7846プライム

パイロットコーポレーション

PILOT CORPORATION

最終更新日: 2026年3月29日

ROE8.3%
BPS357.1円
自己資本比率80.8%
FY2025/3 有報データ

「書く」を革新し続ける、世界No.1の筆記具メーカー

人と創造力をつなぐ。-Creativity in your hands.-

この会社ってなに?

あなたが学生時代にノートを取ったり、手帳に予定を書き込んだりするとき、きっとパイロットのペンを使ったことがあるでしょう。特に、書いても消せるボールペン『フリクション』は、世界中で大ヒットした革新的な製品です。実は、お風呂で遊んだことのある人形『メルちゃん』もパイロットが作っているおもちゃの一つ。普段何気なく手に取る文房具やおもちゃの裏側で、100年以上の歴史を持つこの会社が私たちの生活を支えています。

筆記具国内首位のパイロットは、FY2025に売上高1,263.9億円、営業利益166.49億円を記録し、増収減益となりました。主力の筆記具事業は海外市場で堅調に推移しているものの、原材料価格の高騰や販管費の増加が利益を圧迫しています。このような状況下でも、株主還元には積極的で連続増配を継続しており、玩具事業の強化やスタートアップとの提携を通じて非筆記具分野の育成を急いでいます。

その他製品プライム市場

会社概要

業種
その他製品
決算期
12月
本社
東京都中央区京橋二丁目6番21号
公式
corp.pilot.co.jp

社長プロフィール

藤﨑 文男
藤﨑 文男
代表取締役社長
挑戦者
100年以上の歴史で培った技術力を基盤に、主力である筆記具事業の海外展開をさらに強化します。同時に、M&Aや提携を通じて玩具などの非筆記具事業も拡大し、『書く』文化の未来を切り拓く新たな挑戦を続けてまいります。

この会社のストーリー

1918
並木製作所として創業

船乗りであった並木良輔氏と和田正雄氏が、純国産万年筆の製造販売を目指し、株式会社並木製作所を設立。ここからパイロットの歴史が始まる。

1938
「パイロット萬年筆株式会社」へ社名変更

創業20周年を機に、ブランド名として浸透していた「パイロット」を冠した社名に変更。筆記具メーカーとしてのアイデンティティを確立した。

1961
世界初、キャップのない万年筆「キャップレス」発売

ノック式でペン先を出し入れできる画期的な万年筆を開発。高い技術力で筆記具の世界に新たなスタンダードを打ち立てた。

1989
玩具事業の本格化と社名変更

グループ会社のパイロットインキを統合し、玩具事業を本格化。社名を「株式会社パイロット」とし、事業の多角化を進めた。

2002
東京証券取引所第一部に上場

持株会社制へ移行し、株式会社パイロットグループホールディングスとして東証一部に上場。グローバル企業としての基盤を固めた。

2007
消せるボールペン「フリクション」シリーズ発売

温度変化でインキが無色になる独自の技術を応用した「フリクション」が大ヒット。世界の筆記具市場に衝撃を与え、新たな文化を創造した。

2021
玩具事業を本体へ統合

子会社だったパイロットインキの玩具事業を本体に統合。「メルちゃん」などのロングセラー商品を筆記具事業と並ぶ柱として強化する。

2024
ViXionとの資本業務提携

視覚デバイスを手掛けるViXionと提携。「書く」と「見える」をつなぎ、文具の枠を超えた新たな価値創造への挑戦を開始した。

注目ポイント

世界的大ヒット「フリクション」

摩擦熱でインキが透明になる独自技術が生んだ「フリクション」は、世界中で累計41億本以上を販売。常識を覆すイノベーションで、圧倒的なブランド力を確立しています。

海外売上比率7割超のグローバル企業

売上の7割以上を海外が占める真のグローバル企業です。欧米やアジアなど世界各地に拠点を持ち、現地のニーズに合わせた製品開発と販売戦略で安定した成長を続けています。

文具の枠を超えた事業展開

「メルちゃん」などの知育玩具事業や、M&Aによる周辺事業の強化、スタートアップとの提携など、筆記具で培った技術とブランドを活かし、新たな成長分野へ積極的に挑戦しています。

サービスの実績は?

1263.9億円
連結売上高
FY2025実績
+0.2% YoY
166.49億円
連結営業利益
FY2025実績
-6.5% YoY
1030万体
「メルちゃん」累計販売数
2024年時点
120
1株当たり配当金
FY2025実績
+2.6% YoY
37.9%
配当性向
FY2025実績

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 120円
安全性
安定
自己資本比率 80.8%
稼ぐ力
普通
ROE 8.3%
話題性
普通
ポジティブ 45%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
120
方針: 連結配当性向35%〜40%を意識した安定的な還元
1株配当配当性向
FY2021/36016.6%
FY2022/39022.5%
FY2023/310028.9%
FY2024/311730.1%
FY2025/312037.9%
4期連続増配
株主優待
あり
権利確定月12月

配当政策として、業績に応じた利益配分と安定配当の両立を目指しており、近年は着実な増配傾向を継続しています。現在の配当性向は30%台後半へと引き上げられており、株主への還元姿勢を強めています。今後も安定した収益基盤を背景に、持続的な還元強化が期待されます。

同業比較(収益性)

その他製品の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
8.3%
業界平均
9.0%
営業利益率上回る
この会社
13.2%
業界平均
9.8%
自己資本比率上回る
この会社
80.8%
業界平均
65.3%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/31,129億円
FY2023/31,186億円
FY2024/31,262億円
FY2025/31,264億円
営業利益
FY2022/3212億円
FY2023/3190億円
FY2024/3178億円
FY2025/3166億円

当社の売上高は、世界的な筆記具需要の堅調さを背景に右肩上がりの成長を継続しており、2025年3月期には1,264億円に達しました。一方で、原材料価格の高騰や海外展開に伴う販管費の増加により、営業利益はここ数年160億円〜210億円の間で推移し、足元では収益性の調整局面を迎えています。2026年3月期には、主力製品の販売強化により売上高1,330億円、純利益140億円の増益を見込んでいます。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
8.3%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
6.7%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
13.2%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/313.9%10.0%18.8%
FY2022/313.4%10.1%18.8%
FY2023/310.3%8.2%16.0%
FY2024/310.7%8.6%14.1%
FY2025/38.3%6.7%13.2%

収益性の指標である営業利益率は、かつての18%台から足元では13%台へと低下傾向にあり、コスト管理と高付加価値製品へのシフトが今後の利益率改善の鍵となります。ROE(自己資本利益率)も10%前後で推移していましたが、直近では8%台へ押し下げられています。効率的な資産運用と株主還元を両立させ、再び資本効率を高める経営戦略が求められています。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率80.8%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
130億円
会社の純資産
1,461億円

当社は極めて強固な財務体質を有しており、自己資本比率は80%を超えるなど盤石な無借金に近い財務基盤を長年維持しています。2025年3月期には負債が若干増加しましたが、依然として現預金や保有資産に対する健全性は極めて高い水準です。この財務の余裕は、将来の成長投資や安定した株主還元を支える強力なバックボーンとなっています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+170億円
営業CF
投資に使ったお金
-111億円
投資CF
借入・返済など
-80.2億円
財務CF
手元に残ったお金
+58.7億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3198億円-36.0億円-79.7億円162億円
FY2022/3138億円-53.5億円-83.7億円84.0億円
FY2023/3102億円-107億円-73.8億円-5.3億円
FY2024/3227億円-111億円-110億円117億円
FY2025/3170億円-111億円-80.2億円58.7億円

営業キャッシュフローは本業の安定した稼ぎにより常にプラスを維持し、強固なキャッシュ創出能力を証明しています。一方で、成長投資として積極的な設備投資や子会社化(M&A)を行っているため、投資キャッシュフローが継続的にマイナスとなっています。フリーキャッシュフローは変動があるものの、全体として事業拡大のための投資を自前の資金で賄える循環が確立されています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1固定資産に関連するリスク当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3204億円60.9億円29.9%
FY2022/3226億円68.6億円30.3%
FY2023/3208億円71.8億円34.4%
FY2024/3201億円49.3億円24.5%
FY2025/3179億円57.9億円32.4%

法人税等の支払いは、連結業績に連動して概ね経常利益の約30%前後で推移しています。FY2024/3のように税負担率が一時的に低下するケースがありますが、これは税務上の調整や繰延税金資産の影響によるものです。基本的には標準的な税負担水準を維持しており、税務コンプライアンスは適切に管理されています。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
753万円
従業員数
3,175
平均年齢
43.5歳
平均年収従業員数前年比
当期753万円3,175-

従業員平均年収は753万円と、国内製造業の平均と比較して高水準に位置しています。海外売上比率が高いグローバル企業であり、筆記具市場でのブランド力を背景に安定した収益基盤が従業員への還元に寄与していると考えられます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主51.3%
浮動株48.7%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関40.5%
事業法人等10.8%
外国法人等18.5%
個人その他29.4%
証券会社0.8%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は三菱UFJ銀行。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(3,999,000株)10.73%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(2,495,600株)6.69%
株式会社三菱UFJ銀行(1,718,600株)4.61%
みずほ信託銀行株式会社 退職給付信託 みずほ銀行口 再信託受託者 株式会社日本カストディ銀行(1,602,000株)4.29%
朝日生命保険相互会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)(1,134,000株)3.04%
三菱UFJ信託銀行株式会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)(1,100,400株)2.95%
松竹株式会社(972,000株)2.6%
KOREA SECURITIES DEPOSITORY-SHINHAN SECURITIES(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(944,912株)2.53%
パイロットグループ従業員持株会(841,500株)2.25%
第一生命保険株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)(720,000株)1.93%

大株主には信託銀行の信託口が上位を占めており、安定した機関投資家による長期保有が特徴です。また、創業家に関連するパイロットグループ従業員持株会や事業会社も名を連ねており、安定株主比率が高い構成となっています。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億1,100万円
取締役7名の合計

主力である筆記具事業を中心に、近年では玩具事業の統合やM&Aを通じた非筆記具事業の拡大を推し進めています。海外市場における競争激化や為替変動のリスクを事業上の重要な課題として認識しており、持続的な成長に向けた経営基盤の強化を図っています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 10名)
女性 1名(10.0% 男性 9
10%
90%
監査報酬
5,700万円
連結子会社数
22
設備投資額
78.6億円
平均勤続年数(従業員)
18.66
臨時従業員数
658

女性役員比率は10.0%と、今後の多様性向上が課題です。監査等委員会設置会社を採用し、経営の透明性向上と監督機能の強化に努めており、グローバル展開する企業として安定したガバナンス体制を構築しています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
売上は計画線で推移するも、利益予想の未達が続いており、収益性の改善が課題。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

2026年12月期 業績予想
FY2026
売上高: 目標 1330億円 順調
95%
営業利益: 目標 180億円 順調
92.5%
純利益: 目標 140億円 順調
86.2%
1株当たり配当金: 目標 117円 順調 (120円)
102.6%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20251,330億円1,264億円-5.0%
FY20241,210億円1,262億円+4.3%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025180億円166億円-7.5%
FY2024200億円178億円-11.0%
FY2023220億円190億円-13.6%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

同社は具体的な中期経営計画を公表していませんが、毎期の業績予想が実質的な目標となります。売上高は概ね予想通りに推移していますが、営業利益はここ数年、期初予想を下回る傾向にあります。これは原材料価格の高騰や円安によるコスト増に加え、積極的な広告宣伝費の投下が利益を圧迫しているためです。株主還元は強化していますが、利益目標の達成精度向上が今後の評価を高める鍵となります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、FY2021からFY2024まで一貫してTOPIXを上回るパフォーマンス(アウトパフォーム)を達成していましたが、FY2025にはTOPIXの上昇率に及ばず、アンダーパフォームに転じました。これは、株価が好調な日本株市場全体の勢いに追いつけなかったことが主な要因です。同社は連続増配を続けるなど株主還元に積極的ですが、利益成長の鈍化が株価の上値を抑え、TSRの相対的なパフォーマンスを押し下げています。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+85.1%
100万円 →185.1万円
85.1万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021154.0万円+54.0万円54.0%
FY2022171.1万円+71.1万円71.1%
FY2023153.7万円+53.7万円53.7%
FY2024180.6万円+80.6万円80.6%
FY2025185.1万円+85.1万円85.1%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残27,300株
売り残28,300株
信用倍率0.96倍
2026年3月13日時点
今後の予定
2026年12月期 第1四半期決算発表2026年5月上旬
定時株主総会2027年3月下旬

PERは38.0倍と業界平均に比べて割高な水準にあり、市場からの高い成長期待が伺えます。一方、信用倍率は1倍を割り込み、売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、短期的な株価下落を見込む投資家が多いことを示唆しています。今後の決算発表で、市場の期待を上回る成長性を示せるかが株価の鍵となるでしょう。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
142
前月比 +5.4%
メディア数
38
株探, 日本経済新聞, PR TIMES, Yahoo!ファイナンス, 会社四季報オンライン
業界内ランキング
上位 15%
その他製品業界 120社中 18位
報道のトーン
45%
好意的
35%
中立
20%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・財務40%
新製品開発30%
株主還元・株式分割20%
その他10%

最近の出来事

2026年3月新製品

子ども用色鉛筆「CACORNE」を発売し、玩具・文具領域での製品ラインアップを強化。

2026年2月株式分割

流動性の向上を目的とした株式分割の実施と、それに伴う株主優待制度の変更を発表。

2026年1月新製品

実験室PILABOTによる磁器製インテリア「TIME VASE」を発売し、非筆記具事業の拡大を推進。

パイロットコーポレーション まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 120円
安全性
安定
自己資本比率 80.8%
稼ぐ力
普通
ROE 8.3%
話題性
普通
ポジティブ 45%

「『フリクション』で世界を席巻した文具の巨人が、M&Aと新領域開拓で『書く』の未来を再定義中」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU