共同印刷
Kyodo Printing Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
120年以上の歴史を礎に、印刷の枠を超え『共にある未来』を創造する総合ソリューション企業
私たちは、彩り豊かなコミュニケーションを通じて、人と社会と未来をつなぎ、世界中の人々のより良い暮らしと、持続可能な社会の実現に貢献します。
この会社ってなに?
あなたが毎日使う歯磨き粉や化粧品のチューブ、実はその多くを共同印刷が作っているかもしれません。また、お財布に入っているクレジットカードやポイントカード、あるいは会社の社員証といったICカードも、同社が手掛ける得意分野の一つです。スーパーで目にする食品のパッケージや、自宅に届く公共料金の請求書など、普段あまり意識しない『印刷』とその周辺技術が、私たちの暮らしの様々な場面を支えています。本や雑誌だけでなく、生活に欠かせない製品の裏側で、共同印刷は重要な役割を担っているのです。
総合印刷業界3位の老舗企業。FY2025は売上高999.8億円、営業利益23.31億円を達成。伝統的な出版・商業印刷の需要減を、ICカードなどの情報セキュリティ事業や、化粧品・食品向けチューブなどの生活・産業資材事業で補う収益構造へと転換を進めています。FY2026は営業利益28.00億円への成長を見込んでおり、非印刷分野への事業ポートフォリオ改革が利益率改善の鍵を握ります。
会社概要
- 業種
- その他製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都文京区小石川4丁目14番12号
- 公式
- www.kyodoprinting.co.jp
社長プロフィール

私たちは創業以来培ってきた技術と信頼を基盤に、大きな変革の時代に挑戦しています。印刷事業で培った強みを活かしつつ、情報コミュニケーション、生活・産業、エレクトロニクスの各分野で新たな価値を創造し、社会課題の解決に貢献することで『共にある未来』の実現を目指します。
この会社のストーリー
出版・商業印刷を目的として東京・牛込に「博進社」を創業。これが、120年以上にわたる共同印刷の歴史のはじまりとなる。
博進社と精美堂が合併し「共同印刷株式会社」が誕生。総合印刷会社としての基盤を確立し、さらなる成長への道を歩み始める。
戦後の復興期を経て、企業としての社会的な信頼を高め、さらなる飛躍を目指して東京証券取引所に株式を上場する。
従来の出版・商業印刷に加え、ビジネスフォームやチューブ製品などの生活・産業資材分野へ進出。ICカードの開発にも着手し、事業の多角化を推進した。
企業と会員とのコミュニケーション活性化を支援する新サービスを開始。印刷で培ったノウハウを活かし、デジタルソリューション分野での事業を強化する。
長期ビジョンを策定し、「非印刷に重心を移す」戦略を明確化。時代の変化に対応し、情報セキュリティや産業資材など新たな収益の柱の育成を加速させる。
グループ会社である共同印刷西日本と共同エフテックの合併を発表。グループ全体の経営資源を最適化し、シナジーを創出することで競争力を高める。
中期経営計画に基づき、既存事業の強化と新規事業の創出を両輪で推進。サステナブルな社会の実現に貢献し、持続的な企業価値向上を目指す。
注目ポイント
総合印刷3位の老舗でありながら、収益源は情報セキュリティや生活・産業資材へとシフト。「非印刷分野」への事業転換を進め、時代の変化に対応する柔軟性が魅力です。
PBRは0.7倍台と割安感がありながら、配当とQUOカードなどの株主優待を合わせた利回りは魅力的な水準です。株主還元への意識も高く、長期保有に向いています。
「相続事務支援BPOサービス」や企業のDXを支援するソリューションなど、社会のニーズに応える新規事業を積極的に展開。印刷業で培った信頼と技術を武器に、新たな成長領域を切り拓いています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 25円 | 25.8% |
| FY2022/3 | 25円 | 29.9% |
| FY2023/3 | 25円 | 62.8% |
| FY2024/3 | 25円 | 50.2% |
| FY2025/3 | 35円 | 30.4% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
株主還元を重要な経営方針と位置づけており、安定的な配当の維持と強化に努めています。業績連動を考慮しつつ、長期保有株主を優遇する優待制度を組み合わせることで、中長期的な株主の育成を図っています。今後も資本効率を意識した持続的な還元強化を目指す方針です。
同業比較(収益性)
その他製品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高は堅調に推移し、直近のFY2025/3には約1,000億円の大台に到達しました。利益面では、構造改革や高付加価値製品へのシフトが奏功し、営業利益は前期比で大幅な伸長を見せています。次期(FY2026/3)もさらなる増収増益を見込んでおり、既存の印刷事業から情報・産業資材等の成長領域へのポートフォリオ転換が業績を牽引する見通しです。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.3% | 0.6% | 0.7% |
| FY2022/3 | 1.1% | 0.5% | 0.9% |
| FY2023/3 | 2.2% | 1.0% | 0.8% |
| FY2024/3 | 2.4% | 1.1% | 1.6% |
| FY2025/3 | 5.3% | 2.6% | 2.3% |
収益性指標は改善基調にあり、営業利益率はFY2021/3の0.7%から直近では2.3%へと着実に上昇しています。ROE(自己資本利益率)も5.3%まで向上しており、資本効率の改善を経営の重要課題と位置づけています。依然として印刷業界特有の競争環境下にはありますが、付加価値の高いソリューション事業への転換が着実に利益率の底上げに寄与しています。
財務は安全?
自己資本比率は約50%前後を維持しており、強固な財務基盤を保持しています。直近では有利子負債が約235億円存在しますが、総資産に対する規模は適切に管理されており、健全性は保たれています。資産効率の向上に向けた取り組みを継続しており、安定した経営基盤を背景とした成長投資と株主還元を両立できる財務余力を有しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 56.4億円 | -74.0億円 | 15.3億円 | -17.6億円 |
| FY2022/3 | 54.2億円 | -66.3億円 | -26.2億円 | -12.1億円 |
| FY2023/3 | 234億円 | -44.2億円 | -174億円 | 190億円 |
| FY2024/3 | 31.1億円 | -29.1億円 | 2.7億円 | 2.0億円 |
| FY2025/3 | 67.4億円 | -9.0億円 | -46.4億円 | 58.4億円 |
営業キャッシュフローは本業の稼ぐ力を反映して安定的であり、直近では約67億円の営業キャッシュ・インを確保しています。投資キャッシュフローは設備投資や事業開発に向けて適宜支出していますが、フリーキャッシュフローは黒字を維持しています。潤沢な手元資金を背景に、成長投資に加え、積極的な株主還元を実行できる体制を整えています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.4億円 | 5.2億円 | 38.7% |
| FY2022/3 | 13.0億円 | 6.2億円 | 47.4% |
| FY2023/3 | 12.9億円 | 3,600万円 | 2.8% |
| FY2024/3 | 20.8億円 | 5.9億円 | 28.2% |
| FY2025/3 | 27.5億円 | 0円 | 0.0% |
法人税等の支払いは税引前利益の変動や税務上の繰越欠損金の活用により年度ごとに大きく異なります。特に直近期においては、税務上の措置により実質的な法人税負担が軽微となっている影響が利益に反映されています。今後も利益成長に伴い、適正な税務処理を通じて企業価値を最大化する方針です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 638万円 | 3,215人 | - |
平均年収は638万円と、印刷業界の平均的な水準に位置しています。業績に連動した配分やデジタル事業への転換による収益性向上が、今後の給与水準引き上げに向けた重要な鍵となります。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は東京インキ。
主要株主に信託銀行や大手金融機関が名を連ねており、安定的な機関投資家比率が高い構成です。創業家や特定企業による支配色は薄く、従業員持株会も一定の保有割合を維持しており、経営の独立性と安定性を両立させています。
会社の公式開示情報
役員報酬
出版・商業印刷を核としつつ、BPO(業務代行)や情報セキュリティ分野へのシフトを加速させています。設備投資額が約49.4億円に達するなど、印刷からデジタルトランスフォーメーション(DX)関連への事業ポートフォリオ変革に向けた積極的な投資姿勢が鮮明です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%であり、登用が進みつつある段階です。15社の連結子会社を抱えるグループ経営体制を敷いており、監査体制については4,300万円の監査報酬を支払うなど、適正なガバナンスとコンプライアンスの維持に注力しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 23億円 | — | 23億円 | +1.3% |
| FY2024 | 17億円 | — | 16億円 | -7.2% |
| FY2023 | 11億円 | — | 8億円 | -29.5% |
| FY2022 | 9億円 | — | 8億円 | -16.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は過去に策定した中期経営計画の目標数値を取り下げており、計画達成には課題が見られます。近年の業績予想も、FY2025こそほぼ計画通りに着地したものの、それ以前は期初予想を達成できない年度が続いており、投資家としては慎重な評価が必要です。現在は、FY2026の業績予想(営業利益28億円)を新たな目標としていますが、この達成可否が今後の信頼性を左右するでしょう。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、配当込みTOPIXを一貫して下回る「アンダーパフォーム」の状態が続いています。これは、株価が市場全体の成長に比べて伸び悩んできたことを示しています。特に、伝統的な印刷事業の縮小懸念が株価の重しとなり、非印刷分野への事業転換による収益性改善が、まだ株主リターンに十分結びついていないことが背景にあると考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 113.6万円 | +13.6万円 | 13.6% |
| FY2022 | 109.1万円 | +9.1万円 | 9.1% |
| FY2023 | 112.3万円 | +12.3万円 | 12.3% |
| FY2024 | 142.4万円 | +42.4万円 | 42.4% |
| FY2025 | 171.5万円 | +71.5万円 | 71.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は2.65倍と比較的落ち着いており、過熱感はありません。業界平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準にあり、特にPBRは解散価値とされる1倍を大きく下回っています。これは、市場が同社の資本効率や将来の成長性に対して、まだ評価しきれていないことを示唆しており、今後の非印刷事業の成長が株価水準を是正する鍵となります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
意匠性ICカード「TOMOWEL Chic METAL」を発表し、高付加価値事業を強化。
公募・売出を実施し、資本効率の最適化と流動性の向上を図る。
連結子会社である共同印刷西日本とエフテックの吸収合併による経営効率化を実行。
最新ニュース
共同印刷 まとめ
ひとめ診断
「『印刷』の名を背負いながら、ICカードやデータ処理で生き残りをかける老舗企業の構造転換劇」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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