NISSHA
Nissha Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
印刷技術から未来を創る、多角化コアテクノロジー企業
私たちはコア技術を進化させ、グローバル市場において人々の豊かな生活とサステナブルな社会の実現に貢献する未来を創造します。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンの画面をタッチするとき、その操作を正確に読み取るセンサーはNISSHAの技術かもしれません。また、新車の高級感あふれる内装デザインや、化粧品の美しいパッケージの裏側でも同社の加飾技術が活躍しています。さらに、病院で使われる心電図の電極のような使い捨て医療機器も手掛けており、私たちの生活や健康を様々な場面で支えている会社です。普段は意識しない「モノ」の表面や内部に、NISSHAの高度な技術が隠されています。
印刷技術を祖業とするNISSHAは、事業ポートフォリオを産業資材、ディバイス、ライフイノベーションの3本柱へ転換。2023年度は赤字を計上しましたが、2024年度は売上高1956.0億円、営業利益54.86億円で黒字回復。しかし、2025年度は売上高1949.0億円、営業利益40.40億円と再び減益となり、本格的な収益回復が課題です。2026年12月期は営業利益66.00億円への回復を見込んでおり、特に自動車や医療分野での成長戦略の進捗が株価の鍵を握ります。
会社概要
- 業種
- その他製品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 京都市中京区壬生花井町3
- 公式
- www.nissha.com
社長プロフィール

当社は、印刷技術を起点とする多様なコア技術を融合・発展させ、グローバル市場で事業を展開しています。第8次中期経営計画では、これまでに構築した事業ポートフォリオの強化を通じて、利益率の向上と安定化を実現し、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。
この会社のストーリー
高級美術印刷を主業務として創業。オフセット印刷技術を基盤に、高品質な印刷物を提供し、事業の礎を築いた。
印刷技術を応用し、木目や金属調などを表現する転写箔や、プリント基板などの電子部品事業へと進出。事業の多角化を開始した。
携帯電話やゲーム機向けにタッチパネルの供給を開始。スマートフォンの普及とともに主力事業へと成長し、グローバル企業としての地位を確立した。
ガスセンサー技術を持つエフアイエスを買収。これを皮切りに医療機器分野へのM&Aを加速させ、新たな事業の柱の育成を開始した。
米国の医療機器メーカーGraphic Controlsグループを買収。メディカルテクノロジー事業のグローバル展開を本格化させた。
創業時の事業領域を超えてグローバルに事業が拡大したことを受け、社名を「NISSHA株式会社」に変更。新たなブランドイメージを構築した。
スウェーデンのスタートアップ企業と資本業務提携し、環境配慮型のパルプ成形技術開発を推進。持続可能な社会への貢献を目指す。
「産業資材」「ディバイス」「メディカル」の3事業を柱に、安定的な成長と資本効率の向上を目指す。事業ポートフォリオの強化で、さらなる飛躍を期す。
注目ポイント
高級印刷から始まり、今では自動車内装やスマホ部品を担う「産業資材」、タッチセンサーの「ディバイス」、医療機器の「メディカル」が3本柱。時代に合わせて進化し続ける事業ポートフォリオが魅力です。
米国や欧州、アジアの企業を次々と買収し、グローバルに事業を拡大。特に成長が期待される医療機器分野では、海外売上比率も高く、世界を舞台に挑戦を続けています。
環境に配慮したサステナブル資材の開発に注力。欧州のスタートアップ企業とも提携し、紙などの天然素材を活用した新製品で、持続可能な社会の実現に貢献しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 40円 | 12.6% |
| FY2022/3 | 50円 | 24.6% |
| FY2023/3 | 50円 | 0.3% |
| FY2024/3 | 50円 | 62.4% |
| FY2025/3 | 50円 | 236.6% |
| 権利確定月 | 6月 |
配当方針として、株主への利益還元を重視しつつ、安定的な配当維持と業績連動の両立を目指しています。一時的な業績低迷期においても配当を維持することで、株主の信頼に応える姿勢を示しています。今後も持続的な成長投資と並行しながら、中長期的な還元水準の向上を図る方針です。
同業比較(収益性)
その他製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
NISSHAは、印刷技術を基盤とし、産業資材、デバイス、医療機器など多角的な事業を展開しています。FY2023/3には構造改革費用や需要減退により営業損失を計上しましたが、その後は自動車向け外装部品の伸長や事業ポートフォリオの最適化により、業績の立て直しを図っています。FY2026/3予想では、前期比での増益を見込み、安定的な成長軌道への回帰を目指しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 16.1% | 7.6% | 9.2% |
| FY2022/3 | 9.1% | 4.4% | 4.9% |
| FY2023/3 | -2.7% | -1.4% | -2.3% |
| FY2024/3 | 3.3% | 1.5% | 2.8% |
| FY2025/3 | 0.8% | 0.4% | 2.1% |
過去には高い収益性を維持していましたが、直近数年は事業環境の激しい変化や需要のボラティリティにより、営業利益率が低水準で推移しています。FY2023/3の赤字転落を経て、現在はコスト効率化と高付加価値製品へのシフトを進めています。今後、新製品の寄与や安定した生産体制の確立により、ROEやROAなどの資本効率指標の改善が期待されます。
財務は安全?
同社は強固な自己資本を維持しており、有利子負債のコントロールを重視した健全な財務体質を構築しています。FY2024/3以降、設備投資等の必要性から負債額が増加傾向にありましたが、その後は着実な削減を進めています。安定した財務基盤を背景に、成長市場への戦略的投資を継続できる体制が整っています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 188億円 | -68.7億円 | 26.1億円 | 119億円 |
| FY2022/3 | 120億円 | -43.9億円 | 10.8億円 | 76.5億円 |
| FY2023/3 | 14.9億円 | -80.2億円 | -126億円 | -65.3億円 |
| FY2024/3 | 123億円 | -114億円 | 91.5億円 | 8.8億円 |
| FY2025/3 | 92.0億円 | -138億円 | -83.7億円 | -46.4億円 |
営業活動によるキャッシュフローは概ねプラスを維持しており、安定した事業キャッシュ創出力を有しています。一方で、成長に向けた積極的な設備投資や企業買収による投資キャッシュフローの支出が続いています。フリーキャッシュフローは、投資のタイミングによって変動しやすく、今後は投資効率の最大化と安定的な現金創出が課題です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 174億円 | 15.0億円 | 8.7% |
| FY2022/3 | 95.2億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | -38.2億円 | 0円 | - |
| FY2024/3 | 54.9億円 | 16.2億円 | 29.6% |
| FY2025/3 | 40.4億円 | 30.4億円 | 75.2% |
過去の税引前利益と法人税等の関係は、繰越欠損金の活用や評価損益の変動により一定ではありません。特に業績変動の大きい年度では実効税率が大きく乖離する傾向があります。直近では安定した納税サイクルへの移行期にあり、今後の利益水準の回復に伴い税務負担は正常化していく見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 742万円 | 5,305人 | - |
従業員平均年収は約742万円と、製造業界の中でも堅実かつ高水準な給与水準を維持しています。印刷を祖業としつつ、医療機器や産業資材など付加価値の高い事業へポートフォリオを転換してきた過程で、専門性の高い人材を確保するための競争力ある報酬体系が整備されていると推察されます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は鈴木興産・みずほ銀行。
株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託銀行による信託口の保有比率が高く、機関投資家からの関心が高い構造です。創業家系である鈴木興産や金融機関の保有も一定割合を占めており、安定的な大株主が存在する一方で、特定の個人や事業会社による過度な支配は抑えられたバランスの良い構成といえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社は産業資材、デバイス、医療機器など多角的なセグメントで構成されています。事業リスクとして、特定顧客の需要変動による業績のボラティリティが挙げられており、グローバルな市場環境や為替変動、技術革新のスピードへの適応が喫緊の課題として認識されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は7.7%と、今後の改善余地が残る状況です。監査体制については監査報酬として9,200万円を支出しており、適切かつ厳格な監査機能が確保されていると考えられます。グローバル展開する企業規模に合わせ、多様性と透明性を重視したガバナンス体制のさらなる強化が今後の鍵となります。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 1,755億円 | — | 1,940億円 | +10.5% |
| FY2023 | 1,920億円 | — | 1,677億円 | -12.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 115億円 | — | 95億円 | -17.2% |
| FY2023 | 90億円 | — | -38億円 | 大幅未達 |
| FY2024 | 58億円 | — | 55億円 | -5.4% |
| FY2025 | 66億円 | — | 40億円 | -38.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の第8次中期経営計画では、事業ポートフォリオの強化を通じた利益率の向上と安定化を目標としています。しかし、過去の業績予想を振り返ると、特に主力事業の一つであるIT関連ディバイスの需要変動が激しく、営業利益が計画を大幅に下回る年度が散見されます。2023年度には最終赤字に転落するなど、外部環境の変化に対する脆弱性も露呈しました。今後は、M&Aで強化した医療機器や自動車関連事業で安定的に収益を稼げるかが、計画達成と市場の信頼回復の鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。FY2023以降、NISSHAのTSRはTOPIXを大幅に下回る(アンダーパフォーム)状況が続いています。これは、安定的な配当にもかかわらず、IT関連事業の業績不振や将来の成長性への懸念から株価が低迷していることが主な原因です。株主還元の強化だけでなく、事業ポートフォリオ改革による持続的な利益成長を実現し、市場の信頼を回復することがTSR向上の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 114.2万円 | +14.2万円 | 14.2% |
| FY2022 | 128.2万円 | +28.2万円 | 28.2% |
| FY2023 | 107.7万円 | +7.7万円 | 7.7% |
| FY2024 | 121.6万円 | +21.6万円 | 21.6% |
| FY2025 | 99.5万円 | -0.5万円 | -0.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRが0.53倍と解散価値(1倍)を大きく下回っており、市場から資産効率の低さを厳しく評価されている状態です。一方で配当利回りは3.91%と業界平均より高く、株価の下支え要因となっています。信用倍率は3.44倍と買い残が優勢で、短期的な需給の悪化による株価下落リスクには一定の注意が必要です。今後の決算で業績回復の確度が高まれば、割安さが見直される可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年12月期の純利益が前期比2.3倍となる見通しを発表しました。
自社株消却の発表が投資家からの株価支援材料として好感されました。
加飾分野の統合ブランド「Nissha SurfaceWorks」をローンチし、体験価値の向上を図りました。
最新ニュース
NISSHA まとめ
ひとめ診断
「京都の老舗印刷会社が、スマホのタッチパネルから医療機器まで手掛けるハイテク素材メーカーに変貌」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「その他製品」に分類される他の企業
印刷業から華麗なる転身、首都圏の『おくりびと』ビジネスを牛耳る葬祭プラットフォーマー
世界トップの釣り具王者が、コロナ特需の反動を乗り越え、再び成長の糸を垂らす
『オフィスを仕切る壁』で国内首位、多様化する働き方を追い風に高配当・高成長を目指す堅実メーカー
ステンレスキッチンの老舗が、原材料高を乗り越えリフォーム・中高級市場で再成長を目指す堅実メーカー
『ブルーシートの王様』が、自社製マシンでリサイクル革命まで起こそうとしている岡山の実力者
『ホーローの王様』がPBR1倍回復を掲げ、宇宙開発から家事代行まで触手を伸ばす変革期
誰もが知る『Campusノート』の巨人が、オフィス空間デザインと海外M&Aで『知のインフラ』企業へと脱皮中
雑貨OEMの黒子がM&Aを駆使し、キャラクターグッズ市場でも存在感を増す高収益ファブレスメーカー