ZACROS7917
ZACROS Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたがスーパーマーケットで手にするお惣菜や冷凍食品のパッケージ、その多くにZACROSの技術が使われています。また、シャンプーや洗剤の詰め替えパウチも同社が得意とする製品です。実はもっと身近なところにも関わっていて、あなたが毎日見ているスマートフォンのディスプレイに使われる偏光板用保護フィルムでは、世界トップクラスのシェアを誇ります。普段何気なく目にしている製品の「包む」技術の裏側で、ZACROSは私たちの暮らしの安全性と利便性を支えているのです。
樹脂包装材大手のZACROSは、2025期に売上高1,507.3億円(前期比10.7%増)、営業利益101.16億円(同21.2%増)と増収増益を達成しました。現在は2030年度のROE12%達成を掲げる中長期経営計画の第一段階にあり、今後3年間で700億円を投じる積極的な構造改革を推進中です。汎用食品包装事業の売却など事業ポートフォリオの変革を進め、医薬・ライフサイエンスや先端材料といった高付加価値分野へのシフトを加速させています。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都文京区小石川1丁目1番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 9.3% | 6.2% | - |
| 2022/03期 | 9.4% | 6.3% | - |
| 2023/03期 | 5.6% | 3.8% | - |
| 2024/03期 | 5.0% | 3.4% | 6.1% |
| 2025/03期 | 6.7% | 4.4% | 6.7% |
| 3Q FY2026/3 | -(累計) | -(累計) | 7.4% |
収益性は、構造改革の影響により一時的にROEが4.8%まで低下したものの、足元では改善基調にあります。営業利益率は2023年3月期の4.5%から、2025年3月期には6.7%まで持ち直しており、高付加価値な製品群へのシフトが奏功していることが伺えます。今後は、注力する医薬・電子材料分野での利益率向上を通じて、さらなる資本効率の改善を目指しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,173億円 | — | 72.8億円 | 382.4円 | - |
| 2022/03期 | 1,278億円 | — | 76.9億円 | 403.6円 | +9.0% |
| 2023/03期 | 1,294億円 | — | 48.5億円 | 255.7円 | +1.2% |
| 2024/03期 | 1,362億円 | 83.4億円 | 45.3億円 | 241.4円 | +5.2% |
| 2025/03期 | 1,507億円 | 101億円 | 65.3億円 | 351.3円 | +10.7% |
当社の業績は、2026年3月期に向けて売上高が1,570億円に達する見通しとなっており、成長基調を維持しています。2023年3月期には原材料価格の高騰等の影響で一時的な減益となりましたが、その後は高付加価値製品への注力と事業ポートフォリオの最適化により、利益水準の回復が鮮明となっています。今後は構造改革に伴う先行投資が収益に寄与し、持続的な成長が期待されるフェーズにあります。 【3Q 2026/03期実績】売上1134億円(通期予想比72%)、営業利益84億円(同82%)、純利益0百万円(同0%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
樹脂包装材のリーディングカンパニーとして、医薬・食品・電子材料など多岐にわたる事業を展開しています。現在は中長期経営計画に基づいた構造改革期にあり、先行投資による償却費の発生がある一方、バイオ医薬品関連など成長領域への注力による収益性向上が今後の重要課題です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,480億円 | — | 1,507億円 | +1.8% |
| 2024期 | 1,400億円 | — | 1,362億円 | -2.7% |
| 2023期 | 1,325億円 | — | 1,294億円 | -2.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 93億円 | — | 101億円 | +8.8% |
| 2024期 | 70億円 | — | 83億円 | +19.2% |
| 2023期 | 108億円 | — | 59億円 | -45.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2030年度のROE12%達成を最終目標とする中長期経営計画が進行中です。最初の3年間(2024期-2026)を「積極投資による構造改革期」と位置づけ、累計700億円の戦略投資を計画しています。具体的には、汎用食品包装事業の売却など低収益事業からの撤退と、医薬・ライフサイエンスや半導体関連などの成長分野へのリソース集中を進めています。先行投資による一時的な費用増はあるものの、2025期には既に利益が回復基調にあり、ポートフォリオ変革の効果が表れ始めています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第3四半期累計で経常利益16.4%増を達成し、業務用液体容器がワールドスター賞を受賞。
食品包装事業をカナオカホールディングスへ譲渡し、事業ポートフォリオ変革を断行。
2030年度のROE12%を目指す中長期経営計画に基づき積極的な構造改革に着手。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は引き続き強固であり、自己資本比率は59.5%という高い水準を維持しています。近年は構造改革のための積極的な投資に伴い、これまでゼロであった有利子負債が2025年3月期には約93億円まで増加しましたが、十分な返済能力を有しています。強固な資本基盤を背景に、将来の成長に向けた戦略的な投資を柔軟に行える体制が整っています。 【3Q 2026/03期】総資産1569億円、純資産1021億円、自己資本比率55.7%、有利子負債90億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 119億円 | 98.9億円 | 8.1億円 | 20.0億円 |
| 2022/03期 | 114億円 | 51.8億円 | 27.6億円 | 62.2億円 |
| 2023/03期 | 83.7億円 | 39.7億円 | 24.4億円 | 44.0億円 |
| 2024/03期 | 101億円 | 61.1億円 | 35.1億円 | 39.7億円 |
| 2025/03期 | 65.9億円 | 175億円 | 2.7億円 | 109億円 |
営業キャッシュフローは本業の安定的な稼ぎにより一定水準を維持していますが、2025年3月期は構造改革に伴う大規模な設備投資を実施したため投資キャッシュフローが拡大し、フリーキャッシュフローは一時的なマイナスとなりました。これは将来の成長に向けた先行投資の段階であるため、計画の範囲内と言えます。中長期的には投資回収フェーズに入ることで、再びキャッシュ創出能力が向上するものと考えられます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は22.2%となっており、多様な視点を取り入れた経営体制の構築が進んでいます。監査体制については監査報酬4,100万円を投じ、連結子会社13社を含むグループ全体で厳格なモニタリングを実施しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 696万円 | 2,648人 | - |
従業員の平均年収は約696万円であり、製造業の中でも比較的高水準を維持しています。近年、構造改革の一環として事業ポートフォリオの再編や高付加価値事業へのシフトを進めており、業績の拡大が従業員の処遇改善にも反映されていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。過去5年間のうち、2022期以降の4年間はTOPIXのパフォーマンスを下回る(アンダーパフォーム)結果となっています。これは、構造改革前の汎用製品事業が市場で評価されにくかったことや、先行投資期間における株価の軟調な推移が背景にあります。しかし、2025期には大幅な増配を実施しており、今後の事業ポートフォリオ変革による企業価値向上がTSRの改善につながるかどうかが焦点です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 66円 | 25.7% |
| 2017/03期 | 66円 | 46.2% |
| 2018/03期 | 66円 | 23.5% |
| 2019/03期 | 66円 | 22.7% |
| 2020/03期 | 70円 | 25.0% |
| 2021/03期 | 75円 | 19.6% |
| 2022/03期 | 82円 | 20.3% |
| 2023/03期 | 84円 | 32.9% |
| 2024/03期 | 84円 | 34.8% |
| 2025/03期 | 130円 | 37.0% |
| 権利確定月 | 3月 |
当社は株主還元を重視しており、安定的な配当の継続と成長に応じた増配を基本方針としています。配当性向の目標を掲げるとともに、必要に応じて記念配当を実施するなど、株主へ利益を積極的に分配する姿勢を示しています。今後も業績の成長を反映させながら、持続的かつ魅力的な還元策を追求する見通しです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 156.4万円 | 56.4万円 | 56.4% |
| 2022期 | 133.2万円 | 33.2万円 | 33.2% |
| 2023期 | 117.1万円 | 17.1万円 | 17.1% |
| 2024期 | 159.3万円 | 59.3万円 | 59.3% |
| 2025期 | 154.7万円 | 54.7万円 | 54.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER、PBRともに業界平均をやや下回っており、割安感がある水準です。配当利回りは業界平均を上回っています。信用倍率は0.09倍と売り長(から売りの方が多い状態)であり、将来の株価上昇時に買い戻しが期待される「踏み上げ」相場への思惑も燻ります。構造改革の進捗が確認される決算発表が次の注目イベントとなります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 107億円 | 34.3億円 | 32.0% |
| 2022/03期 | 111億円 | 34.1億円 | 30.7% |
| 2023/03期 | 68.3億円 | 19.7億円 | 28.9% |
| 2024/03期 | 89.1億円 | 43.8億円 | 49.1% |
| 2025/03期 | 104億円 | 38.4億円 | 37.0% |
税引前利益に対する法人税等の比率は、年度によって変動が見られます。特に2024年3月期には税負担率が一時的に上昇しましたが、これは特殊要因による一時的な影響が含まれているためです。原則として税率水準は概ね一般的な範囲で推移しており、将来の利益に対する税コストは正常化の方向にあります。
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ZACROS まとめ
「食品からスマホまで支える包装材の老舗が、汎用事業を売却し、医薬・先端材料分野へ大胆に舵を切る構造改革の真っただ中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。