シチズン時計7762
Citizen Watch Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日腕にする腕時計、その中にはシチズンの製品があるかもしれません。特に、光で動き続ける「エコ・ドライブ」技術は、電池交換の手間を省いてくれる便利な機能です。しかし、シチズンの活躍の場はそれだけではありません。あなたが使っているスマートフォンや乗っている自動車、その中にある非常に小さな精密部品を作るための「工作機械」という機械も製造しています。つまり、普段何気なく触れているハイテク製品の裏側で、シチズンの精密技術が私たちの快適な生活を支えているのです。
シチズン時計は、コロナ禍の赤字からV字回復を遂げ、業績拡大基調にあります。2025年3月期は売上高3,168.8億円、営業利益205.9億円を達成。主力の時計事業では、高価格帯ブランドの育成と普及価格帯「TSUYOSA」の世界的なヒットが収益を牽引しています。もう一つの柱である工作機械事業も安定した収益基盤となっており、事業ポートフォリオの強みを発揮。積極的な株主還元姿勢も示しており、2025年3月期には1株当たり45円への増配を実施しています。
会社概要
- 業種
- 精密機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都西東京市田無町6-1-12
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 11.8% | 6.9% | - |
| 2022/03期 | 9.8% | 5.8% | - |
| 2023/03期 | 9.3% | 5.6% | - |
| 2024/03期 | 9.4% | 5.7% | 8.0% |
| 2025/03期 | 9.2% | 5.7% | 6.5% |
| 3Q FY2026/3 | 10.7%(累計) | 5.1%(累計) | 9.3% |
収益性は2022/03期以降、営業利益率が約8%前後で推移するなど構造改革の成果による安定した利益創出体制が確立されています。ROE(自己資本利益率)は9%台で安定しており、資本効率を重視した経営が定着してきました。直近では原材料費や投資コストの影響により利益率がやや低下していますが、依然として精密機器業界の中で着実な収益力を維持しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2,066億円 | — | 252億円 | -80.5円 | - |
| 2022/03期 | 2,814億円 | — | 221億円 | 71.4円 | +36.2% |
| 2023/03期 | 3,014億円 | — | 218億円 | 75.3円 | +7.1% |
| 2024/03期 | 3,128億円 | 251億円 | 230億円 | 93.6円 | +3.8% |
| 2025/03期 | 3,169億円 | 206億円 | 239億円 | 97.9円 | +1.3% |
シチズン時計の業績は、2021/03期のコロナ禍による赤字から力強く回復し、直近数年間は売上高3,000億円超を安定して維持しています。機械式腕時計「TSUYOSA」の世界的ヒットや、工作機械事業の堅調さが売上拡大を牽引しました。2026/03期予想では成長が鈍化傾向にあるものの、高価格帯モデルの海外展開などにより収益基盤の安定化を図っています。 【3Q 2026/03期実績】売上2571億円(通期予想比81%)、営業利益239億円(同119%)、純利益222億円(同111%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
精密機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社は時計事業を中核としつつ、工作機械やデバイス事業などを展開する多角的なポートフォリオを構築しています。リスク要因として世界経済の変動や為替リスクを挙げており、特に高価格帯ブランドの海外展開やIoT分野での新たな収益源確保が今後の成長の鍵となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 3,100億円 | — | 3,169億円 | +2.2% |
| 2024期 | 3,100億円 | — | 3,128億円 | +0.9% |
| 2023期 | 2,935億円 | — | 3,014億円 | +2.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 230億円 | — | 206億円 | -10.5% |
| 2024期 | 250億円 | — | 251億円 | +0.3% |
| 2023期 | 225億円 | — | 237億円 | +5.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中計(2024期終了)では、売上高目標にわずかに届かなかったものの、構造改革の成果により営業利益率とROEの目標は達成しました。これは収益性の改善が進んでいることを示しています。進行中の新中計(2027期目標)では、さらに高い売上高3,600億円、営業利益率9%を掲げており、時計事業のブランド力強化と工作機械事業の成長が達成の鍵となります。業績予想の精度は比較的安定していますが、2025期の営業利益が期初予想を下回るなど、外部環境の変化には注意が必要です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
『シチズン シリーズエイト』からグローバルトレンドの薄型モデルを発売し、ブランド強化を図る。
通期連結業績が好調に推移し、株価は上場来高値を更新する展開を見せた。
2025年度からの「中期経営計画2027」を策定し、時計および工作機械事業の成長戦略を提示。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は60%超という強固な水準を維持しており、無借金経営から必要に応じた資金調達を行う柔軟な財務構造へ移行しています。純資産は過去5年間で増加傾向にあり、潤沢な資産背景が持続的な事業投資を支えています。今後も堅実なバランスシートを背景に、成長投資と株主還元の両立が期待される状況です。 【3Q 2026/03期】総資産4563億円、純資産2879億円、自己資本比率47.0%、有利子負債570億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 74.9億円 | 76.3億円 | 183億円 | 1.4億円 |
| 2022/03期 | 347億円 | 95.5億円 | 200億円 | 251億円 |
| 2023/03期 | 166億円 | 135億円 | 401億円 | 30.5億円 |
| 2024/03期 | 346億円 | 127億円 | 270億円 | 219億円 |
| 2025/03期 | 358億円 | 100億円 | 125億円 | 257億円 |
営業キャッシュフローは業績回復に伴い大幅なプラスで推移し、年間300億円規模の安定した稼ぐ力を示しています。設備投資等の投資活動を行いつつも、フリーキャッシュフローは恒常的にプラスを維持しており、強固な現金創出能力を有しています。財務活動では自己株式の取得や配当支払いを積極的に行い、キャッシュの有効活用を進めています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が30.0%に達しており、多様性を尊重した経営体制を推進している点がガバナンス上の大きな強みです。連結子会社72社を擁する大規模なグループ全体を統括するため、8,400万円の監査報酬を投じた厳格な内部統制体制を構築し、透明性の高い企業運営を実現しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 767万円 | 12,373人 | - |
従業員平均年収は767万円と精密機器業界の中でも堅調な水準を維持しています。創業100年を超える歴史の中で、時計事業だけでなく工作機械など多角的な収益基盤を持つことが、安定した給与水準を支える背景となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
同社のTSR(株主総利回り)は、2023期以降、市場平均であるTOPIXを大きく上回るパフォーマンス(アウトパフォーム)を示しています。特に2024期には自社TSRが283.3%に達し、TOPIXの216.8%を大幅に超過しました。これは、コロナ禍からのV字回復による業績改善と、それに伴う積極的な増配などの株主還元策が投資家に高く評価された結果です。構造改革による収益性向上と成長戦略への期待が、株価上昇と配当増加を通じてTSRを押し上げています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 17円 | 41.1% |
| 2017/03期 | 17円 | 32.6% |
| 2018/03期 | 22円 | 36.3% |
| 2019/03期 | 20円 | 47.6% |
| 2020/03期 | 12円 | - |
| 2021/03期 | 5円 | - |
| 2022/03期 | 18円 | 25.2% |
| 2023/03期 | 34円 | 45.2% |
| 2024/03期 | 40円 | 42.7% |
| 2025/03期 | 45円 | 46.0% |
現在、株主優待制度は実施していません。
シチズン時計は株主還元を重要視しており、DOE(株主資本配当率)5.0%以上を目安とした安定的かつ継続的な配当を方針として掲げています。業績回復に伴い配当金は2021/03期の5円から2025/03期には45円へと大幅に増額されており、還元姿勢が鮮明です。今後は配当と機動的な自己株式取得を組み合わせ、総還元性向を高めることで株主価値の向上を目指しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 99.7万円 | 0.3万円 | -0.3% |
| 2022期 | 141.7万円 | 41.7万円 | 41.7% |
| 2023期 | 217.4万円 | 117.4万円 | 117.4% |
| 2024期 | 283.3万円 | 183.3万円 | 183.3% |
| 2025期 | 269.3万円 | 169.3万円 | 169.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPERとPBRは精密機器業界の平均とほぼ同水準であり、現在の株価が極端に割高・割安というわけではありません。しかし、配当利回りは業界平均を大きく上回っており、株主還元への積極的な姿勢が評価されています。直近の信用倍率は11.94倍と買い残が多く、株価上昇への期待感がうかがえますが、将来の需給悪化要因になる可能性も注視が必要です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | -41.4億円 | 0円 | - |
| 2022/03期 | 273億円 | 52.0億円 | 19.0% |
| 2023/03期 | 291億円 | 72.6億円 | 25.0% |
| 2024/03期 | 308億円 | 78.5億円 | 25.5% |
| 2025/03期 | 230億円 | 0円 | 0.0% |
法人税等の支払額は、業績の変動に応じて一定の範囲内で推移しています。2024/03期までは標準的な税率水準で納税が行われていましたが、近年の税額変動は繰延税金資産の取り崩しや調整事項による影響を受けています。将来の納税予測に関しては、業績計画に基づき保守的な見通しが立てられています。
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シチズン時計 まとめ
「伝統の時計職人が、精密工作機械の腕を磨き上げ、再び世界の『時』を刻み始めた状態」
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