックスは信託銀行や海外機関投資家が上位を占める典型的なグローバル優良株の株主構成です。ノルウェー政府年金基金(GPFG)やGIC(シンガポール政府投資公社)など海外ソブリンファンドの保有が目立ち、グローバル投資家からの高い評価を裏付けています。創業家の大株主はおらず、浮動株比率が比較的高い銘柄です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| パフォーマンスランニング | 約4,000億円 | 約700億円 | 17.5% |
| オニツカタイガー | 約1,800億円 | 約450億円 | 25.0% |
| コアパフォーマンススポーツ | 約1,500億円 | 約200億円 | 13.3% |
| その他・アパレル等 | 約800億円 | 約75億円 | 9.4% |
研究開発費
アシックスはランニングシューズを核としたスポーツ用品のグローバル企業です。特にオニツカタイガーは営業利益率25%と高収益を誇り、成長を牽引。役員報酬は3名で5億5,700万円と、時価総額3兆円超の企業としては控えめな水準です。事業リスクとしてはグローバル競合との競争激化と為替変動が最大の懸念ですが、ランニング市場の構造的成長が下支えしています。
この会社のガバナンスは?
取締役8名中、女性が3名(37.5%)とダイバーシティ先進企業としての姿勢が明確です。連結子会社57社を擁するグローバル企業として、経営の透明性と多様性を重視した体制を構築しています。設備投資額241.1億円は、DX推進やグローバル生産拠点の強化に充当されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/12 | 600億円 | 1,000億円 | 1,001億円 | +66.8% |
| FY2025/12 | 1,000億円 | 1,360億円 | 1,425億円 | +42.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/12 | 7,000億円 | 8,000億円 | 8,109億円 | +15.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
アシックスは中期経営計画2026の主要目標を最終年度を待たずに前倒し達成し、2024年11月には数値目標を上方修正しました。期初業績予想に対しても上振れが続いており、FY2025/12は営業利益で計画を+42.5%上回る着地。予想精度というより、保守的な見通しを常に上回る実行力の高さが際立っています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
アシックスのTSR(株主総利回り)はFY2021からFY2025にかけて約700%というTOPIXを大幅に凌駕するリターンを記録しました。TOPIXの182.5%と比較すると約3.8倍のアウトパフォーマンスであり、日本株の中でも際立った投資成果を上げています。4期連続過去最高益という業績の裏付けがある力強い株価上昇です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 110.4万円 | +10.4万円 | 10.4% |
| FY2022 | 143.1万円 | +43.1万円 | 43.1% |
| FY2023 | 165.3万円 | +65.3万円 | 65.3% |
| FY2024 | 251.7万円 | +151.7万円 | 151.7% |
| FY2025 | 697.9万円 | +597.9万円 | 597.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは11.49倍とセクター平均の約5倍の水準にあり、高成長企業としてのプレミアム評価が反映されています。信用倍率は1.66倍と買い長ですが比較的均衡。PER28.6倍は成長率を考慮すれば妥当な水準であり、PEGレシオは0.56倍と割安感もあります。時価総額3.2兆円はその他製品セクターでトップクラスの規模です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年12月期1Q決算を発表。経常利益が前年同期比+31%の増益で着地し、好調な業績継続を確認しました。
「中期経営計画2026」を上方修正。営業利益目標を800億円以上から1,300億円以上へ大幅に引き上げ、ROA15%前後を新目標に設定しました。
FY2025/12の通期決算を発表。売上高8,109億円、営業利益1,425億円と4期連続で過去最高益を更新。FY2026/12は売上高9,500億円、営業利益1,710億円を予想。
FY2026/12予想配当を38円に設定。累進配当方針のもと、中期経営計画期間内の総還元性向50%達成を目指す方針を示しました。
最新ニュース
アシックス まとめ
ひとめ診断
「ランニングシューズで世界を席巻するアシックス――4期連続過去最高益を更新し、時価総額3兆円超えの成長企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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