リコー7752
RICOH COMPANY,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが職場でコピーやスキャンをするとき、その大きな複合機はリコー製かもしれません。しかし、リコーの仕事はそれだけではありません。例えば、紙の請求書処理が自動化されたり、面倒な経費精算がスマホで完結するようになったとしたら、その裏側でリコーの「デジタルサービス」が動いている可能性があります。普段何気なく使っているオフィスのITインフラやセキュリティシステムまで、リコーは皆さんの「はたらく」をスムーズにするための様々なサービスを提供しているのです。
2025期は売上高2兆5278.8億円、営業利益638.29億円と増収増益を確保したものの、利益率はまだ本格的な回復途上にある。同社は祖業の複合機事業から、M&Aを駆使してオフィスワークフローのデジタル化を支援する「デジタルサービス」企業への転換を急いでいる。最近では米国の中小企業向けIT事業を売却する一方、セキュリティ分野など成長領域への投資を積極化しており、この事業ポートフォリオ再編が今後の収益性向上を実現できるかが最大の注目点となる。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大田区中馬込1-3-6
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.6% | 1.7% | - |
| 2022/03期 | 3.3% | 1.6% | - |
| 2023/03期 | 5.9% | 2.7% | - |
| 2024/03期 | 4.5% | 2.0% | 2.6% |
| 2025/03期 | 4.4% | 2.0% | 2.5% |
収益性は、構造改革前のマイナス水準から改善傾向にあり、営業利益率は3%台前後で安定的に推移しています。2021/03期の赤字から脱却したものの、成熟した事務機事業のコスト構造変革や成長投資が利益率を抑制する要因となっています。持続可能な利益成長には、付加価値の高いデジタルサービスへの転換が鍵となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1.7兆円 | — | 327億円 | -45.2円 | - |
| 2022/03期 | 1.8兆円 | — | 304億円 | 45.4円 | +4.5% |
| 2023/03期 | 2.1兆円 | — | 544億円 | 88.1円 | +21.4% |
| 2024/03期 | 2.3兆円 | 620億円 | 442億円 | 72.6円 | +10.1% |
| 2025/03期 | 2.5兆円 | 638億円 | 457億円 | 78.1円 | +7.6% |
リコーの業績は、構造改革の進展やオフィスサービス事業へのシフトにより、2021/03期の最終赤字から安定的な黒字化を達成しました。特に2023/03期には売上高が2兆1,342億円に拡大し、その後も堅調な成長を維持しています。今後はAI活用やサービス強化により、さらなる利益成長を見込んでいます。 【3Q 2026/03期実績】売上19億円(通期予想比0%)、営業利益70百万円(同0%)、純利益47百万円(同0%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、リコーは従来のオフィス複合機事業から、デジタルサービスを通じたワークプレイス・ソリューション企業への転換を強力に推し進めています。ただし、ペーパーレス化の加速や海外市場における競争激化を主要な事業リスクとして特定しており、安定収益の維持に向けたポートフォリオの入れ替えが急務となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2兆5000億円 | 2兆5600億円 | 2兆5278.8億円 | +1.1% |
| 2024期 | 2兆2500億円 | — | 2兆3489.9億円 | +4.4% |
| 2023期 | 2兆500億円 | — | 2兆1341.8億円 | +4.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 700億円 | 800億円 | 638億円 | -8.8% |
| 2024期 | 700億円 | — | 620億円 | -11.4% |
| 2023期 | 900億円 | — | 787億円 | -12.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
リコーは5カ年の中期経営計画で、ストック利益(継続的な収益)の15%成長やROIC(投下資本利益率)7%以上を掲げ、デジタルサービス企業への転換を明確にしています。しかし、過去3年間の業績予想を見ると、売上高は期初予想を上回る一方で、営業利益は10%前後下回る傾向が続いています。これは、構造改革や成長投資が先行し、まだ収益化に繋がっていないことを示唆しており、計画達成には利益率の改善が急務です。
最新ニュース
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競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
セキュアへの出資を通じて、企業の安全管理システム分野での連携を強化。
第3四半期累計で売上高1兆8,823億円、営業利益700億円と大幅増益を達成。
米国におけるマネージドITサービス事業の一部を売却し、選択と集中を推進。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、自己資本比率が40%台前半から後半で推移しており、安定した経営基盤を維持しています。2024/03期以降、有利子負債が増加傾向にありますが、これは成長投資や事業買収のための資金需要によるものです。引き続き負債管理を適切に行いながら、事業拡大に向けたバランスシートの最適化が求められます。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2022/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2023/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2024/03期 | 1,256億円 | 978億円 | 829億円 | 278億円 |
| 2025/03期 | 1,369億円 | 794億円 | 456億円 | 575億円 |
営業活動によるキャッシュフローは概ね1,000億円規模で安定しており、本業による稼ぐ力は健在です。投資活動では成長のためのM&Aやデジタル領域への積極投資が継続しており、年度によってはフリーキャッシュフローがマイナスになる局面もありました。しかし、全体としては必要な資金を自力で捻出しつつ、成長投資と株主還元を両立させる体制を維持しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は7.7%であり、グローバル基準と比較すると今後のダイバーシティ推進に伸び代を残しています。しかし、監査報酬には約3.99億円を割いており、大規模なグローバル企業として強固な監査・内部統制体制が維持されている点は高く評価できます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 860万円 | 78,665人 | - |
従業員平均年収は860万円と、製造業の平均と比較しても非常に高い水準を維持しています。長年の構造改革により利益体質が改善されたことに加え、高付加価値なITサービス事業への転換が進む中で、専門人材への報酬が競争力を維持している背景があります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。リコーのTSRは、2022期から2024期にかけてTOPIX(東証株価指数)を下回るアンダーパフォームが続いていましたが、2025期には217.4%となり、TOPIXの213.4%を上回りアウトパフォームに転じました。これは、事業構造改革への期待や株主還元強化の姿勢が評価され、株価が市場平均を上回るパフォーマンスを見せ始めたことを示唆しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 35円 | 40.3% |
| 2017/03期 | 35円 | 727.7% |
| 2018/03期 | 15円 | - |
| 2019/03期 | 23円 | 33.7% |
| 2020/03期 | 26円 | 47.6% |
| 2021/03期 | 15円 | - |
| 2022/03期 | 26円 | 57.3% |
| 2023/03期 | 34円 | 38.6% |
| 2024/03期 | 36円 | 49.6% |
| 2025/03期 | 38円 | 48.6% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
リコーの配当方針は、業績に応じた利益還元を重視しつつ、安定配当の継続を掲げています。近年の業績回復に伴い増配傾向にあり、配当性向も適切な水準でコントロールされています。今後も成長投資とのバランスを考慮しながら、株主への長期的な利益還元を目指します。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 143.5万円 | 43.5万円 | 43.5% |
| 2022期 | 138.9万円 | 38.9万円 | 38.9% |
| 2023期 | 134.3万円 | 34.3万円 | 34.3% |
| 2024期 | 184.2万円 | 84.2万円 | 84.2% |
| 2025期 | 217.4万円 | 117.4万円 | 117.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
市場データを見ると、リコーのPER(13.9倍)とPBR(0.76倍)は電気機器業界の平均(PER 22.3倍, PBR 1.8倍)を大幅に下回っており、株価は割安と評価されています。これは、事業構造改革の途上にあり、将来の収益性に対する不透明感を市場が織り込んでいるためと考えられます。一方で配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への意識がうかがえます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | -410億円 | 0円 | - |
| 2022/03期 | 444億円 | 140億円 | 31.6% |
| 2023/03期 | 813億円 | 269億円 | 33.1% |
| 2024/03期 | 682億円 | 240億円 | 35.2% |
| 2025/03期 | 701億円 | 244億円 | 34.8% |
法人税等の支払いは、2021/03期の赤字期を除き、利益の計上に伴い発生しています。実効税率は概ね30%前後で推移しており、日本国内の税制に基づいた標準的な水準です。今後も安定した利益計上により、適正な納税が行われる見通しです。
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「複合機の巨人が、オフィスDXの黒子へと脱皮する『静かなる再起動』の真っ最中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。