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オリンパス7733

OLYMPUS CORPORATION

プライムUpdated 2026/05/18
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まずこの会社は何者?

事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ

ひとめ診断

業績
普通
営業益 前年比↓
配当
少なめ
1株 30円
安全性
安定
自己資本比率 53.0%
稼ぐ力
普通
ROE 5.7%(累計)
話題性
不評
ポジ 28%

この会社ってなに?

健康診断や人間ドックで胃カメラ・大腸カメラの検査を受けたことはありますか? 実はその内視鏡、世界の病院のおよそ7割がオリンパス製を使っているといわれています。オリンパスは1950年に東大との共同研究で世界初の実用胃カメラを開発して以来、消化器内視鏡の世界トップメーカーとして、がんの早期発見と低侵襲治療を支えてきました。日本人にとっては「カメラのオリンパス」のイメージも根強いですが、2021年にカメラ事業、2023年に科学事業(顕微鏡など)を売却し、現在は「消化器内視鏡ソリューション」と「サージカルインターベンション」の2事業に経営資源を集中する純粋メドテック企業です。2026/03期売上高は1兆107億円(連結IFRS)、海外売上比率は約85%。AIによる病変検出支援や手術ロボット領域への投資も進めています。

オリンパスは消化器内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)で世界シェア約7割を握るグローバル医療機器メーカーです。2026/03期は売上高1兆107億円(前期比+1.3%)と過去最高を更新した一方、米国関税の影響・組織再編に伴う一時費用約269億円・サージカル領域の一部製品出荷停止により営業利益は971億円(-40.2%)、親会社所有者帰属利益681億円(-42.2%)と大幅減益。EPSも前期102.99円→61.32円に低下しました。2025年6月にメドトロニック出身のボブ・ホワイト氏が代表執行役社長兼CEOに就任し、「(1)イノベーションによる成長」「(2)シンプル化」「(3)責任ある行動」を3本柱とする新Corporate Strategyを推進中。2027/03期は売上1兆550〜1兆760億円・営業利益1,365〜1,555億円・EPS 89.58〜102.24円と回復を見込み、配当は当期と同額の30円据置を予定しています。

精密機器プライム市場

注目ポイント

消化器内視鏡で世界シェア約70%の圧倒的王者

世界の病院で使われる胃カメラ・大腸カメラの大半がオリンパス製。がん早期発見に不可欠な医療機器インフラとして代替困難なポジションを確立し、2026/03期も売上6,974億円(+3.5%)と堅調に成長。EDOF・NBI・TXI技術を組み合わせた「EVIS X1」で技術差別化を維持しています。

祖業を捨てて挑む医療機器専業メーカーへの進化

カメラ事業(2021年)・科学事業(2023年・4,276億円)という100年超の祖業を売却する大胆な決断で、医療機器に全経営資源を集中。新Corporate Strategyでは営業利益率20%超を中期目標に掲げ、メドテックグローバルリーダーとしての再起を図ります。

メドトロニック出身プロ経営者による構造改革

2025年6月に就任したボブ・ホワイト社長兼CEOは、メドトロニック・GEヘルスケア・Smith & Nephew等で要職を歴任した医療機器業界の専門家。新製品数4割増・グローバル組織再編・FDA是正対応を一体的に進め、業界平均を超える成長基盤の再構築を目指します。

会社概要

業種
精密機器
決算期
3月
本社
東京都八王子市石川町2951
公式
www.olympus.co.jp

サービスの実績は?

10,107億円
連結売上高
2026/03期 実績(IFRS)
+1.3% YoY 過去最高
971億円
連結営業利益
2026/03期 実績
-40.2% YoY
約70%
消化器内視鏡 世界シェア
推定(社内・業界レポート)
圧倒的首位
52.8%
親会社所有者帰属持分比率
2026/03期末
前期比+0.4pt
1,099億円
研究開発費
2026/03期 全社
売上比10.9%
922億円
設備投資
2026/03期 全社
生産拠点増強
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なぜ伸びるの?

売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く

事業ごとの売上・利益

消化器内視鏡ソリューション事業
6,974億円69.0%)
サージカルインターベンション事業
3,131億円31.0%)
消化器内視鏡ソリューション事業6,974億円
利益: 1,364億円利益率: 19.6%

消化器内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)と処置具・医療サービスを展開し世界シェア約70%。2026/03期は売上+3.5%・営業利益-20.5%。「EVIS X1」「EU-ME3」等の新製品と欧州・アジアの好調が牽引するも、品質保証プロジェクトElevate費用と組織再編費用約141億円、開発資産減損34億円増で減益。

サージカルインターベンション事業3,131億円
利益: -150億円利益率: -4.8%

泌尿器・呼吸器・外科内視鏡・サージカルデバイス領域で展開。2026/03期は売上-3.0%・<strong>営業損失149億円(前期152億円の利益から赤字転落)</strong>。米国関税・FDA輸入警告対象機器の出荷停止・サージカルデバイスの自主回収費用24億円・組織再編67億円・無形資産減損16億円が複合的に影響。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
5.7%(累計)
株主資本の利回り
ROA
3.0%(累計)
総資産の活用度
Op. Margin
9.8%
営業利益率
会計期ROEROA営業利益率
2021/03期3.3%1.1%11.2%
2022/03期25.6%9.1%17.7%
2023/03期24.9%10.0%21.2%
2024/03期34.7%15.9%4.7%
2025/03期15.6%7.9%16.3%
2026/03期8.7%4.6%9.6%
3Q FY2026/35.7%(累計)3.0%(累計)9.8%

2023/03期に営業利益率21.2%という業界トップクラスの収益性を達成した一方、2026/03期は米国関税・組織再編一時費用・出荷停止製品の影響で営業利益率9.6%、ROE 8.7%へ大幅低下。2024/03期のROE34.7%は科学事業売却益(純利益2,425億円)の特殊要因によるもので、本業収益力を表す営業利益率は4.7%まで低下していた点に留意が必要です。新Corporate Strategyでは営業利益率20%超を中期目標に掲げ、グローバル組織再編によるコスト構造改革で収益性回復を目指します。

儲かってるの?

まあまあです
会計期売上高営業利益当期純利益EPSYoY
2022/03期8,689億円1,539億円1,157億円90.2円+18.9%
2023/03期8,819億円1,866億円1,434億円113.2円+1.5%
2024/03期9,362億円436億円2,426億円199.9円+6.2%
2025/03期9,973億円1,625億円1,179億円103.0円+6.5%
2026/03期1.0兆円971億円682億円61.2円+1.3%

オリンパスは2026/03期に売上高1兆107億円で過去最高を更新した一方、米国関税の影響・組織再編に伴う一時費用約269億円・サージカル領域の一部製品出荷停止・開発資産の減損損失計上が重なり、営業利益は前期比-40.2%の971億円、親会社所有者帰属利益は-42.2%の681億円と大幅減益に。EPSは前期103.0円から61.2円に低下しました。EPSは2021/03期の10.1円→2022/03期の90.2円へ約8.9倍に急回復していますが、これは株式分割ではなくコロナ禍からの本格回復+カメラ事業売却前後の事業再編効果によるもの(株式分割は2019年4月の1:4分割が最後で、本表のEPSは全期分割調整後)。2024/03期は科学事業売却益(特別利益)の計上で純利益が242,566百万円と異常値となる一方、本業の営業利益は43,598百万円に留まりました。2027/03期予想は売上1兆550〜1兆760億円・営業利益1,365〜1,555億円(中央値)の増益回復を見込みます。

業績の推移

売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。

同業比較(収益性)

精密機器の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
5.7%(累計)
業界平均
8.4%
営業利益率下回る
この会社
9.8%
業界平均
12.3%
自己資本比率下回る
この会社
53.0%
業界平均
59.5%
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将来どうなりそう?

公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く

会社の公式開示情報

役員報酬

7億4,200万円
取締役4名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
消化器内視鏡ソリューション事業6,974億円1,364億円19.6%
サージカルインターベンション事業3,131億円-150億円-4.8%

研究開発費

1,099億円
売上比 10.9%

2026/03期より「消化器内視鏡ソリューション事業」「サージカルインターベンション事業」の2区分に再編(従来の「内視鏡」「治療機器」から呼称・組織構造を変更)。消化器内視鏡が売上の約69%・営業利益のほぼ全額を稼ぐ収益エンジンで、サージカルは赤字構造。研究開発費は1,099億円(売上比10.9%)と業界トップクラスの投資水準。役員報酬は代表執行役4名で7億4,200万円、ガバナンスは指名委員会等設置会社で社外取締役比率も高水準。

会社の計画は順調?

C
総合評価
FY2026/3は売上1兆107億円で過去最高更新も、営業利益971億円(-40.2%)・純利益681億円(-42.2%)と大幅減益。当初予想(営業利益1,500億円→修正810億円)に対しても下振れ着地で、新Corporate Strategyの成果はFY2027/3以降に持ち越し。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

科学事業売却やカメラ事業撤退による医療機器専業化は完了したが、米国関税・FDA輸入警告・サージカルデバイス自主回収・組織再編一時費用269億円などの一過性要因が複合的に発生。構造改革の本格的な収益貢献はFY2028/3以降の見通し。
FY2027/3 業績予想(IFRS)
2026年4月〜2027年3月
売上高: 目標 1兆550億円〜1兆760億円(前期比+4.4〜+6.5%) 期初前 (未発表(FY2027/3 期初))
期首実績待ち
営業利益: 目標 1,365億円〜1,555億円(前期比+40.5〜+60.1%) 期初前 (未発表(FY2027/3 期初))
期首実績待ち
調整後営業利益: 目標 1,605億円〜1,795億円 期初前 (未発表(FY2027/3 期初))
期首実績待ち
親会社所有者帰属利益: 目標 955億円〜1,090億円(前期比+40.1〜+59.9%) 期初前 (未発表(FY2027/3 期初))
期首実績待ち
1株配当: 目標 30円(前期同額) 期初前 (未発表(FY2027/3 期初))
期首実績待ち
新Corporate Strategy(中期目標)
2026期〜2028期
売上高成長率(年率): 目標 1桁台半ば 大幅遅れ (FY2026/3 +1.3%)
30%
営業利益率: 目標 20%超 やや遅れ (FY2026/3 9.6%)
48%
コスト削減(年間): 目標 約240億円 大幅遅れ (グローバル組織再編費用約269億円を計上(FY2026/3))
35%
新製品数: 目標 4割増 やや遅れ (推進中)
40%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
2025/03期9,300億円9,900億円9,973億円+7.2%
2026/03期9,990億円9,990億円1兆107億円+1.2%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
2025/03期1,550億円1,600億円1,625億円+4.8%
2026/03期1,500億円810億円971億円-35.3%(初期比)
親会社所有者帰属利益
年度当初予想修正予想実績乖離
2026/03期1,050億円550億円681億円-35.0%(初期比)

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

2026/03期は当初予想の営業利益1,500億円から大幅下方修正された810億円に対し、実績971億円と修正予想は上回ったものの、初期予想からは-35%の下振れ着地。米国関税・FDA輸入警告・サージカルデバイス自主回収・組織再編一時費用約269億円が複合的に響きました。新Corporate Strategyは中期で営業利益率20%超を目指す計画で、2027/03期は売上+4〜6%・営業利益+40〜60%の回復見通しとアグレッシブ。構造改革の効果が顕在化する2028/03期が中期計画達成の試金石となります。

どんな話題が多い?

決算・大幅減益38%
米国関税・FDA対応25%
新Corporate Strategy18%
AI・ロボティクス・新製品12%
その他7%

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「慎重
報道件数(30日)
185
前月比 +22.4%
メディア数
118
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, 東洋経済オンライン, ダイヤモンド・オンライン, 日刊工業新聞, ロイター ほか
業界内ランキング
上位 3%
精密機器 500社中 15位
報道のトーン
28%
好意的
42%
中立
30%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

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この会社のストーリー

創業から現在までの歩みと、代表者の姿

創業ストーリー

1919
国産顕微鏡メーカーとして創業

高千穂製作所として東京都北区で創業。「日本製の高品質な顕微鏡を作る」という志から、後にギリシャ神話のオリンポス山にちなんだ社名「オリンパス」が生まれました。

1950
世界初の実用胃カメラを開発

東京大学医学部との共同研究で、世界初の実用的な胃カメラの開発に成功。日本人の胃がん早期発見に貢献し、内視鏡メーカーとしてのオリンパスの歴史はここから始まりました。

2011
巨額損失隠し問題が発覚

M&A費用を装った約20年にわたる巨額の損失隠し(オリンパス事件)が発覚し、経営の信頼は地に落ちました。ソニーの資本参加と新経営陣の登用で経営再建への道を歩み始めます。

2019〜2021
バリューアクトとの協業&カメラ事業売却

アクティビストのバリューアクト・キャピタルが取締役を派遣し、医療機器集中の構造改革を加速。2021年に100年超の祖業だったカメラ事業を売却し、医療機器専業化への大胆な転換を実行。

2023
科学事業売却で医療専業化が完了

もう一つの祖業だった科学事業(顕微鏡・産業用検査装置)を約4,276億円で売却。100年を超える祖業を完全に手放し、消化器内視鏡とサージカルに経営資源を集中する純粋メドテック企業へ生まれ変わりました。

2024年9月
前社長辞任と経営空白

シュテファン・カウフマン前社長が薬物関連の不正行為疑いで辞任。竹内康雄取締役会長が暫定的にCEOを兼任し、後任探しと並行してガバナンス再構築に着手。

2025年6月
ボブ・ホワイト新社長就任

メドトロニックのEVP兼メディカル・サージカル・ポートフォリオ プレジデント等を歴任したボブ・ホワイト氏が代表執行役社長兼CEOに就任。GEヘルスケア・コヴィディエン・Smith & Nephewなど医療機器業界を渡り歩いたグローバルリーダーが舵を取る新体制が発足。

2026年〜
新Corporate Strategyで再起へ

2026/03期は売上1兆107億円で過去最高更新も、米国関税と一時費用で営業利益は-40.2%と苦戦。「イノベーションによる成長」「シンプル化」「責任ある行動」を3本柱とする新Corporate Strategyで、新製品数4割増・グローバル組織再編・FDA是正完遂を通じて、営業利益率20%超のメドテック企業を目指します。

出来事の年表

2026年5月本決算減益

2026/03期本決算を発表。売上高1兆107億円(+1.3%)と過去最高更新も、営業利益971億円(-40.2%)・純利益681億円(-42.2%)と大幅減益。米国関税・組織再編一時費用約269億円・出荷停止製品の影響が重なる。年間配当は30円(前期20円から+10円増配)。

2026年5月FY27予想

2027/03期通期予想を公表。売上高1兆550〜1兆760億円・営業利益1,365〜1,555億円・EPS 89.58〜102.24円の増益回復を見込む。一過性費用の段階的減少と構造的効率性向上を織り込む。配当は当期同額の30円を予定。

2026年2月3Q大幅減益

2026/03期 3Q累計(4-12月)は売上+0.9%・営業利益-43.1%の大幅減益で着地。米国関税と一部製品の出荷停止が継続。

2025年11月新戦略発表

ボブ・ホワイト社長就任後初の戦略説明会で「Corporate Strategy」を発表。「イノベーションによる成長」「シンプル化」「責任ある行動」を3本柱に、新製品数4割増・グローバル組織再編によるコスト最適化を打ち出す。

2025年6月新社長就任

メドトロニック出身のボブ・ホワイト氏が代表執行役社長兼CEOに就任(6月1日付)。GEヘルスケア・コヴィディエン等で医療機器業界を歴任した米国出身のプロ経営者。

2025年6月FDA輸入警告

FDA(米食品医薬品局)が会津オリンパス製の一部医療機器に対し輸入警告を公表。気管支鏡・腹腔鏡・内視鏡洗浄消毒装置等の米国輸入が停止され、サージカル事業の出荷停止リスクが顕在化。

2024年9月前社長辞任

シュテファン・カウフマン前社長が薬物関連の不正行為疑いで辞任。竹内康雄取締役会長が暫定的にCEOを兼任し、後任探しに着手。

社長プロフィール

ボブ・ホワイト
ボブ・ホワイト
取締役 代表執行役 社長兼CEO
改革断行型リーダー
オリンパスは「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」を存在意義として、消化器内視鏡で世界をリードする医療機器企業へと進化を続けています。(1)イノベーションによる成長、(2)シンプル化、(3)責任ある行動の3本柱からなる新Corporate Strategyのもと、新製品数を4割増やすイノベーション加速と、グローバル組織再編によるオペレーショナル効率の向上、FDA是正対応を含む品質・コンプライアンス強化を一体的に進め、メドテック業界で世界をリードする存在を目指します。
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安心して投資できる?

財務・透明性・株主構成・リスクを点検

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率53.0%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
Interest-bearing Debt
2,378億円
借金(有利子負債)
Net Assets
7,733億円
会社の純資産

親会社所有者帰属持分比率は2021/03期の33.4%から2026/03期には52.8%へ19.4ptも改善し、財務基盤は大きく強化されました。2026/03期は為替円安で営業債権・棚卸資産・のれん等が増加した結果、総資産は1兆5,371億円へ拡大。一方で自己株式取得500億円により現金は644億円減少。有利子負債は約2,396億円(前期比+105億円)で、自己資本比率向上を背景にキャッシュ・フロー対有利子負債比率は2.4年に上昇、インタレスト・カバレッジ・レシオは24.8倍と引き続き高水準。BPSは6年間で307円→737円へ2.4倍に成長しました。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
Operating CF
+1,006億円
本業で稼いだお金
Investing CF
-874億円
投資に使ったお金
Financing CF
-876億円
借入・返済など
Free CF
+132億円
手元に残ったお金
会計期営業CF投資CF財務CFFCF
2021/03期1,241億円1,189億円408億円52.0億円
2022/03期1,419億円1,008億円325億円411億円
2023/03期1,568億円987億円412億円581億円
2024/03期424億円3,600億円2,760億円4,024億円
2025/03期1,905億円655億円2,115億円1,250億円
2026/03期1,006億円874億円876億円132億円

2026/03期の営業CFは1,006億円(前期比-898億円)と大幅減少。税引前利益の減少(940億円)と法人所得税の支払(624億円)が主因です。投資CFは-874億円(有形固定資産取得-556億円・無形資産取得-269億円)でFCFは+132億円。財務CFは-876億円で、自己株式取得-500億円、配当支払-226億円、リース返済-199億円が含まれます。2024/03期はカメラ事業売却+科学事業売却で投資CFが+3,600億円・FCF +4,024億円と特殊要因を計上、それを原資に2025/03期の財務CF-2,115億円(債務返済・自己株式取得)に充当しました。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 21名)
女性 3名(14.3% 男性 18
14%
86%
監査報酬
2億7,000万円
連結子会社数
80
設備投資額
850.0億円
平均勤続年数(従業員)
13.53
臨時従業員数
1135

取締役11名中社外取締役が8名(72%)と高い独立性を確保。女性役員比率は27.3%と精密機器業界では先進的な水準です。外国籍のボブ・ホワイト氏を社長に据えるなどグローバルガバナンスを志向しています。ただし前社長カウフマン氏の薬物問題による辞任という異例の事態も経験しており、経営体制の安定が今後の課題です。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主37.9%
浮動株62.1%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関36%
事業法人等1.9%
外国法人等50.5%
個人その他5.9%
証券会社5.7%

創業家・オーナー株主が存在せず、信託銀行(パッシブ運用)と外国法人(アクティブ・パッシブ混在)が株主構成の大半を占める典型的なグローバル機関投資家銘柄です。信託銀行27%・国内事業法人/政策保有1.9%・金融機関5.9%(生損保等)を合わせた長期保有層が約36%、政策保有の追加分を含めても安定株主比率は約38%水準にとどまります。アクティビスト(バリューアクト・キャピタル)が取締役を派遣した経緯もあり、株主構成は精密機器業界でも極めて流動的。

日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)(224,631,200株)19.92%
㈱日本カストディ銀行(信託口)(83,612,200株)7.41%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 ㈱みずほ銀行)(54,845,380株)4.86%
㈱SMBC信託銀行(㈱三井住友銀行退職給付信託口)(39,509,300株)3.5%
モルガン・スタンレーMUFG証券㈱(32,396,222株)2.87%
JP MORGAN CHASE BANK 385632(常任代理人 ㈱みずほ銀行)(29,113,283株)2.58%
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234(常任代理人 ㈱みずほ銀行)(23,049,412株)2.04%
日本生命保険(相)(21,258,572株)1.88%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人 ㈱みずほ銀行)(21,150,778株)1.88%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 ㈱みずほ銀行)(19,606,319株)1.74%

信託銀行(マスタートラスト19.92%・カストディ7.41%等)が約27%、State Street系列の外国法人が10%超を保有し、創業家・大株主は存在しません。かつてアクティビストのバリューアクト・キャピタルが取締役を派遣して経営改革を主導した経緯があり、現在も外国人投資家比率は50%超と精密機器業界では突出しています。プロ経営者(ボブ・ホワイト社長)による統治体制が定着し、株主構成も極めてグローバル化。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1米国関税・通商政策リスク:2026/03期に既に売上原価率を3.8pt悪化させており、2027/03期も継続的な収益圧迫要因となる可能性
2FDA輸入警告・規制対応リスク:会津オリンパス製の気管支鏡・腹腔鏡・内視鏡洗浄消毒装置が米国輸入停止中。是正完了まで売上機会損失が継続
3サージカルインターベンション事業の構造的不採算リスク:2026/03期に営業赤字150億円。一部製品出荷停止と関税の重なりで黒字化が遅延する可能性
4為替変動リスク:海外売上比率約85%でドル・ユーロ・人民元の影響大。2026/03期は対米ドル円高で営業利益約3億円減益要因
5M&A・のれん減損リスク:Swan EndoSurgical合弁出資など外部成長投資に伴うのれん減損や持分法投資損失の発生可能性
6人材獲得競争リスク:メドテック業界で有能な人材を巡る競争が激化。離職率上昇によるイノベーション減速懸念
7サイバーセキュリティ・IT基盤リスク:医療機器のデジタル化進展に伴い、システム障害・情報漏洩発生時の業務影響が拡大

社員の給料はどのくらい?

平均年収
1,046万円
従業員数
29,297
平均年齢
43.31歳
平均年収従業員数前年比
当期1,046万円29,297-

平均年収は約1,046万円と精密機器業界ではトップクラスの水準です。連結従業員数は29,297名ですが、新経営戦略に基づき約2,000人のグローバル人員削減が進行中。平均年齢43.3歳、平均勤続年数13.5年と、技術系人材の経験値が蓄積された組織構成となっています。

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株主リターン・投資成果

リターン・配当・市場データを確認

平均よりも稼げてる?

この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。

過去5年累積TSR(株主総利回り)は自社+5.2%に対しTOPIX +128.5%と、約123ポイントの大幅アンダーパフォーム。2024期まではTOPIX並みでしたが、2025期以降に前社長辞任・業績下方修正・米国関税・FDA輸入警告が重なり、株価が大きく下落しました。新Corporate Strategyによる構造改革の成果が業績・株価に反映されるかが今後の焦点です。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
30
方針: 1株当たり配当金の維持を基本とし、自己株式の取得を含む株主還元の機動性を確保
1株配当配当性向
2018/03期2816.8%
2019/03期30502.5%
2020/03期1025.4%
2021/03期12119.4%
2022/03期1415.5%
2023/03期1614.1%
2024/03期189.0%
2025/03期2019.4%
2026/03期3049.0%
2027/03期(予想)3031.3%
5期連続増配
株主優待
なし

株主優待制度は実施していません。

2021/03期〜2026/03期まで5期連続増配を継続。2026/03期は前期20円から30円への大幅増配(+10円)で配当性向は49.0%まで上昇。2027/03期は当期と同額の30円を予定(据置)。新Corporate Strategyでは「1株当たり配当金の維持を基本」と明示し、自己株式取得も含めて株主還元の機動性を確保する方針です。なお2019/03期の配当性向502%はカメラ事業や品質問題に伴う一時損失で純利益が81億円まで落ち込んだ特殊期。株主優待制度はなく、配当が唯一の現金リターンとなります。

もし5年前に投資していたら?

+
2022期初めに100万円を投資した場合
100万円が 105.2万円 になりました (5.2万円)
+5.2%
年度末時点評価額損益TSR
2022期147.4万円47.4万円47.4%
2023期151.4万円51.4万円51.4%
2024期151.1万円51.1万円51.1%
2025期129.8万円29.8万円29.8%
2026期105.2万円5.2万円5.2%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残4,679,400株
売り残151,000株
信用倍率30.99倍
2026年5月時点時点
今後の予定
2026/03期 本決算(発表済)2026年5月13日
2026年6月 定時株主総会2026年6月下旬予定
2027/03期 第1四半期決算2026年8月上旬予定

PERは28.5倍と精密機器セクター並みですが、これは2026/03期のEPS急減(61.2円)でPERが押し上げられたため。2027/03期予想EPS 95.9円ベースの予想PERは約18倍と業界平均並みに低下します。信用倍率は30.99倍と買い残が極めて厚く、個人投資家の逆張り買いが集中する状況。配当利回りは1.72%(30円ベース)と業界平均並みです。

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
2021/03期768億円639億円83.2%
2022/03期1,417億円260億円18.3%
2023/03期1,823億円389億円21.3%
2024/03期436億円0円0.0%
2025/03期1,591億円413億円25.9%
2026/03期940億円258億円27.5%

2026/03期の税引前利益は940億円・法人所得税費用258億円で実効税率27.5%と業界平均並みの水準。2024/03期は科学事業売却に伴う繰延税金資産の活用等で実効税率0%という特殊な期となりました。2021/03期は税効果会計上の評価性引当の見直しで実効税率83.2%と異常値。グローバル拠点での事業展開に伴い各国の税制の影響を受けますが、業績回復に伴って20〜30%台の標準的な水準に収れんしています。

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オリンパス まとめ

業績
普通
営業益 前年比↓
配当
少なめ
1株 30円
安全性
安定
自己資本比率 53.0%
稼ぐ力
普通
ROE 5.7%(累計)
話題性
不評
ポジ 28%

「消化器内視鏡で世界シェア約7割を握る医療機器専業メーカー。2026/03期は売上1兆107億円で過去最高更新も、米国関税と一時費用で営業利益971億円(-40.2%)と大幅減益」

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最終更新: 2026/05/22 / データ提供: OSHIKABU