ゆうちょ銀行
JAPAN POST BANK Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年4月7日
全国2万4千の郵便局から届ける安心──金利上昇が拓く新時代の「国民的銀行」
最も身近で信頼される銀行を目指して
この会社ってなに?
全国約2万4千の郵便局窓口で貯金・送金・投資信託などの金融サービスを提供しています。ゆうちょダイレクト(ネットバンキング)やゆうちょPayなどデジタルサービスも充実し、給与振込・公共料金の支払い・年金受取など日常生活に欠かせない金融インフラです。通常貯金の預入限度額は1,300万円で、全国どこの郵便局でも同じサービスを受けられる安心感が最大の強みです。
ゆうちょ銀行は、約233兆円の総資産を持つ国内最大規模の貯金銀行です。FY2025/3期に純利益4,143億円と過去最高益を達成し、FY2026/3期は上方修正後の純利益予想5,000億円(+20.6%)へさらなる成長を見込んでいます。日銀の利上げによる運用環境の劇的な改善が業績を押し上げ、経常利益予想も7,200億円に引き上げました。2026年4月には傘下の運用会社2社を統合した「ゆうちょアセットマネジメント」を設立し、手数料収益の多角化を推進。さらに300億円規模のPEファンドを組成し、地方中小企業の事業承継支援という新領域にも進出しています。4期連続増配に加え株主優待も実施しており、個人投資家にも人気の高い銘柄です。
会社概要
- 業種
- 銀行業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区大手町二丁目3番1号
- 公式
- www.jp-bank.japanpost.jp
社長プロフィール
ゆうちょ銀行は、全国の郵便局ネットワークを通じて、すべてのお客さまに安心・安全な金融サービスを届けてまいります。金利環境の変化を追い風に収益力を高めながら、資産運用ビジネスの拡充やデジタル化を推進し、最も身近で信頼される銀行を目指します。
この会社のストーリー
前島密の主導により郵便貯金制度が創設。「国民すべてに貯蓄の手段を」という理念のもと、全国の郵便局で貯金サービスが始まりました。以後150年にわたる「国民の貯金箱」の歴史がここからスタートします。
郵政民営化法に基づき約130年の歴史を持つ郵便貯金事業を継承し、株式会社ゆうちょ銀行が営業を開始。全国の郵便局窓口を活用した金融サービスの提供を本格化させました。
日本郵政・かんぽ生命とともに東証一部に同時上場。注目のIPOとして大きな話題を集め、個人投資家層を大幅に拡大。上場初日の時価総額は約6.5兆円に達しました。
日銀のマイナス金利政策により運用収益が圧迫される中、外国証券への投資拡大や手数料ビジネスの強化で収益の多角化に挑む。長く苦しい低金利時代を耐え抜く経営が求められました。
日銀の利上げ転換により運用環境が劇的に改善。笠間貴之新社長のもと、FY2025/3期に純利益4,143億円と過去最高益を達成し、中期経営計画の利益目標を上方修正しました。
ゆうちょアセットマネジメントの設立や300億円PEファンドの組成により手数料収益と新規事業を拡大。FY2026/3期の純利益予想を5,000億円に引き上げ、新たな成長ステージに入りました。
注目ポイント
全国どこでも同じサービスが受けられる安心感は他行にない強み。都市部から離島まで、日本のすみずみに金融インフラを届けています。約233兆円の総資産は国内トップクラスです。
配当はFY2026/3期に70円(+20.7%)への大幅増配を予想。500株以上保有でカタログギフト3,000円相当も贈呈され、インカムゲインと優待の両方が楽しめる銘柄です。
長らく低金利に苦しんできましたが、日銀の利上げ転換により収益力が劇的に改善。純利益5,000億円時代が視野に入り、PEファンドや運用会社統合で新たな成長ドライバーも始動しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 25円 | 28.8% |
| FY2017/3 | 50円 | 60.0% |
| FY2018/3 | 50円 | 53.1% |
| FY2019/3 | 50円 | 70.4% |
| FY2020/3 | 50円 | 68.5% |
| FY2021/3 | 50円 | 66.9% |
| FY2022/3 | 50円 | 52.8% |
| FY2023/3 | 50円 | 57.6% |
| FY2024/3 | 51円 | 51.8% |
| FY2025/3 | 58円 | 50.6% |
| 必要株数 | 500株以上(約131万円) |
| 金額相当 | 約3,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
配当は4期連続増配を実現しており、FY2025/3期は1株58円を実施。FY2026/3期は上方修正に合わせ1株70円への大幅増配(+12円)を予想しており、配当性向は約50.5%で方針の「50%以上」を維持しています。株主優待として500株以上保有の株主にオリジナルカタログギフト(3,000円相当)を贈呈。郵便局のふるさと小包商品やゆうちょPayポイントなどから選べます。配当+優待の総合利回りは約2.9%です。
同業比較(収益性)
銀行業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2025/3期は経常収益2兆5,221億円・純利益4,143億円と過去最高益を達成しました。日銀の利上げにより国債・外国証券の運用利回りが改善し、経常利益は5,845億円(+17.8%)と大幅増益。FY2026/3期はQ3累計で経常利益5,515億円(+25.0%)と好調に推移し、通期予想を純利益5,000億円(+20.6%)に上方修正しています。銀行業の特性上、営業利益は算出していません(経常利益が主要指標)。
事業ごとの売上・利益
約233兆円の総資産を活用した有価証券運用が収益の柱。国債・外国債券・株式等に分散投資し、金利上昇局面では利回り改善が業績に直結
郵便局窓口での投資信託販売やATM手数料、為替取引手数料等のフィービジネス。ゆうちょアセットマネジメント設立で拡大を狙う
通常貯金・定額貯金等の受入れと運用による利ざや収益。預入限度額は1,300万円。全国2万4千局の郵便局が窓口
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 3.7% | 0.2% | - |
| FY2025/3 | 4.4% | 0.2% | - |
ROEはFY2021/3の2.5%からFY2025/3には4.4%まで改善しています。中期経営計画ではROE4%以上を目標とし達成済み。次期中計ではROE5%以上(株主資本コスト超え)を目指す方針です。ROAは0.1〜0.2%と低水準ですが、これは約233兆円の巨大な総資産を持つ貯金銀行の構造的特性であり、同業他社と比較して問題のない水準です。営業利益率は銀行業の特性上、算出していません。
財務は安全?
総資産は約233兆円と国内銀行トップクラスの規模です。自己資本比率は3.8%と一般企業に比べ低く見えますが、国内基準の自己資本比率は約15%と十分な水準を確保しています。BPSは3,033円(FY2021/3)から2,511円(FY2025/3)に低下していますが、これは金利上昇局面での保有債券の評価損(その他の包括利益のマイナス)が主因です。有利子負債は銀行業の特性上ゼロとして計上されています(貯金は預金として分類)。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 9.4兆円 | -2,480億円 | -791億円 | 9.2兆円 |
| FY2022/3 | 7.7兆円 | -1.6兆円 | -1,817億円 | 6.1兆円 |
| FY2023/3 | -4.5兆円 | 6.3兆円 | -2,860億円 | 1.8兆円 |
| FY2024/3 | 810億円 | -10.3兆円 | -2,366億円 | -10.2兆円 |
| FY2025/3 | 4.6兆円 | 2.5兆円 | -2,081億円 | 7.1兆円 |
銀行業のキャッシュフローは一般事業会社と異なり、貯金の流入出や有価証券売買が大きな変動要因となります。FY2025/3は営業CFが4兆5,973億円のプラスに回復し、投資CFも2兆5,254億円のプラス(有価証券の売却超過)でFCFは7兆1,227億円と潤沢です。FY2024/3は投資CFが-10.3兆円と大幅マイナスでしたが、これは有価証券への積極的な投資によるものです。財務CFは毎期-2,000億円前後で、配当支払いが主因です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.9兆円 | 1.7兆円 | 85.6% |
| FY2022/3 | 2.0兆円 | 1.6兆円 | 82.0% |
| FY2023/3 | 2.1兆円 | 1.7兆円 | 84.3% |
| FY2024/3 | 2.7兆円 | 2.3兆円 | 86.6% |
| FY2025/3 | 2.5兆円 | 2.1兆円 | 83.6% |
FY2025/3期の法人税等は約1,702億円で、税引前利益5,845億円に対する実効税率は29.1%です。実効税率は27〜29%台で安定しており、適正な納税を通じた社会貢献を行っています。国内事業がほぼ100%を占めるため、海外税制の影響はほぼなく、税務構造は比較的シンプルです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 716万円 | 11,034人 | - |
平均年収は716万円で、メガバンク単体(三菱UFJ銀行:約780万円)と比較するとやや低い水準ですが、銀行業全体の中では平均的です。従業員数は約1.1万名(単体)で、平均年齢45.6歳・平均勤続年数21年と長期勤続の傾向が見られます。郵政民営化から約20年が経過し、安定した雇用環境が維持されています。
誰がこの会社の株を持ってる?
日本郵政が50.04%を保有する親子上場構成が最大の特徴。金融機関9.7%と合わせて安定株主比率は62.9%と高水準。外国法人16.5%はグローバル機関投資家中心で流動性の高い浮動株に分類されます。
日本郵政が約50%を保有する親子上場構成が最大の特徴です。日本郵政の持株比率は当初89%でしたが、段階的な売出しにより約50%まで低下しています。信託銀行経由の機関投資家(日本マスタートラスト6.86%、日本カストディ1.98%)や海外投資家の保有も増加しており、今後のさらなる売出しによる株式の流動性向上が期待されています。個人株主比率17.5%は銀行セクターでは高めで、株主優待の導入が個人投資家層の拡大に寄与しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 資金運用 | 国債・外国証券等の運用 | - | - |
| 役務取引 | 為替・投信販売手数料等 | - | - |
| 貯金業務 | 貯金利ざや | - | - |
ゆうちょ銀行は資金運用・役務取引・貯金業務の3つの収益源で構成されています。最大の収益源は約233兆円の資産を活用した有価証券運用で、金利環境が業績に直結します。役員報酬は取締役1名に対し3,000万円とメガバンクと比較して極めて抑制的な水準です。2026年4月に設立するゆうちょアセットマネジメントや300億円PEファンドにより、手数料収益の多角化が今後の成長ドライバーとなります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は21.0%と銀行業界の中では比較的高い水準を維持しています。連結子会社は16社で、ゆうちょアセットマネジメント(2026年4月設立)の加入により運用体制が強化される見込みです。平均勤続年数21年は長期雇用が根付いた安定組織であることを示しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 3,200億円 | 3,500億円 | 3,561億円 | +11.3% |
| FY2025/3 | 4,000億円 | — | 4,143億円 | +3.6% |
| FY2026/3 | 4,700億円 | 5,000億円 | — | +6.4%(上方修正幅) |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2021年度からスタートした中期経営計画を2024年5月に見直し、純利益目標を3,500億円以上から4,000億円以上へ引き上げました。FY2025/3の実績は4,143億円で目標を達成。ROEも4.4%と目標の4%以上をクリアしています。FY2026/3期の予想も当初4,700億円から5,000億円に上方修正しており、金利上昇環境を活かした収益力強化が着実に進んでいます。次期中計(2026年度〜)では純利益5,000億円・ROE5%以上を掲げる見通しです。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
ゆうちょ銀行のTSRはFY2025時点で177.0%と、投資元本は約1.8倍に成長しています。ただし、TOPIX(433.5%)と比較すると大幅なアンダーパフォームの状況です。IPO以降の低金利環境で長期間株価が低迷した影響が残っていますが、FY2024〜FY2025では金利上昇を追い風に急回復しており、今後の金利正常化が続けばTSRのさらなる改善が期待できます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 111.7万円 | +11.7万円 | 11.7% |
| FY2022 | 108.8万円 | +8.8万円 | 8.8% |
| FY2023 | 123.7万円 | +23.7万円 | 23.7% |
| FY2024 | 183.2万円 | +83.2万円 | 83.2% |
| FY2025 | 177.0万円 | +77.0万円 | 77.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは22.9倍と銀行業界平均(13.7倍)を大きく上回っており、金利上昇による収益改善期待が株価に織り込まれています。PBRは1.05倍で、BPS(2,511円)を若干上回る評価です。信用倍率は1.54倍と直近では買い残が減少し売り残が急増しており、短期的な需給は中立的な状態です。配当利回り2.66%は銀行業平均(3.2%)をやや下回りますが、株主優待込みの実質利回りは向上します。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
子会社ゆうちょキャピタルパートナーズが300億円規模のPEファンドを組成。地方中小企業の事業承継を支援する新たな収益源として注目されています。
FY2026/3期Q3累計の経常利益は5,515億円(+25.0%)と好調。通期予想を経常利益7,200億円・純利益5,000億円に上方修正し、期末配当も70円に増額しました。
傘下のJP投信とJPインベストメントを統合し、「ゆうちょアセットマネジメント」を4月に設立すると発表。手数料収益の拡大を目指します。
FY2026/3期の中間決算は経常利益3,678億円(+10%)で着地。金利上昇効果が本格化し、上期時点で通期目標の過半を達成しました。
FY2025/3期の本決算を発表。純利益4,143億円と過去最高益を達成。配当は58円(+7円増配)を実施しました。
最新ニュース
ゆうちょ銀行 まとめ
ひとめ診断
「全国2万4千の郵便局ネットワークを持つ日本最大級の貯金銀行──金利上昇を追い風に過去最高益を更新し、純利益5,000億円時代へ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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