6584プライム

三櫻工業

Sanoh Industrial Co.,Ltd.

最終更新日: 2026年3月28日

ROE1.5%
BPS129.6円
自己資本比率37.8%
FY2025/3 有報データ

自動車チューブ国内シェアNo.1、次世代技術で未来を拓く独立系部品メーカー

『技術』を核として、地球環境と人類の持続的発展に貢献するグローバル企業グループを目指します。

この会社ってなに?

あなたが普段運転する自動車、その安全を支える重要な部品を三櫻工業が作っています。エンジンに燃料を送ったり、ブレーキを確実に効かせたりするための細いパイプ(チューブ)が主力製品で、日本の自動車の多くに搭載されています。また、近年では見えないところでも社会を支えています。例えば、動画配信やオンラインゲームを支えるデータセンター。そのサーバーが熱くなりすぎないように冷やすための高度な冷却システムも開発しており、デジタル社会の裏側で活躍している会社です。

独立系の自動車部品メーカーで、自動車用チューブでは国内シェア約4割を誇る。FY2025は売上高1595.4億円、営業利益48.60億円と増収減益で着地。FY2024に80.53億円の営業利益を達成したものの、FY2025は給与水準引き上げや特別退職金の計上などが響き、利益水準が低下している。既存事業の収益性を確保しつつ、EV関連、全固体電池、データセンター冷却といった成長領域への投資を加速しており、事業ポートフォリオの転換が今後の収益回復の鍵を握る。

輸送用機器プライム市場

会社概要

業種
輸送用機器
決算期
3月
本社
茨城県古河市鴻巣758番地
公式
www.sanoh.com

社長プロフィール

竹田 玄哉
竹田 玄哉
代表取締役社長
ビジョナリー
自動車業界が大変革期を迎える中、全社一丸となって変化に対応し、企業価値の向上に努めます。既存の自動車部品事業の競争力を強化するとともに、電動化や新エネルギーといった未来の分野へも積極的に挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

この会社のストーリー

1939
三櫻商会の創業

創業者・小河龍櫻が、東京に自動車部品販売を目的とする「三櫻商会」を設立。これがグローバル企業への第一歩となる。

1958
ブレーキチューブの製造開始

自動車の安全性を左右する重要部品であるブレーキチューブの製造を開始。コア事業の礎を築く。

1963
業界初の二重巻鋼管の量産化

「SANOH-WALL」と名付けられた二重巻鋼管の量産に成功。高い技術力を業界に示し、事業拡大を加速させる。

1984
海外進出の本格化(米国)

米国オハイオ州に初の海外製造拠点「ハイサン工業」を設立。グローバル展開を本格的に開始する。

2019
新エネルギー分野への挑戦

東京工業大学と共同で新型の「熱電発電素子」を開発。自動車部品で培った技術を応用し、新領域へ進出する。

2021
次世代電池技術への投資

全固体電池を開発する米ソリッドパワー社へ出資。EV化の潮流を見据え、未来のコア技術への布石を打つ。

2023
データセンター冷却ソリューション開発

生成AIの普及で需要が拡大するデータセンター向けの水冷ソリューション開発を発表。社会の新たなニーズに応える。

2024
生産ソリューション事業の強化

ロボティクス・スタートアップ企業LexxPlussと資本業務提携。自社の工場自動化ノウハウを外部へ販売する新事業を加速させる。

注目ポイント

未来を創る先端技術への挑戦

全固体電池や熱電発電素子、データセンター冷却システムなど、自動車業界の枠を超えた未来の技術に積極的に投資。社会の課題解決に貢献する新事業を創造しています。

国内シェア約4割を誇る基盤事業

主力製品である自動車用チューブは国内シェア約4割と圧倒的な強みを持ちます。世界中の自動車メーカーから信頼される高い技術力が、安定した経営基盤を支えています。

安定した株主還元

安定的な配当を継続しており、配当利回りは4%を超える水準です。堅実な事業基盤を背景に、株主への利益還元にも積極的に取り組んでいます。

サービスの実績は?

約40%
自動車用チューブ国内シェア
会社四季報オンラインより
業界トップクラス
28
1株当たり配当金
FY2025実績
+5.7% YoY
135.9%
配当性向
FY2025実績
1.7%
売上高成長率 (YoY)
FY2025実績
1.36億円
従業員一人当たり売上高
FY2025実績ベース

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 28円
安全性
普通
自己資本比率 37.8%
稼ぐ力
普通
ROE 1.5%
話題性
好評
ポジティブ 65%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
28
方針: 業績連動かつ安定配当
1株配当配当性向
FY2021/31515.0%
FY2022/32589.6%
FY2023/3250.1%
FY2024/326.522.6%
FY2025/328136.0%
2期連続増配
株主優待
なし

現在、株主優待制度は実施していません。

配当方針として、業績に応じた利益還元を基本としつつも、株主への安定した利益還元を重視する姿勢を示しています。業績変動により配当性向が一時的に高騰することもありますが、配当額は近年増配傾向にあります。今後の持続的な成長と利益配分のバランスをどう取るかが配当水準維持の焦点です。

同業比較(収益性)

輸送用機器の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
1.5%
業界平均
7.3%
営業利益率下回る
この会社
3.0%
業界平均
7.4%
自己資本比率下回る
この会社
37.8%
業界平均
40.9%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/31,159億円
FY2023/31,377億円
FY2024/31,568億円
FY2025/31,595億円
営業利益
FY2022/321.8億円
FY2023/313.2億円
FY2024/380.5億円
FY2025/348.6億円

三櫻工業の業績は、自動車メーカー向けの配管部品が主力であり、FY2024/3には売上高が約1,568億円まで拡大し、営業利益も約81億円と大幅に回復しました。しかし、FY2025/3以降は国内・海外市場における減産影響などにより、売上高成長が鈍化し利益面でも苦戦を強いられています。今後は、自動車部品事業に加え、新たな成長の柱として取り組むFA(工場自動化)や水冷ソリューション事業の寄与が重要となります。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
1.5%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
0.6%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
3.0%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/310.2%4.2%3.1%
FY2022/32.4%1.0%1.9%
FY2023/3-2.3%-0.9%1.0%
FY2024/38.7%3.8%5.1%
FY2025/31.5%0.6%3.0%

収益性は、自動車生産台数の変動や原材料費・人件費の上昇による影響を強く受けており、FY2023/3には営業利益率が1.0%まで低下しました。FY2024/3には営業利益率が5.1%まで改善しROEも8.7%を記録しましたが、直近では再び低下基調にあります。高収益な体質への転換には、固定費の効率化と高付加価値な製品群の拡販が不可欠です。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率37.8%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
826億円
会社の純資産
481億円

財務健全性については、自己資本比率が概ね40%前後で安定推移しており、一定の耐性を維持しています。一方で、成長投資や設備増強に伴い有利子負債が増加傾向にあり、FY2025/3末時点では約826億円まで膨らんでいます。今後の成長戦略を実現しつつ、どのように負債をコントロールし資本効率を高めていくかが鍵となります。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+84.8億円
営業CF
投資に使ったお金
-81.2億円
投資CF
借入・返済など
+40.9億円
財務CF
手元に残ったお金
+3.7億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/378.9億円-2.6億円-87.9億円76.3億円
FY2022/333.4億円-56.5億円8.1億円-23.1億円
FY2023/356.8億円-44.5億円-29.1億円12.3億円
FY2024/3101億円-71.4億円7.4億円30.0億円
FY2025/384.8億円-81.2億円40.9億円3.7億円

営業活動によるキャッシュフローは安定してプラスを維持しており、本業での稼ぐ力は健在です。一方で、成長に向けた設備投資や資本業務提携などの投資活動が活発化しており、投資CFの支出が続いています。フリーキャッシュフローは変動が激しいものの、事業拡大のための先行投資を優先している段階と見られます。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1経済的状況 当社グループは 日本、北南米、欧州、中国、アジアと事業をグローバルに展開しております
2退職給付債務 当社グループの退職給付債務は、数理計算上で設定される割引率や年金資産の期待収益率等に基づいて算出されており、実際の結果に基づいて変更される可能性及び年金資産の運用環境悪化等により数理計算上の差異が発生する可能性があります
3原材料の市況 当社グループは、グループ外から原材料を調達しておりますが、原材料価格の変動等により当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/337.7億円1.4億円3.6%
FY2022/325.8億円15.8億円61.0%
FY2023/314.9億円24.0億円160.9%
FY2024/373.0億円30.8億円42.2%
FY2025/346.0億円38.6億円84.0%

法人税等の支払額は各期で変動が大きく、特に利益が低迷した時期や繰延税金資産の影響等により実効税率が著しく高くなるケースが見られます。収益の安定に伴い、税率負担の正常化が待たれる状況です。今後も国際的な事業展開に伴う税務リスクを注視する必要があります。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
657万円
従業員数
7,748
平均年齢
43歳
平均年収従業員数前年比
当期657万円7,748-

従業員平均年収は657万円となっており、自動車部品業界の中堅〜大手企業として標準的かつ安定した水準を維持しています。近年は給与水準の引き上げも実施されていますが、業績変動に伴う人件費増が収益面に影響を与える局面もあります。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主46.5%
浮動株53.5%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関20.7%
事業法人等25.8%
外国法人等7.7%
個人その他43.8%
証券会社2%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は神鋼商事・本田技研工業・スズキ。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(3,489,000株)9.59%
神鋼商事株式会社(2,212,000株)6.08%
本田技研工業株式会社(2,000,000株)5.5%
スズキ株式会社(1,600,000株)4.4%
有限会社竹田コーポレーション(1,500,000株)4.12%
株式会社三菱UFJ銀行(1,419,000株)3.9%
株式会社常陽銀行(1,243,000株)3.42%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(922,000株)2.53%
アルコニックス株式会社(780,000株)2.14%
竹田 八重子(514,000株)1.41%

主要株主に日本マスタートラスト信託銀行等の機関投資家が名を連ねる一方、本田技研工業やスズキといった主要な自動車メーカーが上位株主として安定的な関係を構築しています。創業家関連の出資も確認でき、独立系自動車部品メーカーとして長年培った強固な取引基盤が構成に反映されています。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億7,000万円
取締役3名の合計

自動車用配管部品を主軸としつつ、全固体電池やデータセンター向け水冷ソリューション等の新事業領域へ注力している点が特徴です。連結子会社30社を擁しグローバル展開を進めていますが、為替変動や自動車減産のリスクを常に抱える事業構造となっています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 12名)
女性 3名(25.0% 男性 9
25%
75%
監査報酬
6,300万円
連結子会社数
30
設備投資額
44.3億円
平均勤続年数(従業員)
16
臨時従業員数
3982

女性役員比率が25.0%と、製造業としては比較的高い水準で多様性が確保されています。連結子会社30社を統括する体制において、監査報酬6,300万円を投じた強固な監査体制を敷くことで、大規模なグローバル事業における適正なガバナンス強化を図っています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
売上は予想を上回る傾向だが、利益面の計画未達が目立ち、収益性の課題が残る。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

FY2026 業績予想
FY2026
売上高: 目標 1,470億円 順調 (1,595.4億円)
108.5%
営業利益: 目標 55億円 順調 (48.60億円)
88.4%
当期純利益: 目標 18億円 やや遅れ (7.37億円)
40.9%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20221,180億円1,159億円-1.8%
FY20231,280億円1,377億円+7.6%
FY20241,460億円1,568億円+7.4%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202273億円22億円-70.1%
FY202580億円49億円-39.3%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

過去の業績予想を見ると、売上高は市況の好転を背景に期初予想を上回る傾向にあります。しかし、利益面では原材料価格の高騰や人件費増、新事業への先行投資などが重なり、特にFY2022とFY2025で大幅な下方乖離が発生しています。中期経営計画の開示はありませんが、足元の業績予想の精度には課題があり、収益性の安定化が経営の最優先事項と言えるでしょう。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

過去5年間のTSR(株主総利回り)を見ると、FY2021を除き、一貫してTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。特にFY2024、FY2025はTOPIXが大きく上昇する中で株価が伸び悩み、差が拡大しました。これは、自動車業界の減産影響や原材料費高騰による収益性悪化が株価の重しとなったことが主な要因と考えられます。株主還元の強化は行っているものの、本業の収益力回復がTSR向上の鍵となります。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+14.0%
100万円 →114.0万円
14.0万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021191.1万円+91.1万円91.1%
FY2022108.2万円+8.2万円8.2%
FY2023105.8万円+5.8万円5.8%
FY2024180.5万円+80.5万円80.5%
FY2025114.0万円+14.0万円14.0%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残1,009,600株
売り残22,800株
信用倍率44.28倍
直近データ時点
今後の予定
2026年3月期 第1四半期決算発表2025年8月上旬
第118期 定時株主総会2025年6月20日
2026年3月期 本決算発表2026年5月中旬

業界平均と比較してPBRは0.56倍と著しく低く、株価が資産価値に対して割安と評価されています。配当利回りは4.02%と業界平均を大きく上回り、高配当株としての魅力があります。一方で、信用倍率は44.28倍と非常に高く、将来の売り圧力となる信用買い残が積み上がっている点には注意が必要です。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
48
前月比 +12.5%
メディア数
28
日本経済新聞, Yahoo!ファイナンス, 株探, PR TIMES, ダイヤモンド・オンライン
業界内ランキング
上位 32%
輸送用機器業界 120社中 38位
報道のトーン
65%
好意的
25%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

決算・財務情報35%
新事業・技術開発30%
資本業務提携20%
その他15%

最近の出来事

2024年9月資本提携

LexxPluss社との提携を発表し、自動搬送ソリューション事業の基盤強化を図る。

2025年2月3Q好調

第3四半期決算にて、四半期純利益が前年同期比45.8%増の16億1,300万円を達成。

2026年2月構造改革

特別退職金の計上により一時的なコストが発生し、将来的な経営効率化に向けた構造改革に着手。

三櫻工業 まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 28円
安全性
普通
自己資本比率 37.8%
稼ぐ力
普通
ROE 1.5%
話題性
好評
ポジティブ 65%

「自動車配管シェア4割の老舗が、EV・データセンター冷却・全固体電池へ大胆にアクセルを踏み込む変革期」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU