アンビスホールディングス
Amvis Holdings,Inc.
最終更新日: 2026年3月28日
超高齢社会を支える医療施設型ホスピス「医心館」のリーディングカンパニー
慢性期・終末期の方々がどこで暮らしても最期まで自分らしく生きられる社会インフラを創造する。
この会社ってなに?
もし、あなたやあなたの大切な家族が、がんの終末期や難病などで病院での長期入院が難しくなったとき、自宅での介護にも限界を感じることがあるかもしれません。そんな時に、医療ケアと住まいの両方を提供してくれるのが、アンビスが運営する『医心館』です。看護師が24時間体制で常駐し、医療依存度が高い方でも安心して穏やかな最期を迎えられるようサポートしています。普段はあまり目にしないかもしれませんが、高齢化が進む日本の医療と介護の最前線を支えている会社なのです。
アンビスホールディングスは、ホスピス型有料老人ホーム「医心館」の全国展開で急成長を遂げた企業です。FY2024までは連続で増収増益を達成し、売上高424.8億円、営業利益106.12億円を記録しました。しかし、FY2025は人件費高騰などを背景に営業利益61.62億円と大幅な減益を見込んでおり、株価も大きく調整しています。成長軌道を回復できるかどうかが、今後の最大の焦点となります。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 9月
- 本社
- 東京都中央区京橋1丁目1番1号 八重洲ダイビル2階
- 公式
- www.amvis.com
社長プロフィール

私たちは、医療施設型ホスピス『医心館』を中核に、質の高い看護を24時間365日提供する地域医療のプラットフォームを目指します。慢性期や終末期の方々が最期まで自分らしく生きられる社会インフラを創造し、『“生きる”を支える。』という理念を実現してまいります。
この会社のストーリー
現代表の柴原慶一氏が株式会社アンビスを設立。慢性期・終末期のケアを必要とする方々のための施設「医心館」の1号店を三重県桑名市に開設し、事業を開始した。
事業拡大を見据え、株式会社アンビスホールディングスを設立。持株会社体制へ移行し、迅速な経営判断とガバナンス強化を図る基盤を整えた。
設立からわずか3年で東京証券取引所JASDAQ市場(当時)へ新規上場(IPO)。公開価格2,800円に対し、初値は4,260円と市場の高い期待を集めた。
「医心館」の全国展開を加速させ、累計施設数が100箇所を突破。地域医療に不可欠な存在としての地位を確立し、高成長を続けた。
事業の成長性と信頼性が評価され、東京証券取引所の市場区分が最上位であるプライム市場へ変更。日本を代表する企業の一つとしてのステージに立った。
急成長を続けてきた中で、人材採用の難化や新規施設開設ペースの調整などにより、業績予想を下方修正。持続的成長に向けた課題に直面した。
3ヶ年計画「Amvis 2025」に基づき、施設運営の質向上と地域医療連携を強化。強固な事業基盤を構築し、次なる成長フェーズへの準備を進める。
注目ポイント
高齢化が進む日本において、医療依存度が高い方々の受け皿となる「医心館」を運営。社会的なニーズが非常に高く、今後も安定した需要が見込める事業を展開しています。
2013年の創業からわずか数年で全国に100施設以上を展開し、プライム市場へ上場。社会のニーズを的確に捉え、スピーディーに事業を拡大する実行力が魅力です。
「地域医療のプラットフォーム」という明確なビジョンを掲げ、中期経営計画を着実に推進。時価総額1兆円という高い目標を掲げ、将来の成長への強い意志を示しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 9円 | 8.0% |
| FY2022/3 | 6円 | 13.6% |
| FY2023/3 | 3円 | 4.7% |
| FY2024/3 | 4円 | 5.3% |
| FY2025/3 | 4円 | 10.7% |
株主優待制度は実施していません。
当社の配当方針は、業績拡大のための内部留保を重視する成長投資優先のスタンスをとっています。配当性向は依然として低水準であり、将来的な利益成長を通じた株主還元の拡充を目指す段階にあります。配当の安定性よりも、事業投資による企業価値向上が最優先事項と位置付けられています。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社はホスピス型住宅「医心館」の積極展開により、FY2021/3からFY2024/3まで売上高が約153億円から約425億円へ急成長を遂げました。しかし、直近のFY2025/3以降は、新規開設に伴うコスト負担増や市場環境の変化により、営業利益が減益傾向となるなど成長ステージの調整局面を迎えています。今後は、効率的な事業運営を通じた収益性の再構築が業績回復の鍵となります。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 16.1% | 8.2% | 24.7% |
| FY2022/3 | 20.9% | 10.2% | 26.6% |
| FY2023/3 | 23.8% | 11.4% | 27.0% |
| FY2024/3 | 22.4% | 10.4% | 25.0% |
| FY2025/3 | 10.1% | 4.4% | 12.5% |
過去には高い稼働率と低コスト運営により営業利益率が27%前後を維持し、高い収益性を誇ってきました。しかし、FY2025/3には12.5%へと低下しており、先行投資コストの増大や人材確保に伴う費用が利益を圧迫している状況です。今後は安定的な収益基盤の回復に向けた運営効率の向上が求められます。
財務は安全?
当社は積極的な事業拡大を続けており、総資産はFY2021/3の約319億円からFY2025/3には約839億円まで拡大しました。実質無借金経営を継続しており、外部資金への依存を抑えた財務体制が特徴です。自己資本比率は40%台を維持し、堅実な資産構成を保っています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 25.8億円 | -57.8億円 | 111億円 | -32.0億円 |
| FY2022/3 | 44.1億円 | -77.5億円 | 34.9億円 | -33.4億円 |
| FY2023/3 | 68.0億円 | -103億円 | 43.0億円 | -35.1億円 |
| FY2024/3 | 74.8億円 | -168億円 | 60.8億円 | -93.4億円 |
| FY2025/3 | 60.3億円 | -104億円 | 63.6億円 | -44.0億円 |
営業キャッシュフローは順調にプラスを維持していますが、施設開設に伴う巨額の投資キャッシュフローが先行しているため、フリーキャッシュフローは恒常的にマイナスとなっています。成長のための資本投下が優先されており、将来的な収益回収フェーズへの移行が期待されます。現状は営業活動によるキャッシュの創出力を、いかに迅速に回収へ回せるかが課題です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 37.8億円 | 11.5億円 | 30.5% |
| FY2022/3 | 60.6億円 | 17.8億円 | 29.4% |
| FY2023/3 | 85.4億円 | 22.3億円 | 26.1% |
| FY2024/3 | 106億円 | 31.1億円 | 29.5% |
| FY2025/3 | 63.4億円 | 26.8億円 | 42.3% |
実効税率は概ね30%前後で推移してきましたが、直近のFY2025/3およびFY2026/3予想では利益水準の低下に伴い、固定費的な影響等で一時的に税率が高まっています。納税は法人税等の納付義務に従い、適切に履行されています。今後も利益回復とともに税負担の適正化が見込まれます。
会社の公式開示情報
ホスピス型有料老人ホーム「医心館」事業への単一集中が特徴で、全国規模での施設展開により売上を拡大しています。一方で、急激な事業拡大に伴う人材確保コストや稼働率の変動が業績へのリスク要因として開示されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 86億円 | 62億円 | — | -28.6% |
| FY2024 | 105億円 | — | 106億円 | +1.1% |
| FY2023 | 79億円 | — | 86億円 | +9.6% |
| FY2022 | 50億円 | — | 61億円 | +23.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去の業績拡大フェーズでは期初予想を上回る実績を叩き出してきましたが、FY2025予想で状況は一変しました。売上高は536.5億円→491.7億円へ、営業利益は86.27億円→61.62億円へと大幅な下方修正を発表。人件費の高騰や新規施設開設のペース調整が響き、利益面で大きな打撃を受けています。過去の好成績と現在のつまずきのギャップが大きく、計画達成力への信頼が揺らいでいる状態です。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は4.58倍と、信用買い残が売り残を上回る状況です。これは、将来の株価上昇を期待する個人投資家が多い一方、需給面では将来的な売り圧力になる可能性も示唆します。同業他社比較ではPER、PBRともに業界平均を下回っており、業績下方修正を受けて株価が割安な水準まで売られていることが窺えます。次の決算で業績回復の兆しが見えるかが、株価浮上の鍵となりそうです。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
連結子会社の一部事業譲渡により、経営支援型ビジネスへと戦略をシフト。
第1四半期決算にて経常利益が前年同期比17.4%減となり、市場の成長期待が抑制された。
訪問看護事業の承継を通じて、医心館以外の在宅ケア領域へも経営リソースを拡充。
最新ニュース
アンビスホールディングス まとめ
ひとめ診断
「終末期医療の最後の砦、ホスピス住宅『医心館』で社会課題を収益に変える急成長企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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