SCREENホールディングス
SCREEN Holdings Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
見えない汚れを落とす技術で、世界の半導体を支える京都の巨人
多様な事業領域で社会課題の解決に貢献し、2033年度に売上高1兆円、営業利益率20%以上を達成するグローバルカンパニーとなる。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンやパソコン、ゲーム機の中には、無数の小さな電子部品「半導体」が入っています。この半導体は非常に精密で、製造過程で少しでもチリやホコリがつくと正常に動きません。SCREENホールディングスは、この半導体の元となるシリコンの板(ウェハ)をピカピカに洗浄する装置で世界トップクラスのシェアを誇っています。つまり、あなたの身の回りのハイテク製品が正しく動く裏側で、同社の「洗い」の技術が活躍しているのです。
主力の半導体製造装置事業が好調で、2025年3月期は売上高6,252.7億円、営業利益1,356.83億円を達成しました。特に半導体ウェハ洗浄装置で世界トップシェアを誇り、生成AI向け半導体の需要拡大が業績を牽引しています。2026年3月期は売上高6,210億円、営業利益1,170億円とやや減速を見込むものの、米国に新研究拠点を設立するなど将来の成長に向けた先行投資を積極的に行っています。2033年度に売上高1兆円、営業利益率20%以上を目指す長期経営大綱を掲げ、持続的成長を目指します。
会社概要
- 業種
- 電気機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神北町1番地の1
- 公式
- www.screen.co.jp
社長プロフィール

当社グループは創業以来培ってきたイメージング技術や表面処理技術を核に、半導体やディスプレイ、印刷、さらにはライフサイエンスやエネルギーといった多様な分野で事業を展開しています。2033年度に売上高1兆円、営業利益率20%以上を目指すという高い目標を掲げ、持続的な成長と企業価値向上に挑戦し続けます。
この会社のストーリー
京都市に写真製版用ガラススクリーンの国産化を目指して創業。印刷関連機器メーカーとしての歩みが始まる。
創業から約20年で東京・大阪両証券取引所市場第一部に上場。事業拡大の基盤を築く。
印刷技術で培ったエッチング技術を応用し、半導体製造装置分野へ参入。のちの主力事業となる第一歩を踏み出す。
半導体の微細化・高品質化に不可欠なウエハー洗浄装置で高い技術力を発揮し、世界トップシェアを獲得する。
「株式会社SCREENホールディングス」に商号を変更し、持ち株会社体制へ移行。各事業の専門性と経営効率を高める。
10年後の2033年度に売上高1兆円、営業利益率20%以上を目指すという野心的な目標を掲げ、新たな成長ステージへと舵を切る。
量子通信システム開発企業や、次世代がん診断支援システムを手がける企業への出資・買収を発表。未来の事業の種をまく。
注目ポイント
半導体製造の重要工程であるウエハー洗浄装置で世界トップシェアを誇ります。ミクロの汚れも許されない半導体業界で、その技術力は不可欠な存在です。
2033年度に売上高1兆円、営業利益率20%以上という高い目標を掲げる中期経営計画を推進中。半導体事業を核に、積極的な成長投資を行っています。
長年培った技術を応用し、がん診断支援システムや再生医療などライフサイエンス分野へも進出。未来の社会課題解決に貢献する新事業を育てています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 45円 | 27.7% |
| FY2022/3 | 146.5円 | 30.0% |
| FY2023/3 | 182.5円 | 30.0% |
| FY2025/3 | 154円 | 30.1% |
現在、株主優待制度は実施していません。
同社は資本効率を重視し、配当性向30%を目安とした安定的かつ継続的な株主還元を方針としています。業績拡大に伴い、増配を含めた積極的な配当実績を残しています。株主優待は実施していませんが、配当を通じた株主還元に注力しており、インカムゲインを求める投資家に適した銘柄です。
同業比較(収益性)
電気機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
SCREENホールディングスは、半導体洗浄装置における高い技術力と世界シェアを武器に、半導体市場の拡大に伴い着実な成長を遂げてきました。FY2021/3時点では売上高約3,203億円でしたが、FY2025/3には6,253億円へと急拡大しています。今期は半導体製造装置の需要一服により減益を見込むものの、長期的な需要増に対応する強固な収益基盤を構築しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.3% | 4.0% | 7.6% |
| FY2022/3 | 18.4% | 9.9% | 14.9% |
| FY2023/3 | 19.2% | 10.2% | 16.6% |
| FY2024/3 | 19.0% | 10.4% | 18.6% |
| FY2025/3 | 23.6% | 14.8% | 21.7% |
収益性は非常に高く、FY2025/3には営業利益率21.7%と高収益体質を確立しました。自己資本利益率(ROE)も23.6%と高い水準を維持しており、投下した資本に対して効率的に利益を生み出しています。半導体製造装置という高い付加価値を伴う事業特性が、この優れた収益効率を支えています。
財務は安全?
貸借対照表は盤石であり、FY2025/3時点での自己資本比率は62.7%と財務の健全性は極めて高いです。FY2024/3に有利子負債が増加しましたが、潤沢な資産を背景にコントロール可能な範囲にとどまっています。高い自己資本比率は、今後想定される成長投資や市場変動に対する強力なクッションとなります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 572億円 | -62.4億円 | -271億円 | 510億円 |
| FY2022/3 | 818億円 | -99.5億円 | -49.5億円 | 718億円 |
| FY2023/3 | 739億円 | -125億円 | -210億円 | 614億円 |
| FY2024/3 | 963億円 | -435億円 | -351億円 | 528億円 |
| FY2025/3 | 712億円 | -218億円 | -465億円 | 495億円 |
本業で安定的に高い営業キャッシュフローを創出しており、フリーキャッシュフロー(自由な資金)も継続的にプラスを確保しています。これを原資に投資を積極的に行う一方、財務キャッシュフローがマイナスであることは、借入金の返済や積極的な株主還元を実行していることを示唆しています。極めて健全かつ理想的なキャッシュの循環を実現しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 227億円 | 75.6億円 | 33.3% |
| FY2022/3 | 594億円 | 140億円 | 23.5% |
| FY2023/3 | 774億円 | 199億円 | 25.7% |
| FY2024/3 | 943億円 | 237億円 | 25.1% |
| FY2025/3 | 1,383億円 | 388億円 | 28.1% |
税引前利益に対して適正な納税が行われています。実効税率は概ね20%台後半で推移しており、日本の一般的な法人税水準に照らして妥当な範囲内です。業績の大幅な変動に伴い法人税額は増減していますが、税務リスクは低く、コンプライアンス遵守の体制が整っています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,063万円 | 6,415人 | - |
従業員平均年収は1,063万円と、製造業の平均と比較しても極めて高い水準にあります。半導体製造装置という高い技術力を要する業界特性に加え、業績連動型の報酬制度が機能しており、世界シェアトップクラスの洗浄装置を軸とした安定した収益力が高い給与水準を支えています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は日本生命保険相互会社。
主要株主には日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託口の金融機関が名を連ねており、機関投資家による保有割合が高い構成です。また、日本生命や京都銀行などの金融機関や事業法人が安定株主として存在しており、創業家の直接的な支配色は薄いものの、長年培われた取引先との関係性が強固な安定的な資本基盤を築いています。
会社の公式開示情報
役員報酬
SCREENホールディングスは、主力である半導体製造装置事業が売上の大半を占める構造です。事業リスクとして、世界的な半導体市況の変動や主要顧客の投資計画に業績が左右されやすい点が挙げられ、開示書類でも顧客との連携や技術革新への追随が経営の重要課題として記載されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は8.3%と向上途上の段階ですが、連結子会社51社を抱える大企業として、グループ全体でのガバナンス強化を図っています。監査体制については、監査報酬として約9,900万円を投じており、国際的な会計基準や法令遵守を徹底する体制が整えられています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 6,210億円 | — | 6,253億円 | +0.7% |
| FY2024 | 4,950億円 | — | 5,049億円 | +2.0% |
| FY2023 | 4,600億円 | — | 4,608億円 | +0.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,170億円 | — | 1,357億円 | +16.0% |
| FY2024 | 850億円 | — | 942億円 | +10.8% |
| FY2023 | 745億円 | — | 765億円 | +2.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新中期経営計画「Value Up Further 2026」では、2033年度の売上高1兆円という長期目標に向けたマイルストーンを掲げています。具体的には、3年間の累計売上高1.8兆円を目標とし、初年度(FY2025)の実績は6,252.7億円と順調な滑り出しです。旧中計も目標を上回って達成しており、経営計画の達成能力は高いと評価できます。近年の業績予想は期初時点で保守的な傾向があり、期中に上方修正される、あるいは実績が予想を上回るケースが続いています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、全ての年でTOPIXを大幅に上回る優れたパフォーマンスを示しています。特にFY2024は自社TSRが1028.1%と、TOPIXの216.8%を圧倒しました。これは、好調な業績を背景とした株価の著しい上昇が主な要因です。半導体市場の活況を追い風に、高い成長性と株主へのリターンを両立させていることがデータから読み取れます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 245.8万円 | +145.8万円 | 145.8% |
| FY2022 | 318.6万円 | +218.6万円 | 218.6% |
| FY2023 | 310.0万円 | +210.0万円 | 210.0% |
| FY2024 | 1028.1万円 | +928.1万円 | 928.1% |
| FY2025 | 525.0万円 | +425.0万円 | 425.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較すると、PERは10.2倍と電気機器業界平均(約22倍)を大幅に下回っており、割安感があります。一方、PBRは2.17倍と業界平均(2.3倍)に近い水準です。信用買い残は売り残を上回る状況が続いており、信用倍率はやや高めですが、株価上昇局面ではこれがさらなる買いを呼ぶ可能性もあります。次回の通期決算発表は5月13日に予定されています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
次世代がん診断支援システムを手がける京ダイアグノスティクスの過半数株式を取得し、ヘルスケア分野を強化。
2025年2月28日付で不祥事に伴う再発防止策の策定および関係者の処分を公表。
米国ニューヨーク州に約120億円を投じて海外初となる研究拠点を設置し、次世代半導体製造技術の確立を目指す。
最新ニュース
SCREENホールディングス まとめ
ひとめ診断
「半導体ウェハ洗浄装置で世界を制覇し、AI半導体の未来を『洗い』清める技術集団」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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