共同印刷7914
Kyodo Printing Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使う歯磨き粉や化粧品のチューブ、実はその多くを共同印刷が作っているかもしれません。また、お財布に入っているクレジットカードやポイントカード、あるいは会社の社員証といったICカードも、同社が手掛ける得意分野の一つです。スーパーで目にする食品のパッケージや、自宅に届く公共料金の請求書など、普段あまり意識しない『印刷』とその周辺技術が、私たちの暮らしの様々な場面を支えています。本や雑誌だけでなく、生活に欠かせない製品の裏側で、共同印刷は重要な役割を担っているのです。
総合印刷業界3位の老舗企業。2025期は売上高999.8億円、営業利益23.31億円を達成。伝統的な出版・商業印刷の需要減を、ICカードなどの情報セキュリティ事業や、化粧品・食品向けチューブなどの生活・産業資材事業で補う収益構造へと転換を進めています。2026期は営業利益28.00億円への成長を見込んでおり、非印刷分野への事業ポートフォリオ改革が利益率改善の鍵を握ります。
会社概要
- 業種
- その他製品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都文京区小石川4丁目14番12号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1.3% | 0.6% | - |
| 2022/03期 | 1.1% | 0.5% | - |
| 2023/03期 | 2.1% | 1.0% | - |
| 2024/03期 | 2.5% | 1.2% | 1.6% |
| 2025/03期 | 5.3% | 2.6% | 2.3% |
| 3Q FY2026/3 | 5.3%(累計) | 2.3%(累計) | 2.0% |
収益性指標は改善基調にあり、営業利益率は2021/03期の0.7%から直近では2.3%へと着実に上昇しています。ROE(自己資本利益率)も5.3%まで向上しており、資本効率の改善を経営の重要課題と位置づけています。依然として印刷業界特有の競争環境下にはありますが、付加価値の高いソリューション事業への転換が着実に利益率の底上げに寄与しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 910億円 | — | 8.3億円 | 24.3円 | - |
| 2022/03期 | 884億円 | — | 6.8億円 | 20.9円 | -2.9% |
| 2023/03期 | 934億円 | — | 12.5億円 | 39.8円 | +5.6% |
| 2024/03期 | 970億円 | 15.8億円 | 14.9億円 | 49.8円 | +3.9% |
| 2025/03期 | 1,000億円 | 23.3億円 | 33.1億円 | 115.0円 | +3.1% |
当社の売上高は堅調に推移し、直近の2025/03期には約1,000億円の大台に到達しました。利益面では、構造改革や高付加価値製品へのシフトが奏功し、営業利益は前期比で大幅な伸長を見せています。次期(2026/03期)もさらなる増収増益を見込んでおり、既存の印刷事業から情報・産業資材等の成長領域へのポートフォリオ転換が業績を牽引する見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上735億円(通期予想比71%)、営業利益14億円(同52%)、純利益28億円(同74%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
その他製品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
出版・商業印刷を核としつつ、BPO(業務代行)や情報セキュリティ分野へのシフトを加速させています。設備投資額が約49.4億円に達するなど、印刷からデジタルトランスフォーメーション(DX)関連への事業ポートフォリオ変革に向けた積極的な投資姿勢が鮮明です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 23億円 | — | 23億円 | +1.3% |
| 2024期 | 17億円 | — | 16億円 | -7.2% |
| 2023期 | 11億円 | — | 8億円 | -29.5% |
| 2022期 | 9億円 | — | 8億円 | -16.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は過去に策定した中期経営計画の目標数値を取り下げており、計画達成には課題が見られます。近年の業績予想も、2025期こそほぼ計画通りに着地したものの、それ以前は期初予想を達成できない年度が続いており、投資家としては慎重な評価が必要です。現在は、2026期の業績予想(営業利益28億円)を新たな目標としていますが、この達成可否が今後の信頼性を左右するでしょう。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
意匠性ICカード「TOMOWEL Chic METAL」を発表し、高付加価値事業を強化。
公募・売出を実施し、資本効率の最適化と流動性の向上を図る。
連結子会社である共同印刷西日本とエフテックの吸収合併による経営効率化を実行。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
自己資本比率は約50%前後を維持しており、強固な財務基盤を保持しています。直近では有利子負債が約235億円存在しますが、総資産に対する規模は適切に管理されており、健全性は保たれています。資産効率の向上に向けた取り組みを継続しており、安定した経営基盤を背景とした成長投資と株主還元を両立できる財務余力を有しています。 【3Q 2026/03期】総資産1261億円、純資産653億円、自己資本比率42.7%、有利子負債101億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 56.4億円 | 74.0億円 | 15.3億円 | 17.6億円 |
| 2022/03期 | 54.2億円 | 66.3億円 | 26.2億円 | 12.1億円 |
| 2023/03期 | 234億円 | 44.2億円 | 174億円 | 190億円 |
| 2024/03期 | 31.1億円 | 29.1億円 | 2.7億円 | 2.0億円 |
| 2025/03期 | 67.4億円 | 9.0億円 | 46.4億円 | 58.4億円 |
営業キャッシュフローは本業の稼ぐ力を反映して安定的であり、直近では約67億円の営業キャッシュ・インを確保しています。投資キャッシュフローは設備投資や事業開発に向けて適宜支出していますが、フリーキャッシュフローは黒字を維持しています。潤沢な手元資金を背景に、成長投資に加え、積極的な株主還元を実行できる体制を整えています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%であり、登用が進みつつある段階です。15社の連結子会社を抱えるグループ経営体制を敷いており、監査体制については4,300万円の監査報酬を支払うなど、適正なガバナンスとコンプライアンスの維持に注力しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 638万円 | 3,215人 | - |
平均年収は638万円と、印刷業界の平均的な水準に位置しています。業績に連動した配分やデジタル事業への転換による収益性向上が、今後の給与水準引き上げに向けた重要な鍵となります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、配当込みTOPIXを一貫して下回る「アンダーパフォーム」の状態が続いています。これは、株価が市場全体の成長に比べて伸び悩んできたことを示しています。特に、伝統的な印刷事業の縮小懸念が株価の重しとなり、非印刷分野への事業転換による収益性改善が、まだ株主リターンに十分結びついていないことが背景にあると考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 8円 | 31.7% |
| 2017/03期 | 8円 | 27.1% |
| 2019/03期 | 100円 | 79.4% |
| 2020/03期 | 100円 | 57.1% |
| 2021/03期 | 100円 | 103.1% |
| 2022/03期 | 100円 | 119.5% |
| 2023/03期 | 100円 | 62.8% |
| 2024/03期 | 100円 | 50.2% |
| 2025/03期 | 140円 | 121.7% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
株主還元を重要な経営方針と位置づけており、安定的な配当の維持と強化に努めています。業績連動を考慮しつつ、長期保有株主を優遇する優待制度を組み合わせることで、中長期的な株主の育成を図っています。今後も資本効率を意識した持続的な還元強化を目指す方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 113.6万円 | 13.6万円 | 13.6% |
| 2022期 | 109.1万円 | 9.1万円 | 9.1% |
| 2023期 | 112.3万円 | 12.3万円 | 12.3% |
| 2024期 | 142.4万円 | 42.4万円 | 42.4% |
| 2025期 | 171.5万円 | 71.5万円 | 71.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は2.65倍と比較的落ち着いており、過熱感はありません。業界平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準にあり、特にPBRは解散価値とされる1倍を大きく下回っています。これは、市場が同社の資本効率や将来の成長性に対して、まだ評価しきれていないことを示唆しており、今後の非印刷事業の成長が株価水準を是正する鍵となります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 13.4億円 | 5.2億円 | 38.7% |
| 2022/03期 | 13.0億円 | 6.2億円 | 47.4% |
| 2023/03期 | 12.9億円 | 3,600万円 | 2.8% |
| 2024/03期 | 20.8億円 | 5.9億円 | 28.2% |
| 2025/03期 | 27.5億円 | 0円 | 0.0% |
法人税等の支払いは税引前利益の変動や税務上の繰越欠損金の活用により年度ごとに大きく異なります。特に直近期においては、税務上の措置により実質的な法人税負担が軽微となっている影響が利益に反映されています。今後も利益成長に伴い、適正な税務処理を通じて企業価値を最大化する方針です。
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共同印刷 まとめ
「『印刷』の名を背負いながら、ICカードやデータ処理で生き残りをかける老舗企業の構造転換劇」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。