朝日インテック
ASAHI INTECC CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月29日
極細ワイヤー技術で命を紡ぐ、カテーテル治療のグローバルリーダー
世界中の医療現場から最も信頼されるメディカルカンパニーとなり、革新的な製品を通じて人々の健康で豊かな生活に貢献し続けます。
この会社ってなに?
もし、あなたやあなたの家族が心臓の血管が詰まる病気(心筋梗塞など)になったとき、お医者さんは胸を大きく切らずに治療することがあります。その際に使われるのが「カテーテル」という細い管です。朝日インテックは、このカテーテルを血管の奥深くまで正確に導くための、髪の毛よりも細い「ガイドワイヤー」という部品を作っている会社です。このワイヤーのおかげで、患者さんの体への負担が少ない治療が可能になります。実はこの分野で世界トップクラスの技術を持っており、世界中の病院で使われているのです。
朝日インテックは、カテーテル治療用ガイドワイヤーで世界首位を誇る医療機器メーカーです。直近の2025年6月期は売上高1200.3億円、営業利益300.79億円と増収増益を達成し、過去最高業績を更新し続けています。高齢化の進展と低侵襲治療への需要増を背景に、主力のメディカル事業が国内外で力強く成長しており、特に海外売上高比率は8割を超えています。近年はM&Aにも積極的で、手術支援ロボット分野など新領域への展開を通じて、持続的な成長を目指しています。
会社概要
- 業種
- 精密機器
- 決算期
- 6月
- 本社
- 愛知県瀬戸市暁町3-100
- 公式
- www.asahi-intecc.co.jp
社長プロフィール

私たちは独自のコア技術を磨き上げ、世界中の人々の健康に貢献することを使命としています。お客様のニーズを深く理解し、最高の品質を持つ製品を迅速に提供することで、医療の発展を支え、持続的な成長を目指します。
この会社のストーリー
愛知県瀬戸市にて、産業用極細ワイヤーロープの製造・販売を開始。現在のグローバル企業としての歩みが始まる。
独自開発したステンレスワイヤーロープを応用し、カテーテルガイドワイヤーなど医療機器分野に本格参入を果たす。
タイに初の海外生産拠点を設立。グローバルな供給体制の礎を築き、コスト競争力を高める。
カテーテル治療の普及とともに業績を拡大し、ジャスダック証券取引所に上場。企業としての信頼性と知名度を高めた。
ジャスダック上場の翌年には、東京証券取引所市場第二部、さらに第一部へと駆け上がり、急速な成長を市場に示した。
米国の医療機器メーカーを買収。グローバルでの製品ラインナップと販売網を強化し、事業領域をさらに拡大した。
グループ会社を通じて、国産初となる腹腔鏡手術支援ロボットの販売を開始。医療技術の新たなフロンティアを開拓する。
注目ポイント
心筋梗塞などの治療に使われるカテーテル用「ガイドワイヤー」で世界トップクラスのシェアを誇るニッチトップ企業。髪の毛よりも細いワイヤーを編み上げる独自技術が強みです。
高い技術力に裏打ちされた製品は、65%を超える高い売上総利益率を実現しています。また、連結配当性向35%を目処とする安定的な株主還元も魅力です。
主力事業で培った技術を活かし、手術支援ロボットや新規治療デバイスの開発にも積極的に挑戦。医療の未来を切り拓く成長性が期待されます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.26円 | 29.4% |
| FY2022/3 | 11.99円 | 30.0% |
| FY2023/3 | 14.48円 | 30.0% |
| FY2024/3 | 20.37円 | 35.0% |
| FY2025/3 | 24.23円 | 51.6% |
現在、株主優待制度は実施していません。
同社は連結配当性向35%を目処としつつ、長期的な成長投資と利益還元を両立させる方針を掲げています。近年の業績拡大に伴い配当額も継続的に増加しており、株主への積極的な還元姿勢が明確です。今後も持続的な成長を実現しながら、安定かつ増配を視野に入れた配当政策を追求するものと推察されます。
同業比較(収益性)
精密機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
朝日インテックは、主力の医療機器事業においてガイドワイヤーを中心とした高い技術力を背景に、国内外で着実な売上拡大を実現しています。売上高はFY2021/3の約615億円からFY2025/3には約1,200億円まで成長しており、グローバルな販売網の強化が奏功しました。今期FY2026/3も生産効率の向上と製品需要の拡大により、営業利益・純利益ともに過去最高水準の業績が見込まれています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 10.7% | 8.6% | 20.8% |
| FY2022/3 | 9.0% | 7.0% | 19.6% |
| FY2023/3 | 9.8% | 7.6% | 20.0% |
| FY2024/3 | 10.4% | 8.2% | 20.6% |
| FY2025/3 | 8.4% | 6.6% | 25.1% |
同社はニッチ市場での高いシェア維持により、営業利益率が20%を超える強固な収益性を長年維持しています。FY2025/3には売上拡大に伴う規模の経済が働き、営業利益率は25.1%まで上昇しました。ROE(自己資本利益率)は10%前後で安定的に推移しており、資本を効率的に活用して成長投資を行う健全な収益サイクルが確立されています。
財務は安全?
朝日インテックは極めて強固な財務体質を有しており、自己資本比率は77%〜80%という非常に高い水準を維持しています。特筆すべきは実質無借金経営(有利子負債ゼロ)を継続している点であり、過剰な負債に頼らず内部留保と自己資本で成長投資を賄う強固な基盤があります。これにより不測の事態に対する耐性が高く、長期的な研究開発やM&Aを推進するための財務的自由度を確保しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 89.2億円 | -163億円 | 101億円 | -74.1億円 |
| FY2022/3 | 173億円 | -187億円 | 114億円 | -14.0億円 |
| FY2023/3 | 191億円 | -151億円 | -23.4億円 | 40.0億円 |
| FY2024/3 | 347億円 | -212億円 | -139億円 | 135億円 |
| FY2025/3 | 405億円 | -134億円 | -81.1億円 | 271億円 |
本業で稼ぐ営業キャッシュフローは増収に伴い増加傾向にあり、FY2025/3には約405億円に達しました。積極的な設備投資やM&Aによる投資キャッシュフローの支出があるものの、営業CFが投資CFを大幅に上回る構造へ転換し、フリー・キャッシュ・フローは急拡大しています。これにより財務的な余裕が生まれ、将来の成長投資や株主還元を両立できるフェーズに入っています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 132億円 | 32.1億円 | 24.3% |
| FY2022/3 | 163億円 | 54.7億円 | 33.5% |
| FY2023/3 | 176億円 | 45.3億円 | 25.7% |
| FY2024/3 | 220億円 | 61.6億円 | 28.0% |
| FY2025/3 | 296億円 | 168億円 | 56.9% |
実効税率は概ね25%から30%の範囲で推移していますが、FY2025/3においては一時的な税務負担増などにより高めの水準となりました。次期以降は安定した事業収益を前提に、27%程度の標準的な税負担が見込まれています。企業活動が国際的に多岐にわたるため、進出先各国の税制や優遇措置の影響を適宜受ける構造となっています。
会社の公式開示情報
EDINET開示情報によると、同社は医療機器セグメントが収益の柱であり、世界トップシェアを誇るガイドワイヤー製品の成長が業績を牽引しています。為替変動やグローバル供給網の維持、さらには医療規制変更といったリスク要因に対し、多拠点生産体制で柔軟に対応する方針が明記されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 予想 | 1,309億円 | — | — | N/A |
| FY2025 実績 | 1,167億円 | — | 1,200億円 | +2.8% |
| FY2024 実績 | 1,004億円 | — | 1,076億円 | +7.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 予想 | 326億円 | — | — | N/A |
| FY2025 実績 | 252億円 | — | 301億円 | +19.3% |
| FY2024 実績 | 201億円 | — | 221億円 | +10.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画『ASAHI Going Beyond 1000』では、FY2026に売上高1,308.7億円、営業利益326.42億円を目標に掲げています。直近FY2025実績は売上1,200.3億円、営業利益300.79億円と、進捗率は90%を超えており、目標達成に向けて順調です。特に、過去の業績予想は保守的な傾向があり、実績は期初予想を上回ることが多く、経営の安定感がうかがえます。一方で、FY2025の純利益は為替の影響等で一時的に落ち込んでおり、目標達成には今後の巻き返しが重要となります。
株の売買状況と今後の予定
PER38.0倍、PBR6.01倍は精密機器セクターの平均と比較して割高な水準にあり、市場から高い成長期待を寄せられていることがうかがえます。信用倍率は6.43倍とやや高めで、信用買い残が積み上がっている状況は短期的な需給の重しとなる可能性があります。今後は、高い期待に見合う業績成長を継続できるかが株価の鍵となります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
26年6月期の連結純利益見通しを過去最高の305.00億円へ大幅上方修正。
長期経営ビジョンと中期経営計画を包含した統合報告書を公開し、成長戦略を提示。
quantumと共同で合弁会社「株式会社walkey」を設立し、歩行トレーニング事業に参入。
最新ニュース
朝日インテック まとめ
ひとめ診断
「『髪の毛より細いワイヤー』で血管内治療を支え、世界シェアNo.1を握る医療界の黒子」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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