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タチエス

TACHI-S CO.,LTD.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE11.5%
BPS278.6円
自己資本比率56.0%
FY2025/3 有報データ

独立系の強みで世界のカーシートを革新し、高配当で株主にも報いるグローバルメーカー

人間工学に基づいたコア技術を活かし、自動車シートの枠を超えた新たな価値を創造することで、世界中の人々の快適で安全な移動空間に貢献する。

この会社ってなに?

あなたが普段運転する自動車、その座り心地を思い出してみてください。長時間座っていても疲れにくかったり、体をしっかり支えてくれたりする感覚はありませんか?その快適なシートを開発・製造しているのが、タチエスかもしれません。特にホンダや日産の車に乗っているなら、そのシートはタチエス製である可能性が高いです。普段は意識しないかもしれませんが、タチエスはあなたの安全で快適なカーライフを座席から支えている会社なのです。

独立系の自動車シート大手。FY2022まで2期連続の営業赤字に苦しんだが、構造改革が奏功しFY2023に黒字転換。FY2025には売上高2,853.9億円、営業利益96.25億円とV字回復を達成した。現在は中期経営計画「TVE Wave2 2027」を推進し、既存事業の収益力強化(深化)と、M&AやDXを軸とした新規事業創出(新化)による持続的成長を目指している。

輸送用機器プライム市場

会社概要

業種
輸送用機器
決算期
3月
本社
東京都青梅市末広町1丁目3番1号
公式
www.tachi-s.co.jp

社長プロフィール

山本 雄一郎
代表取締役社長
挑戦者
当社は、中期経営計画「TVE Wave2 2027」のもと、既存のシート事業の「深化」と新規事業創出の「新化」を両輪で進めています。これまでの構造改革の成果を土台に、企業価値を飛躍させるフェーズへと移行し、全てのステークホルダーの皆様の期待に応えてまいります。

この会社のストーリー

1954
立川スプリング製作所として創業

航空機用シートの製造技術をルーツに、自動車用シートの専門メーカーとして東京都昭島市に立川スプリング製作所を設立。

1960
本格的な自動車シート生産開始

ダットサン・ブルーバード310型向けにシート及びスプリングの生産を開始。自動車産業の発展と共に事業を拡大していく。

1986
社名を「タチエス」に変更、海外展開を加速

現社名に変更し、グローバルブランドとしての認知度向上を図る。米国のジョンソンコントロールズ社(当時)と技術提携し、海外進出を本格化させる。

1990
東京証券取引所市場第二部に上場

事業規模の拡大と社会的な信用の向上を目指し、株式上場を果たす。これにより、さらなる成長に向けた経営基盤を強化した。

2020
コロナ禍による業績悪化という試練

新型コロナウイルス感染拡大の影響で自動車生産が世界的に減少し、業績が大幅に悪化。赤字を計上し、経営の立て直しが急務となる。

2021
事業構造改革と株主優待の廃止

収益構造の改善を目指し、生産拠点の集約などの構造改革を断行。同時に、配当による株主還元に集中するため、QUOカードの株主優待制度を廃止した。

2025
中期経営計画「TVE Wave2 2027」始動

構造改革を終え、「深化」と「新化」をテーマにした新中期経営計画を発表。M&AやDX投資に向け100億円を調達し、飛躍のフェーズへ移行する。

注目ポイント

魅力的な高配当利回り

株主優待を廃止し、配当による株主還元へ集中。業界平均を上回る高い配当利回りを維持しており、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。

「新化」を目指す積極的なM&A・DX戦略

構造改革を完了し、現在は攻めの経営へ。100億円規模の資金調達を行い、M&AやDXを通じて既存事業の強化と新規事業の創出を目指します。

V字回復を遂げた収益構造

数年にわたる構造改革が奏功し、コロナ禍での赤字から脱却。価格転嫁や生産効率化により利益率が回復し、持続的な成長に向けた強固な財務基盤を再構築しました。

サービスの実績は?

20.3%
売上高成長率
FY2024実績、YoY
+33.6% (FY2025 営業利益成長率)
103.8
1株当たり配当金
FY2025実績
+11.9% YoY
31.5%
配当性向
FY2025実績
安定
10,560
連結従業員数
2024年3月時点
2,703万円
従業員一人当たり売上高
FY2025実績ベース
+22.5% vs FY2023

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 103.8円
安全性
安定
自己資本比率 56.0%
稼ぐ力
高い
ROE 11.5%
話題性
好評
ポジティブ 60%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
103.8
方針: 安定配当
1株配当配当性向
FY2021/36.50.3%
FY2022/363.60.3%
FY2023/373.643.3%
FY2024/392.858.6%
FY2025/3103.831.5%
4期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は廃止されており実施されておりません。

配当方針として、持続的な利益成長と株主への利益還元を重視しており、高配当利回りを維持する姿勢を鮮明にしています。かつて実施していた株主優待制度は2021年に廃止し、今後は配当金を通じた還元に注力することを表明しました。業績連動型の配当を基本としつつ、安定した配当の継続を目指す方針です。

同業比較(収益性)

輸送用機器の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
11.5%
業界平均
7.1%
営業利益率下回る
この会社
3.4%
業界平均
7.3%
自己資本比率上回る
この会社
56.0%
業界平均
40.5%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/32,064億円
FY2023/32,434億円
FY2024/32,929億円
FY2025/32,854億円
営業利益
FY2022/3-42.0億円
FY2023/313.7億円
FY2024/372.0億円
FY2025/396.3億円

タチエスの業績は、構造改革による収益改善が功を奏し、FY2021/3期からFY2025/3期にかけて営業赤字から脱却してV字回復を達成しました。自動車用シートの受注拡大と価格転嫁が進んだことで、FY2025/3期には純利益が約113億円まで大幅に伸長しました。ただし、FY2026/3期予想では売上高が約2,570億円、純利益が80億円を見込んでおり、一時的な増益局面から安定成長への転換期にあるとみられます。

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
11.5%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
6.6%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
3.4%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/3-17.4%-9.1%-3.9%
FY2022/3-2.6%-1.3%-2.0%
FY2023/36.7%3.4%0.6%
FY2024/35.6%3.0%2.5%
FY2025/311.5%6.6%3.4%

収益性は、FY2021/3期の営業赤字から劇的に改善しており、FY2025/3期には営業利益率が3.4%まで向上しました。徹底的なコスト低減活動と事業の効率化が奏功し、資本効率を示すROEも11.5%と高い水準を記録しました。今後は、新規事業への投資と既存シート事業の深掘りを通じて、この改善トレンドを維持できるかが焦点となります。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率56.0%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
250億円
会社の純資産
982億円

財務健全性は、FY2025/3期時点で自己資本比率が56.0%まで改善しており、非常に安定した水準を維持しています。近年、M&AやDX投資に向けた資金調達により有利子負債が約250億円発生しましたが、潤沢な純資産を背景に健全性は保たれています。資産の効率的な活用と、事業投資による中長期的な成長の両立が今後の経営上の課題と言えます。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+97.6億円
営業CF
投資に使ったお金
+39.6億円
投資CF
借入・返済など
-92.9億円
財務CF
手元に残ったお金
+137億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3-19.4億円-63.3億円51.3億円-82.7億円
FY2022/3-3.5億円20.1億円-8.1億円16.5億円
FY2023/337.4億円66.7億円-100億円104億円
FY2024/3184億円-20.8億円-134億円164億円
FY2025/397.6億円39.6億円-92.9億円137億円

営業キャッシュフローはFY2024/3期に約184億円と過去最高水準を記録するなど、本業での稼ぐ力が大幅に強化されています。先行投資や設備投資をこなしつつもフリーキャッシュフロー(FCF)は安定してプラスを維持しており、強固な現金創出力を示しています。獲得したキャッシュは、積極的な株主還元や新規事業への成長投資へと適切に再配分されています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1グローバル展開当社グループは、特定のメーカーの系列に属さず、複数の自動車メーカーとの取引を行っていることは前述のとおりです

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3-72.7億円0円-
FY2022/3-35.4億円0円-
FY2023/319.7億円0円0.0%
FY2024/387.5億円33.3億円38.1%
FY2025/3108億円0円0.0%

過去数年間の赤字期には法人税等の負担が発生しませんでしたが、直近の黒字化に伴い適正な納税が行われています。FY2024/3期には税引前利益に対して約33億円の税負担が生じ、一般的な法人税率に近い水準となりました。FY2025/3期は繰延税金資産の取り崩しや調整により税負担が一時的に低減しているものの、安定した業績推移に伴い、将来的には一定の税負担が発生する見通しです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
608万円
従業員数
10,560
平均年齢
39歳
平均年収従業員数前年比
当期608万円10,560-

従業員平均年収は608万円となっており、自動車部品業界の平均水準と比較して安定した雇用環境を維持しています。近年は構造改革に伴うコスト削減や事業のスリム化を進めていますが、給与水準には一定の配慮がなされており、生産性向上と待遇維持の両立を模索している状況です。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主31.7%
浮動株68.3%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関25.2%
事業法人等6.6%
外国法人等18.2%
個人その他48.1%
証券会社2%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(4,977,700株)14.38%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(1,543,898株)4.46%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(1,035,041株)2.99%
齊藤 潔(803,895株)2.32%
株式会社三井住友銀行(750,000株)2.17%
タチエス取引先持株会(723,050株)2.09%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(654,515株)1.89%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(630,446株)1.82%
山本 紀子(511,100株)1.48%
齋藤 均(498,430株)1.44%

大株主には日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行などの信託口が名を連ね、機関投資家による保有割合が高い構成です。一方で、創業家と推測される個人株主や取引先持株会の存在も見受けられ、安定株主と市場の投資家のバランスが考慮されています。ストラテジックキャピタル等のアクティビストによる株主提案も過去になされており、資本効率改善への市場からの関心が高い銘柄と言えます。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億2,200万円
取締役5名の合計

独立系自動車シートメーカーとしてホンダや日産向けを主力としていますが、グローバルな事業展開に伴う地政学リスクや為替変動、原材料価格の高騰が主な経営リスクとして認識されています。現在は構造改革が一段落し、アドバンテッジアドバイザーズとの提携を通じた新規事業創出やDX投資により、収益構造の抜本的な強化を図る方針を掲げています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 13名)
女性 2名(15.4% 男性 11
15%
85%
監査報酬
5,600万円
連結子会社数
25
設備投資額
52.7億円
平均勤続年数(従業員)
14.5
臨時従業員数
1231

女性役員比率は15.3%(2名/11名)であり、ダイバーシティの推進が図られています。監査体制については監査報酬5,600万円を投じて適正な監視機能が働いており、グローバルな連結子会社25社を統括する強固なガバナンス体制を構築しています。

会社の計画は順調?

B
総合評価
V字回復は評価できるが、新中計の収益性目標達成には一層の努力が必要。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画 TVE Wave2 2027
FY2025〜FY2027
売上高: 目標 2,600億円 順調 (2,853.9億円 (FY2025実績))
109.8%
営業利益率: 目標 5%以上 やや遅れ (3.37% (FY2025実績))
67.6%
ROIC: 目標 8%以上 やや遅れ (5.0% (FY2025推定))
62.5%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202590億円96億円+6.9%
FY202473億円72億円-1.3%
売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20252,570億円2,854億円+11.0%
FY20242,870億円2,930億円+2.1%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

2024年までの構造改革を完了し、2025年度から新中期経営計画「TVE Wave2 2027」が始動しました。売上高は安定推移を見込む一方、営業利益率5%以上、ROIC8%以上という収益性改善を最重要課題に掲げています。初年度である2025年度実績は売上こそ計画を上回りましたが、利益率は目標に届いておらず、今後のM&Aや新規事業が収益貢献できるかが計画達成の鍵となります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

過去5年間のTSR(株主総利回り)を見ると、FY2024に一度TOPIXをアウトパフォームしたものの、他の年度ではアンダーパフォームが続いています。これはFY2021〜2022の業績悪化による株価低迷と、増配ペースが市場全体の成長に追いついていなかったことが背景にあります。FY2024以降のV字回復と増配が株価に織り込まれることで、今後はTOPIXを上回るTSRの達成が期待されます。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+109.9%
100万円 →209.9万円
109.9万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021123.1万円+23.1万円23.1%
FY2022108.7万円+8.7万円8.7%
FY2023137.1万円+37.1万円37.1%
FY2024228.1万円+128.1万円128.1%
FY2025209.9万円+109.9万円109.9%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残673,800株
売り残87,200株
信用倍率7.73倍
2026年3月20日時点
今後の予定
2026年3月期 第3四半期決算発表2026年2月上旬
2026年3月期 本決算発表2026年5月中旬

信用倍率は7.73倍とやや高く、短期的な需給の緩みを警戒する水準です。業界平均と比較すると、PER・PBRともに割安な一方、配当利回りは4.9%と高水準で、株主還元への評価がうかがえます。低PBRは長年の課題であり、今後の収益性改善によってPBR1倍超えを目指せるかが市場の注目点です。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
48
前月比 +12.5%
メディア数
18
日刊工業新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, PR TIMES, 日本経済新聞
業界内ランキング
上位 30%
輸送用機器セクター 200社中 58位
報道のトーン
60%
好意的
35%
中立
5%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・業績修正40%
事業提携・M&A30%
DX戦略・新技術20%
株主還元10%

最近の出来事

2025年5月中期経営計画発表

新中期経営計画「TVE Wave2 2027」を策定し、既存事業の深化と新規価値創造の方向性を提示。

2025年2月事業提携

アドバンテッジアドバイザーズとの資本業務提携により、M&AやDX加速のための100億円の資金調達を実施。

2025年11月上方修正

今期経常利益予想を上方修正し、構造改革の成果による利益率の改善が市場に評価された。

タチエス まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 103.8円
安全性
安定
自己資本比率 56.0%
稼ぐ力
高い
ROE 11.5%
話題性
好評
ポジティブ 60%

「独立系シート大手がV字回復を経て、ファンドと組み『深化』と『新化』を追求する第二創業期」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU