有沢製作所5208
Arisawa Mfg.Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンやタブレット、リビングで見るテレビ。これらの電子機器が正しく動くためには、内部に緑色の板のような部品がたくさん入っています。有沢製作所は、この『電子回路基板』を作るための、ガラス繊維を編んで作った布に特殊な樹脂を染み込ませた材料を製造している会社です。普段は目にすることのない部品ですが、この材料がなければ電子機器は作れません。あなたのデジタルライフを、見えないところでしっかりと支えている縁の下の力持ちなのです。
2025期決算は売上高498.1億円、営業利益48.93億円と前年度の減益からV字回復を達成しました。主力の電子材料事業が市況回復の追い風を受け、収益を大きく牽引しています。株主還元にも極めて積極的で、DOE(株主資本配当率)6%または総還元性向80%以上という高い目標を掲げ、2025期には年間96円の大幅増配を実施しました。今後は『既存事業の深掘り』と『新規事業の創出』を両輪に、更なる成長を目指しています。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 新潟県上越市南本町1-5-5
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4.6% | 3.2% | - |
| 2022/03期 | 8.2% | 5.8% | - |
| 2023/03期 | 6.0% | 4.2% | - |
| 2024/03期 | 3.5% | 2.4% | 3.5% |
| 2025/03期 | 8.4% | 5.6% | 9.8% |
| 3Q FY2026/3 | 6.8%(累計) | 4.0%(累計) | 10.0% |
収益性については、2024/03期に営業利益率が3.5%まで低下したものの、2025/03期には9.8%まで急回復し、ROEも8.2%と効率性が向上しました。近年の設備投資や子会社再編による構造改革が実を結び、利益を生み出す体質が改善されています。今後も高付加価値製品へのシフトを進めることで、安定した収益性を維持することを目指しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 464億円 | — | 21.6億円 | 64.9円 | — |
| 2022/03期 | 431億円 | — | 39.1億円 | 117.4円 | -7.2% |
| 2023/03期 | 427億円 | — | 28.6億円 | 86.5円 | -0.9% |
| 2024/03期 | 421億円 | 14.8億円 | 16.4億円 | 49.5円 | -1.4% |
| 2025/03期 | 498億円 | 48.9億円 | 39.7億円 | 119.5円 | +18.3% |
当社の業績は、主力であるエレクトロニクス材料事業において、スマートフォンの市場動向などの影響を受けつつも、2025/03期には売上高約498億円、営業利益約49億円と大幅な回復を達成しました。前期比で増収増益となり、電子材料および産業用構造材料の需要が復調したことが寄与しています。2026/03期予想においても売上高約514億円と成長を見込んでおり、事業拡大に向けた取り組みが継続しています。 【3Q 2026/03期実績】売上413億円(通期予想比80%)、営業利益41億円(同91%)、純利益30億円(同93%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
有沢製作所はプリント基板材料を中心とする電子材料事業を主力とし、産業用構造材料など多角的な展開を行っています。直近の決算では原材料費やコスト変動のリスクが業績に影響を与えているものの、新規事業の創出や海外子会社の強化による収益力向上を目指す経営姿勢が示されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 489億円 | — | 498億円 | +1.9% |
| 2024期 | 453億円 | — | 421億円 | -7.0% |
| 2023期 | 484億円 | — | 427億円 | -11.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 32億円 | — | 49億円 | +52.9% |
| 2024期 | 21億円 | — | 15億円 | -29.4% |
| 2023期 | 34億円 | — | 22億円 | -34.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去数年は電子材料市場の市況悪化を受け、期初予想を達成できない年度が続きました。特に2023期、2024期は売上・利益ともに二桁のマイナス乖離となり、計画達成力には課題を残しています。しかし、2025期には市況回復を捉えて営業利益予想を50%以上も上回る実績を叩き出し、回復力の強さを示しました。現在は2026期の目標達成に向け、既存事業の収益力強化と新規事業創出に取り組んでおり、計画達成の確度が注目されます。
最新ニュース
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メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
26年3月期の通期純利益予想を上方修正し、一転して前期比増益となる見通しを発表しました。
第2四半期累計において連結経常利益が前年同期比26.2%減となり、短期的には利益が圧迫される結果となりました。
創業家の資産管理会社である有沢建興を吸収合併し、グループのガバナンス体制を強化しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は引き続き強固であり、自己資本比率は67.7%と高い水準を維持しています。2024/03期から有利子負債約152億円を計上していますが、これは事業拡大や子会社化に伴う戦略的な資金調達によるものです。豊富な純資産約486億円を背景に、成長投資と株主還元を両立できる財務基盤を有しています。 【3Q 2026/03期】総資産770億円、純資産485億円、自己資本比率57.1%、有利子負債136億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 6.1億円 | 15.7億円 | ▲57.0億円 | 21.8億円 |
| 2022/03期 | 59.0億円 | 28.7億円 | ▲40.4億円 | 87.7億円 |
| 2023/03期 | 34.7億円 | 5.1億円 | ▲25.7億円 | 39.8億円 |
| 2024/03期 | 32.2億円 | ▲10.6億円 | ▲34.2億円 | 21.6億円 |
| 2025/03期 | 45.5億円 | ▲20.8億円 | ▲40.9億円 | 24.7億円 |
営業キャッシュフローは、主力製品の販売状況に応じて変動しつつも、安定した稼ぐ力を示しています。2025/03期は営業活動で約45億円のキャッシュを創出し、成長に向けた投資を実施しながらも、フリーキャッシュフローは黒字を確保しました。財務キャッシュフローについては、配当支払いや自己株式の取得など、積極的な株主還元を実行していることが主な要因です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は17.0%であり、経営の多様性確保に向けた取り組みが見られます。社外取締役比率が55%と過半数を占める監査体制を構築しており、透明性の高い経営を維持する一方で、連結子会社11社を抱える企業グループとしてのガバナンス強化が継続的な課題となっています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 677万円 | 1,498人 | - |
従業員平均年収は677万円となっており、化学業界の水準としては堅調です。これは、高付加価値な電子材料事業が収益の柱として安定していることが背景にあり、業績に応じた利益還元が従業員の待遇面にも一定程度反映されていると推測されます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当による総合的な投資リターンを示す指標です。2021期、2022期はTOPIXを若干下回るパフォーマンスでしたが、2023期以降はTOPIXを上回る優れたリターンを創出しています。特に2025期には自社TSRが220%に達し、TOPIXを6.6ポイント上回りました。これは、業績のV字回復を背景とした株価の大幅な上昇と、積極的な増配による株主還元強化が直接的な要因と考えられます。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 23円 | 30.1% |
| 2017/03期 | 20円 | 35.0% |
| 2018/03期 | 34円 | 35.3% |
| 2019/03期 | 30円 | 37.9% |
| 2020/03期 | 30円 | 488.6% |
| 2021/03期 | 39円 | 60.1% |
| 2022/03期 | 95円 | 80.9% |
| 2023/03期 | 90円 | 104.1% |
| 2024/03期 | 60円 | 121.2% |
| 2025/03期 | 96円 | 80.3% |
現在、株主優待制度は実施していません。
当社は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、DOE(株主資本配当率)6%または総還元性向80%以上のいずれか高い方を基準とする方針を掲げています。業績が変動する中でも安定的な配当維持を意識しており、中期経営計画に基づき強固な還元姿勢を維持しています。配当性向は年度により変動しますが、資本効率を重視した分配を優先する考えです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 129.6万円 | 29.6万円 | 29.6% |
| 2022期 | 136.0万円 | 36.0万円 | 36.0% |
| 2023期 | 184.3万円 | 84.3万円 | 84.3% |
| 2024期 | 177.2万円 | 77.2万円 | 77.2% |
| 2025期 | 220.0万円 | 120.0万円 | 120.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは業界平均をやや上回っており、成長性への期待が株価に織り込まれていると考えられます。一方、PBRは業界平均並みです。特筆すべきは配当利回りで、業界平均の2倍以上となる約4%の高水準を誇っており、株主還元への積極姿勢が際立っています。信用買い残は売り残を上回る状況ですが、信用倍率は過熱感のある水準ではなく、需給バランスは比較的安定していると言えるでしょう。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 35.8億円 | 14.2億円 | 39.6% |
| 2022/03期 | 42.0億円 | 2.9億円 | 7.0% |
| 2023/03期 | 27.2億円 | 0円 | 0.0% |
| 2024/03期 | 14.9億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 52.7億円 | 13.0億円 | 24.6% |
法人税等の支払いは、連結業績の変動に伴い年度ごとに変化しています。2023/03期および2024/03期は繰越欠損金の活用や税務上の調整により実効税率が0%となっていました。2025/03期以降は業績の回復に伴い、実効税率が標準的な水準へと戻り、適正な納税が行われる見通しです。
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有沢製作所 まとめ
「創業100年超の伝統織物技術を、スマホやディスプレイの未来を支える先端電子材料に昇華させた技術者集団」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。