TOPPANホールディングス7911
TOPPAN Holdings Inc.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使う交通系ICカードやクレジットカード、その中にはTOPPANのICチップ技術が使われているかもしれません。スーパーで手に取る食品のカラフルなパッケージや、本屋に並ぶ雑誌の印刷も、実はこの会社が手がけています。さらに、普段見ているスマートフォンの画面を映し出す半導体を作るための、目には見えない超精密な部品(フォトマスク)も製造しています。また、電子書籍サービス「ブックライブ」を読んだことがあるなら、それもTOPPANグループのサービスです。私たちの生活の様々な場面で、その技術が活躍しています。
総合印刷大手から、デジタルと半導体関連を軸とする企業への変貌を遂げている。2025期実績で売上高1兆7179.6億円、営業利益840.86億円を達成。続く2026期は売上高1兆8800億円、営業利益920億円と増収増益を計画しており、特に半導体製造に不可欠なフォトマスク事業が成長を牽引している。SNS広告やオフィス内装など、M&Aを通じてデジタルマーケティング領域も積極的に強化しており、事業ポートフォリオの転換を加速させている。
会社概要
- 業種
- その他製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都文京区水道1-3-3
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.6% | 3.5% | - |
| 2022/03期 | 8.5% | 5.3% | - |
| 2023/03期 | 4.2% | 2.7% | - |
| 2024/03期 | 4.9% | 3.2% | 4.4% |
| 2025/03期 | 6.0% | 3.6% | 4.9% |
| 3Q FY2026/3 | -(累計) | -(累計) | 3.4% |
収益性指標である営業利益率は、2021/03期の4.0%から2025/03期には4.9%まで着実に改善しており、高付加価値なデジタル事業やエレクトロニクス関連事業の寄与度が高まっていることを示唆しています。ROE(自己資本利益率)は2022/03期の8.6%をピークに変動が続いていますが、事業ポートフォリオの最適化を進めることで資本効率の改善に努めています。今後は、さらなる利益率の向上と、適正な資本配分を通じたROEの安定的な維持が課題となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1.5兆円 | — | 820億円 | 237.2円 | - |
| 2022/03期 | 1.5兆円 | — | 1,232億円 | 365.2円 | +5.5% |
| 2023/03期 | 1.6兆円 | — | 609億円 | 185.1円 | +5.9% |
| 2024/03期 | 1.7兆円 | 743億円 | 742億円 | 231.0円 | +2.4% |
| 2025/03期 | 1.7兆円 | 841億円 | 893億円 | 296.0円 | +2.4% |
TOPPANホールディングスの業績は、印刷技術を核とした事業転換が奏功し、売上高は2021/03期の約1.47兆円から2025/03期には約1.72兆円へと安定的に成長しています。2026/03期の売上高予想は約1.88兆円を見込んでおり、デジタルマーケティングや半導体関連といった成長領域への投資が売上拡大を牽引しています。純利益については変動があるものの、事業構造の再編を経て2025/03期には約893億円を確保するなど、収益力の底上げが図られています。 【3Q 2026/03期実績】売上1.3兆円(通期予想比70%)、営業利益448億円(同49%)、純利益0百万円(同0%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
その他製品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社は「情報コミュニケーション」「生活・産業」「エレクトロニクス」の3事業分野を柱としており、特に半導体関連やデジタルマーケティングへの積極投資が成長の鍵となっています。一方で、原材料価格の高騰や急速な市場のデジタルシフトを事業リスクとして認識し、経営の多角化を通じてリスクの低減を図っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1兆7200億円 | — | 1兆7180億円 | -0.1% |
| 2024期 | 1兆6450億円 | — | 1兆6783億円 | +2.0% |
| 2023期 | 1兆6200億円 | — | 1兆6388億円 | +1.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 880億円 | — | 841億円 | -4.4% |
| 2024期 | 780億円 | — | 743億円 | -4.8% |
| 2023期 | 740億円 | — | 766億円 | +3.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画では、2026年度に売上高2兆円を目標に掲げています。2025期実績では1.72兆円と進捗は順調に見えますが、利益目標の達成にはもう一段の成長加速が求められます。業績予想の精度を見ると、売上高は比較的安定している一方、営業利益は期初予想を下回るケースが散見されます。これは、半導体市場の変動や新規事業への先行投資などが影響していると考えられ、今後の収益性改善が計画達成の鍵となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
傘下のテクセンド・フォトマスクが東証プライムへ新規上場を果たし、資本効率化を加速。
オフィス内装事業を行うアロワーズを完全子会社化し、空間デザイン事業の基盤を拡充。
自己株式の取得を完了し、株主還元の強化と資本政策の最適化を同時に推進。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務状況は極めて堅牢であり、自己資本比率は50%以上の高い水準を長年維持してきましたが、2025/03期には戦略的な投資や事業拡大に伴う有利子負債の増加により51.4%となりました。実質無借金経営からの転換を図りつつ、成長分野への積極的な資金投下を行っている点が近年の財務戦略の特徴です。BPS(1株あたり純資産)も右肩上がりで推移しており、株主価値の増大と盤石な経営基盤の両立を実現しています。 【3Q 2026/03期】総資産2.5兆円、純資産1.4兆円、自己資本比率47.5%、有利子負債4934億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 769億円 | 812億円 | 422億円 | 1,581億円 |
| 2022/03期 | 647億円 | 328億円 | 1,870億円 | 976億円 |
| 2023/03期 | 1,061億円 | 314億円 | 501億円 | 747億円 |
| 2024/03期 | 1,571億円 | 82.8億円 | 857億円 | 1,488億円 |
| 2025/03期 | 648億円 | 470億円 | 1,203億円 | 1,118億円 |
営業キャッシュフローは安定してプラスを維持しており、本業を通じた強固な資金創出力が同社の成長投資を支える基盤となっています。投資キャッシュフローは、成長戦略に基づく積極的な設備投資やM&Aを反映し、一定の支出を伴いながらもバランスのとれた水準です。総じて、キャッシュ創出能力を活用し、成長と株主還元へ効率的に資金を投じる健全なサイクルを構築しています。
この会社のガバナンスは?
ガバナンス体制において、女性役員比率が28.0%と上場企業平均と比較しても高水準を維持しており、多様性を重視した経営姿勢が明確です。224社の連結子会社を抱える巨大グループとして、監査報酬に5億400万円を投じ、厳格な内部統制と経営監視体制の強化に注力しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 817万円 | 51,988人 | - |
従業員の平均年収は817万円と、製造業の中でも情報コミュニケーションやエレクトロニクスなどの高付加価値事業を推進しているため、比較的水準が高い傾向にあります。近年のDX化推進や事業転換に伴う専門人材の確保が、この給与水準を支える背景の一つとなっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は2023期以降、市場平均であるTOPIXを一貫して上回っています。これは、従来の印刷事業から半導体関連やDXソリューションといった成長分野への事業転換が進み、将来性への期待から株価が上昇したことに加え、12期連続となる増配など積極的な株主還元策が評価された結果です。特に2024期以降はアウトパフォーム幅が拡大しており、市場が同社の変革を強く支持していることを示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 18円 | 32.7% |
| 2017/03期 | 20円 | 39.4% |
| 2018/03期 | 20円 | 30.5% |
| 2020/03期 | 60円 | 23.0% |
| 2021/03期 | 40円 | 16.9% |
| 2022/03期 | 44円 | 12.0% |
| 2023/03期 | 46円 | 24.9% |
| 2024/03期 | 48円 | 20.7% |
| 2025/03期 | 56円 | 18.9% |
| 権利確定月 | 3月 |
同社は成長投資と株主還元のバランスを重視しており、安定的な配当の継続と増配を基本方針としています。配当性向は20%前後で推移しており、業績の拡大に応じて配当額を引き上げる柔軟な還元姿勢をとっています。今後も持続的な企業価値の向上を通じて、株主への利益還元を強化していく見通しです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 115.3万円 | 15.3万円 | 15.3% |
| 2022期 | 135.9万円 | 35.9万円 | 35.9% |
| 2023期 | 168.8万円 | 68.8万円 | 68.8% |
| 2024期 | 245.0万円 | 145.0万円 | 145.0% |
| 2025期 | 258.9万円 | 158.9万円 | 158.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は8.07倍と買い残が多く、株価上昇を期待する個人投資家が多い状況を示唆しています。一方で、これは将来的な売り圧力ともなり得ます。PER・PBRともに業界平均を下回っており、事業内容の変革がまだ株価に完全には織り込まれていない可能性があり、割安と見ることもできます。今後の決算発表で市場の期待を上回る成長を示せるかが焦点です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 581億円 | 0円 | 0.0% |
| 2022/03期 | 763億円 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | 812億円 | 203億円 | 25.0% |
| 2024/03期 | 825億円 | 83.0億円 | 10.1% |
| 2025/03期 | 886億円 | 0円 | 0.0% |
法人税等の支払額は年度により変動が見られますが、これは繰延税金資産の取り崩しや税務上の利益調整などが影響していると考えられます。2023/03期以降は税負担が計上される年度もあり、業績推移に伴う課税関係の整理が進んでいる状況です。2026/03期の予想税額は約270億円となっており、概ね法定実効税率に近い水準を見込んでいます。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
TOPPANホールディングス まとめ
「印刷の巨人が、祖業の技術を武器に半導体とDXの最前線へ躍り出た『変貌するガリバー』」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。