テイ・エス テック
TS TECH CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月28日
世界を走るクルマの"座り心地"を創る、グローバル内装サプライヤー
私たちは、モビリティ社会でなくてはならない存在であり続け、人の命を預かる企業として、世界の人々から信頼される企業グループを目指します。
この会社ってなに?
あなたが普段運転するクルマ、その座り心地を決めているのがシートです。テイ・エス テックは、特にホンダ車のシートを世界中で作っている会社。もしあなたがホンダ車に乗っているなら、その快適なドライブを裏側で支えているのはこの会社かもしれません。自動車だけでなく、バイクのシートも得意分野です。最近では、長時間座ってプレイするeスポーツ選手のための、疲れを検知するAI搭載ゲーミングチェアの開発など、未来の「座る」体験を創造する新しい挑戦も始めています。
ホンダ系の自動車シート部品大手。FY2025は売上高4,605.1億円(前期比4.3%増)、営業利益164.28億円(同6.2%減)と増収減益で着地した。主要顧客であるホンダの生産動向に業績が大きく左右される構造だが、原価低減活動を進めている。進行中の中期経営計画では、最終年度の営業利益目標440億円に対し、会社見通しは165億円と大幅未達の可能性が高く、収益性の回復が最大の経営課題となっている。
会社概要
- 業種
- 輸送用機器
- 決算期
- 3月
- 本社
- 埼玉県朝霞市栄町3丁目7番27号
- 公式
- www.tstech.co.jp
社長プロフィール

私たちは『人材重視』『喜ばれる企業』という理念を事業の根幹に据えています。進化するモビリティ社会の中で、世界中のお客様に喜んでいただける魅力的な商品を送り出し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
この会社のストーリー
二輪車用シートメーカーとして創業。本田技研工業との取引を開始し、事業の礎を築く。
初の海外生産拠点として米国オハイオ州にTSUを設立し、グローバル展開を本格化させる。
総合内装システムサプライヤーへの飛躍を目指し、現在の社名に変更。新たなステージへと歩みを進める。
社会的信用とブランドイメージを向上させ、さらなる事業拡大のための経営基盤を強化した。
次世代の自動車に求められるシート開発を加速するため、シート機構部品メーカーの今仙電機製作所と提携し、競争力を強化。
eスポーツ市場へ参入し、選手の疲労度を推定するAIシートシステムを開発。新たな事業領域への挑戦を開始した。
2030年ビジョン達成に向け、電動化シフトに対応する製品開発や収益構造の改革を掲げる。
注目ポイント
長期保有の株主を優遇するポイント制の株主優待制度があり、保有期間に応じて最大36,000円相当の食品ギフトと交換可能です。配当利回りも高い水準で、株主への還元意欲が高い企業です。
自動運転や電動化(CASE)を見据え、異業種との連携を積極的に推進しています。快適性だけでなく、安全性や健康管理機能などを組み込んだ次世代シートの開発で新たな価値創造を目指します。
長年培ったシート技術を応用し、eスポーツ選手のコンディションを管理するAI搭載ゲーミングチェアを開発。自動車分野にとどまらない新たな市場への挑戦も魅力です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 90円 | 58.9% |
| FY2022/3 | 54円 | 58.3% |
| FY2023/3 | 63円 | 152.4% |
| FY2024/3 | 73円 | 91.1% |
| FY2025/3 | 83円 | 117.4% |
| 権利確定月 | 3月 |
当社は、安定的な配当維持と株主還元を重視する経営方針を掲げており、近年は配当性向が高水準で推移しています。業績の変動にかかわらず株主への利益還元を継続する姿勢は強く、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的な水準です。また、長期保有特典を含む充実した株主優待制度も設けており、総合利回りの観点から高い還元を維持しています。
同業比較(収益性)
輸送用機器の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高はFY2021/3の約3,461億円からFY2025/3には約4,605億円まで順調に拡大基調を維持しています。一方で営業利益や純利益は、原材料価格の高騰や主要取引先であるホンダの減産影響を受け、直近数期は利益率が圧迫される厳しい展開が続いています。FY2026/3予想では、これらの外部環境要因を見込みつつ、効率化による挽回を図る計画です。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.9% | 5.3% | 7.7% |
| FY2022/3 | 3.8% | 3.0% | 6.6% |
| FY2023/3 | 1.7% | 1.3% | 3.7% |
| FY2024/3 | 2.9% | 2.3% | 4.0% |
| FY2025/3 | 2.6% | 2.0% | 3.6% |
収益性指標であるROE(自己資本利益率)は、利益水準の低下に伴いFY2021/3の6.9%から直近では2%台へと大幅に低下しており、資本効率の改善が喫緊の課題となっています。営業利益率も同様に7%台から3%台へと低迷しており、高コスト体質からの脱却と原価低減活動の強化が求められています。収益構造の回復には、次世代シート開発などの高付加価値化が鍵を握ります。
財務は安全?
当社は潤沢な現金同等物を保有しており、有利子負債ゼロを維持する極めて強固な財務体質を構築しています。自己資本比率も70%超を安定して維持しており、外部環境の変化に対する高い耐性を備えています。豊富なネットキャッシュを背景に、将来的な成長投資や株主還元を柔軟に実施できる盤石なバランスシートが強みです。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 252億円 | -117億円 | -146億円 | 134億円 |
| FY2022/3 | 200億円 | -172億円 | -236億円 | 28.2億円 |
| FY2023/3 | 304億円 | -210億円 | -189億円 | 94.8億円 |
| FY2024/3 | 377億円 | -86.7億円 | -178億円 | 290億円 |
| FY2025/3 | 287億円 | -359億円 | -314億円 | -71.5億円 |
本業で稼ぐ力を示す営業キャッシュフローは安定して黒字を計上し、強固なキャッシュ創出能力を有しています。FY2025/3には大規模な投資活動によりフリーキャッシュフローが一時的にマイナスとなりましたが、これは将来の成長に向けた戦略的支出によるものです。財務活動によるキャッシュフローは一貫してマイナスであり、配当支払いや自己株式取得を通じた株主還元を積極的に実施しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 267億円 | 60.0億円 | 22.4% |
| FY2022/3 | 230億円 | 106億円 | 46.0% |
| FY2023/3 | 153億円 | 99.1億円 | 65.0% |
| FY2024/3 | 175億円 | 72.9億円 | 41.7% |
| FY2025/3 | 164億円 | 78.0億円 | 47.5% |
実効税率には年度により変動が見られますが、これはグローバル展開に伴う各国の税制や繰延税金資産の取り扱い、または持分法投資損益等の影響によるものです。利益水準が変動する中でも、安定した納税義務を履行しています。特別な税制優遇措置等を除き、通常の法人税負担が業績の変動に合わせて発生している状況です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 759万円 | 14,163人 | - |
従業員平均年収は759万円であり、製造業および自動車部品業界の中でも比較的高い水準を維持しています。長年にわたるグローバルな事業展開と、本田技研工業という安定した供給先を持つことが、従業員への良好な待遇に寄与していると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は本田技研工業。
本田技研工業株式会社が21.48%を保有する筆頭株主であり、ホンダグループとの強固な資本関係が安定的な経営基盤を支えています。信託銀行などの金融機関が上位株主の大部分を占めており、機関投資家による保有割合が高い構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
売上収益の大部分がホンダグループ向けという特徴があり、為替変動や自動車減産などの事業環境の変化が直接的に経営成績へ影響を及ぼすリスクを抱えています。セグメントとしては自動車用シートおよび内装品の製造に特化しており、次世代モビリティに向けた技術開発が今後の鍵となります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%とプライム市場上場企業として一定の多様性を確保しており、指名・報酬委員会を設置し社外取締役を過半数含めることで透明性の高いガバナンス体制を構築しています。監査報酬として7,300万円を拠出し、適切な監査機能を維持しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 4,500億円 | 4,300億円 (11月下方修正) | 4,605億円 | +2.3% |
| FY2024 | 4,100億円 | — | 4,417億円 | +7.7% |
| FY2023 | 3,800億円 | — | 4,092億円 | +7.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 200億円 | 165億円 (11月下方修正) | 164億円 | -17.9% |
| FY2024 | 200億円 | — | 175億円 | -12.5% |
| FY2023 | 175億円 | — | 153億円 | -12.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の第15次中期経営計画では、最終年度(FY2026)に営業利益440億円という高い目標を掲げていますが、会社が公表した最新の見通しでは165億円と、達成は極めて困難な状況です。近年の業績予想も、売上は期初予想を上回る傾向がある一方、利益面では原材料高や顧客の生産調整の影響を受けやすく、期中に下方修正されるケースが目立ちます。計画達成能力と収益性改善が今後の大きな課題です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同社の株価が市場全体の成長から取り残されていることを示唆します。主な背景として、主要顧客であるホンダへの依存度が高いビジネスモデルや、中期経営計画の目標未達が濃厚であることなど、成長性への懸念が株価の重しとなり、投資家からの評価が伸び悩んでいると考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 132.4万円 | +32.4万円 | 32.4% |
| FY2022 | 115.2万円 | +15.2万円 | 15.2% |
| FY2023 | 143.9万円 | +43.9万円 | 43.9% |
| FY2024 | 175.6万円 | +75.6万円 | 75.6% |
| FY2025 | 156.2万円 | +56.2万円 | 56.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用取引では売り残が買い残を大幅に上回る「信用倍率0.23倍」となっており、将来の株価下落を見込む投資家が多い一方、株価上昇時には買い戻し(踏み上げ)のエネルギーにもなり得ます。業界比較では、PBRが0.71倍と解散価値とされる1倍を大きく割り込んでおり、株価は割安と判断される水準です。配当利回りも業界平均を上回っており、株主還元への意識は評価できます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
ヒューマンアカデミーと連携し、疲労度推定AIシートの試験導入を開始。
米州や中国の減産影響により、通期の最終利益予想を19%減益へ修正。
子会社間の吸収合併を実施し、事業効率化のためテイ・エス パーツ アンド サービスへ商号変更。
最新ニュース
テイ・エス テック まとめ
ひとめ診断
「ホンダの座席を世界に供給する巨人、CASEの波に乗り次世代の『座る』を模索中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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