KOA6999
KOA CORPORATION
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンやパソコン、運転する自動車の中には、電気の流れを適切にコントロールするための無数の小さな電子部品が入っています。KOAが作っているのは、その中でも特に重要な「抵抗器」という部品です。この部品がないと、精密な機械はすぐに壊れてしまいます。例えば、自動車の安全運転を支えるセンサーや、スマホの画面を綺麗に映す回路の裏側で、KOAの製品が安定した電流を供給し、私たちの快適で安全な生活を静かに支えているのです。
固定抵抗器で世界トップシェアを誇る電子部品メーカー。2025期は市況悪化の影響で売上高641.2億円、営業利益11.76億円と大幅な減益を記録しました。しかし、2026期にはAI関連や産業機器向け需要が牽引し、売上高694億円(前期比8.2%増)、営業利益29.8億円(同2.5倍)へとV字回復を見込む業績予想の上方修正を発表。同時に発表した新中期経営計画では、株主還元強化も打ち出しており、市場の評価が転換する節目にあると言えます。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 長野県上伊那郡箕輪町大字中箕輪14016 KOAパインパーク内
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.3% | 2.5% | - |
| 2022/03期 | 7.4% | 5.4% | - |
| 2023/03期 | 10.5% | 7.1% | - |
| 2024/03期 | 3.6% | 2.3% | 5.1% |
| 2025/03期 | 0.3% | 0.2% | 1.8% |
| 3Q FY2026/3 | 4.5%(累計) | 2.2%(累計) | 5.8% |
収益性指標は、2023/03期に営業利益率13.6%、ROE 10.0%と高い水準を記録しましたが、その後は事業環境の悪化により低下が続いています。2025/03期には営業利益率が1.8%、ROEが0.3%まで落ち込み、激しい業績変動の影響を直接的に受ける収益構造が浮き彫りとなりました。今後は固定費の最適化と高付加価値製品の拡販による利益率の改善が再浮上の鍵となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 504億円 | — | 20.3億円 | 55.1円 | - |
| 2022/03期 | 650億円 | — | 47.7億円 | 129.1円 | +28.9% |
| 2023/03期 | 751億円 | — | 73.7億円 | 198.8円 | +15.6% |
| 2024/03期 | 648億円 | 33.1億円 | 27.7億円 | 74.7円 | -13.6% |
| 2025/03期 | 641億円 | 11.8億円 | 2.6億円 | 7.0円 | -1.1% |
当社の売上高は2023/03期の約751億円をピークに、2025/03期には約641億円へと縮小傾向にあります。これは産業機器向け需要の調整や世界的な在庫調整の影響が大きく、営業利益も2023/03期の約102億円から大幅に減少しました。2026/03期予想では、AI関連機器などの需要を取り込み、微増収・減益ながらも底打ち感が見られる見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上531億円(通期予想比81%)、営業利益31億円(同493%)、純利益32億円(同1020%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
KOAは固定抵抗器で世界首位級のシェアを持つ電子部品メーカーであり、主なリスク要因として自動車産業や産業機器市場の景気動向による売上変動を挙げています。また、グローバル展開に伴う為替リスクや原材料価格の変動も、業績に与える影響として重要視されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 719億円 | 655億円 | 641億円 | -10.8% |
| 2024期 | 719億円 | — | 648億円 | -9.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 39億円 | 6億円 | 12億円 | -69.8% |
| 2024期 | 67億円 | — | 33億円 | -50.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2025期までの業績は、電子部品市場の在庫調整局面と重なり、期初予想を大幅に下回る結果となりました。しかし、発表されたばかりの新中期経営計画では、最終年度の2028期に売上高800億円、営業利益74億円という野心的な目標を掲げています。これは、AI関連機器や産業機器向けの需要回復を織り込んだもので、同時に配当方針も「連結配当性向30%前後」から「年間配当金の下限40円」へと変更し、株主還元への意識を高めている点が注目されます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
業績予想を上方修正し、産業機器やAI関連向け需要の拡大を背景にストップ高を記録した。
「KOA統合報告書2025」を発行し、長期的な価値創造ストーリーや経営戦略を市場に開示した。
前期比72.3%減の経常利益12.4億円となる決算を発表し、減配を併せて公表した。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務の健全性は自己資本比率55.3%と依然として高水準を維持していますが、負債構成に変化が見られます。2024/03期以降、設備投資等の影響により有利子負債が約737億円から約983億円へと増加し、レバレッジを活用した積極的な成長投資を継続しています。BPS(1株当たり純資産)は約2,104円で安定しており、強固な資産基盤を背景に今後の回復局面に備えています。 【3Q 2026/03期】総資産1485億円、純資産849億円、自己資本比率48.3%、有利子負債449億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 52.9億円 | 27.0億円 | 4.1億円 | 25.9億円 |
| 2022/03期 | 59.7億円 | 59.2億円 | 12.5億円 | 5,100万円 |
| 2023/03期 | 86.9億円 | 129億円 | 80.5億円 | 42.4億円 |
| 2024/03期 | 70.9億円 | 174億円 | 123億円 | 103億円 |
| 2025/03期 | 81.0億円 | 239億円 | 113億円 | 158億円 |
営業キャッシュフローは堅調に推移し、本業での稼ぐ力を証明していますが、投資キャッシュフローの流出額が年々拡大しています。これは将来の成長に向けた大規模な設備投資を継続していることが要因であり、フリーキャッシュフローは恒常的にマイナスとなっています。これらの投資資金は主に借入等の財務キャッシュフローによって賄われており、成長投資による将来の収益貢献が待たれるフェーズです。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は12.5%であり、更なる多様性の確保が今後の課題となります。指名・報酬委員会に独立社外取締役を過半数配置することで監督機能の強化を図っており、透明性の高い経営体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 568万円 | 4,288人 | - |
従業員の平均年収は568万円であり、製造業における標準的な水準を維持しています。近年の業績変動に伴い、一時的にボーナス水準が調整される可能性はありますが、安定した雇用形態と長期的な賃金水準の維持に努めている傾向が見受けられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、2024期と2025期においてTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、世界的な半導体・電子部品市況の悪化を受けて業績が低迷し、株価が下落したことが主な要因です。特に2025期は大幅な減益となり、投資家心理が悪化しました。一方で、2021期から2023期にかけては旺盛な需要を背景にTOPIXをアウトパフォームしており、業績サイクルが株価に直結する傾向が鮮明です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 28円 | 51.4% |
| 2017/03期 | 29円 | 41.5% |
| 2018/03期 | 33円 | 27.7% |
| 2019/03期 | 36円 | 129.8% |
| 2020/03期 | 18円 | 61.5% |
| 2021/03期 | 13.5円 | 24.5% |
| 2022/03期 | 36円 | 27.9% |
| 2023/03期 | 50円 | 25.2% |
| 2024/03期 | 50円 | 67.0% |
| 2025/03期 | 40円 | 569.8% |
株主優待制度は実施していません。
配当方針は「連結配当性向30%前後」を目標としており、業績に応じた利益還元を基本としています。しかし、近年の業績低迷により配当性向が一時的に跳ね上がるなど、利益水準に依存した配当の不安定さが課題となっています。今後は中期経営計画を通じた収益基盤の安定化を図り、持続可能な還元を維持することが求められています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 177.0万円 | 77.0万円 | 77.0% |
| 2022期 | 166.6万円 | 66.6万円 | 66.6% |
| 2023期 | 217.7万円 | 117.7万円 | 117.7% |
| 2024期 | 180.4万円 | 80.4万円 | 80.4% |
| 2025期 | 126.1万円 | 26.1万円 | 26.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.74倍と、解散価値を示す1倍を大きく下回っており、資産価値の観点からは割安と判断されます。一方で、2025期の大幅減益によりPERは185.9倍と極端に高い数値になっていますが、2026期のV字回復予想を織り込むと割高感は薄れます。信用買残が積み上がっており、信用倍率は27.79倍と高水準のため、今後の株価上昇局面では戻り売り圧力に注意が必要です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 29.4億円 | 9.1億円 | 30.8% |
| 2022/03期 | 68.6億円 | 20.9億円 | 30.4% |
| 2023/03期 | 105億円 | 31.7億円 | 30.1% |
| 2024/03期 | 44.9億円 | 17.2億円 | 38.3% |
| 2025/03期 | 12.4億円 | 9.8億円 | 79.1% |
税引前利益が急減する一方で、法人税等の税率が上昇傾向にあります。これは、利益水準が低い環境下において、繰延税金資産の取り崩しなど、会計上の税効果が影響し、見かけ上の実効税率が急上昇したものです。業績の回復に伴い、本来の税率水準へ戻ることが期待されます。
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KOA まとめ
「固定抵抗器で世界首位、自動車業界の浮沈を乗りこなしAI関連需要で再加速を狙う技術屋集団」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。