レック
LEC,INC.
最終更新日: 2026年3月29日
暮らしの「あっ、便利!」を生み出す、激落ちくんとバルサンの会社
世界中の家庭に、便利で革新的な日用品を届け、快適な暮らしのスタンダードを創造することを目指します。
この会社ってなに?
あなたが年末の大掃除で、白いスポンジを使ってシンクや蛇口の水垢をピカピカにした経験はありませんか?その魔法のようなスポンジこそ、レックの看板商品「激落ちくん」です。また、夏が近づくと気になる害虫対策で使われる、煙が出るタイプの殺虫剤「バルサン」も、今ではレックが手掛けています。普段よく利用する100円ショップやドラッグストアに並んでいる便利な掃除グッズやキッチン用品も、実はレックが開発した製品かもしれません。あなたの快適な暮らしは、気づかないうちにレックの製品に支えられているのです。
日用品メーカーのレックは、FY2025に売上高663.0億円、営業利益27.10億円を達成し、FY2024の16.28億円から大幅な増益となり収益性が回復しました。主力の「激落ちくん」ブランドが安定した基盤を築く一方、買収した「バルサン」事業もポートフォリオに加わり、成長ドライバーの多様化を進めています。原材料価格の変動を吸収しつつ、安定的な利益成長軌道に乗せられるかが、今後の株価を左右する重要なポイントです。
会社概要
- 業種
- 化学
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区京橋二丁目1番3号
- 公式
- www.lecinc.co.jp
社長プロフィール
私たちは「激落ちくん」や「バルサン」などのブランドを通じて、お客様の暮らしをより便利で快適にする製品開発に挑戦し続けています。これからも消費者の皆様に感動をお届けできるような、独創的で高品質な商品を世界に提供してまいります。
この会社のストーリー
青木光男氏が大阪に「駿河工業」を設立し、プラスチック製家庭用品の企画・製造・販売を開始。後のレックの礎を築く。
事業の成長を背景に、日本証券業協会に株式を店頭登録し、企業としての信頼性と資金調達力を高める。
水だけで汚れが落ちるメラミンクリーナー「激落ちくん」を発売。その画期的な機能で大ヒットし、会社の知名度を飛躍的に高めた。
さらなる成長を目指し、東京証券取引所市場第二部へ上場。企業のステージを一段階引き上げる。
継続的な業績拡大が評価され、東証一部(現・プライム市場)へ指定替え。日本を代表する企業の一つとして認められる。
殺虫剤の有名ブランド「バルサン」事業をライオンから譲り受ける。既存の販路を活用し、新たな収益の柱を獲得する大きな転機となった。
中期経営計画「CORREC Innovation 2029」を策定し、既存事業の強化と新規事業の創出による持続的な成長を目指す。
注目ポイント
水だけで汚れを落とすメラミンフォームクリーナー「激落ちくん」は、誰もが知る大ヒット商品。高いブランド力と商品開発力が強みです。
殺虫剤の「バルサン」事業を買収するなど、積極的なM&Aで事業ポートフォリオを拡大。既存の販売網とのシナジーで成長を加速させています。
株主優待として自社製品詰め合わせがもらえるほか、安定配当を目指す方針を掲げています。個人投資家にとっても魅力的な企業です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 34円 | 27.9% |
| FY2022/3 | 30円 | 45.2% |
| FY2023/3 | 20円 | 73.4% |
| FY2024/3 | 20円 | 87.5% |
| FY2025/3 | 20円 | 37.9% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針としてDOE(純資産配当率)5%水準を目標に掲げており、持続的な成長と株主への利益還元を両立させる安定配当を重視しています。直近は利益水準の回復に伴い配当性向も最適化されつつあり、株主還元への意識が高まっています。今後も業績拡大を通じた配当原資の確保と、DOE基準に基づいた還元が期待されます。
同業比較(収益性)
化学の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
レックは「激落ちくん」などの日用品事業を主軸に展開し、積極的な製品開発と販路拡大によって売上高は5期連続で増収を達成しました。特にFY2025/3には売上高が約663億円に達し、前年比でも堅調な成長を維持しています。原材料高や物流費の影響で一時的に営業利益が低迷する局面もありましたが、現在は高付加価値製品へのシフトが進み、利益面でも回復傾向にあります。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 12.2% | 6.1% | 10.6% |
| FY2022/3 | 6.4% | 3.1% | 6.2% |
| FY2023/3 | 2.6% | 1.1% | 1.6% |
| FY2024/3 | 2.1% | 0.9% | 2.7% |
| FY2025/3 | 4.8% | 1.9% | 4.1% |
収益性は、FY2023/3の営業利益率1.6%を底として、生産効率の改善や価格改定により回復基調にあります。FY2021/3時点では10.6%と高い利益率を誇っていましたが、近年のコスト増がROEやROAを一時的に圧迫する要因となりました。足元では営業利益率が4.1%まで戻りつつあり、効率的な経営体制の再構築が収益性改善の鍵となっています。
財務は安全?
財務健全性は、積極的な設備投資と買収に伴う負債増により、自己資本比率はFY2021/3の47.4%からFY2025/3には38.5%へと低下しています。特にFY2024/3以降、有利子負債が約993億円まで大幅に拡大しており、成長投資のための資金調達がバランスシートに大きく影響しました。今後は、借入金を活用した事業拡大の成果を早期に収益へ転換し、財務の安定性を高めるフェーズにあります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 56.1億円 | -41.8億円 | -23.1億円 | 14.3億円 |
| FY2022/3 | 33.5億円 | -95.9億円 | 35.5億円 | -62.4億円 |
| FY2023/3 | 33.7億円 | -74.2億円 | 68.5億円 | -40.5億円 |
| FY2024/3 | 59.4億円 | -22.5億円 | 22.5億円 | 36.9億円 |
| FY2025/3 | 42.1億円 | -108億円 | -2.5億円 | -65.5億円 |
営業キャッシュフローは安定してプラスを維持し、本業で稼ぐ力を示していますが、設備投資や買収に伴う投資キャッシュフローの支出が大きく、フリーキャッシュフローは変動が激しい状況です。特にFY2025/3には約108億円の投資支出が発生し、成長に向けた資金投下が優先されています。潤沢な営業キャッシュ・インを原資に、戦略的な成長投資と負債の適正化を並行する経営スタイルが続いています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 54.0億円 | 12.3億円 | 22.7% |
| FY2022/3 | 33.0億円 | 10.2億円 | 31.0% |
| FY2023/3 | 10.8億円 | 1.4億円 | 12.9% |
| FY2024/3 | 16.9億円 | 8.9億円 | 52.8% |
| FY2025/3 | 30.0億円 | 12.8億円 | 42.4% |
法人税等の実効税率は年度ごとに変動が見られ、FY2024/3には税引前利益約17億円に対して税負担率が50%を超えるなど、一時的な会計上の要因で高い水準となりました。FY2025/3には利益水準が約30億円まで回復し、実効税率も42.4%へと落ち着きを見せています。今後は事業の収益安定化に伴い、法定実効税率に近い水準での推移が見込まれます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 525万円 | 924人 | - |
従業員平均年収は525万円であり、国内の製造業における平均的な水準に位置しています。売上の成長とともに安定的な昇給が図られている背景には、日用品市場における「激落ちくん」等の高付加価値商品の安定した需要が支えとなっていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はエスエヌ興産・福山通運・中西製作所。
大株主には日本マスタートラスト信託銀行等の信託口のほか、創業家関係者や事業会社が名を連ねており、安定株主による強固な経営基盤が形成されています。一方、上位10位以内の合計保有比率が相対的に高い構成となっており、市場での浮動株比率は限定的であると推測されます。
会社の公式開示情報
役員報酬
日用品メーカーとして清掃・サニタリー用品を主軸に展開しており、バルサン事業の買収などでポートフォリオを拡充しています。主な事業リスクとして、原材料価格の変動や為替影響、および国内少子高齢化に伴う市場縮小への対応が有価証券報告書等で重要な経営課題として認識されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は8.0%となっており、さらなる多様性の推進が求められる段階です。監査体制については監査報酬4,700万円を投じて適正なガバナンスを維持しており、20社の連結子会社を抱えるグループ経営体制において、内部統制の強化を重視した経営を行っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 530億円 | — | 514億円 | -3.0% |
| FY2023 | 560億円 | — | 555億円 | -1.0% |
| FY2025 | 630億円 | — | 663億円 | +5.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 55億円 | — | 32億円 | -41.7% |
| FY2023 | 20億円 | — | 9億円 | -54.5% |
| FY2025 | 10億円 | — | 27億円 | +171.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去(FY2022-23)の業績予想は、原材料価格高騰などの外部環境悪化を受け、大幅な未達が続いていました。しかし、直近のFY2025では期初予想10億円を大幅に上回る27.1億円の営業利益を達成し、回復を鮮明にしています。現在進行中の中期経営計画「CORREC Innovation 2029」では、具体的な売上・利益目標よりも自己資本配当率(DOE)5%水準という株主還元方針を重視しており、安定配当への意識がうかがえます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、全ての年でTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。特にFY2023までは業績の低迷が続き、株価が伸び悩んだことが主な要因です。FY2025には大幅な増益を達成したものの、同期間のTOPIXの上昇率が非常に高かったため、相対的に劣後する結果となりました。株主還元策としてDOEを重視する方針を打ち出しており、今後の安定配当と業績回復による株価上昇が、TSR改善の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 119.5万円 | +19.5万円 | 19.5% |
| FY2022 | 87.0万円 | -13.0万円 | -13.0% |
| FY2023 | 81.9万円 | -18.1万円 | -18.1% |
| FY2024 | 112.4万円 | +12.4万円 | 12.4% |
| FY2025 | 121.0万円 | +21.0万円 | 21.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1倍を割り込み、売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、将来の株価下落を見込む投資家が多い一方、買い戻しによる株価上昇のエネルギー(踏み上げ)が溜まっているとも解釈できます。業界平均と比較するとPER・PBRともにやや割安な水準にあり、今後の業績回復がさらに進めば、見直し買いが入る余地がありそうです。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
連結本決算の経常利益予想を上方修正し、26.5%の大幅増益を見込むと発表。
中間経常利益が2,516百万円に達し、事前予想を上回る着地となった。
中期経営計画「CORREC Innovation 2029」の進捗を公表し、DOE5%水準の安定配当を強調。
最新ニュース
レック まとめ
ひとめ診断
「『激落ちくん』で家庭を席巻し、M&Aで『バルサン』も手に入れた、日本の暮らしを支える隠れたインフラ企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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