エイベックス
Avex Inc.
最終更新日: 2026年3月29日
J-POPの歴史を創り、エンタメの未来を拓く挑戦者
多様な地域・多様な分野で“愛される”IPの発掘・育成を目指し、世界中に良質なエンタテインメントを届け、文化創造に貢献する。
この会社ってなに?
あなたが好きなアーティストのコンサートに行ったり、夏フェスで盛り上がったりした経験はありませんか?エイベックスは「a-nation」のような大規模なライブイベントを数多く手掛けています。また、音楽配信サービスでJ-POPを聴くとき、その楽曲の多くはエイベックスが制作・配信しているかもしれません。浜崎あゆみさんやAAAなど、時代を彩った多くのアーティストが所属しており、普段何気なく楽しんでいるエンターテインメントの裏側で、エイベックスが活躍しているのです。
エイベックスは、音楽、アニメ、ライブ事業を柱とする総合エンターテインメント企業です。FY2024は売上高1,333.9億円と増収を達成しましたが、戦略投資の影響で営業利益は16.33億円に留まりました。続くFY2025は、大型ライブの反動で売上高1,316.9億円、営業利益-18.19億円の減収減益を見込んでいます。中期経営計画「avex vision 2027」を掲げ、グローバルで通用する新たなIP(知的財産)の創出に注力しており、短期的な収益性よりも将来の成長に向けた先行投資フェーズにあります。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区三田1丁目4番1号 住友不動産麻布十番ビル
- 公式
- avex.com
社長プロフィール

私たちは『Really! Mad+Pure』というタグラインを掲げ、エンタテインメントを通じて世界中に“驚き”と“感動”を届けることを使命としています。IP(知的財産)を軸としたグローバル展開を加速させ、テクノロジーを活用しながら常識にとらわれずに新たな価値創造に挑戦し続けます。
この会社のストーリー
創業者の松浦勝人氏らが東京都町田市に輸入レコードの卸会社「エイベックス・ディー・ディー」を設立。エンタテインメント業界への第一歩を踏み出す。
自社レーベル「avex trax」からTRFがデビューし大ヒットを記録。「velfarre」をオープンするなど、日本のダンスミュージックシーンを席巻する。
浜崎あゆみがデビューし、音楽性だけでなくファッションやライフスタイルも注目を集め、数々のミリオンセラーを生み出す社会現象となる。
創業からわずか11年で東証一部(現:プライム市場)への上場を果たす。日本の音楽業界を代表する企業としての地位を確立した。
サイバーエージェントと提携し、サブスクリプション型音楽配信サービス「AWA」を開始。音楽の聴き方が変化する時代に対応する新たな挑戦。
新型コロナウイルスの影響でライブ事業が大きな打撃を受ける。希望退職の実施や自社ビル売却など、厳しい経営環境を乗り越えるための構造改革を実行。
韓国のエンタメ手法を取り入れたガールズグループ「XG」がデビュー。世界的なヒットを記録し、グローバルで通用するIP創出の成功事例となる。
中期経営計画「avex vision 2027」を掲げ、多様な分野で愛されるIPを創出する企業への進化を目指す。営業利益90億円という高い目標を掲げ、未来への成長を描く。
注目ポイント
ガールズグループ「XG」が世界的なヒットを記録。長年培ったアーティスト育成のノウハウと新たな戦略を融合させ、グローバル市場で戦えるIPを生み出す力に注目です。
音楽事業に加え、ライブ、アニメ、映像配信、デジタルサービスまで幅広く展開。サイバーエージェントや博報堂とも連携し、時代を捉えた新しいエンタメ体験を創造し続けています。
株主は夏の大型ライブ「a-nation」のチケットを割引価格で優先予約できるなど、エンタメ企業ならではの特典が魅力です。安定した配当も実施しており、株主還元への意識も高いです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2022/3 | 50円 | 240.7% |
| FY2023/3 | 50円 | 82.2% |
| FY2024/3 | 50円 | 229.0% |
| FY2025/3 | 50円 | 191.5% |
| 権利確定月 | 3月 |
エイベックスは、利益水準に関わらず年間50円の配当を継続する安定的な配当方針を掲げています。業績が低迷する期でも配当性向が100%を超えるなど株主還元を優先していますが、長期的には業績成長に伴う適正な還元水準への回帰が期待されます。配当利回りは4%台と高水準を維持しており、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的な水準です。
儲かってるの?
エイベックスの直近の業績は、音楽やライブ関連事業の回復を背景に売上高を拡大させてきましたが、2025年3月期は営業赤字の計上など収益性の低下が見られます。FY2021/3のコロナ禍の影響で営業損益が約62.8億円の赤字となった後、FY2023/3には売上高が約1,216億円まで回復しました。しかし、最新期では売上高約1,317億円に対し、先行投資やコスト増の影響を受け営業利益がマイナス約18.2億円となるなど、成長軌道の定着が課題となっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 22.0% | 12.2% | -7.7% |
| FY2022/3 | 1.5% | 0.9% | 2.6% |
| FY2023/3 | 4.7% | 2.5% | 2.8% |
| FY2024/3 | 1.8% | 0.9% | 0.9% |
| FY2025/3 | 2.2% | 1.1% | -1.4% |
過去数年の収益性は、コロナ禍からの需要回復と販管費コントロールのバランスに左右される厳しい推移を辿っています。FY2021/3に記録した高いROE(22.0%)は一時的な純利益計上によるものであり、その後は1〜5%前後の低い水準で低迷しています。営業利益率もFY2024/3には0.9%まで低下し、FY2025/3にはマイナス1.4%となるなど、IPビジネス特有の高収益性を十分に発揮できていない状況です。
財務は安全?
財務健全性は、自己資本比率が40〜50%台で推移しており、一定の安定感を維持しています。有利子負債は極めて限定的であり、FY2021/3〜FY2023/3までは無借金経営を継続、最新期も3百万円と負債リスクは極めて低い状態です。しかし、総資産の減少と純資産の圧縮が同時に進んでおり、資本効率の改善と将来的な成長投資に向けた資産の有効活用が求められます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -64.8億円 | 700億円 | -289億円 | 636億円 |
| FY2022/3 | -44.6億円 | -33.9億円 | -3.1億円 | -78.5億円 |
| FY2023/3 | 91.9億円 | -31.3億円 | -24.9億円 | 60.6億円 |
| FY2024/3 | 36.9億円 | -24.0億円 | -23.6億円 | 12.9億円 |
| FY2025/3 | -46.8億円 | 9.3億円 | -41.1億円 | -37.5億円 |
営業キャッシュフローは事業環境の変動に大きく影響を受け、直近のFY2025/3では約47億円のマイナスへ転落するなど不安定な推移を見せています。FY2021/3のフリーキャッシュフローの急増は資産売却等の特殊要因によるものであり、定常的なキャッシュ創出力は限定的です。今後は新規IPへの投資を継続しつつ、ライブ公演やデジタル事業での安定的な現金回収を両立できるかがカギとなります。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -65.4億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | 23.5億円 | 14.3億円 | 60.9% |
| FY2023/3 | 40.5億円 | 13.1億円 | 32.4% |
| FY2024/3 | 11.4億円 | 1.5億円 | 13.2% |
| FY2025/3 | -17.0億円 | 0円 | - |
法人税等の支払額は、税引前利益の変動に連動しており、赤字期には発生していません。FY2022/3には利益が限定的であったため実効税率が60.9%と高騰しましたが、FY2023/3は標準的な32.4%に落ち着いています。FY2024/3は税効果会計等の適用により税負担が軽減され、13.2%となりました。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 756万円 | 1,457人 | - |
従業員の平均年収は756万円であり、エンターテインメント業界の中では高水準な給与水準を維持しています。ヒット作やライブ公演等の事業成果が収益に反映されやすい体質ですが、業界特有の業績変動リスクが給与水準にも影響を与える構造となっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はサイバーエージェント・マックス2000・STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人:みずほ銀行)。
筆頭株主のサイバーエージェントが約13%を保有しており、共同での音楽サービス展開など事業上の連携が深い関係にあります。また、創業者の松浦勝人氏も主要株主として名を連ねており、創業家や特定の事業パートナーによる影響力が一定程度維持される安定的な構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業の柱として音楽事業、マネジメント事業、デジタル事業などを展開しており、IP(知的財産)の創出と活用による収益の多角化を推進しています。開示資料では、ヒットコンテンツの創出不足や海外市場への適応、テクノロジーの変化に伴う著作権管理などの事業リスクが、経営上の重要な課題として認識されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は25.0%と、東証プライム上場企業として一定の多様性が確保されています。監査体制については7,600万円の報酬を投じており、透明性の高いガバナンスを重視。連結子会社32社を擁する大規模なグループ全体を適切に管理・監督する体制を整えています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | -18億円 | — | — | 進行中 |
| FY2024 | 20億円 | — | 16億円 | -18.4% |
| FY2023 | 30億円 | — | 34億円 | +12.8% |
| FY2022 | 30億円 | — | 26億円 | -13.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画「avex vision 2027」では、最終年度のFY2027に営業利益90億円という高い目標を掲げています。しかし、計画初年度のFY2025は大型ライブの反動減やIP創出への先行投資により▲18.19億円の営業赤字を見込んでおり、目標達成への道のりは厳しいと言わざるを得ません。過去の業績予想もブレが大きく、計画を安定して達成できるかが今後の課題です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株価リターンを、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価の値上がりを合算した投資家リターンを示す指標です。当社のTSRはFY2024、FY2025と2年連続で市場平均であるTOPIXをアンダーパフォーム(下回る)しています。これは、高い配当利回りを維持しているものの、それを上回る株価の下落がリターンを押し下げたことが主な要因です。株価の再浮上と、それに伴うTSRの改善が経営の重要課題となっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし昔100万円買ってたら?
株価は2000年代初頭の音楽業界の隆盛期に高値を付けましたが、その後は業界構造の変化とともに長期的な下落トレンドを辿りました。2008年のリーマンショック時に付けた上場来安値566円から見ると2倍以上に回復していますが、IPO時点や近年の株価からはリターンが出ていない状況です。安定した配当は魅力ですが、株価の本格的な上昇には、新たなヒットIPの創出による業績のV字回復が不可欠です。
※ 上記は過去の株価に基づく仮定の計算であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。株式投資にはリスクが伴い、元本を割り込む可能性があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。
株の売買状況と今後の予定
PBRは1.03倍と解散価値に近い水準で割安感がある一方、PERは58.6倍と業界平均を大きく上回り、短期的な利益水準に対しては割高と評価されています。ただし、配当利回りは4%を超えており、高配当利回り銘柄としての魅力があります。信用買い残が売り残を大きく上回る9.84倍となっており、将来の株価上昇を期待する買いが多い一方で、需給面では戻り売りの圧力に注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
ブルーノ・マーズとのグローバル音楽出版管理に関する戦略的パートナーシップを締結。
サンリオとの合弁事業を見直し、IP活用のグローバル展開を強化するための再編を実施。
米国アーティストマネジメント会社の持分を追加取得し、米国拠点の体制を強化。
最新ニュース
エイベックス まとめ
ひとめ診断
「音楽の巨人が、コロナ禍を経てライブ事業を再起動し、グローバルIP創出で次なる黄金時代を狙う第二創業期」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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