メニコン
Menicon Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
日本初のコンタクトレンズメーカー、定額制『メルスプラン』で瞳の健康を支え続けるパイオニア
「新しい『みる』を世界に」をスローガンに、視力の世界に留まらない新たな価値を創造し、人々の豊かな生活の実現に貢献することを目指します。
この会社ってなに?
あなたが普段コンタクトレンズを使っているなら、その製品はメニコンが作っているかもしれません。特に、お店で「メルスプラン」という月々定額でコンタクトが使えるサービスを勧められたことはありませんか?あれがメニコンの主力サービスです。コンタクトレンズが汚れたり破れたりしても、追加費用なしで新しいものに交換できる、安心の仕組みを提供しています。私たちの「見る」を、レンズの開発から販売、アフターケアまで一貫して支えているのがメニコンなのです。
コンタクトレンズのパイオニアであるメニコンは、安定収益源の定額制サービス「メルスプラン」を基盤に成長を続けています。2025年3月期の売上高は1,214.9億円、営業利益は100.51億円を達成しました。来期は売上高1,250億円、営業利益102億円と増収増益を見込んでいます。マレーシア新工場の本格稼働による生産能力増強や、米Mojo Vision社とのスマートコンタクトレンズ共同開発など、将来に向けた布石も着実に打っています。
会社概要
- 業種
- 精密機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県名古屋市中区葵三丁目21番19号
- 公式
- www.menicon.co.jp
社長プロフィール
1951年に日本初の角膜コンタクトレンズを実用化して以来、『より良い視力の提供を通じて、広く社会に貢献する』というスローガンのもと、瞳の安全性を最優先に研究開発を重ねてきました。これからも『新しい“みる”を世界に』をスローガンに、視力の世界に留まらない新たな価値を創造し、人々の豊かな生活の実現に貢献していきます。
この会社のストーリー
創業者・田中恭一が、日本で初めて角膜コンタクトレンズの実用化に成功。メニコンの歴史がここから始まりました。
月々の定額費用でコンタクトレンズを利用できる画期的なサービスを開始。製品を「売る」からサービスを「提供する」ビジネスモデルへの大きな転換点となりました。
創業から60年以上を経て株式上場を果たし、グローバル展開を加速させるための新たなステージへと進出しました。
フランスの特殊コンタクトレンズ会社やオランダの販売会社を買収するなど、海外での事業基盤を積極的に拡大しています。
動物医療分野へ本格参入し、ペットの眼科医療に貢献。コンタクトレンズで培った技術を応用し、事業領域を拡大しています。
アジア市場の需要拡大に対応するため、マレーシアに最新鋭の工場を建設し、1Dayコンタクトレンズの商業生産を開始しました。
長期ビジョン「Vision2030」の達成に向け、マイルストーンとして売上高1500億円、営業利益150億円の目標を掲げ、持続的な成長を目指します。
米Mojo Vision社と提携し、視覚情報を拡張する「スマートコンタクトレンズ」の共同開発を推進。未来の視覚体験の創造に挑戦しています。
注目ポイント
月額制でコンタクトレンズを利用できる「メルスプラン」は、安定した収益基盤となっています。会員数は130万人を超え、継続的な成長を支えています。
マレーシア新工場の稼働や欧州・アジアでの企業買収を通じて、海外売上高比率を高めています。世界80カ国以上で事業を展開し、グローバル市場での成長が期待されます。
視覚情報を投影する「スマートコンタクトレンズ」や、近視の進行を抑制するコンタクトレンズなど、未来のニーズに応える革新的な製品開発に積極的に取り組んでいます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 35円 | 22.2% |
| FY2022/3 | 20円 | 23.3% |
| FY2023/3 | 25円 | 25.7% |
| FY2024/3 | 25円 | 41.9% |
| FY2025/3 | 28円 | 37.8% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として、成長投資と株主還元のバランスを重視しており、連結配当性向30%以上を目安に安定的な還元を継続しています。業績の変動に合わせて配当を調整することもありますが、近年は増配基調を維持しており、株主を意識した姿勢が見て取れます。今後も事業成長によるキャッシュフローの改善を背景に、さらなる還元強化が株主にとっての注目点となります。
同業比較(収益性)
精密機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
メニコンは、コンタクトレンズの定額制サービス「メルスプラン」を核とした強固な会員基盤を背景に、売上高は堅調に拡大し、FY2025/3には1,215億円を達成しました。一方で、近年の利益面では積極的な研究開発投資や海外展開に伴う費用負担が重なり、FY2024/3には一時的な減益となりました。現在はマレーシア工場の本格稼働による生産効率化を進めており、FY2026/3に向けては増収増益の継続を目指す緩やかな回復局面です。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 9.8% | 4.7% | 9.4% |
| FY2022/3 | 9.7% | 4.9% | 9.9% |
| FY2023/3 | 9.9% | 4.8% | 10.9% |
| FY2024/3 | 5.5% | 2.5% | 7.7% |
| FY2025/3 | 6.5% | 3.0% | 8.3% |
収益性については、長年10%前後の営業利益率を維持してきましたが、FY2024/3には先行投資の増加により営業利益率が7.7%まで低下する場面が見られました。ROEについても、一時期の10%水準から足元では6%台へと低下しており、資本効率の再改善が今後の重要な経営課題となっています。今後は、新素材レンズや次世代製品の市場投入を通じて、高付加価値化による利益率の回復を狙っています。
財務は安全?
財務健全性に関しては、かつては無借金経営が特徴でしたが、近年の積極的な設備投資や事業買収に伴い、有利子負債がFY2025/3には約1,569億円まで大幅に拡大しています。それに伴い自己資本比率は低下傾向にありますが、依然として45%台を維持しており、一定の財務安定性は確保されている状況です。現在は成長に向けた先行投資フェーズにあり、調達した資金をいかに将来の利益成長へ結びつけられるかが焦点となります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 106億円 | -156億円 | 289億円 | -50.0億円 |
| FY2022/3 | 127億円 | -161億円 | -54.0億円 | -34.3億円 |
| FY2023/3 | 127億円 | -138億円 | 89.0億円 | -10.3億円 |
| FY2024/3 | 119億円 | -216億円 | 146億円 | -97.1億円 |
| FY2025/3 | 139億円 | -197億円 | 7.1億円 | -57.2億円 |
営業キャッシュフローは堅調に推移し、本業で年間100億円から140億円規模の現金を安定的に生み出せています。しかし、マレーシア新工場への投資など成長のための投資キャッシュフローが先行しており、フリーキャッシュフローは慢性的にマイナスとなっています。今後は大規模投資の一巡とともに、事業によるキャッシュ創出力を最大化させ、自己資本を強化するサイクルへの転換が期待されます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 83.5億円 | 24.0億円 | 28.7% |
| FY2022/3 | 101億円 | 35.7億円 | 35.5% |
| FY2023/3 | 118億円 | 43.8億円 | 37.2% |
| FY2024/3 | 82.3億円 | 36.9億円 | 44.8% |
| FY2025/3 | 96.1億円 | 39.9億円 | 41.5% |
法人税等の支払額は経常的な利益水準の推移に概ね連動していますが、近年の実効税率は法定実効税率よりもやや高めに推移しています。これは主に連結子会社の利益配分や税務上の調整などが影響していると考えられます。今後も各国の税制やグループ再編に伴う税務リスクを勘案しつつ、適切に納税を行う体制が続いています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 610万円 | 4,325人 | - |
従業員の平均年収は610万円であり、コンタクトレンズ業界の水準と比較しても堅実かつ安定した給与水準を維持しています。主力事業である定額制サービス「メルスプラン」による安定的な収益基盤が、社員の待遇を支える一助となっていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はトヨトミ。
大株主には日本マスタートラスト信託銀行などの機関投資家が名を連ねており、安定株主の比率が高い構成となっています。創業家関連の法人や個人も上位株主として存在感を示しており、経営の安定と長期的な視点での事業運営を支える基盤が整っています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINETの開示情報では、コンタクトレンズおよびケア用品を中心としたビジョンケア事業の強固さが示されています。一方で、研究開発競争の激化やグローバル展開に伴う為替・地政学リスクが重要課題として認識されており、これらのリスク管理が収益安定性のカギを握っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は15.0%と、近年のダイバーシティ推進の潮流の中でさらなる向上が期待される水準です。監査体制については監査委員会を設置し、透明性の高い経営監視システムを構築しており、企業規模に見合ったガバナンス体制を維持しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,227億円 | — | 1,215億円 | -1.0% |
| FY2024 | 1,160億円 | — | 1,162億円 | +0.2% |
| FY2023 | 1,078億円 | — | 1,102億円 | +2.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 100億円 | — | 101億円 | +0.5% |
| FY2024 | 123億円 | — | 90億円 | -27.2% |
| FY2023 | 104億円 | — | 121億円 | +16.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画「マイルストーン2027」では、売上高1,500億円、営業利益150億円を目標に掲げています。売上高はメルスプランの安定成長や海外展開で順調に進捗していますが、FY2024に営業利益が計画を大幅に下振れしたように、為替変動や原材料費高騰の影響を受けやすい側面もあります。今後はマレーシア新工場の稼働によるコスト競争力強化と、高付加価値製品の拡販が利益目標達成の鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、過去5年間で一貫して市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」となっています。特にFY2024以降はTOPIXが大きく上昇する中で同社の株価が下落したため、乖離が拡大している状況です。これは、成長期待に対して利益水準が追い付いていないことや、配当性向が比較的低いことなどが投資家からの評価に繋がり、株価の低迷を招いたことが主な要因と考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 136.1万円 | +36.1万円 | 36.1% |
| FY2022 | 123.3万円 | +23.3万円 | 23.3% |
| FY2023 | 118.9万円 | +18.9万円 | 18.9% |
| FY2024 | 69.3万円 | -30.7万円 | -30.7% |
| FY2025 | 56.4万円 | -43.6万円 | -43.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPERは23.4倍と、精密機器業界の平均25.2倍と比較してやや割安な水準にあります。信用取引では売り残が買い残を上回る信用倍率0.77倍となっており、株価下落を見込む空売りが多い状況です。これは将来の買い戻し需要(踏み上げ)に繋がる可能性も示唆しています。今後の決算発表で市場予想を上回る業績を示せるかが、株価トレンドの転換点となるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
マレーシアにて1日使い捨てレンズの新工場が商業生産を開始し、将来的な年産20億枚体制を構築。
メルスプラン専用ブランド「MelsME」から新製品を投入し、顧客接点の拡大を図る。
中期経営計画の成長戦略目標をアップデートし、資本収益性の向上と企業価値の最大化を推進。
最新ニュース
メニコン まとめ
ひとめ診断
「コンタクトのサブスク『メルスプラン』を武器に、眼の健康インフラで世界と戦う老舗メーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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